2011年3月22日火曜日

カイヴァリヤダーマ研究所のコース2011

ロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所のコースのお知らせです。

 
1)日本人対象4週間コース(ATTC)の予定
2)カイヴァリヤダーマ研究所の6週間コース(CCY)
3)カイヴァリヤダーマ研究所の上級4週間コース(ATTC)
4)カイヴァリヤダーマ研究所のディプロマ・コース(DYEd.) 
 
    
1) 日本人対象4週間コース(ATTC)の予定

ロナウラの
カイヴァリヤダーマ研究所で日本人の方を対象にした4週間コースの実施を予定しています。

日本のみなさんに、 1920年代からロナウラに集積されて来た
ロナウラ学派の「伝統的ヨーガ」のリソースを提供しようとする企画です。

これは、
例年3月・4月に4週間で実施されているATTC (Advanced Teacher Training Course/上級トレーニング・コース)の枠組みをベースにしたプログラムです。

対象
は、日本でヨーガの指導に携わっている層の方で、すでに、ロナウラのヨーガ理論とスタンダードな技法群を理解されている方を前提としています。

日程:未定(2011年12月以降~)
期間:4週間
定員:20名前後
対象:ヨーガの指導に携わっている方
内容:カイヴァリヤダーマ研究所のATTC(上級トレーニングコース)
施設:カイヴァリヤダーマ研究所
講師:付属カレッジの教授陣+DYEd日本人卒業生

希望者の方が規定数に達する見通しが立てば、さらに、具体的な企画を進めたいと思います。

すでにカイヴァリヤダーマ研究所では、
韓国組・中国組の1ヶ月コースが実施されています。韓国はここ15年でヨーガが急速に発展、またここ数年は、中国がそれを追いかけています。

日本は韓国・中国から大きく取り残されていますね....


学校選びの基本

何を学ぶにしても、「学校」は歴史と実績のあるところを選ぶことが肝心です。公的な認知度や社会的な信用度に加えて、卒業生・修了生の活躍度が「学校」の判断基準になります。

ヨーガの場合は、老舗の
ロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所がそれに該当します。 1924年設立の「カイヴァリヤダーマ」は、公的認知度も社会的信用度も申し分ありませんし、1950年設立の付属カレッジ(G.S.College of Yoga & C.S.)はヨーガ界に有意な人材を輩出して来ました。

近年のインド政府厚生省国立ヨーガ研究所主導による
ヨーガの基準化・ヨーガ教師教育プログラムのスタンダード化でも「カイヴァリヤダーマ」は中心的な役割を果たしています。

ですから、
わたしたち外国人がインドでヨーガを学ぶには、「カイヴァリヤダーマ」から始めるのが定番であり、安全なのです。

また、ヨーガだけでなく、
インドの伝統医学のアーユルヴェーダや、ヒンドゥー教の神学であるヴェーダーンタなどに興味がある場合でも、ヨーガの分野に於ける「カイヴァリヤダーマ」の業績と貢献を理解し、「カイヴァリヤダーマ」の理論と技法を把握していることは、後で大いに役立ちます。

むしろ、わたしたち外国人にとっては、しっかりとした「ヨーガ」の基礎がないと「アーユルヴェーダ」や「ヴェーダーンタ」は消化不良を引き起こし、かえって誤解や混乱を深めるものになりかねないでしょう。

ヨーガのような総合的な科目の場合、
一個人の教師や特定の宗教家・宗教団体に依存することは、たいへんリスクのあることです。

特にインド人のヨーガ教師や宗教家の場合、わたしたち日本人には、その社会的背景が見えません。 だだ「インド人である」「インドのものである」ということだけで、その人物や団体を信用することはできないのは、むしろ常識的な判断です。

