2009年4月30日木曜日

インドで自然療法2009(続)

「S.T.」さんの「インド短期留学2009」シリーズ・自然療法編

1月13日から3月23日までの70日間、インドに短期留学に来られた東京在住の「S.T.」さんの、「自然療法編」のフィードバックです。

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「S.T.」さんは次の3つの研修プログラムを、無事消化されました。
・ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』6週間コース
・ウルリカンチャンの『自然療法アシュラム』10日間コース
・イガットプリの『ヴィパッサナ瞑想』10日間コース

マハーラーシュトラ州のロナウラ/ウルリカンチャン/イガットプリは、強烈なトライアングルを形成し、それぞれが密接に関連し合っています。

この3つのプログラムの組み合わせによる「インド短期留学コース(学生ビザ)」は、非常に効率良く、一貫したテーマの「インド研修」を可能にします。


「ヨーガと自然療法」

どんなに優れていて、国民みんなに役立つものであっても、一般社会に正当に認知され、健全で永続的な社会貢献をして行くためには、政府による法的な保護と規制が必要です。

現在のインド中央政府厚生省の医療政策では、ヨーガを病気の治療に応用する場合は、「自然療法(Naturopathy)」の範疇で取り扱われることが基本方針となっています。

自然療法は、医薬品や高度な医療技術を一切用いずに、患者さん個人の自己治癒力に依存して病気を治癒させる医療体系です。

そして、自己治癒力を発現させる手段のひとつとして、ヨーガも自然療法の治療体系に統合されています。

また、自然療法では「自然に病気が消滅する」というアプローチを取りますので、病気を解消し健康を回復するためには、患者参加型の専門施設に中・長期間滞在し、専門医の指導を受けながら自己治療活動に専念することが前提条件となります。

インドでは自然療法のアシュラムや専門病院が多数存在しています。また、自然療法医(Bachelor Degree of Naturopathy & Yogic Science/BNYS)が5年半の医学教育のレベルで養成されています。

「ヨーガ・セラピー/療法」は単独では成立しない、というのはインドの常識です。実際にインドの現場を見ることで、そのことは良く分かります。



『ニサルゴプチャール・アシュラム(自然療法アシュラム)』の
フィードバック (S.T.さん、東京在住)
  

「S.T.」さんにも『自然療法アシュラム』については次の4ポイントで
フィードバックをお願いしました。

1)場所と環境
(ウルリカンチャンの環境、アシュラムの施設)

2)泊まる部屋と食事
(ゲスト・ルームの設備とダイニング・ホールの雰囲気)

3)アシュラムのプログラムについて
①自然療法医のガイダンス
②アシュラムで提供されているプログラム
③食事療法(ダイエット)のガイドライン
④ご自分の健康について考えるのに有益だった部分
⑤今後ウルリカンチャンを訪問される方へのアドバイス

4)インド全般の印象・異文化体験、今後期待されるプログラムetc.  


1)場所と環境
(ウルリカンチャンの環境、アシュラムの施設)

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門をくぐると大きな中庭があり、芝生と草木、花々に囲まれたちょうどよいウォーキングコースがあります。肥満のインド人に囲まれながら、わたしもぐるぐる歩きました。 

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その脇には、フルーツショップがあり(小さい市場みたい)。
ドクターから処方されたフルーツなどはここで買い求めます。パパイヤがこんなに美味しいものだとは・・・初めて知りました。

今や日本では高価なフルーツとなった「ざくろ」がなんと
1個20ルピー(40円)。下痢のときには効果的といわれ体調をくずしてから(疲れがどっと出た)、毎日食べました。美味しかったです! 

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図書館もあります。滞在中は、プログラム的に時間の余裕があり、頻繁に利用しているインド人が結構いました。朝はアーサナホール(シニア向け)としても使われるようで、雰囲気がよいです。



2)泊まる部屋と食事
(ゲスト・ルームの設備とダイニング・ホールの雰囲気)
 

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1泊300Rs(約600円)の部屋で、バストイレつき、安くて清潔、問題ナシです。

ただし、もっと安い150Rs前後の部屋(バストイレ共同、窓なし。寮みたい?)もあり、多くのインド人はそちらに滞在していました。 

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写真は、多くの患者が処方される「キャロット・ジュース」。大変濃厚で、何度も飲みました。わたしの場合、医者の処方がほかの柑橘系のジュースと混ぜてもOKで助かりました。

食堂の食事は、素材はいいのでしょうが、味付けがうすいです。滞在に慣れてくると、必要以上のものを摂りたくなくなるので
少食になる傾向があります。

肥満解消のために来ている人がほとんどですので、食堂でたっぷりご飯を食べている人はほとんどいませんでした。
フルーツ断食(フルーツしか食べない)・・・なんて人も、よく見かけます。


3)アシュラムのプログラムについて

①自然療法医のガイダンス 

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写真はドクターです。あくまで体本来の自然治癒力を使うため、体調が悪くなったときも、薬は処方せず、「××は食べちゃだめ」「今日から〇〇食べてよし」というアドバイスが主でした。

毎日、自由に通えるため、体調の変化はすぐ報告できます。しかし、いつ部屋にいるかは不明なので、会えたらラッキーです。
奥様はとなりの部屋のドクターでした。


②アシュラムで提供されているプログラム 

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写真が各トリートメントの待合室。脇には「マッサージルーム」「浣腸ルーム」「バスルーム(いろいろなタイプあり)」「サウナルーム」と小部屋がイッパイ。午前と午後のトリートメント時間は、何十人も行列になります。 

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「スチーム・トリートメント」は、掃除機のような排出口を痛い部位に向けて、スチームを放出。距離感が非常に大事で、一歩間違うと泣けるほど熱い!腰や足首など、やったあとはホントにスッキリ軽くなるから驚きです。 

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ヒップバス。いわゆる腰湯です(15分)。お湯の人もいれば、水の人もいたりと、医者の処方はさまざま。ほかには「背骨バス」があり、あお向け状態で、背骨の直線だけ集中してシャワーがあたるものもありました(15分)。

これらのバスは、じっくり10日以上かけると効果を感じられるものかと思います。 

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木箱のスチームサウナ。頭だけ出して、あとはアッツアツのサウナが全身を包みます。熱くなりすぎると、内側から足で蹴って扉をあけ蒸気を飛ばせます。サウナが苦手なわたしは、すこ~しずつスキマを広げ、規定の時間をのりきりました(10分ほど)。 

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毎日楽しく行ったのが、泥パックです。胃腸のムダな熱をとり、機能を正常に戻すのが目的です。暑いインドでは消化器系が熱を持ちやすく、それによって食欲のコントロールが乱れるようです。泥で汚れないよう、パンツに新聞をはさみ、日光浴とともに20分ほど。 

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屋上で、海辺のトドのごとく、デーンと寝転がっています。絶景です。ここではインド人とのトークが盛り上がります。 

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泥がこんなに心地よく冷やすものとは予想外でした。もっとも、きちんと泥の管理をしているらしく、敷地内では、泥作成の施設もありました。プロのマダムが水分と練りの調節を行っています。 

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なんと泥パックは昼寝の時間も大活躍。午後のけだるい時間、各部屋に、泥のアイパック(目を冷やすもの)が配布されます。
(泥に浸された雑巾が丸まったようなもの)ティッシュやタオルにつつんで(衛生的にそのままはマズイ…)目に上におきながら寝ると、数分後はパッチリお目めで目覚められます。


②食事療法(ダイエット)のガイドライン

医者は初日の診断で、毎日の食事を処方します。その中で、わたしが注目したのは「ジュース」です。わたしに限らず、どの人でも共通して間食に「ジュースの摂取」が多くありました。野菜もフルーツも。

どうやら消化をラクにするためで、今まであまり意識しなかったのですが、噛んで食べるよりも、はるかにジュースのほうが
胃の負担が軽い、ということが実感できました(このアシュラムにいると、体に入るものにかなり敏感になります)。

おかげで、体はいつも非常に身軽でした。食後、よく体にだるさを感じていた消化器系の弱い私は「これはすばらしい!」と思い、今後、ミキサーを利用した「ジュースで摂取」は継続させたいと思いました。

食事療法全体を通じて感じたのは、
①必要以上の量を摂取しないこと(摂取量はグラムで指定されました)
②摂取の仕方を適切にすること(ジュースにしたり、一度に摂らずに配分をしたり)
です。

日本ではカロリー計算や、栄養素のバランスなど、食べるものの中身をあれこれ注目しますが、こちらでは、摂り方、つまり生き方的なところを重視するように思えます。

生活規範がしっかりすれば、自分の体に敏感になり、自ずと自分に適した食べ物を選べる感覚が身につく。考えの優先順位がハッキリしているように思われます。


④ご自分の健康について考えるのに有益だった部分

全身マッサージが毎日あるのには驚きました(20分程度)。マッサージ料金が高い日本ではそれほど日課にできるものではありません。こうして毎日やっていると、マッサージの技術がそれほど高くなかったとしても、歯磨き同様、やらないと落ちつかなくなります。

「体のトータルに感じる」という点ではほかのどんなトリートメントより、明確で具体的です。他人にやってもらえなくても、習慣的に自分でも触ってみる、というのは案外ありだと思いました。それも一部分ではなく、「体のあちこち」を触る。手を意識的に使う、ダイレクトに刺激を感じられる、という点で「体をケアしている」という意識が、非常に高まるのが感じられます。

こうした意識の高まりが、結局は体の生体リズムを活性化させ、自律コントロールを高めていく。体へのアプローチとして、マッサージは続けていきたい、と思いました。

⑤今後ウルリカンチャンを訪問される方へのアドバイス

滞在は1週間以上がおすすめです。体に対する意識の変化を味わえるだけの、十分な時間があるといいですね!



4)インド全般の印象・異文化体験、今後期待されるプログラムetc.

今回の滞在では、「初めてのインド訪問が、この自然療法研修だった」という日本人の方とご一緒できました。そして彼女は、大変楽しいインドとの出会いを果たされて、帰国されました。

これはとってもおもしろいことだと思いました。インドを初体験する人々を見たとき、ほかの国と比べて、一種の“過剰さ”を感じることがあります。極端に好きになったり、嫌いになったり…。必要以上にインドを特別なものと思う傾向があるように思えます(もともとインドの磁場のせいでもあるのでしょう。私自身そうでした)。

バックパッカーやツーリストは、街でよく見かける生死がむき出しの貧困や人間のたくましさにのみ一喜一憂して、ヨーガやインド哲学の愛好家は限られた修行地だけで社会性のない底無しの神秘さにはまっていくケースもちらほら・・・

しかし、自然療法を入り口として入ったとき、なにか、その極端さが薄れ、とてもバランスのよい充実した体験ができているように思えました。

自然療法はインド独自ではありますが、極めて一般的、普遍的な考えを持つ、万国に受け入れられる理念、技法です。

そして、これを体験する限り、単なる旅行とは違う、具体的で確かな学びがあります。インド人との出会いも、健康をテーマに幅広く交流できます。

なんの専門性を持たない人でも、インドの独自性を十分満喫できますし、専門性があったとしたら、それを土台にしてさらにインドの伝統的な考え方を深めることができる。なんといい入り口なのでしょう!(しかもほかの観光地に行くより、ダンゼン安い!)

