タイの仏教文化のフィールドワーク・瞑想研修
期間:9月13日(火)ー9月27日(火)の15日間
神戸在住のM.K.さんのレポート
「アジアの精神性とヨーガ2011」のシリーズ、東南アジアの仏教国タイでの瞑想研修の話題です。
2011年9月13日(火)から9月27日(火)の15日間、神戸在住のM.K.さん(女性)が、タイの仏教文化のフィールドワーク・瞑想研修に来られました。
以下は、M.K.さんが、中部タイのピサヌロークのヴィパッサナー・センターで10日間の瞑想コースに参加されたフィードバックです。
日程:2010年12月8日(水)ー19日(日)
場所:ピサヌロークの瞑想センター「Dhamma Abha」
→ http://www.abha.dhamma.org/
M.K.さんは昨年9月にもタイに瞑想研修に来られました。バンコク郊外のプラチンブリーのヴィパッサナー・センターで10日間の瞑想コースに参加されています。
その時のフィードバックがこのブログに上げられています。
→ http://hhyoga.blogspot.com/2010/10/blog-post_19.html
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次の項目でフィードバックをお願いしました。
【プロフィール】
【ヨーガとの関わり】
【フィードバック】
1)瞑想センターの場所と環境
①ピサヌロークの環境
②バンコクからのアクセス
③センターの施設
④宿舎と食事
⑤スタッフの対応
2)10日間コースについて
①コースの日課について
コースの他の参加者(タイ人・外国人)
③コース中に洞察が深まったこと
④コース後の心境
3)ヨーガと仏教・瞑想(Vipassana)についての考察
①瞑想に興味を持ったきっかけ
②今までの瞑想歴
③タイで瞑想コースに参加した意義があったかどうか
④仏教についての見解
4)タイ全般のご感想など
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タイの仏教文化のフィールドワーク
ピサヌロークのヴィパッサナー・センターで10日間コース
日程:2011年9月14日(水)ー9月25日(日)
神戸在住のM.K.さん(女性)のフィードバック
こんにちは。 遅くなりましたが、ヴィパッサナー瞑想のFBを送ります。
無事に瞑想コースを終えられた事は、先生ご夫妻の暖かいご支援と、TYIの皆様のご協力があっての事と感謝しております。
今後も、先生ご夫妻のご健康とご活躍をお祈りしております。
【プロフィール】
①現在住んでいるところ
神戸市、六甲山系の裏側にあるニュータウン。 小規模ながらショッピングセンターもあり、周りには田園風景も残り、 車で10分ほど行けば、トレッキングコースや野鳥に出会える場所が 沢山あります。
20分走れば、神戸の中心街にも出られる、恵まれた住環境だと思います。
②現在されていること、今までにされて来たこと
主婦・ヨーガ講師。
子育ての時期には学校の役員、地域密着の子供参加型ボランティア活動、 レストラン・産婦人科の厨房、スーパーの店員、子育てサポート。
③今までの学歴・経歴・資格
女子短大卒(デザイン美術、中学美術教師)。
リンパセラピスト・心理カウンセラー
④特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
心の扱いかた。
ヨーガと仏教を、生きる知恵として日々の生活に活かしていくこと。
家族のために食事を作る事。
物を創る事(若いときは彫金・最近は着物から洋服をリメイクする事)。
【ヨーガとの関わり】
①ヨーガを始めたきっかけ
元々、虚弱体質でしたが、30代半ばから不定愁訴を感じることが 多くなり、ハタ・ヨーガが身体に良いらしいと勧めてくれた友人と共に始めて24年になります。
②今までのヨーガ勉強歴
2007年07月「PDAパタヤ」合宿セミナー
2008年10月「パナソム+アンコール」研修プログラム
2009年06月「穂高編」
2009年11月「カイヴァリヤダーマ・プラーナーヤーマ・コース」
2010年06月「穂高編」
2011年05月「沖縄・久高島編」
③今回タイに来られた動機と目的
長年続けているヨーガと共に、瞑想をライフスタイルに取り入れるため。 いつも客観的に物事を受け止める事ができる平静さを 養うため。
昨年初めてタイで体験したヴィパッサナー瞑想が、心地よい経験で終えられ、この瞑想法を、 さらに経験を積み深めていきたいと思ったので...