また、
仮にインド社会で「ヨーガ」として受容・許容されていることでも、それをそのまま日本社会に持ち込むことは出来ないものが多々あるのも、当然なことです。

インドのリソースにアプローチするには、
まずはロナウラから、と言うのが、適切なガイドラインです。

現在、ニューデリーにあるモラルジ・デサイ・
国立ヨーガ研究所を中心にインドの教育・研究系のヨーガ分野での新しい秩序が形成されつつあります。

その新秩序でも、この分野の先駆けだった1924年設立のロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所は別格扱いです。

今インドで進行中のヨーガを巡る動向の概説だけでも、
軽く、2時間くらいの講義が必要です。 それほど、スリリングで面白い局面です。

これからインドと日本の交流が進展していくと、「ヨーガ」についても、「インド事情」「インド近現代史」の現在進行的な視点が加わらないと、動向の理解がむつかしくなるでしょう。

そのためにも、今後、
直接インドにヨーガで短期・長期留学する意義は、々高まっていると思われます。


2)カイヴァリヤダーマ研究所の6週間コース(CCY)

期間:6週間
資格:受講資格は高校課程修了以上
定員:インド人65名+外国人
費用:授業料・宿泊・食事込で外国人1000ドル(2人部屋利用の場合)

内容:
講義............100時間(5単位)
実習..............60時間(3単位) 
指導実習...….40時間( 2単位)
合計............200時間(10単位)

毎年「カイヴァリヤダーマ研究所」の付属カレッジで年2回6週間の集中コース(CCY)が開講されます。

「カイヴァリヤダーマ」の6週間コ-ス(CCY)は、短期コースとしてはインドで最も スタンダードでアカデミックな内容です。今までに日本人も延べ30名以上受講しています。

今までの日本人の受講生の方のフィードバックが
まとめて閲覧出来ます
[カイヴァリヤダーマCCY+]

●コースの目的
ベーシックで体系的な「ヨーガ」の理論と実習を紹介すること。

●コースの期間
6週間で年2回開講
・冬期1月15日ー2月25日(12月31日願書締切)
・夏期5月 2日ー6月11日( 3月31日 〃 )

●コースの性格
合宿制の集中コース。コース中はキャンパス外の外泊不可。 健康上の問題がある者は受講不可。コース中でも医学的診断により継続が不適切と判断された場合中断。

●コースの参加資格
高校課程修了以上で英語での授業を受けれる英語力必要。外国人は「学生ビザ」を取得。

●コース参加の優先権
体育教育の教員免許保持者。州政府の公務員、及び中央・州政府認定の教育機関に勤務する者(外国人には適応されません)。

●コース参加への年齢制限と健康状態】
年齢制限45歳まで(外国人は年齢制限免除)、35歳以上の志望者は審査後受講許可を考慮。受講願書と共に医師からの健康診断書提出。

●コース受講料
・インド国籍 9000ルピー
・外国国籍 1000ドル 


【講義科目】

(1)ヨーガと体育教育

① ヨーガのコンセプトと体育教育
② ヨーガと体育教育の目的
③ ヨーガと体育教育の共通項としての教育
④ ヨーガと体育教育の手段
⑤ 体育教育におけるエクササイズのコンセプトとヨーガ実習との比較
⑥ ヨーガによって取り扱われる人格の統合の問題
⑦ 体育教育におけるヨーガの応用
⑧ 体育教育におけるヨーガの技法の有用性
⑨ 最良の結果を出すためのヨーガと体育教育の連携

(2)人体の構造と機能とヨーガの実習の効果

① 人体のシステムの簡潔な紹介:呼吸器系、消化器系、筋肉系、神経系、循環器系
② アーサナ:定義と分類、アーサナとエクササイズの類似点と異なる点
③ アーサナにおける姿勢の生理学
④ プラーナーヤーマ:定義と分類、プラーナーヤーマと深呼吸の違い
⑤ クリヤー、ムドラー、バンダの簡潔な紹介
⑥ ③と④の解剖・生理学との関連と適切な研究事例の引用による解説

(3)伝統的ヨーガ

① チャランダースの「アシュターンガ・ヨーガ」を中心に次の文献参照:
「ヨーガ・スートラ」、「ギーター」、「ハタ・プラディーピカー」、「ゲーランダ・サンヒター」、「ヨーガ・ウパニシャド」、「シヴァ・スワローダヤ」、「ヴァシスタ・サンヒター」 etc.

② ヨーガの紹介と定義:パタンジャリ、ギーター、ゲーランダ、チャランダース他参照.

③ 身体の活性ポイント:「ヴァシスタ・サンヒター」参照

④ パンチーカラナ・プラクリヤ(技法の複合):「シヴァ・スワロダーヤ」、「サンヤマ・ヨーガ」参照

⑤ ニヤマ、アーサナ、ヴァーユ、ナディー、プラーナーヤーマ、8種類のクンバカ、クンダリニーの覚醒

⑥ ナーダ、ムドラー、バンダ、チャクラ、プラティヤーハーラ、ダーラナ、サマーディ、シャト・カルマ

⑦ マハーバンダ、ムドラーとバンダの効果、シッディ

(4)ヨーガと価値教育:価値の意味、分類、重要性

① 価値教育の意味と目的、
② 価値教育の内容:精神的価値、個人的価値、社会的価値、国民的価値、民主主義、識字率、世俗主義、人口抑制、環境問題
③ 価値の構築に向けてのヨーガの貢献、ヨーガと人的資源開発
④ 価値教育の方法論


(5)ヨーガと心の健康

① 健康、心の健康、衛生、精神衛生:ヨーガと医学的な展望
② ヨーガと現代心理学:実存的問題への統合的なアプローチ
③ 正常性のコンセプト:心理学的とヨーガ的なアプローチ
④ 感情障害:原因、影響、修正、「ヨーガ・スートラ」による対応
⑤ 葛藤、欲求不満:ヨーガ的な解決
⑥ 個人と対人関係:ヨーガによる適応
⑦ ヤマ、ニヤマ、アーサナ、プラーナーヤーマ:身体的・心理的健康への貢献
⑧ 祈り:ヨーガの実習における重要性



3)カイヴァリヤダーマ研究所の
上級4週間コース(ATTC)

期間:4週間(3月15日ー4月15日)
資格:ヨーガ教師歴2年以上
定員:20名(インド人+外国人)
締切:3月6日
費用:受講料・宿泊・食事込で外国人1500ドル (2人部屋利用の場合)

付属カレッジでは、年1回4週間の日程で「上級コース」が開講されます
(例年3月15日ー4月15日)。

受講資格は「ヨーガ教師歴2年以上」です。 このコースは2006年に開講されました。 近代ヨーガのスタンダードである「カイヴァリヤダーマ」の理論と実習を深めて学習するコースです。

2007年に1名、2008年に1名、日本人の方が受講しています。今までの日本人の受講生の方のフィードバックが閲覧できます。

[カイヴァリヤダーマCCY+]
のところで探して下さい。

インドで「伝統的ヨーガ」を勉強する意図があっても、1年間のディプロマ・コースに参加するのが難しい方に有益なコースです。

6週間コース修了後、1年か2年後にこの上級4週間コースを受講すれば、ロナウラの理論と実習の全体像が良く把握できます。期間は4週間ですが、講義は「ヨーガ」の背景にあるインド哲学に、さらに踏み込む内容になります。

「ヨーガ」の視点からアカデミックなインド哲学の講義があるのが「カイヴァリヤダーマ」の付属カレッジの特徴です(インドでも希です)。

特に、ヨーガの理論的理解に必要な
「サーンキャ・ヨーガ」の体系が強調されるのが特徴です。近年インドでは「ヴェーダーンタ」と「ヨーガ」の混同が多く、ヨーガ教師教育では「サーンキャ」の履修を必修とすることが再認識されています。

実習面では
「プラーナーヤーマ」と「瞑想」がフォーカスされます。また、「ハタ・ヨーガ」の「クリヤー(浄化法)」では、「ヴァストラ・ダウティ」や「シャンカ・プラクシャラーナ」までカバーされます。

