2010年1月21日木曜日

2010年前半のプログラム

2010年前半のプログラムについてのお知らせです。今年もインド・タイ・日本で、幾つかの学習プログラムが予定されています。


ヨーガへの納得=自分自身への納得

このブログを閲覧されている方は、いろいろなレベルでヨーガに関わっている方々と思いますが、現在、ヨーガとどのような距離にあるとしても、みなさん、ヨーガに納得したい、と考えられている点で同じと思います。

ですから、ヨーガについての理解と体験を深めるのに有益な知識や
企画には、大いに興味をお持ちだと思います。

しかし、もう一歩踏み込んで考えてみると、どうやら、わたしたちは、「ヨーガに納得したい」、と言うよりも、
実は、むしろ、「自分自身に納得したい」、のだと思われるのです。

「自分自身」に納得するために、
「ヨーガ」に取り組み、
「ヨーガ」を深め、
「ヨーガ」を納得したい.....

現在、インドでも、世界各国でも、ヨーガを巡る動きは流動的です。ヨーガは近代化の歴史が100年未満と浅いこともあり、
社会現象としてのヨーガには、常に期待と混乱が入り交じっています。

また、ヨーガはインドが起源ですが、インドのヒンドゥー教色の強い形態の「ヨーガ」をわたしたち現代日本人が物まねしても、「ヨーガを納得したい」とい本質的な問題の解決にはならないですし、
むしろ、消化不良を起こすものです。

長年に渡るイスラム教の侵略や、イギリスの植民地支配といった歴史的経緯によって衰退して行ったヒンドゥー教文化は、現在、様々な内部問題と自己矛盾を多重に孕んでいますし、インドでは
中世で仏教文化は途絶えています。

実際にインドに行っても、「ヒンドゥー教」のチープな側面ばかりが目に入るものです。むしろ、かってのヒンドゥー教・仏教文明の偉大さ・壮大さは、
東南アジアの遺跡群で、その片鱗を伺うことが出来るくらいです。

また、近年流行のアメリカ経由の「フィットネス・ヨーガ」は、伝統的な「ハタ・ヨーガ」とは別系統の「インド式身体鍛練体操」なので、
一次の流行として消費され、通り過ぎられる運命でしょう。

また、「ヨーガ・セラピー/ヨーガ療法」も実体が伴わない分野です。イメージと期待ばかりが先行しているのが現状で、本来ヨーガは病気の治療法ではないため、治療に応用するための理論も技法も十分に確立していない段階ですし、自然療法と同様、患者参加型の
医療施設というインフラが無ければ成立しない分野です。

従って、
「ヨーガへの納得=自分自身への納得」
といった建設的な志向性を強めて行くなら、地道で着実ですが、

・「Knowledge-based」での客観的で中立的な知識の蓄積
・広く、アジア全域の精神文化への見聞と洞察

というアプローチが、やはり優れて有効であり、ヨーガとの関係も、ライフ・ワーク的に長続きするもののように
思われます。

今後も、日本でも、インドの背景知識やインド哲学に基づいた、客観的で、ニュートラルで、学術的なヨーガの知識の厚みが増える
ことは、ヨーガ全体の利益のために望ましいことに思えます。

また、ヨーガのルーツであるインドのみでなく、アジア全域を視野に入れた「精神文化(仏教文化)」への見聞と洞察を深めることは、
わたしたち日本人には、直接、実効性のあることに思われます。

特に、ヨーガの理解と体験を深めるには、東南アジアのタイなどの上座部仏教圏に伝承されている瞑想修行(Vipassana)の体験が、
優れて有効で有益と思われます。

(昨年11月の「ワンサニット2009」でも、13名の参加者のうち、7名の方が10日間の瞑想コース(Vipassana)参加も組み合わされました)。


1)2010年前半のインドでのプログラム

2010年2月3月に、西インド・マハーラーシュトラ州ロナウラにある、近代的・学術的なヨーガの発祥の地である『カイヴァリヤダーマ研究所(1924年設立)』と、同じくマハーラーシュトラ州ウルリカンチャンにある、インドの近代的な自然療法発祥の地である『ニサルゴプチャール(自然療法)・アシュラム(1946年設立)』での研修プログラムが企画されています。

