2017年1月25日水曜日

ワンサニット2016 (2)


バンコク郊外のワンサニット・アシュラムで実施された日本組対象の「ワンサニット2016」の参加メンバーの方のフィードバック・シリーズです。
 

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【ワンサニット2016】
  

日程:11月27日(日)ー12月7日(水)/10泊11日
施設:バンコク郊外のワンサニット・アシュラム
主題:伝統的ヨーガの理論と技術/ヨーガとアジアの精神性
目的:ヨーガをライフ・ワークとして続ける自信を提供
追加:オンラインコースとの関連付け/補習編としての役割
対象:リピーターの方中心
参加:14名(女性13名/男性1名)
施設:アウトドアーのエコロジー実験施設(冷房温水シャワー無)
食事:菜食タイ料理
 

グーグル・フォトに「ワンサニット2016」の合同アルバムがあります。
https://goo.gl/photos/D6RuyJNefLvDxoUX8
「ワンサニット編」はヨーガを包括的に扱う10日間の専門コースとして2009年から始まりました。今回で8回目です。
  
基本的に、リピーターの方を対象とするプログラムです。ロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所の付属カレッジのコースへの留学を考えている方や、オンラインコースを受講中の方/受講を考えている方には最適な準備と予習・補習になるプログラムです。

【ワンサニット・アシュラムについて】

Wongsanit Ashram
PO Box 1, Ongkharak、Nakhorn Nayok 26120, Siam (Thailand)
http://www.wongsanit-ashram.org/
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ワンサニット・アシュラムはサティラコセーシュ・ナーガプラディーパ財団傘下の団体で、1985年にドイツからの助成金で、エコロジーの実験・実践のために造られた施設です。バンコクの中心部から車で約1時間半、隣県のナコンナヨック県のオンカラックにあります。

セミナー・ハウスとしても解放され、各種のワークショップに使われています。外国からのワークショップ・グループもよく訪れます。サティラコセーシュ・ナーガプラディーパ財団代表のスラック・シヴァラクシャ氏は仏教思想家・活動家として世界的な著名人で、ノーベル平和賞にも3回ノミネートされています。


キャンパス内の施設は自然環境を生かしたアウト・ドアー系です。自然療法センターとしても利用されています。
 
 


ワンサニット2016:フィーバック②
評者:東京在住のM.F.さん(女性)
 
 
【プロフィール】

① 住んでいるところ

東京都在住。 
滋賀の実家に祖母、両親がいます。神戸に兄が住んでいます。
 
 
② 現在されていること(仕事etc.)・今までにされて来たこと
 
仕事はアウトドア・スポーツの分野でアパレルデザインをしています。

2年半ほどまえに独立し、フリーランスでデザイナー業をしています。2つの契約ブランドのほか、 個人でグラフィックを受けたり、
今は自分のブランドを起こす準備をしています。
 
 
③  学生時代の専攻科目・職業資格・専門資格など

大阪でファッションの専門学校に通っていました。
 
(趣味やライフワーク)
・美術館、芸術祭にいくこと
・旅
・料理
・おいしいものを食べにいくこと
・たまにジョギング
 
 
④海外渡航歴/異文化親和度

仕事・研修で、フランス/イタリア/オーストラリア/中国

個人では、タイ、フィリピン 、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー
 
 
⑤ ヨーガ歴(実習歴/指導歴)

6年くらい。指導歴はありません。
ここ3、4年は仕事ばかりで継続が全くできていないのでほぼ初心者です。今回のワンサニットでしきり直しです!
 
 
⑥ ヨーガを始められた理由/最初のヨーガ・レッスンの思い出
 
心が要因の身体の不調を感じ始めたときにヨーガに興味をもちました。

(最初のヨーガ・レッスンの思い出)
ホットペッパーから適当に申し込んだホット・ヨガのうさん臭さに疑問を持ち、知り合いに紹介されたのが相方先生のワンサニットでした(2010)。

無知識・未経験で飛び込んだので全くついていけませんでしたが、求めていたものがここにあるのかな、ということだけは理解できました。
 
あらためて2011年のワンサニットに参加し、そこで吸収したものを自分のメソッドとして、 日常で実践しています。
  
  
⑦ヨーガはご自分にどう作用しているか

心と身体のバランスをとってくれるものです。いつも身体と対話している気分になります。
 
 
⑧ 「ワンサニット2016」への参加を決められた理由
  
いままでにない身体と心の不調を感じだしたこと。
 
毎年参加したかったのですが、仕事が軌道にのるまで時間がかかり、金銭と時間の配分がとれなかったため、やっと今年念願のワンサニットでした。

  
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【フィードバック】 
 
1. 「ワンサニット・アシュラム」の場所と環境 
 
1.1 環境
 
 
作られた自然ではなく、ありのままの自然をそのまま活かした環境なので、心身ともに「素」になれる環境だと思います。
 
人によっては虫や動物たちの音が騒音に感じられるかもしれませんが、私は平気でした。
  
 
1.2 ゲスト・ルーム&ドミトリー
 
自然のままなので、蚊やヤモリくんは元気に動き回ってますが、蚊帳と蚊取り線香など準備があれば防げるので大丈夫でした。
 
前回は大丈夫だったのですが、今回はダニにやられてしまい、アレルギーが発症してしまいました。。。
 
ほかにも噛まれた方いらっしゃったので、シーツなどはこまめに干すか、ダニよけの薬剤かなにかはあったほうがいいかもしれません。
 
  
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1.3 瞑想ホール 

お仏壇もあり神聖な空気のあるホールでは朝の瞑想がとても集中できて心地よかったです。また、アーサナをするのにもちょうどよい空間でした。
  
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1.4 土ハウス 
 
前回より蟻が駆除されていたのと、部屋に土手ができていたので、外からの虫の侵入が少なくてとても快適でした。
  
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1.5 池ハウス 
 
池猫さんがとても寂しがりや(?)というか、人なつっこかったのがびっくりしました(笑)。動物は癒しですね。でも爪が痛かったです・・。
 
この池ハウスのみwifiもあることで、休憩時間は30分ほどネットワークを介して仕事をしていたので、日常の生活を完全遮断することなく、スムーズにオンとオフの切り替えができたように感じます。
 
  
1.6 キッチンと食事 
 
いつもであれば日本食が恋しくなるのですが、全くならず3食とも飽きない美味しいメニューでした。前回きたときよりもバリエーションが豊かになっていた気がします。
  
気になった食材に関して、質問するとキッチンのかたも丁寧に答えてくださるので楽しかったです。

 
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1.7 施設面で印象に残ったこと/気になったこと       
 
1.2でも記載したダニですかね。私は特にアレルギーがあり皮膚疾患につながるので、少し恐怖でした。
  
  
2. ヨーガの実習面について   
 
2.1 アーサナ

- シャワ・アーサナ 
 
シンプルで一番難しいのがこのシャワ・アーサナだとおもいます。前回のワンサニットではひでこ先生に色々正されたのが印象的でした。今回は今までより「抜く」ことがうまくできたように感じました。
 
- その他のアーサナ   
 
筋肉の緊張と緩和の差をよりいっそう感じました。特にダヌーラアーサナは普段デスクワークが多いせいか、身体の硬直感が緩和されていくのをとても感じました。
 

2.2 プラーナーヤーマ

- カパーラバーティ(クリヤー)
 
 
呼吸を意識的に起こすことにより、「呼吸の観察」ということの意味が伝わりやすい動作だなとおもいました。
 
- アヌローマ・ヴィローマ
 
 
身体全体に呼吸が行き渡るのを感じることができました。カパーラバティ→アヌローマ・ヴィローマの順のあとに瞑想をすると、とても心地よく、集中してはいっていけるようになりました。

- バストリカー   
 
後半抜けたので学びとれずでした。また別セミナーで詳しく学びたいと思います。


2.3 クリヤー 

- トラータカ


あいかわらず30秒ほどで涙がおしよせてきます。PC作業が多いので、深夜仕事になった際は寝る前にアロマ・キャンドルをつかってやってから眠りにつくようにしています。目のまわりの緊張感がとれた気がして、寝やすくなりました。
 