人体の自律的な生理的メカニズムに直接・間接的に作用することで、心身の統合レベルの向上を図る「ハタ・ヨーガ」の技法の本質について、体験的に洞察を深めるプログラムになっています。

ヨーガ歴の長い方が「ステップ・アップ」を図るには、適切
なプログラムですが、それなりの準備も必要です。ロナウラ学派の「伝統的ヨーガ」の枠組みを把握して、ヨーガへの自信を深めるには、バランスの取れた、良いプログラムです。

●理論
(1)ヨーガの心理学的な基礎
(2)ヨーガの伝統文献的な基礎
(3)ヨーガの解剖・生理学

実習
(1)アーサナ:クヴァラヤーナンダのシステム
(2)8つの伝統的プラーナーヤーマ
(3)バンダとムドラー
(4)クリアー
(5)マントラ

●瞑想法


4)カイヴァリヤダーマ研究所のディプロマ・コース(DYEd.)

期間:1学年(7月16日開講、翌年4月20日まで)
資格:大卒(理系・文系学部を問わず、卒業成績45%以上)
年齢:35歳まで(外国人は年齢制限なし)
締切:5月末
費用:授業料・宿泊・食事込で留学生4250ドル(2人部屋利用の場合)

内容:
講義..............680時間 (34単位)
実習..............380時間 (19単位)
教育実習.......100時間 ( 5単位)
合計............1160時間 (58単位)

1学年の
「ヨーガ教育ディプロマ・コース(Diploma of Yoga Education)は、付属カレッジの中心プログラムです。

インド政府の人的資源開発省の「NCTE(教員教育全国審議会)」 から認定を受けており、ディプロマ(DYEd)保持者は学校教育・大学レベルでの教職への就職が可能になります。

また、将来ヨーガの研究者・専門家への道に進む場合にも、
確実な基礎作りになるコースであり、1950年の開校以来、教育・研究分野に多くの有意な人材を送り出して来たプログラムです。

現在進行中の、インド政府厚生省AYUSH局による「ヨーガ」の スタンダード化(標準化)でも、1年間の「ディプロマ」が
ヨーガ教師の基準資格とされています。

1950年の開校以来、現在(2010年度)までの日本人の卒業生は14名です。今までの日本人の卒業生のフィードバックがまとめて閲覧できます。
[カイヴァリヤダーマDYEd]


【履修科目】

【I.パータンジャラ・ヨーガ・スートラ(P.Y.S.)の基礎】

(1)哲学的基礎

①インドの哲学的思考の概観とその特性
②サーンキャ哲学から見たP.Y.S.の基礎
③古代インド伝統におけるP.Y.S.位置付け:歴史的展望
④P.Y.S.と他のヨーガの伝統
⑤P.Y.S.の概観、著書について、パタンジャリによるヨーガの本質
⑥P.Y.S.の伝統的・現代的注釈、P.Y.S.に関連した他の著作

(2)サマーディ・パーダのコンセプト的理解

①アヌシャーサナ
②ヨーガ的心理学
③チッタ
④ヴルッティ
⑤ニローダ
⑥スワルーパ・プラティシュタとヴルッティ・サルーピャタ
⑦アヴィヤーサとヴァイラーギャ
⑧サンプラニャータとアンニャ
⑨バーヴァ・プラティヤーヤ
⑩ヨーガ・サーダナを促進させる要因
⑪イーシュワラのコンセプトとイーシュワラ・プラニダーナ、プラナヴァ・ジャパ
⑫チッタ・ヴィクシェーパとアンタラーヤのコンセプト
⑬エーカタットヴァ・アヴィヤーサ
⑭チッタ・プラサーダナのコンセプトと方法論
⑮サマーパッティ、サビージャ・サマーディ、ニルビージャ・サマーディ
⑯ルタンバラ・プラジュニャー


(3)サーダナ・パーダのコンセプト的・実践的基礎

①クリヤ・ヨーガとは何か?何故クリヤ・ヨーガか?クリヤ・ヨーガの教育的価値
②クレーシャのコンセプト
③苦痛と苦悩へのヨーガ的な見解
④苦悩を克服する4段階の方策
⑤ドラシュタ・ドリシュヤの性質とその関連
⑥P.Y.S.における知識(ヴィヴェーカ・キャーティ)のコンセプト
⑦アシュターンガ(8部門)・ヨーガのコンセプトと実践
⑧ヤマ・ニヤマのコンセプトと実践
⑨アーサナのコンセプトと実践
⑩プラーナーヤーマのコンセプト:その発展と実践、パータンジャラ・ヨーガとハタ・ヨーガの視点から
⑪プラティヤーハラのコンセプトとその実践、他の文献の参照から


(4)ヴィブーティ・パーダのコンセプト的・実践的基礎

①ヴィブーティのコンセプト
②ダーラナ・ディヤーナ・サマーディのコンセプト、それらの特性
③サンヤマのコンセプト
④ダルマメーガ・サマーディの性質
⑤サットカーリヤ・ヴァーダのコンセプト
⑥P.Y.S.における解放の特性

【II.ハタ・ヨーガの基礎】

(1)ヨーガの歴史とヨーガの学派

①5つのハタ・ヨーガ文献
②重要なヨーガ・ウパニシャド
③ヴァシスタ・サンヒター

(2)重要なヨーガ文献の紹介

(3)ヨーガの成功のために配慮される重要な側面

①理想的な住居
②促進要因と阻害要因
③ヨーガ的なダイエット(ミタハーラ)
④理想的な季節

(4)ハタ・ヨーガ文献類におけるヤマとニヤマ

(5)アーサナのコンセプトと実習

①定義と定義の研究
②アーサナの分類:i)古代 ii)現代
③ハタ・ヨーガの重要文献におけるアーサナ

(6)ヨーガ文献に見られるヨーガ的/秘教的な人体観

①ナーディとカンダのコンセプト
②チャクラのコンセプト
③クンダリニーのコンセプト
④ヴァーユのコンセプト
⑤グランティのコンセプト
⑥タットヴァのコンセプト
⑦マルマスターナのコンセプト
⑧16のアダーラのコンセプト

(7)クンバカ / プラーナーヤーマ

①プラーナーヤーマの発展
②様々なヨーガ文献におけるビージャ・マントラやプラヴァナの適用
③ビージャ・マントラやプラヴァナを用いないクンバカ
④それぞれのハタ・ヨーガ文献に見られるクンバカの種類とその分類
⑤ヨーガ文献に見られる種々のクンバカの技法
⑥正しいプラーナーヤーマの重要性
⑦ナーディ・ショーダナとハタ・シッディの性質

(8)ムドラー

①ムドラーの概念とハタ・ヨーガにおける位置付け、ムドラーの目的
②ムドラーにおけるプラティヤーハーラとダーラナ
③代表的なヨーガ文献における様々なムドラー

(9)ハタ・ヨーガに於けるディアーナとヴァシスタ・サンヒターにおけるディヤーナ

(10)サマーディ/ナーダーヌサンダーナ

①ゲーランダ・サンヒターにおけるサマーディの性質、
   それを達成する様々な方法
②ラヤとは何か、ナーダーヌサンダーナとは何か、
   ハタ・プラディーピカーにおけるその段階と技術

(11)ハタ・ヨーガ文献に基づくヨーガ・セラピーの原則、特にハタ・プラディーピカー第5章を参照して

【III.ヨーガと文化の統合・価値教育】

(1)ヨーガと文化の統合

①文化の定義:異なる文化の概観、宗教と文化、文化とヨーガの関係
②インド文化:ウパニシャド的思考、ヨーガとウパニシャド
③インド哲学の6学派とヨーガ
④バガヴァット・ギーター、シヴァ派とヨーガ
⑤ヨーガとジャイナ教、ヨーガと仏教
⑥ヨーガとイスラム教、ヨーガとスーフィー派、ヨーガとキリスト教
⑦ヨーガと様々な形態の神秘主義
⑧文化と人道主義の基盤としてのヨーガ

(2)ヨーガと価値教育:価値の意味、分類、重要性

①価値教育の意味と目的、
②価値教育の内容:精神的価値、個人的価値、社会的価値、国民的価値、民主主義、識字率、世俗主義、人口抑制、環境問題
③価値の構築に向けてのヨーガの貢献、ヨーガと人的資源開発
④価値教育の方法論


【IV.人体の構造・機能とヨーガの実習の効果】

(1)人体の構造と機能.