もっとも、自然療法はガイドブックにものっていない施設です。ここに来る日本人は、ほぼ相方先生の紹介がからんでいると思われます。インドに詳しい相方先生だからこそ、日本人への紹介が可能になった施設とも言えます。本当に、感謝します。
今後、自然療法をきっかけに、充実したインドとの出会いを果たされる方が増えることを期待しております。

わたし自身、さらに自然療法から人間観の学びを深めたく思います。
以上。

 

 

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2009年4月23日木曜日

ロナウラ6週間コース(CCY)総括レポート

今年、ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』付属カレッジの冬期6週間コース(CCY)を受講された日本の方2名の総括レポートです。
主に修了試験の内容がレポートされています。『カイヴァリヤダーマ』の付属カレッジのカリキュラムに興味のある方には
有益で貴重な情報になっています。
インドの歴史あるヨーガ研究所のコースで、どのような試験問題が出題されているかは、みなさん興味津々と思います。お2人には、
実際に試験に出た問題を記載し、それにコメントして頂いています。

そして、試験内容のみならず、「ロナウラでの勉強は一体なんだったのか?」という、できるだけ『カイヴァリヤダーマ』での学びの全体像の輪郭がわかる形のレポートになっています。

インド留学で「ヨーガ」のステップ・アップ
今年1月・2月の冬期6週間コース(学生ビザ必要)を受講されたのは東京在住の「S.T.」さん(男性)と千葉在住の「M.Y.」さん(女性)です。お2人は、2ヶ月半の効率の良いインド短期留学プログラムで次の3つの研修コースを消化され、ご自分の「ヨーガ」のステップ・アップと、背景にあるインド文化・インド環境の体験的洞察のレベル・アップに成功されました。

・ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』6週間コース
・ウルリカンチャンの『自然療法アシュラム』10日間コース
・イガットプリの『ヴィパッサナー瞑想』10日間コース

インドへの短期・長期留学で、「ヨーガ」の勉強を深めたい方はお問い合わせ下さい。
的確なガイダンスと必要なサポートを提供させて頂きます。
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フィードバックのポイント


「S.T.」さんは教育系のフリーライターです。ボディーワークや呼吸法に造詣が深く、ヨーガやインド・アジアの精神文化へも関心を深められています。以前、南インドでヨーガの1ヶ月コースに参加された経験もお持ちです。

「M.Y.」さんはフリー・ダイビングやドルフィン・スイム(イルカと泳ぐ)のインストラクターです。ヨーガ歴は5年で、やはり、以前南インドでヨーガの1ヶ月コースに参加された経験をお持ちです。

お2人には、次のポイントでフィードバックして頂きました。  
1)修了試験・理論編 ①ヨーガと体育教育(Physical Education/Teaching Method)
②人体の構造と機能(Anatomy & Physiology)
③伝統的ヨーガ(Traditional Yoga) ④ヨーガと価値教育(Value Education) ⑤ヨーガと心の健康(Mental Health)
2)修了試験・実技編 ・実技試験の内容と手順 
3)教育実習(ティーチング・レッスン)
・教育実習の内容と手順
4)総括編 ①『カイヴァリヤダーマ』の6週間コースを受講する価値はあったか ②ロナウラの総合的な学習環境はどうであったか ③6週間コースで消化したことはどう役立つか ④今後のヨーガに対する展望

ロナウラの伝統的ヨーガ
ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で指導されている「ヨーガ」は、ヨーガの枠組みを決めている「パータンジャリ」の『ヨーガ・スートラ』と、中世の「ゴーラクシャナータ」系の「ナータ派」で発展した多種多様な「ハタ・ヨーガ」の技法の伝統に立脚しています。

そして、「ヨーガ」の伝統的なリソースに根拠を置きつつ、1920年代にインドで始まった近代的ヨーガ研究の発祥の地としての一貫性を保ちながら、合理的な理論とスタンダードな技法の体系が構築されています。

また、宗教色・ヒンドゥー教色のないニュートラルで学術的なヨーガとして、インドの教育・医療分野や政策レベルでも、ロナウラの理論と技法が、実質的なヨーガのスタンダードと見なされて来ました。

一見地味なメソッドですが、一度身に付けておくと、一生マイペースで続けて行けるシステムとして、心身の健康の維持・促進から、無理なく「プラーナーヤーマ(呼吸法)」から「瞑想法」へと進む基礎を築いてくれます。

「ヨーガ」のルーツはインドにあります。ヨーガに興味のある方は、何らかの形で「インド」との接点を持って行くことが有利と思います。
その場合、ロナウラが最短コースとなると思われます。
  
  
  
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    『カイヴァリヤダーマ研究所・付属カレッジ』への短期留学
総括
レポート:
「S.T.」さん(東京在住)とY.M.さん(千葉在住)    
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カイヴァリヤダーマの試験についてのレポートを送らせていただきます。

試験内容のみならず、「あそこでの勉強は一体なんだったのか?」できるだけ学びの輪郭がわかる形でレポートさせていただきました。

「M.Y.」さんと共同という形で作成しました。レポートのオオモトは私「S.T.」のほうで作成し、各科目の感想を「M.Y.」さんに書いていただいています。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

今回は、カイヴァリヤダーマのCCY(証明書取得コース:6週間)での「終了試験」についてレポートします。6週間コースとはいえ、大学機関に相当する学術内容を学習するため通常の講義、試験内容は非常に難しいものでした。
(実技に関しては、基礎的なものなので非常にラクです)

試験内容をお伝えする前に簡単にCCYのコースの全体的な印象をお伝えします。

0)
CCY(Certificate Course in Yoga:6週間コース)とは?
もともとカイヴァリヤダーマはヨーガの研究施設(1924年創立)でしたが、その後、指導者育成を目的とした教育施設を併設しました(1951年)。それが、今なお続くディプロマ・コース(職業資格取得の1年間コース)の始まりです。

その後、社会的ニーズも高まり、短期間で学べるコースとして、この6週間コースが生まれたようです。直訳すると、「ヨーガの証明書コース」となり、ヨーガの指導を目指す人が、証明書の取得目的で参加されるケースが主です。

参加者のYOGAに関するバックグランドは様々で、長年の実践の果てに、ようやく受講の機会を手にした年配者もいれば
ポーズや呼吸法を継続的に実践した経験のない若年層もいます。

また証明書の取得よりも、インド哲学の学習を目的とする人もいて顔ぶれの広さを見ると、日本の大学の『一般公開講座』的な側面もあります。

しかし、6週間も泊まりこむのはインド人にとっても趣味以上の覚悟がいるようです。

ただし、学習内容は本来ディプロマコースが1年かけてやる内容の基礎部分を、できるだけつめこむため、授業進度がかなり速く、濃密です(全7科目、各12~14時間で終了予定ですが予定より7時間もオーバーして補講をしたものもあります。)

証明書の取得が目的のため、当然ながら試験があるのですが、すべて英語での論文形式となり、かなりハードです(ラスト10日間が試験期間、1日1科目)口頭試験もあり。)


講義の全体的な印象

参加する前にわたしが漠然と想像していたのは、「ヨーガの聖典『ヨーガ・スートラ』を学ぶのかな?」「呼吸法の身体的効果など、研究所の過去の科学的データを見せてもらえるのかな?」 といったものでしたが、実際は違いました。

「古典」の科目はありますが、いきなり『ヨーガ・スートラ』にはいかず、ヨーガの基礎知識が網羅された別の古典教材を使いましたし、「解剖学」も、データ的なことよりも、身体構造の基本知識について学びました。

つまり、知識面としてはかなり基本的なところからの学習になりました。しかし、それでも内容としてはハードです。アプローチする心身の領域、扱う概念が大変幅広いからです。YOGAの本質的な特徴なのでしょう。

ただ、こうした「知識」の習得とは違うレベルで大変興味深い学びがありました。

それは、ここカイヴァリヤダーマでは、ほかではあまり学習できないであろう「YOGA学」とでもいうべき学問体系を独自に設計しつつ、“学びの軸”にしている、ということです。

講義には、前述の「古典」、「解剖学」のほかに「心理学」、「体育教育」、「価値教育」からアプローチしてヨーガを学ぶ科目があります。これが大変興味深いです。

たとえば心理学ですと、著名な西洋の心理学者が論じた領域に対し、「ヨーガならこう答える」という“比較学習”的にヨーガの特質を浮き彫りにしていきます(たとえば、人間の本質的な「欲求」について ユングはこう考えるが、ヨーガはこう考える、など)。

また、前述の『ヨーガ・スートラ』の主要なキーワードやウパニシャッドに登場するインド哲学の概念など、この心理学、体育教育、価値教育のなかで学習していくという、おもしろいアプローチもとります。

つまり『ヨーガ・スートラ』の本一冊を、ただ端から端へと学ぶのではなく、他の学術領域との関連・比較の中で、そのエッセンスを体得していく、というわけです。

これはまさに、「ヨーガにはヨーガの学問体系がある」という狙いがあればこその授業設計と言えます。

日本でヨーガを学ぶ…となると、用語やその意味の習得、心身の考え方などをヨーガという領域の中だけで整理、完結する「知識の習得」に終わりがちです。わたし自身、ヨーガを学ぶ今までの姿勢はそうだったと思います。

しかし、さすがカイヴァリヤダーマに来ただけの甲斐はあります。ここでは、知識としての習得よりも、ヨーガを学ぶということは一体どういうことなのか、ということを他の学問体系を引き合いにだしながら学べます。

つまり、「知識」そのものより、ヨーガの「学び方」を学ぶことになるのです。この意識変換が、今回の最大の学びだったと思います。さらに加えて言うなら、どの講義も今やっているこの学びが何のためのものか、ということを、つねに明確にします。

つまり「ヨーガが求める最終ゴールは何なのか」を論じるのです。たいてい、科目の違いはあれ「人格の完成」という言葉に落ちつきます。そして、その「人格の完成」におけるキーワードは「調和(balance)」です。

ヨーガの概論を学ぶのに、いろんなアプローチはあるでしょう。本を読む、レッスンに参加する、セミナーに行く…ただ、学ぶその場に「調和」があるかどうか?それを問おうとするのが、カイヴァリヤダーマの授業でした。

もっとも「調和とは何か?」これは大きな問いです。でも、単に知識として学習して、「ヨーガを知ったことにする」というのではなく、「これを知ったことで、自分の何が変わるのか」というところまで考えることが、調和につながるカギだと思います。

カイヴァリヤダーマの講義はこうしたヨーガの学びを深め、発展させていくことと、自分の人生を関係づけるうえで非常に有効的な授業内容だったと言えると思います。


1)修了試験・理論編

ここから試験内容をレポートします。インドで最も歴史ある、由緒正しいヨーガ・インスティチュートの試験とあって、非常に興味深いものがありました。

どの科目も、7題あるうちから、4題を選んで論文形式で答えます。英語の論文形式は、慣れていないと、日本人にとっては非常にハードです。
幸いにも、現在ディプロマ・コースに在籍中のM夫婦からエッセイのまとめ方の参考例を見せていただくなど、多大なヘルプを頂きました。お二人がいてくれたからこそ、各科目の特徴を理解し、適切な試験勉強をすることができました。
(この場をお借りして、改めてありがとうございます!)
7題のうち、いくつかは出題内容がかぶっていることもあり、1つの項目だけを詳しく述べる出題と関連する複数項目をそれぞれ簡潔に述べる出題があり、選べます。

ここでは、どういったテーマが、どんなふうに出題されるかを簡潔にレポートさせていただきます。



①ヨーガと体育教育(Physical Education/Teaching Method)
●一般社会におけるヨーガの「誤った理解」を述べたうえで、ヨーガとは何かを定義せよ ●ヨーガを学ぶことは、体育教育において、どのようなメリット(効果)があるか
●経典『ヨーガス・スートラ』における「人間の心身的構造疲労」とは何か
●ヨーガとエクササイズの違いを述べよ
【S.T.さんコメント】