【フィードバック】
1)瞑想センターの場所と環境
①ピサヌロークの環境
農村地帯、小さな町、湖の辺、小さな町、山間部と走り、小高い山の麓にある、林に囲まれた広大な敷地の静かなセンターに到着しました。
②バンコクからのアクセス
瞑想センターのあるピサヌロークは、昨年同様、バンコク郊外の集合場所のお寺 「ワット・プラシーマハタート」から、チャーターバスで6~7時間 北上したところ(途中のSAで食事込・往復900バーツ)。
帰りは、バンコクに戻らずに他の瞑想センターや観光地に向う人も多かったので乗客も減りました。 タイって広いんだ~と再確認するほど、乗車時間は少し長かったです。
③センターの施設
敷地の広大さと整備された建物や、 手入れの行き届いた植栽などに驚きました。 散歩コースも作られており、 休憩時間も退屈することなく、動きに集中する事ができました。 どの立ち位置から見渡しても、センター全体は安定感があり、安心して過せる場所であるように感じました。
④宿舎と食事
環境と管理状態にも驚きましたが、続いて宿舎に入って大驚き!2回目以降の人は個室とは聞いていましたが、 その個室は8畳以上はあったでしょうか、 ベッド、洗面台、シャワールーム、トイレ、簡易棚、天井もありました (昨年は間仕切りだけでしたから...)。
シャワーのお湯も出てくるし、洗濯干し場も各自の部屋の前にあり、 屋根があるので突然の雨の事も心配しないで瞑想に集中できました。
ちなみに、雨季シーズンで参加者が少ないせいか、 初めての人もトイレ/シャワー付の部屋だったようです。
2年前の12月に同じ場所に初めて瞑想に来たという シンガポール女性は、3倍ほどの人数の参加者で集中できなかったけど、今回は広い個室で人数も少なくて良かった、と言ってました。
食事は、毎回色々な食材を使ったもので、どれも食べやすくて美味しかったです。 もちろん果物も沢山出されていましたが、今回は食べ過ぎないように意識しました。
2回目なので、昼食の後は5時にハーブティー程度ですが、 翌朝まで空腹感もそれほど感じませんでした。
⑤スタッフの対応
英語が話せるスタッフがやや少なめでしたが、若いダンマ・サーバー(ボランティアー・スタッフ)が 賢明に仕事に打ち込む姿には感動しました。
いつも、誰かが掃除をしていたので、共有スペースも清潔に保たれていました。
2)10日間コースについて
①コースの日課について
4:00 起床
4:30- 6:30 瞑想
6:30- 8:00 朝食・休憩
8:00- 9:00 グループ瞑想
9:00-11:00 瞑想
11:00-13:00 昼食・休憩
13:00-14:30 瞑想
14:30-15:30 グループ瞑想
15:30-17:00 瞑想
17:00-18:00 ティータイム
18:00-19:00 グループ瞑想
19:00-20:30 講話
20:30-21:00 瞑想
21:00 質問
21:30 消灯
昨年は、瞑想始まりの合図の鐘の音を聞くと、緊張したり、頭で考えてしまうような場面が多かったように思いますが、今回は、毎回穏やかな気持ちで集中できて、 それぞれの時間を楽しむことができたので、又、次に結びつくような気持ちになりました。
気のせいか、このセンターには張り詰めた空気感があり、 モチベーションが高いまま集中できました。
②コースの他の参加者(タイ人・外国人)
女性が40名ほどの内、
イギリス人1名 (3月まではプログラマー、その後インド入り、 シヴァーナンダ・アシュラム滞在後タイ入り、瞑想中に体調を崩したので一旦帰国して、又シバナンダ・アシュラム 行こうかなと...)
オーストラリア人1名 (24歳、8ヶ月前にデザイナーを辞めてアジアを旅行中、 イギリスで瞑想経験あるが全然違っていたとか)
シンガポール人1名 (フリーのフィルム・エディター、1ヶ月の休暇中、 この後チェンマイに向いました)
日本人1名 (32才、岩手で被災、ご家族は無事。 ここに来る前に南タイの「スーアン・モッカ(Suan mokkh)」で 瞑想後こちらに。このウ"ィパッサナー瞑想を経験して、 自分自身と向き合えた、と新たな発見があったようです)
男性20名程の中に、 往路のバスで一緒になった男性(50代後半位)は、 半年インドに滞在していて、ヴィパッサナー・センター3ヶ所に 行った、ビザがある限りタイにいる予定とか)。
もう一人若い日本人男性も次のセンターに行くような お話しでした。
瞑想終了後、タイ人女性に以前バンコクで会った事があると、 いきなり話しかけられましたが覚えがなく?? パタヤ(Pataya)でリゾート・ホテルをやってるから御出で、と言われました。 彼女は、10年間センターに通ってるベテラン瞑想者。 来年もコースに参加するのであれば、カンチャナブリが良いよ、と勧められました。
バスの添乗員ボランティアーで、ベテラン瞑想者の チェンマイの女性(8年間で15回10日間コースを経験、
仕事はアパートの管理、もう36歳なのに~と苦笑いしてました)。 そして、食堂で前に座っていた女性 (パタヤ在住38歳、初めて言葉を交わしたら、元男性でしたが 美しかったです)。
③コース中に洞察が深まったこと
良い感覚を追いかけない、いやな感覚を無視しない... 平静さを保つ事の大切さ、いつも客観的に物事を見る訓練のために、自分自身の呼吸を見つめる作業の重要性を改めて感じました。
型としての呼吸を観るのではなく、いかなる状況にある時も内側を観察する事、今している事に集中する、今ここの現実を観る事とバランス感覚の大切さを 再度確認しました。
④コース後の心境
2回目の10日間コースの前に、若いヨーガ仲間のT君に 「2回目はどうだった?」 と尋ねたことがありました。 彼の答えは、 「1回目は、何も分かってなかったなと分かる思います」と...
