昨日もIMPACTコンベンション・センターで開催中の「7th National Herb Expo.2010」に行きました。日曜日なのでさらに盛況で、たのしいイベントになって いました。
日曜なので、うちのオフィス「タイ・ヨーガ研究所」も午前1回、午後2回の3つのセミナーを提供、なかなかの人気でした。
日本で言えば東京ビックサイトで厚生労働省主催で全国の代替医療・民間療法・健康法が大集合!というイベントでしょうか。
タイの人たちも「健康」には関心絶大です。健康になる方法や病気を改善する方法には、みんな、興味津々ですね。
タイ語で「健康」は「スッカバーヴァ(Sukhabhava)」と言います。「スッカ(sukha)」は良い状態・良い気分、「バーヴァ(bhava)」は現れる・有る、 という意味で、「良い状態・気分がある、現れる」というのが「健康(スッカバーヴァ)」の意味です。
実は、これはパーリ語(仏教用語)/タイ語から来ている用語で、インド起源の精神価値体系の言葉です。
「健康」という漢字/日本語の言葉には精神性の感触はないように思いますが、パーリ/タイ語の「スッカバーヴァ(Sukhabhava)」は、直接、仏教的な精神文化と関係しているのが興味深いですね。今ここにある身心の状態にフォーカスする仏教的実存主義なニュアンスがあります。
さて、インドでは、「健康」には「スヴァスタヤ(Svasthya)」や「アロッギャ(Arogya)」という言葉が使われます。意外に、インドでは「Sukhabhava」 とは言わないです。
「アロッギャ(arogya)」は一般的で、インドでふつうに使われていて、タイでも通じます。「病気(roga)」が無い状態、「無病」という意味です。ヨーガ文献でも、たいてい「アロッギャ(arogya)」が使われています。
「スヴァスタヤ(Svasthya)」の方は、「本来の自己に安住している」という意味で、かなり抽象的です。ヴェーダ/ヒンドゥー文化のスケールの大きい、形而上学的な傾向を反映しています。こちらもヒンドゥーの精神文化と直結している言葉です。
このように「健康」というあたりまえのような言葉も、文化が違うといろいろに多様でニュアンスがあります。興味は尽きないですね。
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