身体技法としてのヨーガを体育という「教育分野」の中で行っていくのは、自然のことかもしれません。ここでは、体育教育で扱うほかの運動とどう違うかを理解することがポイントです。

ただし、体育教育に限らず、ヨーガを教育現場に用いたときに、どんな教育的配慮、効果を期待することができるか、も主題でした。やはり最終ゴールは「人格の完成」であり、それをフォローする技法と効果を学ぶ、といった印象です。


【M.Y.さん感想】

Physical Education/Teaching Methodの授業は比較的分りやすく、先生はスライドを使って説明してくれますので目と耳とで理解を深められます。
テストもそんなに難しくないです。先生は退職後もボランティアで教鞭をとってくださっています。大変熱心な先生です。



②人体の構造と機能(Anatomy & Physiology)

●呼吸器系/循環器系/消化器系の構造と機能を説明せよ
●心臓/筋肉/骨の構造・役割・種類を述べよ
●アーサナ/プラーナヤーマ/クリヤの種類と、身体に与える効果を説明せよ
【S.T.さんコメント】

身体の組織、器官の構造や機能については、もはや大学受験の「生物」とほぼ一緒です。用語暗記が大変で、図解して解答する問題もあります。

そして、はずせないのがヨーガの技法が身体に与える影響です。筋肉は? 神経は? 代謝は? 血液は? 心理効果は?
多くの視点から効果を確認していくのが特徴です。


【M.Y.さん感想】

アナトミーのクラスは範囲が非常に広くクラス・テストともに大変苦労しました。クラスはものすごいスピードで進んでいきます。


テストは最終日でしたので、他のクラスの内容を把握してから、という前提ですが、英語で器官の名前を覚えるのはとても苦労します。



③伝統的ヨーガ(Traditional Yoga)

●ヨーガを取り組むうえで欠かせない“精神修養の原則”とは何か(「サンヤマ」とは何か)
●ヤマ(10原則)/ニヤマ(10原則)/アーサナ/プラーナヤーマとは何か述べよ
●ナディ/チャクラについて述べよ

【S.T.さんコメント】

テキストとして使用したのは「スワーミー・チャランダース」が記した古典でそこでは、ヤマ・ニヤマの前に行う精神修養が20項目近くあり、ヤマ・ニヤマもそれぞれ10原則あり・・・と、パタンジャリの『ヨーガ・スートラ』とは違うものです。

ただし、アーサナ・プラーナヤーマの種類、チャクラ、ナディ、クリヤ、バンダなどの説明が豊富で、ヨーガの基礎事項がすべて網羅されているような古典テキストでした。基本的にテキストを覚えれば答えられるので、もっとも日本人には慣れた形式のテストかもしれません。


【M.Y.さん感想】

ヤマ・ニヤマをより深く学ぶ良い機会です。クラスは大変興味深く、ひとつずつ丁寧に紐解いていきます。テストはひたすら暗記です。
サンヤマ16項目、ヤマ・ニヤマ20項目のサンスクリット語と英文の説明を暗記しました。暗記ができれば問題無いです。



④ヨーガと価値教育(Value Education)


●「価値」の概念を説明せよ。「価値教育」の特徴、必要性について述べよ
●インドの伝統的な価値体系である「プラシャルタ」と「パンチャコーシャ」を説明せよ
●ヨーガを学ぶことは、価値教育においてどのような効果があるか述べよ
【S.T.さんコメント】

扱っているテキストは、約30年前に、インド人の教育関係者数名によって書かれたというものです。原本はすでに品薄で、デリーの大学にしかない・・・という希少本です(価値教育に関する質のよい参考資料が少ないとのことでコピーで勉強しました)。

価値には「絶対的なもの(健康、幸せなど)」と、「手段的なもの(お金、服など)」があり、より高い次元の価値に目覚めていくには段階がある。

より本質的なものを選ぶのに価値教育、そしてヨーガはどう貢献するか(カルマヨーガ、ヤマ・ニヤマの実践など)というのが大きな意味での内容でした。


【M.Y.さん感想】

CCYスチューデントの難関です。内容は大変深く、資料は非常に難しい英文です。英語レベルが高い学生でも、資料を読むのに大変な時間がかかります。ディ
プロマ・ースの学生のヘルプが無かったら理解できなかったのではないかと思います。テストは論文形式で、ある程度の英語能力がないと厳しいです。


⑤ヨーガと心の健康(Mental Health)

●心理学的な視点からYOGAを定義せよ。また心理学的手法でYOGAを理解することの効果と限界を述べよ
●心理学とYOGAで扱う人間の「正常性(normality)」について、違いを述べよ
●『ヨーガ・スートラ』における「人間の生来的な混沌(無秩序状態)」とは何か

【S.T.さんコメント】

「心理現象をどうとらえるか?」西洋主体の「心理学」の学問体系と比べてインド哲学の概念がどう違うか、その特徴が際立つ講義でした。

「心理学で扱える心の領域は、現象として見える範囲での心理的側面だが、YOGAでは、自己の存在性(本質)を認識していく
特別な次元での意識(超越意識)を扱っていく」というような内容が繰り返し出てきます。

最終的には、「心理学で理解できない人間の本質をヨーガは規定しうるだけの理論体系がある」ということが主題のようでした。


【M.Y.さん感想】

こちらもCCY難関です。授業はスライドは使わず教科書もほとんど使いません。校長先生のクラスです。
印象に残っているのはクレーシャとアンタラヤの説明です。人間の心とはなんと奥深いのでしょう。クラスについていくのは非常に困難で、英語は詩的な印象で話がいろいろな方向に飛んでいきます。ある程度のヨーガ哲学の理解が事前に無いと難しいでしょう。

テストももちろん難関です。こちらもある程度の英語能力とヨーガの理解がないと難しいでしょう。


⑥指導法(Teaching methods for Yogic practice)

●「指導法」とは何か? またヨーガ指導における「指導法」の必要性を述べよ
●ヨーガ指導の背景にある「科学的な原理、方針」を述べよ
●ヨーガ指導者に求められる人格性と、クラスマネジメントを説明せよ

【S.T.さんコメント】
非常に細かく指導テクニックの確認をしていきます。レッスン構成では、ヨーガの理解を深めるトークの内容から、生徒の身体的バックグラウンドの確認、ヨーガにふさわしい指導者の振る舞いまで箇条書きしていきます。


【M.Y.さん感想】

クラスの内容はわかりやすく、すでにインストラクションを行っている方には再確認できる機会になるでしょう。
実技で英語のレッスンを受けるため、その時点で、ある程度内容は把握できてくるためテストは問題無いでしょう。


⑦口答試験(Viva-voce)

●ヨーガ的思想について(なぜ健康であることは大切か?健康とは何か?ヨーガを実践する目的は?)
●ヨーガの知識について(アーサナ・プラーナヤーマ・チャクラ・ナディ・ヤマ・ニヤマとは何か?)
【S.T.さんコメント】

面接官がふだんの先生であれば安心するところですが、外部の先生を招いての試験ですので緊張度は半端ないです。

約10分程度ですが、的確に答えられない場合は次々に質問内容が変わり、話題の展開が早いです。しかし、これは面接官の親切心からで、自分の答えられる質問になると、十分な時間を与えられいいところをアピールできます。


【M.Y.さん感想】

こちらは事前勉強のしようがないです。全体的な事を把握できていれば質問は難しいものではなく、充分に答えられるような内容です。ちなみに私【M.Y.】の質問は、
・チャクラの名称7項目
・クリヤの名称6項目
・なぜ健康である必要性があるか
でした。

日常会話ができれば聞き取り、解答ともに問題無いと思います。


2)修了試験・実技編

【S.T.さんコメント】

約20ポーズの基本的なアーサナのテストです(ヴィパリータ・カラニ、ブジャンガ、ワックラ、ブリクシャなど)。
グループごとにわかれ、順次ポーズをとり3人の面接官が近くまで来て、
・完成ポーズまでのプロセス
・完成ポーズの状態
をチェックします。

ポーズのほかに呼吸法(アヌローマ・ヴィローマ)とウディヤナバンダのテストもあります。


【M.Y.さん感想】

いつもどおりリラックスして行えば大丈夫です。インド人学生たちの中には、初めて習うといったアーサナもありますが、日本人で、すでにヨーガ経験があれば(もちろん無くても)とくに心配ないでしょう。


3)教育実習(ティーチング・レッスン)

【S.T.さんコメント】

・教育実習の内容と手順

一人1ポーズの課題が与えられ、20分の授業を展開します(時間厳守)。

主な内容は
・ポーズをスムーズに導入するためのプレトーク(ヨーガへの動機づけ、理解を深める)
・ポーズの説明(特徴、手順、メリット、注意点、デモンストレーション)
・ポーズの実践(個人練習、グループ練習)
・授業のしめくくり(質疑応答、参考資料など)

評価対象として、トークの内容以外にも
・どんなツールを使ったか(黒板、説明ボード、スライドなど)
・レッスン場全体の使い方(生徒の配置、指導する際の移動など)
なども入ります。


【M.Y.さん感想】

メモ紙を持参してOKです。黒板に難しい単語を記載しておいて、読み上げることもできます。当然ながら英語で20分間です。簡単
な表現方法でもクラスは出来ますので大丈夫です。


4)総括編

①『カイヴァリヤダーマ』の6週間コースを受講する価値はあったか


【S.T.さんコメント】

ほかでは得られない経験を得られたと思います。やはり「大学機関で勉強する」というのは、ほかの研修コースやアシュラムでは受けられない、学術としてのヨーガを学べます。ただ、やはり6週間では非常に短い・・・!という印象です。

また、実技面に関しては
・ポーズの指導を大変ゆっくりと丁寧にやる点、
・必要以上にポーズ補助を行わず、自主的な訂正を促していく点
などはとてもよかったです。

ただし、プラーナヤーマ、クリヤの実践は6週間では基礎しか学べず、これはもう仕方ないという感じです。


【M.Y.さんコメント】

6週間はあっという間でした。アシュラムでヨーガを勉強した時はもっと宗教的な事や瞑想などの時間もありましたが、こちらは大学、ヨーガの研究に来たのだと実感できるものでした。

全てを把握するにはとても難しいですが、それでも終わってみると、今まで知らなかった事を沢山理解できていることに気づきます。

実技は初級編です。ベースをしっかり学びます。テスト期間中にディプロマ・コースのクラスに参加できたのはラッキーでした。


②ロナウラの総合的な学習環境はどうであったか


【S.T.さんコメント】

細かいところ・・・ネット環境や、住居設備の環境など、不十分なところは残念ながらあります。
(図書館のパソコン4台はつねに満員。部屋の机、電気、本棚などは学習環境としては期待できません)

しかし、食事は治療施設と同じものであるため、大変美味しく安心ですし、クリヤのための水洗場、アーサナのホールは充実していました。また、先生方の指導は大変熱心でしたので嬉しかったです。

個人的には、カイヴァリヤダーマのどこかしこで目に入るデカン高原の粗く削られたような大地や、うねるように伸びる木々などを前にすると、ヨーガが過酷なこの地で生まれたことに説得力を感じます。やはり「インドで学ぶ」という環境は素晴らしいと思います。


【M.Y.さんコメント】

申し分無い施設です。病院らしく清掃も行き届いています。食事も美味しいです。ただ、高速道路の音がうるさいのだけは難点です(5年前に出来たそうです)。

先生方はいつでも丁寧に質問に答えてくれます。他の場所でヨーガについて質問するのとはスケールが違います。インドでもっともヨーガを研究している先生方からの答えですから、奥深く、信頼できます。


③6週間コースで消化したことはどう役立つか

【S.T.さんコメント】

正直、今、自分がどれだけ消化できているか…わかりません。「ヨーガの深淵をのぞき見た」という感じで、これを人生に役立てるには、知識ではなく、もっと体験としての人生経験が必要な気がします。

しかし、今、自分が行っているレッスン指導では、アーサナの考え方、意識の向け方などでは進歩があったように思います。「体にいいからやる」というレベルをじょじょに脱皮し、「体に影響を与える“意識”のほうをコントロールするためにやる」という次元へ、確実にシフトしている手ごたえはあります。


【M.Y.さんコメント】

実際、日本に戻って自分の生活にどう影響してくるのかと思いましたが、表面上は以前と変わり無く過ごしています。
ヨーガのレッスンもカイヴァルヤダーマで教わった事を少しずつ取りいれています。もっとも信頼できるカイヴァルヤダーマで勉強してきたと言う事は自信にもなっています。

ヨーガや瞑想へ対しての迷いみたいなものはすっかりなくなりました。これから少しずつヨーガを深めていきたいと思います。



④今後のヨーガに対する展望


【S.T.さんコメント】

今までヨーガを通じて心と体にいい影響があるのを、個人的な体験として実感し、そのメカニズム(理由)を知りたくて学んできました。

相方先生のセミナーやこのカイヴァリヤダーマで学んだことで、背景にある理論体系が、少しずつですが理解できてきました。

思った以上に、「心」という存在はやっかいであり、不思議でありこの実在を理解し、統制するのに、「体」を手段として利用することは、大変有効だとわかりました。というより、体を抜きにしてはもはや最初の一歩はあり得ない、と。「心と体でできている」という当たり前な、でもじつは深めると複雑な、人間の基本構造が見えてきました。

こうした学びを体験すると、体だけを主体とする「エクササイズとしてのヨーガ」はもはやできません。観察する対象は体を超えて、心の状態、意識そのものになっていきます。

また、「ヨーガはこの点で優れているから、心と体に効く」というヨーガの技法を前提にするだけの理論ももはや不十分な気がします。

効果があるところの心と体とは一体何なのか、そこがわからないから、ヨーガ以外の時間、日常生活は苦しいままなのだから。

「人間が本来もっている心と体の構造が×××だから、ヨーガは手段として有効である」。このレベルで考えられる知恵をもっと深めたくなります。前提にあるのはヨーガではなく、人間のほう。

今度は、ぜひカイヴァリヤダーマのディプロマ・コース(一年間)に参加して、ぜひヨーガの真髄と自己の存在、さらに相方先生のお言葉をお借りすれば「普遍的な教え」を学んできたいと思います。


【S.T.さんコメント】

日本でのヨーガの実態に少々困惑しております。まだまだ商業的なヨーガが流行っています(ヨーガとも呼べないような…)。

これは本物を経験したからだと思います。カイヴァルヤダーマで学んだ事は私の中のベースになってくれると思います。今後日本におけるヨーガが、少しずつ本来の目的に近づけることを望みます。

ヨーガは学べば学ぶほど益々奥深い所へ入っていって終わりがないです! ですので、これからも少しづつ学びつづけます。
今回、インドへ短期留学し本当に勉強になりました。この経験は生涯私の財産です。




相方先生ご夫妻には、大学滞在のみならず、ロナワラ・ヨーガ研究所訪問、プネー探索など、有意義な滞在の機会をセッティングして頂きまして、本当にありがとうございました。大変よい学びの経験を得ることができました。心から感謝申し上げます。
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2009年4月21日火曜日

ロナウラでヨーガ合宿セミナー2009

3月第1週にロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で日本から来られたグループの4泊5日の合宿セミナーが実施されました。

以下は、その合宿セミナーに参加されたみなさんからのフィードバック集です。『カイヴァリヤダーマ研究所』での合宿セミナーについての有益な情報になっています。ロナウラでのヨーガ研修に興味のある方は、どうぞ、ご参考にして下さい。

ロナウラでのヨーガの勉強に興味があっても、「6週間コース」に参加する時間の確保がむつかしい方のために、今後、ロナウラでの1週間前後の合宿セミナーの実施を考えています。


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1)ロナウラで東京のヨーガ団体の合宿セミナー

3月2日(月)から6日(金)の4泊5日の日程で、ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で合宿セミナーが実施されました。

これは、東京の旅行代理店によって企画された10日間のインド研修・
ヨーガ・ツアーの一環として、東京のヨーガ団体の方16名のグループを対象にしたものです。全体で10日間のインド研修ツアーのうち、わたしたちが『カイヴァリヤダーマ』での4泊5日の合宿セミナーの部分を担当しました。

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【合宿セミナーのスケジュール】

3月2日(月) 『カイヴァリヤダーマ』にチェックイン
3月3日(火) 終日『カイヴァリヤダーマ』でセミナー
3月4日(水) 〃
3月5日(木)   〃
3月6日(金) 朝食後、『カイヴァリヤダーマ』をチェックアウト

3月2日(月)
午前中ムンバイから移動、『カイヴァリヤダーマ』にチェックイン
12:00 昼食
13:30 ミーティング
15:00 ティータイム・講義
16:30 実習
19:00 夕食
20:00 サット・サンガ

3月3日(火)-3月5日(木)
5:30 起床
6:00 ハーブ・ティー / 散歩
6:30-7:00 クリヤ(浄化法)
7:00-8:30 実習
9:00 朝食
10:00ー12:00 講義(日本語)
12:00 昼食
12:30-14:30 休憩 / 自然療法
15:00 ハーブ・ティー
15:30ー16:30 講義(日本語通訳付)
16:30-18:00 実習
19:00 夕食
20:00 サット・サンガ

3月6日(金)
5:30 起床
6:00 ハーブ・ティー / 散歩
6:30-8:30 実習
9:00 朝食
朝食後『カイヴァリヤダーマ』をチェックアウト

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2)フィードバック集

1.K.T.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナワラ、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

コンパクト

Bマイナス面

購買部、書籍部のオープン時間が短いうえ時間よりも早く営業打ち切りで不便だった。

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

時間をかければシャワーのお湯もちゃんと出た。出ないかもと心配していたが大丈夫で助かった。全く食べれないメニューが無かったこと。

Bマイナス面


持って行ったので大丈夫だったが、バスタオル、フェイスタオル。持参すること以外に、トイレットペーパー無し、洗面所に石鹸無しもあらかじめ周知されると良いのでは。

アジャンタやエローラ石窟へ行く計画があったので懐中電灯準備していったため大丈夫だったが、予定外ではなく一日に2回定期的に停電があることもあらかじめ周知されると良いのでは。

寺院で靴を脱ぐ、裸足になることは読んでいたのですが、カイヴァリヤダーマの施設でも靴を脱がなくてはならず、床が埃りっぽく、足の裏がとても汚くなった。これもあらかじめ分かっていたら靴下に近いくらい薄手の室内履きを持ってたのですが。

カイヴァリヤダーマの施設でも靴を脱ぐこともあらかじめ周知されると良いのでは。

料理の味がいまいちで、似た料理、材料が多いので数日間だけだったがあきた。

(3)合宿セミナ-の内容


①講義

ヨーガの歴史的背景や、これまで見聞きしていた専門用語、単語の意味を理解できた。

②実習

アサナをしたのは、朝と夕方1時間近くづつ程度だったが、もっとアサナをしたかった。

③ヨーガと自分の関係を深めるのに有益だった部分

相方ご夫妻、合宿セミナ-旅行参加者のヨガに取り組む姿勢をみられたこと、自分への問いかけの機会が持てたこと。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

歴史、教育や医療の意義

⑤今後期待されるプログラム


『カイヴァリヤダーマ研究所』の付属カレッジディプロマ・コース履修生の前川ご夫妻ともお話できましたが、他の履修生や、療養中の方へとのQ&Aのプログラム。

『カイヴァリヤダーマ研究所』付属カレッジ、アイアンガー・ヨーガ・インスティチュート以外のインドの市井のヨガ教室の方と一緒にヨガアサナができるプログラム。

(4)インド全般の印象・感想

日本からインドまでの飛行機、インド国内のバス、列車の異動時間が長く道路も悪くかなり揺れ、移動がなかなか過酷でした。それでも添乗員の大塚さん、ガイドのパンカジさん達、相方ご夫妻、前川さんご夫妻、合宿セミナ-旅行参加者のお蔭様で、有意義な旅行でした。

また機会があったらインド旅行、ヨガ旅行に参加したいと思いました。いろいろとありがとうございました。

団体旅行の安心、便利さの恩恵をいただきましたが、中国一人旅、個人旅行を敢行していた時と比較すると、現地の方と接する機会をつくれなかったのが残念でした。

信号が少ないというかほとんどないのに驚きました。旅行の時に持っていったけど読まなかった『インド式インテリジェンス』という新書本を帰国後読みました。今回の旅行で、ヨガへの関心とともにインドへの関心も高まりました。以上です。



2.H.K.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)


Aプラス面

世界で始めての研究所ということで、科学的に見える形でヨガの効果を知る事ができて良かったです。

Bマイナス面

研究機材は1924年当時のものなのでしょうか。現在進行している研究施設はあるのでしょうか?

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面


思っていた以上に快適なお部屋でした。日本はエアコンの室外機で暑さが倍増しているなと実感しました。お食事もインドの方は本当に毎食カレー味なんだと知ることが出来て美味しく頂きました。

Bマイナス面


(3)合宿セミナーの内容について


①講義について

先生の知識、経験の深さにただただ驚くばかりでした。日本で学んだ歴史的な部分を深く知る事が出来て、大変満足しています。

②実習について

インドのアサナといえば、アイアンガー先生のアサナみたいなポーズを想像していました。基本的な大事な技法を理論と共に学べて、一生続けられるヨガの必要性を実感しました。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

ヨガの原点を学んだことで、今世の中にあふれている、いろいろなヨガに頭を混乱させていた自分を見つけることが出来、ヨガを続けることで、自分の変化を楽しみながら、周りの人にやくに立つ、ヨガを追及していきたいと思いました。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

ヨガがインド哲学の一学派で、理論と実践方法を発展させて、近代化されて来た流れを知る事ができ、相方先生に紹介していただいた本を読み深めていきたいと思います。

⑤今後期待されるプログラム

近代ヨガの教育や医療の分野にどのように取り組みをされているのかを知りたいです。

(4)インド全般の印象・感想

はじめてのインドで、今回は大半を研究所内で、過ごさせて頂き、比較的恵まれた場所で快適に過ごしました。バスや電車から見るインド人の生活ぶりは想像以上に貧富の差があり、なぜヨガが生まれたのか、帰国後も不思議です。どんな生活環境でも
生きるエネルギーを強く感じました。また行きたいです。貴重なセミナーを有り難うございました。合掌


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3.N.S.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

天気が良く、緑が多く、鳥が鳴いている絶好の環境だと思いました。床に座って食事をする食堂、アサナホール、朝に体操をした公園?が好きでした。

Bマイナス面

近くに高速道路があるせいか、夜が騒がしかった。売店がマイペース。

(2)泊まる部屋と食事


Aプラス面

現地の食事らしい貴重な食生活だった。

Bマイナス面

慣れないせいだと思いますが、お手洗い、風呂がきつかった。

(3)合宿セミナーの内容について


①講義について

インドの文化やヨガに関連する宗教など、深く学ばさせて頂きました。私が未熟すぎて、正直もったいない講義でした。ある程度の単語がわかるように予習して行けば良かったと思います。反省しています。

②実習について

一つのポーズをじっくりできて良かった。自分を“内観する”レベルがまだまだ低かったと、痛感しました。鼻うがいが出来るようになり、帰ってからも行っております。時々失敗します。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

ポーズや呼吸がどのように有効なのか?や宗教の一般的な理解度、誤解まで、いろいろな角度からヨーガを知る事ができたところ。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

ポーズや呼吸がどのように有効なのか?をより深く。

⑤今後期待されるプログラム

日本人向けのアサナ。

(4)インド全般の印象・感想

遠くて暑い国でした。初めてだったので、舞い上がってしまいました。文化の違いや生活習慣の違いに、カルチャーショックを受けたり、言葉が通じなくて困ったり、毎日が刺激的でした。日本で生活していては絶対に体験できないことだらけでした。本当に貴重な時間を過ごしました。

研究所の中のまっすぐな通りを歩いて見た、鮮やかな緑とピンクの植物やさわやかな風を今も
はっきり思い出しています。私のような者に、このような貴重な体験をさせて頂いて、
本当に感謝します。どうもありがとうございました。


4.H.M.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

明るいキャンパス、穏やかな小鳥のさえずり、ゆったりした時間が流れている。全体に良い気に守られている感じがしました。

Bマイナス面

高速道路が近いので、部屋によっては雑音が気になった様です。

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

私たちの部屋には冷蔵庫もありましたので、皆で飲み物を冷やし、頂きました。

Bマイナス面

食事はカレーが続くので、段々と飽きますし、香辛料のせいか、後半はみんな下痢気味でした。鍵もかけるのに時間がかかりました。トイレの水流も弱めです。

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について


ハタヨガについて、とても深く教えていただきました。
全体的に難しかったのですが、自分なりに消化してゆきたいです。相方先生の顔やマントラの声が、今でも浮かんできます。有り難うございました。

②実習について

クリヤヨガでは、ネティーポットでのクリヤ法をマスターしましたので、息子にも伝授し、行っております。スローなヨガで、内観する大切さを再認識しました。少し大胆なポーズにも挑戦してみたかったです。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

プラナヤマ(呼吸の大切さ)とマントラ(波動のエネルギー)

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

カルマの法則で...プンニャを積んで日々精進していこうと思いました。

⑤今後期待されるプログラム



(4)インド全般の印象・感想


海外に来たというより、タイムスリップし、別の時代に行っていた
ような印象です。いろいろな人種、動物、時代、思想が入り混じって、現在に存在していました。貧富の差や、物乞いの子供たちにも、ショックでしたが、物価の安さ、突然の停電と驚きの連続でした。水周りのことや、衛生面で、日本人にはある意味、修行であり、良い経験をさせていただきました。

なるようになる、の精神もありなのか、と思いながら、日本の素晴らしさ、日本人に生まれてラッキーな事、感じる事が出来ました。インドで待っていて下さった相方先生、ロナワラ大学に感謝します。合掌



5.Y.T.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

何よりも自然の中で、環境は最高です。環境が人を作るとすれば、心もゆったりとなりますね。

B マイナス面

(2)泊まる部屋と食事


Aプラス面


私たちは二人でしたが、思ったより寝やすかったです。食事はチャパティがほんのり甘く美味しかったです。

B マイナス面

食事の甘さに驚きましたが、土地柄でしょうね。

(3)合宿セミナーの内容について


①講義について

前もって資料を頂いたのですが、理解力の不足と、半分の睡魔のため、残念です。でもお聞きして良かったと思います。

②実習について

胸式呼吸は内臓強化に良いと聞き、改めてヨーガの本質がわかった気がします。実際胃が痛いとき、胸式呼吸をすると楽になりました。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

私の求めているヨーガは心の強化法です。今回参加させて頂き、心身の一体化を考えました。相方先生ご夫婦の生き方を通して、無駄な物を取り、シンプルに生きている姿を拝見させて頂き、ヨガの本質が少しわかった気がします。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

自分自身に向き合うのがヨーガの本質との事、インドの歴史、宗教、現在のインドなど。死に対しての考え方が少しわかりました。そしてさらに、謎が深まり、もっと学びたいと思います。

⑤今後期待されるプログラム

あと2~3回聞いても理解できないと思いますが、あと2~3回お聞きしたいです。

(4)インド全般の印象・感想

ロナワラ空港に夜、到着し、人の多さに先ず驚きました。そして貧富の差、戦後の日本がそこにあるような気がしました。今の日本の物の豊かさを考えると、何が日本をここまで成長させたのかと逆に考えさせられました。

ロナワラとムンバイ、同じインドでありながら歩き方、服装の違い、これも貧富の差なのでしょうか?今回がパンカジさん以外にインドの人と触れ合う事が出来ず、残念だったのですが、参加させて頂いて本当に良かったと思っています。

初めてファミリーヨガの研修に参加させて頂きまして、戸惑う事もありましたが、学びの場として、多数の気づきを得ました。
本当に有り難うございました。合掌


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6.E.K.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

近代ヨガの発祥の地とも言えるカイヴァリヤダーマに数日でも身を置けたこと、これからもヨガを続けていく上で、“原点”に近づけて良かったと思う。施設は思っていたよりもきれいでした。

Bマイナス面

特に感じませんでした。

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

インド基準で考えると、お部屋はまあまあだったと思います。もう少し広ければと思いましたが。

Bマイナス面

食事の素材はインドではこのようなものかと思いますが、フレッシュなもの物をもう少し取り入れたかったです。生野菜やジュース、果物etc. 自分でお茶を飲むため、お湯がすぐ手に入ると良かったかと・・・。

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について

短い時間に多くの事を教えて頂けたのですが、長距離移動の後で、内容が濃く、勉強量も多かったので、きつかったです。帰国して相方先生のホームページを見て、やっと理解できてきた感じです。。。

②実習について

普段体操をたくさんしているので、もっと動きたかったです。移動、固いベッド、暑さで身体が万全でなかったので、身体を動かしてシャキィツとしたかったです。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

ハタヨガのベーシックな事を教わり、古代インドで生まれたヨガが、今も伝わり続ける背景が知れて良かった。私が、ヨガが好きな理由は、そのシンプルさ、心身への影響と効果なのだと改めて実感した。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

ハタヨガの効果を科学的に実証したという講義、実際のツールを見られて、ヨガの良さをハード面から理解できてすごく納得できました。

⑤今後期待されるプログラム

もしまた、相方先生の講義を受けるチャンスがありましたら、もっと予習してから行ったほうが講義の理解が深まるなと思います。日本でセミナーがあったらぜひ参加したいです。

(4)インド全般の印象・感想


移動中のバスから見た街や畑、ムンバイの街、アイアンガー先生の
道場と列車、広いインドの中で見た、行った場所はほんの一部ですが、“またいつか来るだろうなぁ”と感じてきました。

日本と一番大きく異なるのは、その貧しさでしょうか。本当に貧しいのか?おそらくインド国内についても外界の状況を知り得ない環境で暮らしていれば、今の生活に満足し、疑問を抱くことはないのか?日本、それも東京に暮らしていると、情報がありすぎて、“真の自分”がわからなくなります。古代と現代が入り混じったインドを見て、自分の日常を考え、また有り難いとも思い、ツアーに参加して良かったと思います。



7.S.U.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

鳥の声を聞きながらのアーサナのクラスはとてもリラックスできました。

Bマイナス面

急に停電すること。

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

冷蔵庫が有り、雰囲気も明るい。チャパティーとパパイヤが美味しかったです。

Bマイナス面

トイレの水が流れにくい。いつもカレー。冷たい物が欲しかった。

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について

とても面白く、ためになりましたが専門的なことを理解していないと、わかりづらい部分もありました。サドゥーの写真が印象に残っています。

②実習について

基本的なアーサナでもゆっくり時間をかけてやると、効くと思いました。鼻洗浄は気持ち良かったです。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

ヨガが最初は洞窟で、世捨て人がやっていたという背景。今のような形になったのは1970年代に入ってからだということ。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

ヨガと宗教(ヒンドゥー教)の関係が深いということ。

⑤今後期待されるプログラム

日本の四季にあったヨガ。

(4)インド全般の印象・感想

とても混沌としていて、「カオス」という言葉がぴったりだと思いました。
英語が少ししか話せなかったので、もっと英語力をつけたいと思いました。あまりにも日本と違い、カルチャーショックが大きかったです。日本に生まれて幸せだ、と思いました。もっともっとプンニャをつんでまたインドの地に足を踏み入れたいです!!! 



8.S.I.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)


Aプラス面

ロナウラは、田舎町ののんびりした雰囲気が感じられ、私には心地よく感じました。カイヴァリヤダーマは、広大な敷地に整った設備がすばらしいと思いました。

Bマイナス面

特に感じませんでした。

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

部屋は清潔で設備も良く、快適に過ごせました。ダブルベッドで2人で寝るのが心配でしたが、適度な広さと硬さで全く気になりませんでした。

Bマイナス面

部屋のシャワーが水しか出ず、一度もお湯で身体を洗う事が出来ませんでした。また、停電の時間帯があった事が不便と言えば不便でした。

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について

期待していた以上の内容の濃さで、大変満足しました。相方先生のお話は大変楽しく興味深く、他の先生方のお話もとても良かったです。相方先生の通訳の素晴らしい事にも感動しました。

②実習について

身体を動かすという部分ではやや物足りなさを感じましたが、基本を理解するという点では大変良かったと思います。特に呼吸の仕方など丁寧に教えていただき、今後の修練に大変役立ちました。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

難しいアーサナをこなすことよりも、自分に出来ることを毎日続けることが大切だということをしっかり確認できた事が良かったです。わかっているはずでも、日々迷いが生じるのはその事だったので。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

アウトローの文化としてヨガが発生したという事を初めて知りました。またヨガとは「心の活動を一時的に停止すること」という定義も興味深く、自分は全然その境地には達していない事もわかりました。

⑤今後期待されるプログラム

たった5日間の滞在でしたので、学び足りない事ばかりだったと思います。先生のお話の中にちりばめられていた「歴史的背景」「インド哲学」「インド人の死生観」「宗教」など、不思議すぎて理解するのが難しい、でも興味深く面白い事を、もっと学びたいと思いました。

(4)インド全般の印象・感想

インドは日本とは環境も常識も全く違うので、それが面白いと
感じられれば楽しいと思います。今回は4年前の北インド(リシケシ、アグラ、ジャイプール、デリー)に続いて2度目でした。前回は道路に牛やロバ、らくだ、猿・・・といった動物がたくさん歩いている事に一番驚き、でもそれがとても楽しく心地よかったです。

前回、現地の方と接する機会は、お土産屋さんと物売りだけでした。でも今回はカイヴァリヤダーマの先生方や、学生の方とも少しお話が出来て、また違ったインドが見えた気がします。ありがとうございます。
合掌。


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9.A.O.さん

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

静かで牛もいるようなところで良かった。

Bマイナス面

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

良いと思う。

Bマイナス面

インドの香辛料には慣れませんでした。

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について

マイクを使って話して頂いたほうが良かったと思います。

②実習について

最高に気持ちが良い実習でした。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

仏教と共に発展してきていること

⑤今後期待されるプログラム

(4)インド全般の印象・感想

全般的に日本より遅れていると思いました。



10.Y.Y.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

緑が多くのどかな雰囲気で気持ちが良かったです。季節も暖かでカラッとして心地良かったです。スタッフの方も親切でした。有り難うございます。

Bマイナス面

蚊と停電

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

清潔でした。食事はヘルシーで美味しかったです(お通じがとても良かったです)