2日目に、ああこのことかなと感じました。 1回目は、初めての瞑想に不安感もあり、とにかく座り続ける事で眠気と体の痛みとの戦いの連続、 それでも10日間座る意味が分かり始め、 内側の感覚の変化も感じる事が出来始めたスタート地点でした。
今回は、1年ぶりに10日間瞑想できる事が楽しみでした。 そして、眠気も体の痛みを感じる事も激減して、比較的呼吸に集中出来たあっという間の10日間でした。
今回は女性が40名位、男性が20名位と少なかったので、 まだ2回目なのに2列目!と緊張でスタートしました。 しかし、最前列の瞑想の達人の背中から真剣な集中力を感じ、良い刺激の中で終える事ができました。
コース後に話した、瞑想歴3年のタイの女性から、朝晩の瞑想を欠かさずにやったら絶対に変わるよ、と言われました。
現実の行動を通してセルフ・マネージメントが出来ているか? いつも平静であるか? の確認を怠らないようにする事の刺激を受けた、良い旅となりました。
幸い、昨年のプラチンブリーで、インストラクションを日本語で聴く事が出来たので、2回目の今回は、さらに細かい英語の説明をもらさずに聴くよう努めたことで、集中力が途切れずに続けられたように思います。
3)ヨーガと仏教・瞑想(Vipassana)についての考察
ヨーガと仏教の教えを通して心をどう扱っていくのかの学びを続けていますが、さらに、Vipassana瞑想で、呼吸をみつめる事で、心の奥深い部分に触れていく作業、「全てが無常」であるということを、あるがままの中で感じつつ、瞑想経験を深めて行きたい、と思いました。
①瞑想に興味を持ったきっかけ
2年前に、カイバリヤダーマヨーガ研究所のプラーナーヤーマコースを受けた後に、相方先生から、「次はヴィパッサナー瞑想ですね」とアドバイスをいただき流れに乗りました。
ヨーガを始めた頃から瞑想には興味があり、何回か瞑想体験をしましたが、この瞑想法が一番無理なく、しっくりとできているように思います。
②今までの瞑想歴
2010年09月 タイ・プラチンブリ、ヴィパサナー10日間コース
2011年04月 京都3日間コース
2011年09月 タイ・ピサヌローク、10日間コース
③タイで瞑想コースに参加した意義があったかどうか
アジアの精神性を学ぶ上で、仏教国であるタイで瞑想経験を積むのは、大変意義深いと思います。信心深いタイの方たちに囲まれて瞑想ができる事に幸福感を感じました。
自然に呼吸、自然に動く、自然に行動をするということを意識する事の大切さを感じます。 取り巻く環境の中で、色々良い変化が起きてきているようにも思います。
④仏教についての見解
理論の為の理論哲学ではなく、実践のための哲学としての仏教。 独自のものの考え方、見方、思想である縁起説(縁りて起こる事)の道理、法則を知る。 (現象は様々な条件の和合によって起こり成り立つということ)。
四法印:諸行無常・諸法無我・一切皆苦・涅槃寂静
四諦・八正道
これらの実践哲学の学びを信頼できる先生の下で 続けて行きたいと思っています。 ヨーガと仏陀の教えに共通す「慈悲喜捨」の教えを日常の中で行うように努めたいものです。
4)タイ全般のご感想など
実は、今回のタイ行きの直前に、初めて胃腸炎になりました! 5年前にインフルエンザで病院に行って以来、 久しぶりの病院行きでした。
幸い軽い症状で一安心して、「タイに行けば治る!」と一路タイに・・・ 無事に、瞑想修行も終える事ができました。
そうなんです、何故かタイには、体が軽くなる空気感があるんです。 今回も、色々な方たちとの出会いがありましたが、 昨年の瞑想でご縁があったCATさんにも1年ぶりに会い、 良い刺激をたくさんもらいました。
彼女は、9月にはタイでの出家歴37年の日本人の瞑想マスター、 アーチャン・(光男)カヴェサコー師の瞑想寺 (ワット・パー・スナンタラーム)で瞑想してきたと話してました。
アーチャンが、 「吸う息、吐く息、アーナパーナ」の大切さを話されていたと... 相方両先生は会われた事があるとお聞きしておりますが、私も、いずれお会いできる機会に恵まれる事を願っています。
タイに着いた夜に泊まった宿は、 490バーツと格安なのに新しくて清潔でした。 この快適なアパートに滞在して、タイで1ヶ月生活できたら、なんて思いました。
瞑想終了後に2日間は、バンコク在住の友人と観光、買い物、食事を楽しみました。 最後に乗ったタクシーの運転手さんは、 ホテルのドアマンに行き先を伝えてもらったのに行き先を間違え、私が地図を見せたりなんやらで、やっと目的地到着してもニコニコ笑ってました・・・ やはり微笑みの国?!
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