参加者の方のインド滞在日数と興味に応じて、いろいろと個別に対応しています。次のような4つのプランが成立しています。

プラン1:
ロナウラでヨーガ研修

2月27日(土)日本からの移動日
2月28日(日)ロナウラにチェックイン
3月01日(月)カイヴァリヤダーマ滞在(ヨーガ・自然療法)
3月02日(火) 〃
3月03日(水) 〃
3月04日(木) 〃
3月05日(金) 〃
3月06日(土)カイヴァリヤダーマ・チェックアウト
3月07日(日)追加プログラム(世界遺産エローラ探訪など)
3月08日(月)追加プログラム
3月09日(火)追加プログラム、日本への移動
3月10日(水)帰国

プラン2:
ロナウラでヨーガ研修&ウルリカンチャンで自然療法

2月27日(土)日本からの移動日
2月28日(日)ロナウラにチェックイン
3月01日(月)カイヴァリヤダーマ滞在(ヨーガ・自然療法)
3月02日(火) 〃
3月03日(水) 〃
3月04日(木) 〃
3月05日(金) 〃
3月06日(土)カイヴァリヤダーマ・チェックアウト、ウルリカンチャンへ移動。
3月07日(日)ウルリカンチャン(自然療法アシュラム)滞在

3月08日(月) 〃
3月09日(火) 〃
3月10日(水) 〃
3月11日(木) 〃
3月12日(金) 〃
3月13日(土)ウルリカンチャン・チェックアウト
3月14日(日)追加プログラム、日本への移動
3月15日(月)帰国

プラン3:
ロナウラでアーユルヴェーダ:2週間のパンチャカルマ療法
2月27日(土)日本からの移動日
2月28日(日)ロナウラにチェックイン
3月01日(月)カイヴァリヤダーマ滞在
3月02日(火)(アーユルヴェーダのパンチャカルマ療法)
3月03日(水) 〃
3月04日(木) 〃
3月05日(金) 〃
3月06日(土) 〃
3月07日(日) 〃

3月08日(月) 〃
3月09日(火) 〃
3月10日(水) 〃
3月11日(木) 〃
3月12日(金) 〃
3月13日(土)ロナウラ・チェックアウト、日本へ移動
3月14日(日)帰国

プラン4:
ウルリカンチャンで3週間の自然療法プログラム
2月20日(土)日本からの移動日
2月21日(日)ウルリカンチャンにチェックイン
2月22日(月)(自然療法アシュラムで自然滞在)
2月23日(火) 〃
2月24日(水) 〃
2月25日(木) 〃
2月26日(金) 〃

2月27日(土) 〃
2月28日(日) 〃
3月01日(月) 〃
3月02日(火) 〃
3月03日(水) 〃
3月04日(木) 〃
3月05日(金) 〃
3月06日(土) 〃
3月07日(日) 〃

3月08日(月) 〃
3月09日(火) 〃
3月10日(水) 〃
3月11日(木) 〃
3月12日(金)ウルリカンチャン・チェックアウト
3月13日(土)追加プログラム、日本へ移動
3月14日(日)帰国


●インドでのヨーガ研修サポート

インドでのヨーガの研修・勉強計画について関心ある方は、どうぞ、お気軽にご相談下さい。的確なガイダンスとサポートが可能です。

1・2週間のインド研修セミナーから、2・3ヶ月の短期留学、1年以上の長期留学まで、ご希望と興味のレベルによって対応できます。

『カイヴァリヤダーマ研究所』のオフィスや付属カレッジとの調整や、ムンバイ空港到着後の出迎、車の手配、また、日本語ガイドなどの手配も可能です。



2)2010年6月の日本でのプログラム

2010年の日本でのプログラムの予定です。

長野の『穂高養生園』の方から6月の企画の要請を来ていますので、一昨年・昨年に続いて、今年も「養生園」で合宿セミナーが実施される見通しです。

今回から
アプローチを変えて、テーマごとのモジュール形式で、プログラムを積み重ねる方法に進化させる予定です。

【日程案】
6月4日(金)ー6日(日):養生園主催の一般向けプログラム
6月7日(月)ー9日(水):森の家「プラーナーヤーマ専攻」
6月11日(金)ー13日(日):森の家「ヨーガ・スートラ特講」
6月14日(月)ー16日(水):森の家「ハタ・ヨーガ総論」

『養生園』主催の一般向け週末セミナーは定員30名前後、『森の家』での合宿セミナーは定員12名前後です。

今のところ、日本では、バンコクの大学でのコースのような長い日程のプログラムの企画が想定されにくいので、その替りに「モジュール形式」を積み上げる学習プログラムのモデルを考えています。

例えば、上記のモジュールに全部参加すると、今回の「ワンサニット2009」の10日間コースで取り扱った内容をほぼカバーすることになります。


学習プログラムのモジュール化

今後の学習モジュールとしては、次のような項目になるでしょう。
・「ヨーガの背景」
・「ヨーガの基礎理論」
・「アーサナ考察」
・「プラーナーヤーマ専攻」
・「ヨーガ・スートラ特講」
・「ハタ・ヨーガ総論」
・「ハタ・ヨーガ各論(生理学的・セラピー的効果)」
・「瞑想理論(Vipassana)」
etc.....

例えば、今までのタイの4泊5日合宿セミナーや「養生園」の合宿セミナーでカバーされて来たのは、「ヨーガの背景」「ヨーガの基礎理論」と、「アーサナ考察」や「プラーナーヤーマ専攻」の一部でした。

2009年11月の10日間の「ワンサニット2009」では、リピーターの方を対象としていましたので、まず「ヨーガの基礎理論」の復習、そして、「プラーナーヤーマ専攻」「ヨーガ・スートラ特講」「ハタ・ヨーガ各論」がカバーされました。

以上のようなモジュール化で、日本でも、2泊3日の合宿セミナーの積み重ねで、効率的なヨーガの学習プログラムが可能と思われます。


仕分け作業の必要性

また、ヨーガの学習プログラムを、現代の日本社会で生活されている方たちの興味と要請に合わせて行くためには、コンテンツの「仕分け作業」が必要になります。

例えば、「ヨーガ・スートラ」には、われわれ日本人が、
①よく知っていること
②なんとなく解っていること
③知らないこと
が混在しています。

だから、「ヨーガ・スートラ」を消化して行くには、①②③の仕分け作業と、他のインド哲学の学派や仏教理論との関連付けが必要になります。

その作業無しで日本語訳だけを読むと、「ヨーガ・スートラ」へは、解ったような、解らないような、読めば読むほど、よく解らなくなる、という欲求不満感が続くと思います。

また、「ハタ・ヨーガ」には、わたしたち誰でもが、自分の身体で、
①よく実感していること
②なんとなく感じていても、それと自覚していないこと
③練習することで実感できること
が混在しています。

そのため
、「ハタ・ヨーガ」を消化して行くには、
①②③の仕分け作業と、近代的な生理学理論による理解と裏付けが必要になります。

その作業無しで、アーサナの練習だけを闇雲に続けていても、①のレベルに留りますので、解ったような、解らないような、やればやるほど、よく解らなくなる、という欲求不満感が続くと思います。

これらの問題は、よく構成された学習プログラムによって解決が可能と思われます。

実際、わたしたちはタイの大学のコースで、以上のポイントを踏まえた学習プログラムで、十分な成果を出して来ています。


興味のある方は、「コメント」欄でお問い合わせ下さい。
非公開にしてありますので、「コメント」欄でメールアドレスをお知らせ頂ければ、こちらからメールでご返答を差し上げたいと思います。




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

0 件のコメント: