ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』のレポート・シリーズです。
今年度(2009-10)の付属カレッジのディプロマ・コース(D.Y.Ed.)に、日本人の留学生の方が2名在籍中です(男性と女性)。コースは7月15日にスタートしました。来年4月末まで続きます(1学年間)。
以下は、今年の日本人留学生「C.A.」さんの1ヶ月経過レポートです。
●ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)1ヶ月経過レポート
「C.A.」さんは薬学部出身の薬剤師の方で、ヨーガやインドの伝統医学のアーユルヴェーダに深い関心をお持ちです。今年5・6月の6週間コース(C.C.Y.)を修了後、引き続き7月から付属カレッジの1年間のディプロマ・コース(D.Y.Ed)に進学されました。
6週間コース(C.C.Y.)はベーシックで体系的なヨーガの理論と実習を紹介するコースですが、ディプロマ・コース(D.Y.Ed)は、将来ヨーガの専門家・研究者となるための基礎を提供するコースです。ヨーガの古典文献を丁寧に講義し、古典文献にもとづいた伝統的な技法を指導するのがディプロマ・コース(D.Y.Ed)の特徴です。
雨季のロナウラの雨量はインド有数です。7月・8月のロナウラは激しい雨季の最中で、雨地獄・水地獄になります。10月に雨季が終われば、ロナウラはインド有数の過ごしやすい町になります。
何事も、天候も、極端から極端に、ドラマチックに振れるのが、インドの特性でしょうか。
●インド留学で「ヨーガ」のステップ・アップ
インドへの短期・長期留学で、「ヨーガ」の勉強を深めたい方は、どうぞ、お気軽にお問い合わせ下さい。的確なガイダンスと必要なサポートを提供させて頂きます。
『カイヴァリヤダーマ』のオフィスや付属カレッジとの調整や、ムンバイ空港到着後の出迎、車の手配、また、日本語ガイドなどの手配も可能です。
●フィードバックの項目
「C.A.」さんには、次の項目で1ヶ月経過レポートをお願いしました。
【プロフィール】
①日本の住所
②留学までの学歴・経歴
③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
【ヨーガとの関わり】
①ヨーガ歴
②インド留学の動機と目的
③今までのヨーガの学習歴
④今後の展望や希望
1)場所と環境
①雨季のロナウラ環境
②学生寮の設備
③キャンパス・ライフの近況
2)カレッジについて
①今年度の授業料
②クラスの仲間(インド人・外国人)
③講師陣
④実習クラスの進行状況
⑤講義の進行状況
3)1ヶ月経過した感想
●ロナウラの伝統的ヨーガ
ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で指導されている「ヨーガ」は、ヨーガの枠組みを決めている「パタンジャリ」の『ヨーガ・スートラ』と、中世の「ゴーラクシャナータ」系の「ナータ派」で発展した多種多様な「ハタ・ヨーガ」の技法の伝統に立脚しています。
そして、「ヨーガ」の伝統的なリソースに根拠を置きながら、1920年代にインドで始まった近代的ヨーガ研究の発祥の地としての一貫性を保った、合理的な理論とスタンダードな技法の体系が構築されています。
また、宗教色・ヒンドゥー教色のないニュートラルで学術的なヨーガとして、インドの教育・医療分野や政策レベルでも、ロナウラの理論と技法が、実質的なヨーガのスタンダードと見なされて来ました。
一見地味なメソッドですが、一度身に付けておくと、一生マイペースで続けて行けるシステムとして、心身の健康の維持・促進から、無理なく「プラーナーヤーマ(呼吸法)」から「瞑想法」へと進む基礎を築いてくれます。
「ヨーガ」のルーツはインドにあります。ヨーガに興味のある方は、何らかの形で「インド」との接点を持って行くことが有利になります。その場合、ロナウラが最短コースとなると思われます。
日本でもロナウラでヨーガを勉強した人たちによる「ロナウラ・コミュニティー」が形成され、発展することが、日本のヨーガ全体のレベルと健康度のアップになると思います。
◎6週間コース(CCY)
期間:6週間(年2回、冬期・夏期)
受講資格:高卒以上
定員:インド人65名+外国人
受講料(宿泊・食事込):外国人1000ドル
コースの目的:
ベーシックで体系的なヨーガの理論と実習を紹介
◎上級4週間コース(ATTC)
期間:4週間(3月15日ー4月15日)
受講資格:ヨーガ教師歴2年以上
定員:20名(インド人+外国人)
申込締切:3月6日
受講料(宿泊・食事込):外国人1500ドル
コースの目的:
ある期間ヨーガの指導歴のある方が伝統的ヨーガの枠組みをより深く把握し、ヨーガの知識と自信を深めるためのコース。
◎ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)
修業期間:1学年(7月16日開講、翌年4月20日まで)
入学資格:大卒(理系・文系学部を問わず、卒業成績45%以上)
年齢制限:35歳まで(外国人は年齢制限なし)
申込締切:5月末
授業料(宿泊・食事込):留学生4300ドル
コースの目的:
将来ヨーガの専門家・研究者となるための基礎を提供するコース。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
カイヴァリヤダーマ研究所付属カレッジ・ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)
1ヶ月経過レポート:「C.A.」さん(兵庫出身)
【プロフィール】
①日本の住所
兵庫県尼崎市
②留学までの学歴・経歴
2002年神戸学院大学薬学部卒業
その後、某製薬会社にて約4年間のMR(営業)
薬局にて、薬剤師として経験少々有り
③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
永続可能な、楽しい自給生活
【ヨーガとの関わり】
①ヨーガ歴
約2年半②インド留学の動機と目的
アーユルベーダの先生から、この学校を教えていただいたのがきっかけです。古典テキストからヨーガを学べる点に魅かれました。
③今までのヨーガの学習歴
きっかけは、南インドのVinod Kumar氏宅に2ヶ月滞在し、ヨーガを学びました(知りました?)。その後、Kaivalyadhama Yoga Institute のC.C.Y.コース(2009 May-Jun)に参加し、今に至ります。
④今後の展望や希望
模索中です。
☆☆☆☆☆
1)場所と環境①雨季のロナウラ環境
今年のインドは降水量が少ないそうです。ロナワラも同じです。
7月はどうなることかと思う程、雨が続く毎日でした。今は、曇り時々雨、そしてどしゃ降りです。
そして、寒いです。時にはカビも。
始めは、インド人生徒でも体調を合わせるのが大変で、1週間寝込んでいる生徒も居ました。
今は、お隣のプネーとムンバイでインフルエンザが流行しています。プネーでは2週間、学校閉鎖でした。生徒や先生の中には、キャンパス内でもマスクをしています。。。
②学生寮の設備
今は「Soham Kutir」という所で、外国人は生活しています。はじめは、この「Soham」に移れるかどうか、とても不安でしたが、無事(?)移ることが出来ました。
よく停電し、蟻がいたり、時に蛙が現れたりしますが、とても(?)快適な日々を過ごしています。
ちなみに外国人の内、3人がシングル・ルームで、他2人はシェア・ルームです。
③キャンパス・ライフの近況
先週は、誕生日パーティーや、ガネーシャ祭り関係で、夜が忙しかったです。
2)カレッジについて
①今年度の授業料
4300ドル (シングル・バス付きは5300ドル)
②クラスの仲間(インド人・外国人)
計42名:女性18名・男性24名(外国人の女性4名、男性1名含む)
入学当初は45名でしたが、諸事情により42名になりました。
○外国人について
・イタリア人(NOK foundation 奨学金取得・・・学費半額支給)
・ロシア人(ICCR 奨学金取得・・・学費全額支給)
・ポーランド人
・日本人 2名
の計5名。
○インド人について
把握している限りでは、
・アーユルベーダ医
・大学院卒業者(専攻は哲学や商業など様々)
・ヨーガ・セラピー・コース(2年間)卒業者
・ヨーガ・コース(4年間)卒業者
・教師
・ヨーガ指導者
・コンピュター関係で海外で働いていた人
・大学院入学前に親の勧めで来た人
等です。
③講師陣パータンジャラ・ヨーガ・スートラ(Patanjala Yoga Sutra):
・B.R.シャルマ先生(Dr. B.R.Sharma)ヨーガ・テキスト(Yogic Text):
・G.S.サハイ先生(Prof. G.S.Sahay)
ヨーガとメンタルヘルス(Yoga and Mental Health)
・R.S.ボガル先生(Prof. R.S.Bhogal)、現校長
解剖生理学とヨーガ・セラピー(Anatomy, Physiology & Yogic Therapy)
・S.バレカール先生(Dr. S.Bhalekar)
ヨーガと文化の統合・価値教育(Yoga&Cultural Synthesis&Value Education)
・R.S.ボガル先生(Prof. R.K.Bhogal)
ヴェーダの生理学(Vedic Physiology)
・D.R.ヴァゼ先生(Dr. D.R.Vaze)
教授法(Teaching Method)
・S.K.ガングリー先生(Dr. S.K.Ganguly)、元校長
実習(Practice)
・バーラット・シン先生(Mr. Bharat Singh):男子生徒
・サンディヤ・デキシット先生(Ms. Sandhya Dixit):女子生徒
【1週間(月ー土)の時間割】
④実習クラスの進行状況
毎日1ポーズずつ、新しいASANSを学ぶといったスピードです。
クリヤは、まだ全くしていません。クンバカもしていません。
⑤講義の進行状況
8月終わりの週に、やっと全ての先生がそろいました(事故で療養中の先生が戻ってこられました)。
進行状況について、うまく説明できませんが、ヨーガ・スートラの授業について言うと、1章18節までの説明が終わりました。
3)1ヶ月経過した感想
はじめは、環境と気候に戸惑いました。
その次は、学校側のマネージメントに戸惑いました。
今は授業の内容を掴むのに、苦労しています。
次から次に、いろいろ起こります。。。
(この項続く)
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