2011年2月8日火曜日

ロナウラ・ヨーガ研究所の新刊書2011

ロナウラ・ヨーガ研究所の今年度の新刊書の紹介です。
 
『アマナスカ・ヨーガ(Amanaskayogah)』
amanaska1 
ISBN:978-81-908203-1-8、A5版148ページ、2011年刊行
インド国内400ルピー、インド国外20ドル
 

今年度の新刊書
 
今年度出版されたのは、『アマナスカ・ヨーガ(Amanaskayogah)』 という伝統文献です。

1月17日(月)にロナウラの「ファリヤース・リゾート」で開催された第6回「M.L.ガロテ博士記念セミナー」で出版発表がされました。

本書は、インド政府厚生省AYUSH局CCRYN(ヨーガと自然療法・中央研究審議会)の2009ー10年度の
助成事業としてのロナウラ・ヨーガ研究所の研究活動の成果がまとめられたものです。

「アマナスカ (a + manas)」 とは「無心」「心の超越」「心の向こう側」という意味で、この文献は、心が溶解・解消した状態の「ラヤ(laya)」を実現する「ラヤ・ヨーガ」を解説する内容です。

伝統的に、インドでは「ラヤ」と呼ばれる精神状態のことが
知られていて、後のハタ・ヨーガの修行体系でも、サマーディに向かう重要なステップに統合されています。

『アマナスカ・ヨーガ』の正確な成立年代は不明ですが、おそらく9世紀ごろと推測されています。ハタ・ヨーガの文献群が成立する10世紀よりも
前の時代の資料です。

ヨーガの歴史自体は非常に古いのですが、入手可能な信頼に足る資料の絶対量が不足しているため、現在
世界的に高まっているヨーガへの興味を満たすには、まだまだ不十分な状態が続いています。

「ロナウラ・ヨーガ研究所」の研究者の努力によって、今年もヨーガの伝統文献の批判校訂版の出版活動が前進した
ことは、世界のヨーガ・コミュニティー全体にとって悦ばしいことです。

文献学の手順に従って作成された批判校訂版には、学術的資料としての価値があります。

ご自分のライフ・ワークとして
ヨーガに取り組まれている日本の方たちも、次のリストにあるようなロナウラ発信の批判校訂版のヨーガの伝統文献をお手元に置かれてることを推奨したいと思います。

○「ヨーガ・スートラ」とその注釈書
・例『ヨーガ・カーリカー』(カイヴァリヤダーマ研究所)
○『ハタ・プラディーピカー』
・5章版(カイヴァリヤダーマ研究所)
・10章版(ロナウラ・ヨーガ研究所)
○『ゲーランダ・サンヒター』(カイヴァリヤダーマ研究所)
○『ゴーラクシャ・シャタカ』(カイヴァリヤダーマ研究所)
○『シッダ・シッダーンタ・パダッティ』(ロナウラ・ヨーガ研究所)
○『ハタ・ラトナヴァリー』(ロナウラ・ヨーガ研究所)
○『クンバカ・パダッティ』(ロナウラ・ヨーガ研究所)
etc......


日本からのご注文受付け中

今年度出版された
『アマナスカ・ヨーガ(Amanaskayogah)』の日本からのご注文を受け付けています。興味のある方は、どうぞ、お問い合わせ下さい。

「ロナウラ・ヨーガ研究所」の支援会員である「メンバーシップ」に参加されている方には、50%ディスカウントの10ドルでお分けいたします(郵送料別)。

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書名:

『アマナスカ・ヨーガ(Amanaskayogah)』
amanaska1amanaska2
ISBN:978-81-908203-3-2、
A5版148ページ、ペーパーバック版、
インド国内400ルピー、インド国外20ドル

編者:
マンマット M. ガロテ
パリマール・デヴナート
ヴィジャヤカント・ジャー

紹介:

「アマナスカ・ヨーガ」はラヤ・ヨーガのテキストであり、心による幻想的な投影と見なされる平凡な日常世界を超越する有益な技術を提供している。

この可視なる世界は変動と矛盾に巻き込まれているがゆえに、終わりのない苦悩と苦痛への堅固な基盤を
なしている。

それは、理想的には、あらゆる手段を用いて超越
されるべきものなのだ。

現象世界の生成と悲惨の原因は心にある。心はこのテキストで推奨されるラヤの方法によって
超克することができる。

「アマナスカ・ヨーガ」によれば、「アマナスカ」以外のどのような状態、段階、条件、
経験も「アマナスカ」以上の価値を持たない。

さらには、「アマナスカ」の状態は普遍的なものであり、すべての人類により実践が可能である。

目標を設定した後で、「アマナスカ」の教示は簡易な自己沈潜(ラヤ)の方法を推奨する。それは「アマナスカ」の達成の成功を保証するものだ。さらには、精神的な指導者がこの方法での成功の鍵を握る。



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ロナウラ・ヨーガ研究所(インド)

THE LONAVLA YOGA INSTITUTE, (INDIA)
(For Reseorch, Educution & Therapy)
(Recognized by the University of Pune
as an Institute for Research & Development in Yoga.)
Bhangarwadi, Lonavla-4l0 407, Pune (India)
Website: www.lonavalayoga.org 

ヨーガは歴史の古い分野ですが、
現在入手可能な信頼に足る資料の分量はまだまだ不足しており、世界的に高まっているヨーガへの興味を満たして呉れるには不十分な状態が続いています。

ヨーガを学術的な研究の対象とし、科学的合理性を解明することで、ヨーガの一般社会への融合と貢献の方向性を示したのは、「カイヴァリヤダーマ研究所」の創立者である「スワーミー・クヴァラヤーナンダ(1883-1966)」です。 

「ロナウラ・ヨーガ研究所」は、1954年からクヴァラヤーナンダにより育成され、教育者・研究者としてヨーガの発展に大きな足跡を残した「マノハール L.ガロテ(1931-2005)」博士が、「カイヴァリヤダーマ」を退職後、1996年に設立した研究所です。

晩年のガロテ博士の使命は、必要性が認識されていながらも、あまり進行していないヨーガの伝統文献の研究活動でした。2005年のガロテ先生の逝去後も、「ロナウラ・ヨーガ研究所」は新ディレクターのマンマット・ガロテ博士と3名の専任スタッフにより鋭意活動中です。

インド政府厚生省AYUSH局CCRYNの研究助成を受けながら、地味ながら、ヨーガの未来を左右するような重要な研究が行なわれています。

ロナウラ・ヨーガ研究所の活動理念:伝統的ヨーガの復興運動

古代のインドに自己修練の体系として発祥したヨーガは、その長い歴史の
間に伝統として形成され、現代に生きるわたしたちまで伝承されて来ています。

しかし、現代のヨーガ教師には、しばしば伝統的なヨーガの知識が不足しています。長い歴史を持つ他の伝承文化と同様に、古典的なヨーガの伝統も、現在、急速に消滅の危機に瀕しています。また、現代では、多くのヨーガ教師やヨーガの学習者にとって、生きた伝統を継承している真正な人物に日常的に接触して指導を受けるのは、実際に困難なことです。

そのような状況でも、伝統的な古典テキストについて精通することは、正統なヨーガの伝統に親しく触れるための有効な手段になります。しかし、多くの古典テキストは、依然、東洋学の図書館に写本の形で保管され、眠ったままなのです。

伝統的なテキストの研究を通して、伝統的なヨーガの知識を復興させる必要があります。

『ロナウラ・ヨーガ研究所』は、真正で伝統的なヨーガの文献を世界のヨーガ・コミュニティーのドアに届けることを意図して活動しています。それによって、伝統的なヨーガの復興運動を起こすことが、わたしたちの願いなのです。

ロナウラ・ヨ-ガ研究所の活動

1)純粋ヨーガ&応用ヨ-ガの分野での研究活動の実施と支援
2)ヨ-ガ文献の校訂版と翻訳・解説書の編集・出版と支援
3)ヨ-ガ文献の批評的批判的研究を推進するため、ヨーガ文献と
関連文献のカタログ・ダイジェスト版・索引・用語集の準備と出版
4)ニューズレターの『ヨーガ・プラディーパ』の発行
5)インド国内や諸外国の個人やグル-プにヨーガの研修セミナーや
コースの企画・実施
6)ヨ-ガに関係する分野で活動している個人・協会・団体と交流、
協力関係を構築
7)ヨ-ガの治療的応用への適切な指導を個人やグループに提供

ロナウラ・ヨ-ガ研究所で進行中のプロジェクト

1)ヨ-ガの伝統文献の多言語への翻訳・出版。
2)ヨ-ガの伝統文献のカタログ作成。
3)提携・協力関係にある団体や研究所と共同でヨ-ガの治療的応用の
指導コ-スの企画・実施。
4)インドを訪れるグループへのワ-クショップの企画・実施。

ロナウラ・ヨーガ研究所のメンバーシップ

『ロナウラ・ヨーガ研究所』の研究プロジェクトは、主にインド政府厚生省
AYUSH局CCRYNの研究助成で進んでいます。それに加えて、世界各地の「支援会員」から寄せられる「メンバーシップ(年会費)」も、貴重な研究資金になっています。

長期的な視点で、ヨーガの総合的な発展・普及へ、深い関心をお持ちの方のご参加を歓迎しています

今年度(2009-10)は、日本から53名の方が「メンバーシップ」に参加されています。ご理解とご協力に、深く感謝いたします。

「メンバーシップ」に参加頂いた方には、『ロナウラ・ヨーガ研究所』の
出版物を会員割引価格(50%ディスカウント)で提供、また、ガロテ先生の著作の日本語訳を配布しています。

今までに次の日本語訳が配布されました。
・『ヨーガの応用(Applied Yoga)』(2002-3年度)
・『ヨーガの実習 1,2,3,(Yogic Practices 1,2,3,』(2003-4年度)
・『プラーナーヤーマ:呼吸の科学
  (Pranayama - The Science of Breath)』(2006-7年度)
・『ヨーガの実習のガイドライン
  (Guidelines for Yogic Practices)』(2007-8年度)
・『ヨーガの技術論(Yogic Techniques)』(2008-9年度)

「メンバーシップ」への参加は、常時募集されていますので、興味のある方は、どうぞ、お問い合わせ下さい(更新は4月です)。

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