B マイナス面

水シャワー(出来ればお湯がでてほしかったです)

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について

大変興味深く面白かったです。相方先生の知識の豊富さにびっくり仰天で、もっともっと講義を受けたかったです。(自分の勉強不足を反省致しました)

②実習について

リラックスしたアーサナと呼吸法の練習が大変気持ち良く、勉強になりました。オームカールが気持ち良かったです。(金の響きのように)

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

「ハタ・ヨーガ」の技法を生理学的、心理学的な効果を科学的に研究されたという講義、「サマーディ(三昧)」についての定義、呼吸法について

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

ヨーガの歴史やヨガスートラについてのお話、現在普及しているヨガの傾向について、(ハタ・ヨーガとの違い)

⑤今後期待されるプログラム

プラナヤーマ と瞑想

(4)インド全般の印象・感想

乾いた大地と目力のあるインドの人々、歴史とプライド、
独特の宗教観と死生観、4回目の渡印でしたが、また元気になりました。感謝です。


11.S.I.さん(男性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

自然の中で良かったです。

Bマイナス面

なし

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

好きなだけ食べられるバイキング形式。

Bマイナス面

カレーだけの料理にまいった。

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について

順序立てて話して頂いてわかりやすかった。

②実習について

呼吸法、アサナ、鼻洗浄もわかりやすかった。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

今まで皆さんに伝えてきたヨガとピントがずれていないことを確認できて良かったです。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

マントラは自分の理解できる言葉、成長できる言葉を使って良い。サマージの状態をいつまでも維持できるように釈迦のすべてを肯定する考え方が役に立つ。沖ヨガで言っている9段階ブッディ(仏性)の意味がより理解できた。

⑤今後期待されるプログラム

アーユルベーダーの体験の時間も欲しかった。

(4)インド全般の印象・感想

大変勉強になり、有り難うございました。相方先生ご夫妻の細かい心遣いに感謝しています。ワイフも沖先生の勉強をしていたので、ロナワラで相方先生ご夫妻から学びたいようですので、その節は宜しくお願いします。その後タイにいきたいと思います。 合掌


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12.M.S.さん(女性)

(1)場所と環境(ロナウラという環境、カイヴァリヤダーマの施設)

Aプラス面

3月の穏やかな時期に行けた事、日本の忙しい仕事からは慣れて、
本当にわかる楽しさを味わいました。学究の雰囲気の漂ったところですね。敷地が広いのがうらやましいです。

Bマイナス面


インドですから、多少の不便(停電とか、シャワーの水量とか)は
当たり前と思いました。

(2)泊まる部屋と食事

Aプラス面

物の揃わない環境で、整頓されていて、快適でした。

Bマイナス面

カレーはそれぞれ美味しかったのですが、慣れない人もいて、
次にお邪魔するときには、日本から米、味噌など持参して、間で一度くらい、日本食を作らせてもらえたらと思いました。

(3)合宿セミナーの内容について

①講義について

個人的には、テンポ良い流れと、例え話によりインドの文化と
ヨガの理解が深まりました。慣れない人にはサンスクリットのヨガ用語が難しかったようです。帰ってから、事前に頂いた資料を読むとわかりやすくなりました。

②実習について

間合いが心地よく、今後の指導に応用させて頂こうと思います。
クリヤー、呼吸法、バンダ、ナウリと基本の大切さを改めて
認識しました。

③ヨーガとご自分の関係を深めるのに有益だった部分

ヨーガの発生の原点は、好き、嫌いの人間関係であったり、思い通りにならない社会環境、自然環境という、自分と他の関わりからと発生したと理解しました。

④ヨーガの背景についての理解の深まった部分

西洋文化と東洋の文化の違いをしっかり踏まえて、ヨガを説明し、伝えられるようになりたいと、思いました。年齢が行ってからの勉強も悪くないと思いましたので、そのスタートにしたいと思います。

⑤今後期待されるプログラム

カレッジで勉強されているインド他の学生の皆さん、
一般ヨガクラスを指導していただいた先生方と交流ができたらよかったのでは、インドの方がどのような考えでカレッジに在籍し、ヨガに対する考えも聞いてみたかったです。

またいずれタイのコースにも学びに行きたいと思いました。それから、サンガでお話いただいたような内容の本があれば、インド文化、ヨガ哲学も身近に感じられると思います。またヨガ用語の解説、解釈集があればと思います。次にコースを受講する人たちも理解しやすいのではないでしょうか。

(4)インド全般の印象・感想

18年前、ジャイナ教研修旅行に参加したときも今回も、
インドのパワーに圧倒されました。現状を受け入れるということがまず、生きる基本で、そのことを再確認しました。また時間を作り、勉強させていただきたいと思います。宜しくお願いします。

有り難うございました。
合掌


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2009年4月12日日曜日

インドで自然療法2009

2月28日(土)から関西と名古屋の4名(全員女性)の小グループがインドに来られ、マハーラーシュトラ州のウルリカンチャンの『ニサルゴプチャール(自然療法)・アシュラム』で、自然療法のプログラムに参加されました。

参加メンバーの日本での仕事のご都合で、滞在時期は次の2つに分かれました。
・2月28日(土)・3月10日(火)の11日間プログラム(2名)
・2月28日(土)・3月23日(月)の24日間プログラム(2名)

以下は参加者の方のフィードバックです。次の4ポイントでお願いしました。

1)場所と環境
(ウルリカンチャンの環境、アシュラムの施設)

2)泊まる部屋と食事
(ゲスト・ルームの設備とダイニング・ホールの雰囲気)

3)アシュラムのプログラムについて
①自然療法医のガイダンス
②アシュラムで提供されているプログラム
③食事療法(ダイエット)のガイドライン
④ご自分の健康について考えるのに有益だった部分
⑤今後ウルリカンチャンを訪問される方へのアドバイス

4)インド全般の印象・異文化体験、今後期待されるプログラムetc.


【日程】

11日間プログラム組

2月28日(土)
関空・中部/バンコク、バンコク/ムンバイ TG317 18:45/22:00着、ムンバイ→プネー(車で移動)、プネー泊(Hotel Shreyas)
3月01日(日) 午前プネー市内探訪、午後プネー→オーランガバード(車で移動)、オーランガバード泊(MTDC)
3月02日(月) エローラ探訪 オーランガバード泊
3月03日(火) 午前アジャンター探訪、午後オーランガバード → ウルリカンチャン、自然療法アシュラム泊
3月04日(水) 自然療法アシュラム
~3月07日(土) 〃
3月08日(日) 午後ウルリカンチャン→プネー(車で移動)、プネー泊(Hotel Shreyas)
3月09日(月) プネー→バンコク空港(車で移動)、ムンバイ/バンコク  TG340  12:30/18:15、バンコク/関空  TG622 23:00/0610+、バンコク/中部 TG644  00:20/08:00+
3月10日(火) 朝関空・中部着


24日間プログラム組

2月28日(土)関空・中部/バンコク、バンコク/ムンバイ TG317 18:45/22:00着、ムンバイ→プネー(車で移動)、プネー泊(Hotel Shreyas)
3月01日(日) 午前プネー市内探訪、午後プネー→オーランガバード(車で移動)、オーランガバード泊(MTDC)
3月02日(月) エローラ探訪 オーランガバード泊
3月03日(火) 午前アジャンター探訪、午後オーランガバード → ウルリカンチャン、自然療法アシュラム泊
3月04日(水)  自然療法アシュラム
~3月19日(木) 〃
3月20日(金) 午後ウルリカンチャン→プネー(車で移動)、プネー泊(Hotel Shreyas)
3月21日(土) プネー泊(Hotel Shreyas)
3月22日(日) プネー→バンコク空港(車で移動)、ムンバイ/バンコク  TG340  12:30/18:15、バンコク/関空  TG622 23:00/0610+
3月23日(月)  朝関空着

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【参考情報】

『ニサルゴプチャール(自然療法)・アシュラム」について
http://www.naturecureashram.com/
NISARGOPCHAR GRAMSUDHAR TRUST
Uruli Kancan - 412202, Dist.Pune, Maharashtra (India)

『二サルゴプチャール・アシュラム(Nisargopuchar Ashram)』は、近代インド建国の父であり、またインドにおける近代自然療法の父でもある「マハートマ・ガンディー(1869-1948)」によって1946年4月に設立された、インドで初めての自然療法専門の滞在型医療施設です。

プネーから東に30キロのウルリカンチャンという田舎町にあります。年間6000人が自然療法の臨床指導を受けるためにアシュラムを
訪れています。アシュラムのキャンパスは150ー200人収容可能です。


アシュラムの日課

5:00         起床
5:15 -  6:15 ヨーガ 1stセッション(プレラナ・マンディール)
6:15 -  7:15 ヨーガ 2ndセッション(プレラナ・マンディール)
6:00 -  7:00 ヨーガ 2ndセッション(スムルティ・マンディール)
7:30 -  8:00 肥満のためのヨーガ
7:00 -  8:30 ハーブ・ティーとジュース
8:30 -  9:00 日光浴、泥療法
9:00 -  9:30 アムラ、ハルディ、ウィートグラス草のジュース
9:00 -11:00 水療法、磁石療法
10:30 -12:30 昼食
12:30 -  1:00 額の上の泥パック
1:00 -  2:00 沈黙の時間
2:15 -  2:45 プラーナーヤーマ 特定のヨーガ・セッション
2:15 -  4:30 指圧療法/ニューロ・セラピー(Neurotherapy)
3:00 -  4:15 ハーブ・ティー/ジュース/図書館
4:15 -  5:00 自然療法、ヨーガ、ホリスティック・ヘルスに関する講義
5:00 -  5:15 新来者のための歓迎ミーティング
5:30 -  6:30 夕食
6:30 -  7:00 夕方の散歩/自由時間
7:15 -  8:00 夕べの祈り
8:00 -  9:00 自習(Swadhyaya)/思索
9:30  以降        沈黙



参考文献


自然療法とマハートマ・ガンジーの健康思想については、次の本が日本語で入手可能です。

 Gandhis
ガンジーの健康論 (1982年)
M.K.ガンジー著, 岡 芙三子訳、283ページ、
編集工房ノア

 


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『ニサルゴプチャール・アシュラム(自然療法アシュラム)』
のフィードバック① (M.M.さん、神戸在住)


今回の小グループのリーダーの「M.M.」さんは神戸で『NATURE YOGA』を主宰され、ヨーガのクラスとバランス系のボディ・ワークのクラスの指導をされています。ヨーガ歴は20年以上、定期的にインドやタイでの研修プログラムにも参加され、勉強と研究を続けられています。

昨年も6月の『穂高養生園』と10月の「タイとアンコール研修」に参加されました。今年還暦を迎えられる人生の節目ということもあって、今回は3週間という、やや長期の「インド研修」でした。

「M.M.」さんは今回の「インドで自然療法」の総括的なレポートとして、8ページのPDF版の「ニューズレター」を作成されています。

ここをクリックすると →
ダウンロード
全ページダウンロード出来ますので、ダウンロードしてご覧下さい。

もし上のリンクでダウンロード出来なかった場合は、次のアドレスを
コピーしてブラウザにご入力下さい。
http://www.hhaikata.com/nisargopuchar2009.pdf

nisargopuchar2009 



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『ニ
サルゴプチャール・アシュラム(自然療法アシュラム)』
のフィードバック②(K.U.さん、兵庫在住)