- ジャラ・ネーティ/スートラ・ネーティ 
 
お風呂にはいりながらやっています。毎年冬は鼻炎に悩まされるのですが、今年は鼻の通りが良好です。
   
- ボーマン・ダウティ 
 
2Lの食塩水飲むのが本当にきつかったです・・・そのぶん、嘔吐反射がきちんと反応してくれたので、そのあとはすっきりなのですが。定期的にやってみたいですが、日常で実践するのが難しそうです。
 
- アグニ・サーラ   
 
したあとの消化具合が違う気がします。時間がとれない平日の朝もこれだけは習慣的にするようにしています。
 
 
2.4 ムドラー 
 
- 3つのバンダ(ジャランダーラ/ウッディヤーナ/ムーラ)

 
ムーラとジャランダーラの合わせ技が最初は難しかったですが、慣れていくうちにここに筋肉があるんだな、とわかってきました。内蔵を支える骨盤底筋などはとても重要なのに、普段ぜったい日常では意識しない部分なので習慣化して行いたいと思います。
 
- その他のムドラー/バンダ 
(ジファー・バンダ/アシュヴィニー・ムドラー/ヴィパリータカラニ・ムドラー)   
 
ヴィパリータカラニが最初はとても苦しかったですが、だんだん心地よくなりました(首がこってたせいもありますが、、、)。3分間の逆さになっているなかで身体の血流や緊張感と脱力感、全身で感じることができました。


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2.5 実習面で理解が深まったこと/物足りなかったこと
     

一つ一つの動作の目的をセットで実習で学べたと思います。意識し、理解してやると、より動作のはいりかたもかわってくるなと思いました。
 
 
3. ヨーガの理論面について   

3.1 講義の内容について 
 
とても根本的なことですが、YOGAの意味、目的、「YOGAとは?」をシンプルにわかりやすく理解ができました。

先生の講義は前より、一層わかりやすく、さらにユニークに飛んでいたので(かなり笑)、理解しやすくなっていたのもありますが、私自身が前回にくらべて全く初めてではなかったこと、今回はそばにいる友人にもシェアしたい、と思っていたので学び方がちがったからもあると思います。
 
 
3.2 理論面で理解が深まったこと/物足りなかったこと     

恒常性、ホメオスタシスや、ストレス理論など、当たり前のようにでてきた言葉の部分が予備知識がなかったので、平行して学びたいと思います。
 
現代人にいかに必要で最適かを説明するので大事な部分だな、と思いました。

 
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4. ヨーガと仏教/タイの仏教文化   
 
4.1 タイ人講師による講義(カヴィー/Kawee)
     
 
ディスカッションもまじえた講義がとてもおもしろかったです。
 
 
4.2 バンコクの現代的仏教施設訪問 

- シャンティ・アソーク
(Santi Asok http://www.asoke.info/index2.html  ) 
- ブッダ・ダーサ・センター
(BIA  http://www.bia.or.th/en/  )
- ワット・パンニャーナンダラーム
www.facebook.com/watpanyanantaram/ )       

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日本との差で一番感じたのは、一般人との距離感でした。出国間近の町のマッサージ屋さんで、担当していた女の子にシャンティアソークに行った、と話したら、とても自慢げに「いいところでしょう!」と喜んでくれました。
   
できるかぎり週末いってお寺ですごすそうです。ほかにもアソークのお寺のプランをいろいろ説明してくれました。(2、3泊できるベジタリアンのプランがあるとか)。
  
信仰心が厚い、という印象は外国から(外国人である私たちの)の
比較した印象であり、彼女たちタイ人にとっては身近な心のよりどころであり、当たり前の場所であるのが実感できました。
 
また伝統はまもりつつも、現代てきな要素をとりいれて現代的な構造になっているお寺の施設は、国民性をまもり、仏教のコンセプトがぶれてない証拠のように感じました。
 
 
4.3 NHKアジアの仏教文化・ビデオ教材シリーズ 

- インド編  

  
仏教の比率が思ったよりも少ないことにびっくりしましたが、かといって宗教間での争いに発展するのではなく、その国にそくした形で共存している、という側面では、「宗教」「信仰」が日常にある国なのだと感じました。むしろ日本の「無宗教」信仰心のなさ(習慣はあっても)が他国に比べると少ないのかもしれませんが。
 
- ミャンマー編 
 
パゴタ、お布施への価値観・根本的な人生観が違うことに衝撃をうけました。そのあと、ワンサニットへ宿泊しにきたミャンマーのお坊様がワンサニットの敷地内で歩きスマホをされていたので、現代的な要素もとりいれつつあるのだな、と感慨深く眺めてしまいました、、、

- タイ編 
  
急成長しているタイの現代社会のなか、根底にあるブレない仏教文化がすばらしい、とおもいました。先進国では利便性、贅沢に費やされるお金も、ゆるぎなくお布施にまわされるのは人間性=宗教が確固たるものなんだと実感させられました。その一方、お坊様がどんどんメタボ化しているのは気になりますが、、、
 
-チベット編
 
北伝のはしり、輪廻転生の考えかたがどのように日本まで届かなかったのかが気になりました。だからこそお盆の慣習が日本ではできたと思いますが、、、葬儀は生々しかったですが、きちんと死者とこちらの世界を断ち切る(送り出す)行いをすることは、現世にのこった家族などの思いをひきとめず正しいような気がしました。
 
今更ですが、「ポア」など神聖な意味で使われてる言葉を悪用したオウムは腹立たしいな、と思いました。
 
- ガンダーラ編 
- 中国/台湾編 
- ラダック編
 
 
北伝、南伝で大きく差がわかれた仏教のつたわりかた。最後までいて日本編見たかったです。。
  
あらためてひろく知る事は大事だと痛感しました。自分の知識を継続して深めていこうと思います。
 
(途中帰国のため見れず)
- 永平寺編 
- 比叡山編       
 
 
5. 「ワンサニット2016」の総括    
 
5.1 「ワンサニット2016」に参加したメリットがあったかどうか
 
 
*多いにありました。

いったん身体をリセットして健康な状態の自分と向き合う大切な時間にもなりましたし、どのような状態にいることがベストであるか、大変考えさせられる期間でした。
 
ただリゾート地において身体を休ませるだけでは現実逃避になると思いますが、仕事からは慣れて、「休み方を学んだ」、という気分です。
 
今後、日常において活かせる術を学んだと思います。
 
 
*メンバーのかたがたがとても調和できる面々でよかったです。
 
キッチンや土ハウスの席も、普通ならなんとなく暗黙の了解で個々の場所が決まってしまい、話す人が同じ人になりがちですが、見事に毎回ちがって、ほどよく遠慮せず、でも気をつかい、とても和やかなメンバーで素敵なご縁でした。人とつながるご縁は何より財産のなります。素敵なご縁ありがとうございました。
 
 
5.2 プログラム全体の総括的なご感想   
もう少しアーサナ実習の動作一つ一つの目的ややりかた、重要な部分を座学で学びたかったです(もしかしたら後半されていたのかもしれませんが)。
  
前回参加した際は座学でやった記憶があるのですが、、
  
  
5.3 経済面での費用対効果/満足度 
 
ワンサニット以外参加したことがないので比較はできないですが、得られるものに大してのコスパは非常に良いセミナーだと感じています。
 
  
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5.4 日本からの旅程・航空便 

個人的にはいつもタイ航空をつかっていますが、飛行時間も7時間程度なのでほどよく、時差も2時間程度なので普段の生活に支障ない程度で来れる場所だと思います。
 
   
5.5 今後のプログラムへのご要望 
 
今回は先生の替え歌や、話術のアップグレード感がわかりやすくて、すごすぎて楽しかったです。
  
今後も楽しみにしております。
 
  
5.6 タイの印象・役立つ情報などetc.
             
  
都市部の利便性、高級な百貨店が増えていくなかで、屋台文化などかわらない風景が残っているのはなんだか安心しました。
 
またゆっくりおとずれたいです。


                    
☆☆☆☆☆



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