①細胞 a)構造 b)細胞小器官 c)機能
②各組織の階層(概観)
③器官系
・神経系
・心臓血管系
・排泄系
・循環器系
・呼吸器系
・消化器系
・内分泌系
・骨格系
・筋肉系
④感覚器官、特に目と耳、構造と機能

(2)伝統的な理解からのヨーガ・セラピー

①治療的過程から見た現代的な理解とウパニシャド的な理解: パンチャ・プラーナ、パンチャ・コーシャ、パンチャ・マハブータ etc.
②これらの理解の平均的な健康人へのヨーガ指導との関連、そして機能的障害のある患者、特に中年期以降の患者を
扱う場合の特別な注意点との関連
③アーユルヴェーダ的な栄養とライフスタイルへの視点
アーサナ、定義、分類、様々なシステムへの効果、
アーサナとエクササイズの違い
⑤パータンジャラ・ヨーガ・スートラの5つのスートラで説明されるプラーナーヤーマの生理学
⑥様々プラーナーヤーマの種類
⑦プーラカ・レーチャカ・クンバカの関係、バンダの効果、関連した研究の参照

(3)現代的理解によるヨーガ・セラピー

①一般的な新陳代謝と栄養学
②ホメオスタシス
③方法論:患者の病気を理解すること a) 病歴 b)検査
④a)とb)に基づいた様々なヨーガ技法の選択


【V.ヨーガとメンタル・ヘルス】

①ヨーガと現代心理学の理論的理解
②メンタル・ヘルス:その意味、決定要因、および応用
③ヨーガ的のコンセプトである「スヴァスティヤ(Swasthya)」
④ヨーガと現代心理学における正常性のコンセプトとモデル
⑤パータンジャラ・ヨーガ・スートラに指摘される心身症のコンセプト
⑥人格の現代理論
⑦人格と人格統合へのインド的アプローチ
⑧ヨーガ的方法論による個人的・対人関係的な最適化
⑨全人格統合に向かうための生活態度の変化と生活態度の
形成におけるヤマ、ニヤマ、アーサナ、プラーナーヤーマ、及びディヤーナの役割
⑩ストレス・マネージメント:現代的視点とヨーガ的視点
⑪欲求不満・不安・葛藤における病的効果への現代的・ヨーガ的方法論での対処
⑫パタンジャリによるサマーパッティ・ダーラナ・ディヤーナ・サマーディ・サンヤマのコンセプト:心理学的な視点
⑬心理・精神的発達への比較文化的アプローチとしての祈りの意味
⑭社会的に不適応な異常行動へ対処するカウンセリングや心理療法とヨーガの役割