「K.U.」さんは兵庫在住、スポーツ用品メーカーにお勤めのOLです。勤務先の「ヨーガ・クラブ」がきっかけとなり、ヨーガ歴約10年です。現在勤務先のクラブで「ヨーガ」のクラスとバランス系のボディー・ワークのクラスの
指導もされています。

2005年2月にタイの『ワンサニット・アシュラム』での合宿セミナーに参加、2006年12月にはリシケーシュ・ロナウラを訪ねる『インド研修ツアー2006』に参加、『カイヴァリヤダーマ研究所』の「第5回国際会議」とそれに続く
「プラーナーヤーマ」の1週間コースにも参加されました。

2008年は6月の長野の『穂高養生園2008』の合宿セミナー、
10月には『タイとアンコール研修2008』にも参加されています。 


1)場所と環境(ウルリカンチャンの環境、アシュラムの施設)

施設の入り口には警備員さんがいるので、施設内は安全です。施設を外出する際は、IDカードを提出するという徹底ぶりです。アシュラム内は清掃が行き届いていて、散歩も心地よくできました。施設のすぐ近くに駅があり、時々列車が通り過ぎる音が聞こえましたが、耳障りという感じはなく、のどかな田舎町にいるような懐かしい印象を持ちました。

滞在する人のほとんどがインド人で、肥満傾向の方が多くいらっしゃいました。温和でフレンドリーな方が多く、トリートメントルームで英語が通じなくて困っていたら、すかさず通訳して助けてくれたり、散歩途中で知り合った姉妹が部屋へ招待してくれて、ご家族と一緒に楽しいひと時を過ごさせてもらったうえに、歌のプレゼントをしてもらうなど、心温まる出来事もありました。


2)泊まる部屋と食事(ゲスト・ルームの設備とダイニング・ホールの雰囲気)

私はトイレとシャワーが付いているツインルームを2人で使用しました。4泊5日の滞在中、部屋の清掃も毎日のように来てくれるし、シーツも滞在中に1度取り替えてくれ、快適に過ごせました。

部屋には扉が付いた棚があり、荷物や洋服を収納できたり、部屋の前には洗濯ロープが張ってあったりして、使い勝手の
良い部屋でした。私は利用しませんでしたが、有料の洗濯サービスもあります。

食堂も清潔で、心地よい食事の時間を過ごすことができました。


3)アシュラムのプログラムについて

①自然療法医のガイダンス

私たちがアシュラムに到着したのは3月3日の夜8時頃だったので、夕食を済ませた後にドクターの問診と血圧・脈拍の計測をした後、トリートメントの種類、食事のメニュー、ジュースや果物の種類など、細かく処方していただきました。

私は英語が話せませんが、現地コーディネーターのラトールさんが通訳してくれるので、安心して受けることができました。2年前のスタディ・ツアーでもお世話になったラトールさんには今回も本当にお世話になり、頼りっぱなしでした。


②アシュラムで提供されているプログラム

3月4日、いよいよ自然療法のスケジュールが始まりました。ドクターから処方されたメニューに沿って一日を過ごします。5時15分からヨーガを受けるようにドクターの処方箋にありましたが、YOGAといっても静止がほとんどなく、準備体操のような感じで、肥満気味の方も無理なく参加できるような動きでした。

8時から楽しみにしていたトリートメントです。初日はシステムがよく分からず、右往左往して待ち時間も多くなってしまいましたが、翌日からは効率よくメニューをこなすことができました。

私のメニュー
エネマ(浣腸):一日おき
オイルマッサージ:毎日(約40分)
マッドパック:毎日
スチームバス(もしくは半身浴)

オイルマッサージは同じ時間に同じ人から受けました。母親くらいの年齢に思えるマダムに顔や頭を含めて全身をくまなくマッサージしてもらいました。基本的なやり方があるのでしょうが、日によって若干マッサージの場所、指使いが変わっていたと思います。

ヒンドゥー語しか話せないマダムとのコミュニケーションは笑顔のみでしたが、「そう、そこなのよ!」と心得たマッサージはゴッドハンドと呼びたいくらい至福の時で、とても気持ちよかったです。

マッドパックは男女違う場所で行います。屋上でお腹の上に泥を置かれて横たわる、ふくよかなインド女性たち。。。初めてその光景を見たときは、驚きました。泥は顔に乗せたり、手や腕にも塗ることができました。パックを流した後は、ツルツルのお肌に!私の処方はお腹の上のみでしたが、全身パックをしているマダムもいました。

正午前後に、部屋の前に泥をガーゼのような布でくるんだものが置かれます。日中の気温は40度近かったと思いますが、マッドパックを目や額の上に乗せるとひんやり心地よく、快適にお昼寝することができました。


③食事療法(ダイエット)のガイドライン

食事は10時30分~と5時30分~の一日2回。食事内容もドクターから細かく処方されました。

豆からできたロティ、野菜スープ、野菜サラダ、チャツネをいただきました。油と塩を使わない食事は、味気ないと感じるものもありましたが、チャツネと混ぜると美味しくいただくことができました。

敷地内にフルーツ・スタンドがあり、大いに活用しました。1日目の午後、軽い熱射病か、頭痛がして食欲もなかったので、夕食はフルーツのみで済ませましたが、美味しいフルーツで大満足。翌朝、頭痛はすっきり解消されていました。

食事の合間にはフルーツを食べたり、そのフルーツを食堂に持ち込んでジュースにしてもらうこともできます。水や甘味を足さず、皮ごと絞ったぶどうだけのジュースは本当に甘くて美味しかった!


④ご自分の健康について考えるのに有益だった部分

滞在3日目、寝冷えしたのか夜中にお腹をくだしてしまいました。朝晩はそれなりに気温が下がりますが、蚊避けにまわしていた天井の扇風機の風で冷えたのかもしれません。朝になったら治まっていたので、いつものようにトリートメントを受けたの
ですが、これがよくなかったのか、発熱してしまいました。

ドクターに往診してもらい、下痢止めと解熱剤、ポカリの粉末をいただき、ムサンビー・ジュースも飲むように診断いただきました。皆様にいろいろと介抱していただいたおかげで、熱は下がりましたが、帰国してもしばらくは胃腸の調子が優れませんでした。

相方先生から、
『自然療法の場合、一度いろいろな潜在的な症状が出て、その前よりずっと良くなる「ヒーリング・クライシス」という経過を取ることがある。「ヒーリング・クライシス」で熱が出たり、下痢になったりすることも多く、自然療法では、それは良い兆候と考えられる。一時期キツイが、回復すると以前よりレベルの高い心身の統合状態になる、という解釈』
と伺って、ひとまず安心して経過をみること1週間。

発症してからちょうど1週間で、症状はピタッとおさまりました。食事の量と質、食べ方を見直す、良い機会を与えてもらったと思います。

以前より食事量を少なめにしてみたり、味付けも極力薄味を努めています。身軽に動けて、いい感じです。


⑤今後ウルリカンチャンを訪問される方へのアドバイス

持参してよかったもの

・ビクトリノックスのマルチツール
果物を切るのに役立ちました。ちょっとしたアクシデントで衣類を切ることがあったのですが、この時も大活躍。

・ポケットヒーター(2年前、リシケシで買った簡易ヒーター)
お湯を沸かして、日本から持参したほうじ茶や生姜湯を飲んだり、ウルリカンチャンの前に滞在したオーランガバードのホテルで持参したドリップコーヒーを飲んだりもしました。
※アシュラムではコーヒーや紅茶などの嗜好品は禁止です。

・魔法瓶
帰りの機内でもお湯をもらって、ほうじ茶を常飲。

・インド製バスタオル&シーツ
プネーで購入したバスタオルは、薄くて洗いやすく、すぐ乾きました。ラトールさんからオイルマッサージの時に使うようにといただいたシーツは、マッドパックで寝転ぶ時も使いました。建物の屋上で、コンクリートの上に寝転がって行うので
売店で買ったゴザを敷いている人もいましたが、私はシーツで代用しました。

・ネティポット
長時間のドライブ、世界遺産を観光したときなど、ジャラネティでスッキリ!

・蚊取り線香

・虫除けスプレー
ポケットヒーターや魔法瓶、ほうじ茶は元気な時には不要かもしれませんが、胃腸が弱った私には大活躍の品々でした。


4)インド全般の印象・異文化体験、今後期待されるプログラムetc.

最後まで慣れなかったのは、インド式トイレです。トイレットペーパーがなく、シャワーで洗浄する方法は、まさに「異文化体験」でしたが、私の滞在期間では馴染むのに時間がちょっと足りませんでした。

2回目のインドツアーも、新たな体験、人との出会い、とても有意義な日々でした。

今回は前半に世界遺産を見に行くオプションをつけていただきましたが、次は、自然療法やアーユルベーダだけに絞って過ごしたいと思います。アシュラムはゆっくり穏やかな時間が流れていて、時間に追われるような日常から距離を置き、心身をリセットすることができました。

世界遺産は、それはそれは見事な石窟で、すばらしかったですが、暑さで体力を消耗し、観光を終えてから長時間(7時間くらいだったでしょうか?)のドライブは、さらに疲労が蓄積されたと思います。

また、最終日の数時間、プネーで過ごしたのですが、街中の喧騒や人込みに一気に日常に引き戻されてしまったストレスを感じてしまいました。

街でのお買い物はツアーの前半にして、プログラムが終わったら空港へ直行というのがよさそうな気がしました。

次はアーユルベーダですね!自然療法をもう少し長い期間試してみたい気持ちもありますが、やったことのないアーユルベーダを試す機会があれば、ぜひトライしてみたいです。

最後に、このツアーでご一緒した皆様、ラトールさんご一家、相方先生には本当にお世話になりました。

皆様の優しいお心遣いに感謝します。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

SANY0161s


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『ニサルゴプチャール・アシュラム(自然療法アシュラム)』
のフィードバック③(M.K.さん、名古屋在住)


「M.K.」さんは名古屋在住の、鍼灸/経絡・気功治療を専門とされる東洋医学の臨床家です。2年間の中国への留学歴をお持ちです。

ヨーガ歴は1年半ほどで、昨年1月のタイの『パナ・ソム』の合宿セミナーと6月の長野の『穂高養生園』での合宿セミナーに参加されています。臨床家としてのご自分の心境を深化させ、患者さんにもプラスになるものとして、ヨーガへの関心を深められています。

南アジアでは、スリランカに滞在されたことがありますが、インドに来られたのは今回が初めてです。東洋医学に携さわっておられる関係で、インドの自然療法にも興味を持たれ、その土地に根付いた療法は、気候風土による違いはあれど基本の考えは同じ、ということを確認されるために今回の研修に参加されました。


1)場所と環境(ウルリカンチャンの環境、アシュラムの施設)


ウルリカンチャンは、プネーから僅か1時間の距離にも関わらず、都会のにおいのしない町だった気がします。

施設の外にでることがなかったので、分かりませんが、こじんまりした田舎町という印象です。アシュラムの中に入ってしまうと、とても静かな環境で、心が落ち着きました。

施設は、ガンディーの提唱する「環境も体も精神も清潔でなければいけない」を実行している、質素ですが清潔な環境でした。
(個人の部屋や食堂、トリートメントセンター等、掃除がゆき届いていた)。

施設内には、食堂で出される野菜を作っている畑もあり、散歩の途中に牛がいたりして、のんびりとした時間の流れに身をおくことができました。


2)泊まる部屋と食事(ゲスト・ルームの設備とダイニング・ホールの雰囲気)

ゲスト・ルームは、簡素ではありますが、蚊帳もありトイレ・シャワー付ですから、不自由なく快適に過ごせました。ただシャワーは水なので、日本人には慣れないかもしれませんが、40度近い気温ですので、水が冷たく感じることはありません。

ダイニング・ホールは、広くて、清潔です。インド人の方がほとんどなので、インドに来ているという感じがして、雰囲気もとても良かったです。

インド人の方は、とても親切ですが、ほど良い距離のとり方をして下さり、居心地が良かったです。


3)アシュラムのプログラムについて

①自然療法医のガイダンス


まず、到着した日にドクターの問診があり、血圧チェックと脈拍チェックでメニューが決まります。

私は、フルーツ断食を処方して頂き、毎日翌日のメニューを処方して頂きました。フルーツ断食が始まると、エネマ(浣腸)は毎日、運動は禁止です。


②アシュラムで提供されているプログラム


トリートメント・プログラムは、私の場合
5:15~ ヨーガ
7:30~午前中
・エネマ(長蛇の列)
・泥パック(屋上で、お腹を出して泥を塗ってもらい日光浴):約30分
・ニームバス(皮膚に良い薬草ニームを煎じてお風呂に入れる):約10分間
・半身浴:約10分

午後3時~
・スチームバス

時間はたっぷりあるので、毎日泥のアイパックをのせお昼ねをしました。

そして、ゆったりと夕日を見ながら、物思いにふけったりしていました。


③食事療法(ダイエット)のガイドライン


私のプログラム

第1日目はノーマルダイエットから始まりました。全粒小麦粉のチャパティ、豆のスープ、野菜サラダ、チャツネ等メニューは毎日微妙に変わります。塩抜き油抜き野菜中心で、食事は10時半~と5時半からの2回。

第2日目は、フルーツ断食が始まり、処方されたフルーツとミルク・ティー。量的には、結構沢山ありました。フルーツは美味しいので、苦なくダイエットが始まりました。

第3日目は、ジュースのみ(固形物はなし)ニームのジュースは、大変苦かったです。ニンジンジュースは、甘みが強い。

第4日目も、ジュースのみ最終日は、再びフルーツとミルク・ティー。そして、ドクターに退設後のメニューを処方して頂きました(6日目にノーマルダイエットに戻し、1サイクル)


④ご自分の健康について考えるのに有益だった部分

食についての概念が全く変わりました。カロリーで食べるのではなく、体を維持するのに必要な分だけ食べる。食欲のコントロールができるようになってきたら、他の欲や精神面も安定してきたような気がします。

そして、ものを言わない自然に学ぶべきところが大きいということが、心から理解できました。頭で分かっていることと体と心が分かることは違うんですね。

ただ、インドと日本では気候や体の違いがあるので、メニューも同じで良いかは疑問ですが、その辺りも含め追試していきたいと思います。

体に聞きながら、季節にとれるものを少しづつ頂くようにしていこうと思います。

泥パックは熱を取る効果が大と思われます。東洋医学では、胃熱が食欲亢進の原因と考えられるので、胃熱を取って食欲を抑える意味で泥パックなのかなと勝手に想像しました。

日本では、熱に熱をもって制し、温めて冷やすことも多いので、温める方が主です。気候による体の違いなのかなと感じました。


⑤今後ウルリカンチャンを訪問される方へのアドバイス

私は、インドへ行くのが初めてで、未知の世界でしたが、同室のKちゃんが、インド2回目だったので、いろいろ参考になりました。

トイレットペーパーとビニール袋、ジップロックは必要です。ジュースを飲むカップとスプーンも必要。蚊除けスプレー、捨てても良い大きなシーツ(泥パックの時汚れます)、Tシャツ、紙パンツ、携帯用ナイフ...タイガーの水筒(サハラ200mlは、日本に帰って買いました)もあったら良かったと思いました。

あと、服は長いワンピースが施設内にも売ってますので、お勧めします。帽子は40度近い炎天下ですので、必ずお持ち下さい。朝夕は涼しいので、羽織るものも持って行かれるといいと思います。


4)インド全般の印象・異文化体験、今後期待されるプログラムetc.

初インドに到着したのは夜の10時過ぎでした。それから車を飛ばし約5時間。途中にある食堂やマーケットには、夜中にも関わらず人人人。ほぼ男子です。すごいパワーを感じました。

18歳の時にスリランカの友人の所で1ヶ月間滞在し、カースト制度を目前にして、やり場のない気持ちになりました。それは、背景を知らない無知と傲慢さからだったということを知りました。

インド人のベースになっている宗教や文化を知れば(まだあまり知りませんが)、混沌とした中に全てがあり、全ての縮図をリアルに見た気がします。いいも悪いもないんだということに気づきました。

相方先生ご夫妻に導かれ、インドへ行けたことが良かったと思います。インドは人生を変えると聞いていましたが、本当に深い気づきがありました。今まで知りたかったことが少し見え、生まれてきた意味をまっとうするためのガイドがそこにあると希望がもてました。

次回は、アユールベーダのプログラムに参加したいと思います。そして、いつか3週間の自然療法プログラムに参加したいです。

今回、帰りの飛行機でまず、氷の入った水の冷たさに驚き、機内食を少しだけ頂きましたが、舌が痺れたような感じがして、
いかに自然療法の食事(空気も含め)に不純物が混じっていないか確認できました。

慣れとは恐ろしいもので、日本に帰って痺れた舌の感覚は次第にマヒして、今は何とも感じません。ただ、帰ってからガンディーの本を読んで感動し、食に関して腑に落ちたため、食べる量は今までの半分以下になりました。野菜中心で、玄米を頂くようにしています。

体調はかなり良くなり、精神的にも安定していますし、物事が進むべき方に進んでいっているようです。環境も清潔にし、最小限の必要なものだけで生活できるよう、これから意識をそちらにおいていきたいと思います。

インドで全て何の問題もなくことが進み、一切の不安がなかったのも、相方先生ご夫妻のご配慮のもとにできたことだと感謝しています。そして、最高のコーディメーター、ラトールさん、他ご親切にしていただいインドの方々、お仲間に心より感謝申し上げます。ありがとうございました。

皆様も是非体感されることをおすすめしたいと思います。
但し、自然にインドに呼ばれるときに... 


 
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『ニサルゴプチャール・アシュラム(自然療法アシュラム)』
のフィードバック④(S.T.さん、神戸在住)

「S.T.」さんは、「M.M.」さんの主宰される『NATURE YOGA』のメンバーです。ご主人が英国人の方で、海外滞在・海外旅行歴の長い国際派です。ヨーガ歴は短く、インドも初めてでしたが、インドの「自然療法アシュラム」
に興味を持たれ、この研修プログラムに参加されました。

2日目、「エローラ・アジャンター」探訪に向かう途中にオーランガバードで予期せぬアクシデントに遭われましたが、それにも関わらず、
無事24日間のプログラムを完遂されました。


1)場所と環境(ウルリカンチャンの環境、アシュラムの施設)

ニサルゴプチャールアシュラムは、小さな街のはずれにありました。

到着すると門番に告げます。門番がゲートを開きます。右側に果物を山積みした屋台があり、車ごとアシュラムに入っていきます。

そこはまるで整えられた森の公園のよう。やせた犬、猫がのんびり歩いています。そしてデブのデブになってしまった人々がウォーキングをしています。


2)泊まる部屋と食事(ゲスト・ルームの設備とダイニング・ホールの雰囲気)

・ゲストルーム

私たちはラッキーなことに風のよく通る、日の当たらない、そして三人室を二つのベッドが入っている室になりました。

ここインドでは日中40℃にも気温が上がるので、日の入る室は室内温度が上がりすぎると居心地はよくないでしょう。私たち2人は16日間の滞在でしたから広さも環境もGOODでした。


・キッチン

朝のホットドリンクからスタートしてニンジンジュースのサービス、ブランチの提供、午後またドリンクのサービス、そして夕食の提供と、キッチンのスタッフは一日中働いています。

私はよくキッチンの中に入って、キッチンで働いている人たちの食事作りを見ました。このアシュラムで働いている人々は全体的にフレンドリーで、こちらがにっこりと笑顔とサンキューの言葉を発せれば、例外なくにっこりと笑顔を返してくれます。


3)アシュラムのプログラムについて

①自然療法医のガイダンス

私はここに入る2日前に後頭部をケガして2針縫った状態で入りました。 担当医との面接、そして処方箋が記入されます。
すご~いインド訛りの英語で女医さんが話しています。
内容は、
「あなたは頭のケガ、そして右の太ももに湿疹があるので、キッチンの提供する飲み物、食事、そしてフルーツでスタートです。
ヨーガもオイルマッサージもだめ」
と言っているようでした。

私はこのことのために、みなより治療がスロースタートしたことで、滞在16日が無事に過ごせたのではないかと今は考えています。 自然とあなたのカラダに沿って治療してゆくのです…というスタンスでしょうか?


②アシュラムで提供されているプログラム

朝5時、時を告げる鐘5つで目覚めです。 ヨーガ教室がホールで開かれています。これはヨーガというよりインド体操といったところでしょうか。ハードです。

そして9時から泥パック→浣腸→オイルマッサージ→バスのサービスをドクターの処方箋に従って受けます。

これが全て終わると午前中のプログラムは終了、 朝食と昼食の間、ブランチが提供されます。


③食事療法(ダイエット)のガイドライン

ブランチ(10:30~12:30)、夕食(17:00~)
塩なし、油なし(少しあったかな?)、砂糖なし。
(1)野菜の煮たもの
(2)野菜のスープ
(3)バターミルク
(4)生野菜のサラダ
(5)ナン3種
から自分の好きな量を告げてお盆に入れてもらいます。 塩、バターがキッチンテーブルにありました。

私はすでにこの情報を知っていたので、初めの1週間は塩なし、油なし、砂糖なしのこの食事を意外とイケルと楽しんでいただきました。

2週目、時々、塩やバターをもらいましたが、 特別、美味しくなるという感じもしないので止めました。

ところが、3週目、下痢、湿疹に続き、発熱があった次の日からまったくこの食事を受け付けず、拒食症になったのかと。。内心、やったと思ったのです。 皆はただ、この食事が飽きたのよと笑っていましたが。

この最後の3日間、飲み物と毎日ブドウ500gを食べて過ごしました。 あぁ、真っ白なご飯にシャケを乗っけて食べた~い!と連発しながら。。 これが私にとって Healing crisis だったのでしょうか?


④ご自分の健康について考えるのに有益だった部分

インドの諺に「舌を制するものは全てを制する」があるそうです。 朝、目覚めと共に水を飲む、1時間後温かい飲み物、そして生のニンジンジュースをからだに入れて1日2食で夕方6時には口から入れるものを終了。理想的な食生活を経験できて、
私にとって林住期後半の良き導きだったと感謝。

⑤今後ウルリカンチャンを訪問される方へのアドバイス

私たちはインド人で日本語の通訳もできる方が前半ご一緒してくださいました。何しろ全てヒンディー語または英語、その上すごいインド訛りときているので、よく聞き取れないのと、ここのポリシーがよく理解できず、前半は暗中模索の中を過ごしました。
ラッキーなことに、日本人6人で入ったので、気分的に楽だったかな。 でも1人で入って一人室で過ごしている日本人女性も3人いたのでこれは個人の問題かな。。。


4)インド全般の印象・異文化体験、今後期待されるプログラムetc.

初めてのインドの旅でした。 25歳から旅をしてきて40年間、いろんな国を訪ねたけれどインドは全く違う。広い、デカイ、深い印象を受けました。

インドでは「手のひらに乗ったものを感謝していただく」 という思想、哲学があるそうです。私のこれからの生き方としたい。
以上。

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