【VI.実習】

(1)ヨーガの実習トレーニング

①アーサナ
・シャワ・アーサナ
・シルシ・アーサナ
・アルダ・ハラ・アーサナ(片足/両足)
・ウッタナ・パーダ・アーサナ
・ヴィパリータ・カラニ
・サルヴァーンガ・アーサナ
・マッツヤ・アーサナ
・ハラ・アーサナ
・ブージャンガ・アーサナ
・アルダ・シャラバ・アーサナ
・シャラバ・アーサナ
・ダヌーラ・アーサナ
・マカラ・アーサナ
・ヴァックラ・アーサナ
・アルダ・マッチェーンドラ・アーサナ
・マッチェーンドラ・アーサナ
・ジャヌー・シルシ・アーサナ
・パスチマッターナ・アーサナ
・ヴァジュラ・アーサナ
・スプタ・ヴァジュラ・アーサナ
・ヨーガ・ムドラー
・ウシュトラ・アーサナ
・ゴームカ・アーサナ
・マンドゥーカ・アーサナ
・ウッタナ・マンドゥーカ・アーサナ
・クールマ・アーサナ
・ウッタナ・クールマ・アーサナ
・ククッタ・アーサナ
・バッドラ・アーサナ
・シャンカタ・アーサナ
・ブルシャヴァ・アーサナ
・マユーラ・アーサナ
・チャックラ・アーサナ(横曲げ)
・ヴリクシャ・アーサナ
・タダー・アーサナ
・ガルーダ・アーサナ
・ウッカタ・アーサナ
・パタ・ハスタ・アーサナ

②他のアーサナ
・クロコダイル・プラクティス
・パヴァナ・ムクタ・アーサナ(アルダ/プールナ)
・ナウカ・アーサナ(仰向け)
・カルナ・ピーダ・アーサナ
・ナウカ・アーサナ(俯せ)
・サルパ・アーサナ
・パルヴァタ・アーサナ
・アカルナ・ダヌーラ・アーサナ
・バッダ・パドマ・アーサナ
・トーラングラ・アーサナ
・バカ・アーサナ
・パドマ・バカ・アーサナ
・ウグラ・アーサナ
・パーダングシュタ・アーサナ
・ガルバ・アーサナ
・カポータ・アーサナ
・エーカパーダ・スカンダ・アーサナ
・トリコーナ・アーサナ
・ナタラージャ・アーサナ
・ヴァータヤナ・アーサナ
・シルシ・パーダングシュタ・アーサナ
・チャックラ・アーサナ(後曲げ)

③瞑想用アーサナ
・パドマ・アーサナ
・シッダ・アーサナ
・スァスティカ・アーサナ
・サマー・アーサナ
・ムクタ・アーサナ
・ヴィーラ・アーサナ
・グプタ・アーサナ
・ゴーラクシャ・アーサナ

④ドリシュティ
・ブルマッディヤ・ドリシュティ
・ナーサーグラ・ドリシュティ

⑤プラーナーヤーマ
・アヌローマ・ヴィローマ
・ウッジャーイー
・スーリヤ・ベーダナ
・チャンドラ・べーダナ
・シータリー
・シットカーリー
・バストリカー
・ブラマリー

⑥ムドラー・バンダ・クリヤー
・シンハ・ムドラー
・ジフヴァ・バンダ
・ブラフマ・ムドラー
・ムーラ・バンダ
・ジャランダーラ・バンダ
・ウッディヤーナ・バンダ
・カパーラバーティ
・ナウリ
・アグニサーラ(ヴァヒニサーラ)
・ジャラ・ネーティ
・ラバー・ネーティ
・ヴァーマン・ダウティ
・ダンダ・ダウティ
・ヴァストラ・ダウティ
・シャンカ・プラクシャラーナ(ヴァリサーラ)
・トラータカ

⑦マントラ読誦
・プラナヴァ・ジャパ
・スヴァスティ・マントラ
・ルドローパサナ
・サヴィトリ・ウパサナ
・マハープルシャ・ヴィッディヤ
・ギーター15章
・P.Y.S.1章と2章
・オーム・スタヴァナ


(2)ヨーガの実習の教授法

上記の講義・実習の他に、学生はヨーガの指導技術を教えられる。ヨーガは専門的な分野なので、その教授法も専門的である。カイヴァリヤダーマは独自のヨーガの教授法を発展させている。

この科目はさらに i)理論 ii)教育実習に別れる。
①概論
②ヨーガとヨーガの実習法
③教授法の意味と領域
④教授法のリソース
⑤クラス・マネージメント
⑥レッスン・プラン
⑦モデル・レッスン

(3)教育実習

各学生はヨーガの様々な側面について指導する5回の教育実習を行う。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

0 件のコメント: