2009年2月17日火曜日

カイヴァリヤダーマ研究所・日本からのビジター

2月15日(日)から27日(土)の2週間の日程で、東京在住の「E.T.」さんと、そのご友人で対馬在住の「K.H.」さんが、ヨーガと自然療法の研修で、こちらの西インド・マハーラーシュトラ州に来られています。

2月15日(日)から22日(日)まで、ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』のヘルス・ケア・センターの1週間コースに参加、その後、ウルリカンチャンの『ニサルゴプチャール・アシュラム(自然療法アシュラム)』の1週間コースに参加されます。

IMG_0670 

IMG_0668s

東京在住の「E.T.」さんは1926年生まれ、今年83歳、ヨーガ歴24年、高齢ながら実にお元気です。呼吸法に関する研究・啓蒙書も書かれています。

『呼吸法:腹式呼吸の誤解を解く』

単行本: 114ページ
出版社: 新生出版 (2005/12)
ISBN-10: 4861281083
ISBN-13: 978-4861281082
発売日: 2005/12

毎年精力的に海外にも研修に出かけられ、インド訪問は20回以上、
南インド・タミルナドゥー州の学校を経済的に支援するボランティア活動も続けて居られます。

西インド・マハーラーシュトラ州の方に来られたのは、2006年1月の『ロナウラ・ヨーガ研究所』の「M.L.ガロテ博士記念・第1回国際会議」に参加されたときが初めてです。

その後、2006年12月にもロナウラに来られ、『カイヴァリヤダーマ研究所』の「第5回国際会議」に参加され、会議後の1週間の「プラーナーヤーマ」のワークショップにも参加されました。

また、「E.T.」さんは、わたしたちの合宿セミナーには、タイで3回参加(2007年8月ワンサニット、2008年1月・8月パナソム)、日本での合宿セミナーにも1回(2008年6月穂高)参加されています。

「E.T.」さんは人生の実り多い時期の80代に、ヨーガを良き伴侶として、充実した精進の日々を過ごされています。

今回「E.T.」さんに同行されている友人の「K.H.」さんは、対馬で昔ながらの製法で海水から「自然塩」を生産され、自然・健康志向の方々に提供されている方です。

3月から今年の塩造りが始まる前の2週間、長年の友人の「E.T.」さんのお誘いで、ロナウラとウルリカンチャンに保養を兼ねた研修に来られることになりました。



1)2週間研修プログラムの日程

2月15日(日) E.T.さん 成田/バンコク/ムンバイ(タイ航空)、K.H.さん 福岡/バンコク/ムンバイ(タイ航空)、ムンバイ空港到着後、迎えの車でロナウラへ。
2月16日(月) カイヴァリヤダーマ滞在(ヨーガ・自然療法)
2月17日(火) 〃
2月18日(水) 〃
2月19日(木) 〃
2月20日(金) 〃
2月21日(土) 〃
2月22日(日) カイヴァリヤダーマ・チェックアウト、プネー市訪問、ウルリカンチャンの自然療法アシュラムへ車で移動。
2月23日(月) 自然療法アシュラム
2月24日(火) 〃
2月25日(水) 〃
2月26日(木) 〃
2月27日(金) ウルリカンチャンからムンバイ空港へ、ムンバイ/バンコク バンコク/成田・福岡
2月28日(土) 朝成田・福岡着

今回、「E.T.」さんと「K.H.」さんは、日本からインドへの行程にタイ航空を利用されています。

東京在住の「E.T.」さんはタイ航空の午前便で成田からバンコクへ、対馬在住の「K.H.」さんは同じくタイ航空で福岡からバンコクへ。そして、ご両名はバンコク空港内で落ち合い、タイ航空のバンコク・ムンバイ便に乗り継ぎ、午後10時にムンバイ空港に到着。

・成田/バンコク  2/15 TG641  11:00/15:30
・福岡/バンコク  2/15 TG649  11:45/15:05
・バンコク/ムンバイ  2/15 TG317  18:35/22:00

ムンバイ空港では、タイ航空で到着されたご両名をプネーの『サンデーシュ日本語サービス』のチャンドラシェカール・ラトール氏が出迎え。それから、ロナウラの『J.K.トラベル』の車でロナウラへ直行。交通量の少ない夜ならロナウラまで高速道路経由で1時間45分程度です。

日本からタイ航空の午前便を利用すれば、その日のうちにロナウラまで移動、『カイヴァリヤダーマ研究所』にチェック・インが可能です。

「E.T.」さんと「K.H.」さんは22日(日)まで『カイヴァリヤダーマ』の「ヘルス・ケア・センター」の1週間プログラムに参加。22日(日)朝食後チェック・アウト、再び『サンデーシュ日本語サービス』のラトール氏と『J.K.トラベル』の車でプネーに移動、プネー市内探訪。

昼食後、ウルリカンチャンに移動、『ニサルゴプチャール・アシュラム』(自然療法アシュラム)」にチェックイン。2月26日(金)までアシュラムのプログラムに参加。この期間ラトール氏もアシュラムに滞在し、お2人をサポート。

2月27日(金)の朝に『ニサルゴプチャール・アシュラム』をチェックアウト。『J.K.トラベル』の車でムンバイ空港へ直行。タイ航空でバンコク経由で日本へ帰国。28日(土)朝日本着(成田・福岡)。



2)カイヴァリヤダーマ研究所のヘルス・ケア・センター
(S.A.D.T.Gupta Yogic Health Care Centre)

kdham8
 

『カイヴァリヤダーマ研究所』のヘルス・ケア・センターは、一般のビジター向けに、自然療法(ナチュロパティー)とヨーガの組み合わせによる統合的な保養・療養センターとして運営されている施設です。

最低1週間が滞在条件です。
専属の医師とヨーガ教師が常駐し、医学的なコンサルティングとヨーガ的なガイダンスを提供します。

ヘルス・ケア・センターは、1961年にインドで(世界で)初めて、ヨーガのコンセプトと技法を療法的に応用する「ヨーガ病院(Yogic Hospital)」として開設されました。

現在は、一般ビジターがヨーガと自然療法を体験する保養的な滞在から、ストレスが原因の心身症的症状や、高血圧症、喘息などの呼吸器系疾患、糖尿病などの代謝障害などの慢性疾患に対処する医療的な滞在にまで、幅広く対応しています。

また、近年のインドでのアーユルヴェーダへの関心の高まりから、3年前からキャンパス内に「アーユルヴェーダ・センター」も運営、「パンチャ・カルマ」の専門医が勤務し、アーユルヴェーダによる健康指導やアーユルヴェーダで療法も実施されています。
http://www.kdham.com/ayurved.html


3)ヘルス・ケア・センターの日課
7日間滞在コース(毎週日曜日スタート)
http://www.kdham.com/yhc_cost.html

5:30 起床
6:00 ハーブ・ティー / 散歩
6:30-7:00 クリヤ
7:00-8:00 ヨーガ・クラス(一般).
8:00-9:00 ヨーガ・クラス(セラピー)
9:15 フルーツ・ジュース / ハーブ・ティー
12:00 昼食
12:30-2:30 休憩 / 自然療法
3:00 フルーツ・ジュース / ハーブ・ティー
4:00-5:00 ヨーガ・クラス(一般).
5:00-6:00 ヨーガ・クラス(セラピー)
6:15-7:00 散歩
7:00 夕食
8:00-9:00 講義 / ドキュメンタリー視聴 / 瞑想 / マントラ
9:15 就寝

滞在費(部屋・食事代、ヨーガクラス・自然療法参加込)
1人部屋 1日30ドル
2人部屋 1日18ドル(1人分)



)カイヴァリヤダーマ研究所

『カイヴァリヤダーマ研究所』は、ヨーガの近代的研究のパイオニアである「スワーミー・クヴァラヤーナンダ(1883-1966)によって、1924年にインド・マハーラーシュトラ州のロナウラに設立された、インドで(世界で)初めてのヨーガの学術的研究所です。 
『カイヴァリヤダーマ』の研究室で、伝統的なハタ・ヨーガの技法の
生理学的・心理学的な効果が科学的に研究されたことで、ヨーガが一般社会の教育・医療の分野で応用される方向性が確立されました。

キャンパス内では、一般ビジター向けのヘルス・ケア・センター(ヨーガと自然療法)の他に、科学的研究ラボ、哲学・文献学研究室、付属カレッジ、ヘルス・ケア・センター(ヨーガと自然療法)、アーユルヴェーダ・センターなどが運営されています。


科学的研究ラボ
(SRD:Scientific Research Department)

科学的研究ラボでは、ハタ・ヨーガの技法(アーサナ、プラーナーヤーマ、
ムドラー・バンダ、クリヤ)の基礎研究や、ヨーギの超常的能力を科学的に解明する実験が実施されて来ました。

また、「ブー・サマーディ(ヨーギの生き埋め)の研究」など、かってヨーガ研究の分野でブレーク・スルーとなった幾多の研究が行われました。

それらの研究結果は、1924年に創刊された『カイヴァリヤダーマ』の学術誌『ヨーガ・ミーマーンサー』に論文として掲載されています(バックナンバーはデジタル化され、CD-ROMで入手可能です)。


哲学・文献学研究室
(PLRD:Philosophico-Literary Research Department)

哲学・文献学研究室は、ヨーガの哲学的・文献学的研究が行われています。世界で唯一のヨーガ図書館を併設し、インド各地や世界の東洋学図書館に散逸しているヨーガの古典文献の写本や出版物の収集し保全、また、それらの古典資料に基づいた批判校訂版の編纂、ヨーガ分野の辞典や文献目録、用語集、現代テキストの編纂などが活動内容です。

また、ヨーガ的コンセプトの比較宗教的・比較文化的研究も研究活動の範疇内です。それらの研究結果は、やはり『ヨーガ・ミーマーンサー』に論文として掲載され、また、書籍として「カイヴァリヤダーマ」の出版局から刊行されています。


付属カレッジ

(Gordhandas Seksaria Colledge of Yoga & Cultural Synthesis)

付属カレッジは、インドで初めてのヨーガを大学教育の枠組みで扱う
専門カレッジとして1950年に開校。60年近い歴史があり、数多くのヨーガ教師・ヨーガ研究者を輩出しています。6週間コース(CCY)と1年間コース(D.Y.Ed.)が運営されています。


ロナウラの伝統的ヨーガ

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で指導されている「ヨーガ」は、ヨーガの枠組みを決めている「パータンジャリ」の『ヨーガ・スートラ』と、中世の「ゴーラクシャナータ」系の「ナータ派」で発展した多種多様な「ハタ・ヨーガ」の技法の伝統に立脚しています。

そして、「ヨーガ」の伝統的なリソースに根拠を置きつつ、1920年代にインドで始まった近代的ヨーガ研究の発祥の地としての一貫性を保ちながら、合理的な理論とスタンダードな技法の体系が構築されています。

また、宗教色・ヒンドゥー教色のないニュートラルで学術的なヨーガとして、インドの教育・医療分野や政策レベルでも、ロナウラの理論と技法が、実質的なヨーガのスタンダードと見なされて来ました。

一見地味なメソッドですが、一度身に付けておくと、一生マイペースで
続けて行けるシステムとして、心身の健康の維持・促進から、無理なく「プラーナーヤーマ(呼吸法)」から「瞑想法」へと進む基礎を築いてくれます。

「ヨーガ」のルーツはインドにあります。ヨーガに興味のある方は、何らかの形で「インド」との接点を持って行くことが有利と思います。



5)プネーのサンデーシュ日本語サービス(JLS)

インドへのヨーガ研修、また短期・長期留学について興味のある方は、どうぞご相談下さい。適切なガイダンスとサポートが可能です。

インドの公用語は英語です。現地で日本語サポートが必要な場合は、
プネーの日本語サービスのエージェントで手配も可能です。

『サンデーシュ日本語サービス(JLS)』
代表:チャンドラシェカール・ラトール(Chandrashekhar Rathod)

Rathods 

Rathodnamecard

『インド日系企業年鑑2008』
英語名:Indo Nippon Friendship Association/Japanese Language Service
日本語:インド日本フレンドシップ協会/サンデーシュ日本語サービス
略称:INFA/JLS
住所:564, Budhwar Peth, Pune 411002, Maharashtra, India

設立年:1994
年鑑内職種:教育・文化(Education, Culture)
業務内容:ビジネス・教育・研究でマハーラーシュトラ州を訪れる日本人のサポート、英語・ヒンディー・マラーティー語と日本語の通訳、IT関係者対象の日本語教育、日本語能力試験、JETROビジネス日本語試験対策



6)ロナウラのJ.K.トラベル

ムンバイ空港迎えや、ロナウラ・プネー周辺での移動の車の手配はロナウラの『J.K.トラベル』で可能です。『カイヴァリヤダーマ研究所』を訪れる外国人ゲストを取り扱っているエージェントです。

『J.K.Travel』
代表:S.P.S.Anand(Kuku)

JKTravel 
 
 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2009年2月14日土曜日

カイヴァリヤダーマ研究所のコース・レポート2009(2)

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』の付属カレッジで現在進行中の、冬期6週間コース(CCY)の日本人受講生の方の中間レポートの第2弾です。  
カイヴァリヤダーマ研究所付属カレッジ・冬期6週間コース
(CERTIFICATE COURSE IN YOGA:CCY)
期間:2009年1月15日-2月25日 
Kdham2008_1

現在進行中のコースの受講生は34名、外国人は8名、日本人の方は2名(男性・女性)です。

今回は千葉在住の「M.Y.」さん(女性)の中間レポートです。
「M.Y.」さんは、フリー・ダイビングやドルフィン・スイム(イルカと泳ぐ)のインストラクターのアウト・ドアー派の女性です。ヨーガ歴は5年で、以前、北インドのリシケーシュでのヨーガ・プログラムや、南インドでヨーガの1ヶ月コースに参加された経験をお持ちです。
今回、乾季/冬期の1月・3月の2ヶ月半の期間で、インドに短期留学に来られました。西インド・マハーラーシュトラ州で、次の3つの研修プログラムを消化されます。
・ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』6週間コース
・ウルリカンチャンの『自然療法アシュラム』10日間コース
・イガットプリの『ヴィパッサナー瞑想』10日間コース
 
 
『カイヴァリヤダーマ』の6週間コースは、次の項目で中間レポートをお願いしました。

1)場所と環境
①ロナウラという環境
②カイヴァリヤダーマ研究所の場所と施設
③ゲスト・ルーム
④ダイニング・ホールでの食事
⑤キャンパス内の生活
2)付属カレッジの授業について ①実習クラス
②講義の内容
③講師陣の印象
④他の受講生(インド人・外国人)
⑤授業時間以外の過し方
3)研究所のキャンパスの外にて ①1月17日のガロテ博士記念セミナー
②ロナウラ・ヨーガ研究所訪問  
③プネー訪問

ロナウラの伝統的ヨーガ

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で指導されている「ヨーガ」は、ヨーガの枠組みを決めている「パータンジャリ」の『ヨーガ・スートラ』と、中世の「ゴーラクシャナータ」系の「ナータ派」で発展した多種多様な「ハタ・ヨーガ」の技法の伝統に立脚しています。

そして、「ヨーガ」の伝統的なリソースに根拠を置きつつ、1920年代にインドで始まった近代的ヨーガ研究の発祥の地としての一貫性を保ちながら、合理的な理論とスタンダードな技法の体系が構築されています。

また、宗教色・ヒンドゥー教色のないニュートラルで学術的なヨーガとして、インドの教育・医療分野や政策レベルでも、ロナウラの理論と技法が、実質的なヨーガのスタンダードと見なされて来ました。

一見地味なメソッドですが、一度身に付けておくと、一生マイペースで続けて行けるシステムとして、心身の健康の維持・促進から、無理なく「プラーナーヤーマ(呼吸法)」から「瞑想法」へと進む基礎を築いてくれます。

「ヨーガ」のルーツはインドにあります。ヨーガに興味のある方は、何らかの形で「インド」との接点を持って行くことが有利になるでしょう。

インドへの研修ツアー・短期・長期留学について関心ある方は、どうぞ、お気軽にご相談下さい。適切なガイダンスとサポートが可能です。 『カイヴァリヤダーマ』のオフィスとの調整や、最寄りのムンバイ空港への出迎の手配、また、日本語ガイドなどの手配なども可能です。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
『カイヴァリヤダーマ研究所・付属カレッジ』への短期留学
中間レポート②
(M.Y.さん、千葉在住)
   
DSCF3588



1)場所と環境

①ロナウラという環境

ロナワラは小さな町ですが安心して過ごすことが出来ます。
生活に必要なものはほぼこの街のマーケットでそろいます。
ムンバイとプネーの間にあります。
デカン高原に位置し山々に囲まれています。

DSCF3066

②カイヴァリヤダーマ研究所の場所と施設
ロナワラの駅からカイバルヤダーマまで徒歩15分くらいです。
リキシャーを使うと5分位です(30ルピー位)
施設は清潔で快適に過ごせるようになってます。
アユルヴェーダ、ナチュオパシーの施設もあり
滞在中に訪れることも可能です。
私はアユルヴェーダのマッサージとスチームバスを
試してみました400ルピーでしたがとっても気持ちよかったです。


③ゲスト・ルーム
私の部屋は施設の中でも特に新しい建物でエアコンがついてます
(今のところ必要ありません)。

清掃が毎日入ります。
シーツも週に1度交換してくれます

シングルルームを希望しましたがダブルルームに
同じCCYの学生とシェアしています。


④ダイニング・ホールでの食事
食事はとても美味しいです。始めの数日は味が薄いと感じても
1週間もすると慣れてしまいます。
朝はフルーツとお粥みたいなものが出ます。
昼は一番豪華でサラダとカレーと野菜のおかずがあります。
夜はスープとカレーとおかずです。
スプーンがついてます。

消灯が9:30で夕食が7:00なので少し遅いなと感じます。
インド学生達は別の場所で食べます。
こちらも覗いてみるとおもしろいかもしれません。
手でいただきます 。

⑤キャンパス内の生活

DSCF3455
朝は5:20に起きてミルクハーバルティーを頂き、
アサナクラスから始まります。
規則正しく生活し、お昼後に休息もとれますので
体は調子が良いです。
もし具合が悪くなったらアユルベーダのドクターに見てもらうと
良いかもしれません。
スタッフも学生も皆、平和的な良い人たちで安心して
過ごすことが出来ます。
高速道路が施設のすぐ後ろにあり私の部屋は騒音が酷く、
同じCCYの学生は不眠が続いてる人もいます。
私も夜中に何度か目が覚めることがあります。
インドの高速は日本よりもうるさいですね。
アサナクラスからも大通りの車の音が聞こえてきます。
これが気に入らないという学生もいます。
それ以外は特に問題は無いように感じます。
ちょっとした消耗品はキャンパス内で購入出来ます。


2)付属カレッジの授業について

DSCF3202
①実習クラス
アサナクラスは初めてアサナを行う人向けに構成されています。
スモールステップで基本からしっかり学ぶことが出来ますので
安心です。
今まで注意していなかった細かい部分まで指導してくれます。
マントラを唱えてシャバアサナから入ります、はじめの1週間は
簡単なアサナを行います1ヵ月後に基本をマスター出来ると思います。
実際、アサナはほとんど行ったことが無いという学生が多いのも
新鮮でした。

クリアのクラスも週に2回あります。私は今回始めて
スートラネティが出来るようになりました。

DSCF3153


②講義の内容
英語を聞き取るのがとっても難しいです。
インド英語にやっと慣れてきても、自分の知識の少なさと
ボキャブラリーの少なさに愕然としました。
サンスクリット語とヒンディーと英語と混じってます。
先生方は基礎知識はある前提で講義を進めます。
ですのでサンスクリットである程度知っていないと
話についていけません。
留学前に相方先生のワークショップに参加されること
お勧めいたします。


③講師陣の印象
いろいろな先生がいます。
どの先生に聞いてもヨーガの事は詳しく教えてくださいます。
英語が苦手な先生がいましたがいつの間にか他の先生に
変わってました。
信頼できる先生ばかりです。


④他の受講生(インド人・外国人)
インド人はとってもフレンドリーでインドの中でも
高いカーストに位置する学生ばかりのようです。
皆、綺麗にパンジャビドレスで着飾ってますが
週末になるとジーンズになります。
休み時間などに彼らの考え方を聞くのがおもしろいです。
一緒に街に外出することもあります。
外国人は私も含め全部で8名。もちろん仲良くしてます。
食事はだいたい一緒に食べます。
週末も一緒に外出したりレストランに行ったり、
全員第二外国語の英語ですので助け合ってます。
日本人2名以外はヨーロッパ出身です。
ヨーロッパ人の考えとインド人の考えと比較するのもまた
おもしろく、日本人は中間的な位置にいるなぁと感じます。


⑤授業時間以外の過し方
私は外国人学生たちと研究所の裏手にある山を越えて
ダムにいくのが一番大好きな過ごし方です。
静寂のなか360度山々に囲まれて友人たちと
のんびり泳ぐ時間は最高です。
週末には街へでてチキというインドのスイーツを
沢山買ってきます。
それから街での食事も楽しいです。
サモサの美味しい店もあります。

街一番の美味しいカレーレストランへも行きます。
最高に美味しいです!

サリーやパンジャビの布を購入してきてテーラーに頼んで
オーダーメイドで作りました。
とっても素敵です。
テーラーはカイバルヤダーマの中に2名います。

3)研究所のキャンパスの外にて
①1月17日のガロテ博士記念セミナー

DSCF3086

記念セレモニーに参加出来たことはとても幸運でした。
相方先生が受賞されたときは自分のことの様に誇らしく
思いました。
著名な方々が次から次へとスピーチをされて英語が
理解できないのが残念でなりませんでした。
しかしながら自分が改めてヨーガ研究の第一線の場で
学んでいることを改めてあり難く思いました。
またここでの学びを大切にしたいと思いました。


②ロナウラ・ヨーガ研究所訪問

20090124_2s
相方先生のご紹介でマンマット・ガロテ先生
(現在、ディレクターをされているM.L.ガロテ先生の息子さん)
をはじめ著名な方々と直接お話しをする機会を頂きました。
研究所には興味深い古い資料や本が沢山あり
私は3冊購入しました。

日本では見たことが無いような特別な本で、一生大切に
したいと思います。ガロテ先生にお願いしサインを入れて
頂きました。


③プネー訪問


2009_0124_11s  2009_0124_12s  
プネーは大きな都市で、一人ではとても迷ってしまい
そうです。

相方先生に案内していただき、プネー大学を始め、
お寺や日本語学校、ドクターの家を訪問したり、最後には
インド舞踊までみる盛りだくさんでした。

相方先生ならではの解説付きで、他にはない特別なツアーで
大満足でした。ゆっくり時間をかけてまた行って見たい場所の
ひとつです。

2009_0124_7s
以上です。




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


2009年2月12日木曜日

カイヴァリヤダーマ研究所のコース・レポート2009(1)

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』の付属カレッジで現在進行中の、冬期6週間コース(CCY)の日本人受講生の方の中間レポートです。  
カイヴァリヤダーマ研究所付属カレッジ・冬期6週間コース
(CERTIFICATE COURSE IN YOGA:CCY)
期間:2009年1月15日-2月25日


Kdham2008_1

現在進行中のコースの受講生は34名、外国人は8名、日本人の方は2名(男性・女性)です。

以下は東京在住の「S.T.」さん(男性)の中間レポートです。

> 早いもので、今週で授業は終わり、
> 来週からはもう試験週間に入ります。
> 6週間では、学びの手ごたえは全然足りず
> ディプロマを熱望する気持ちは
> 高まる日々です。

「S.T.」さんは教育系のフリーライターです。ボディーワークや呼吸法に造詣が深く、ヨーガやインド・アジアの精神文化へも関心を深められています。以前、南インドでヨーガの1ヶ月コースに参加された経験もお持ちです。

昨年1月に日本からのヨーガ研修ツアーでロナウラを初めて訪問、『カイヴァリヤダーマ』の付属カレッジのコースに興味を持たれ、今回2ヶ月半の予定でインドに短期留学に来られました。

乾季/冬期である1月・3月の2ヶ月半の期間で、西インド・マハーラーシュトラ州で、次の3つの研修プログラムを消化されます。
・ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』6週間コース
・ウルリカンチャンの『自然療法アシュラム』10日間コース
・イガットプリの『ヴィパッサナー瞑想』10日間コース

『カイヴァリヤダーマ』の6週間コースは、次の項目で中間レポートをお願いしました。

1)場所と環境
①ロナウラという環境
②カイヴァリヤダーマ研究所の場所と施設
③ゲスト・ルーム
④ダイニング・ホールでの食事
⑤キャンパス内の生活
2)付属カレッジの授業について ①実習クラス
②講義の内容
③講師陣の印象
④他の受講生(インド人・外国人)
⑤授業時間以外の過し方
3)研究所のキャンパスの外にて ①1月17日のガロテ博士記念セミナー
②ロナウラ・ヨーガ研究所訪問  
③プネー訪問

ロナウラの伝統的ヨーガ

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で指導されている「ヨーガ」は、ヨーガの枠組みを決めている「パータンジャリ」の『ヨーガ・スートラ』と、中世の「ゴーラクシャナータ」系の「ナータ派」で発展した多種多様な「ハタ・ヨーガ」の技法の伝統に立脚しています。

そして、「ヨーガ」の伝統的なリソースに根拠を置きつつ、1920年代にインドで始まった近代的ヨーガ研究の発祥の地としての一貫性を保ちながら、合理的な理論とスタンダードな技法の体系が構築されています。

また、宗教色・ヒンドゥー教色のないニュートラルで学術的なヨーガとして、インドの教育・医療分野や政策レベルでも、ロナウラの理論と技法が、実質的なヨーガのスタンダードと見なされて来ました。

一見地味なメソッドですが、一度身に付けておくと、一生マイペースで続けて行けるシステムとして、心身の健康の維持・促進から、無理なく「プラーナーヤーマ(呼吸法)」から「瞑想法」へと進む基礎を築いてくれます。

「ヨーガ」のルーツはインドにあります。ヨーガに興味のある方は、何らかの形で「インド」との接点を持って行くことが有利になるでしょう。

インドへの研修ツアー・短期・長期留学について関心ある方は、どうぞ、お気軽にご相談下さい。適切なガイダンスとサポートが可能です。 『カイヴァリヤダーマ』のオフィスとの調整や、最寄りのムンバイ空港への出迎の手配、また、日本語ガイドなどの手配なども可能です。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
『カイヴァリヤダーマ研究所・付属カレッジ』への短期留学 中間レポート① (S.T.さん、東京在住)
DSCF3239 

1)場所と環境
①ロナウラという環境
まさに「これがデカン高原か!」と思える気候です。昼は照りつける太陽の下、乾燥した風が吹き、夜は急激に冷えて、毛布が何枚も必要、という環境です(昼は30度近く、朝方は10度近くまで下がっている印象です)。

1月のこの時期は年間の中でももっともよい気候状態で、雨はまったく降らず、洗濯も午前中で乾きます。

街のマーケットはカイヴァリヤダーマからリクシャーで5分ほど。小さい街なので、大変歩きやすく、観光地でないため、地元の人との交流もほのぼのできます。

6週間コースは1月と5月の2回ありますが、天候でいうなら1月はかなりオススメです。

②カイヴァリヤダーマ研究所の施設


施設は大きく4つに分かれるようです。

①カレッジ施設(ここのコースに参加しています)
②図書館(古典や参考文献)
③科学研究所(ハタヨーガ技法の身体的影響を検証)
④伝統医療センター(ナチュロパシー&アーユルヴェーダ)

実際、コースに参加している間は、主に①と②の施設利用となり、③は、現在ではほぼ博物館に近い状態のようです。

①のカレッジ施設では早目に前の席をとるのが、朝の日課です。日本人2人は、もっともスライドがよく見え、かつ先生の話がよく聞こえる席を連続確保中です。

プラクティス(アーサナの練習)は「サラスワティー(芸術、学術の女神)ホール」という、ここのシンボル的存在の大広間で行っています。

インド人生徒の何人かは、授業前には必ず前にいる先生の足元に手をおき、かつ、祭壇で祈ってから始めています(1年コースのディプロマ(職業資格)コースの生徒たちは、授業前の祭壇の準備、先生への各自挨拶がもっと徹底しているようです)。


③ゲスト・ルーム


通常は、長屋のような寮で、ルームシェアになります(現在はビジターや、ほかの特別コースも並行しているため、シングルを希望してもなかなか通らない模様です)。

ヨーガ愛好家のせいか、幸運にも、シェアをしている留学生同士でもめている様子は見受けられません。いいことです。
わたしの場合、コースの外国人男性3人がひとまとめになり、一軒家でシェアしています。

ルームメイトは、
ドイツ人(65歳) 大手メディア会社を退職。チベット仏教の研究家
スペイン人(35歳) ヨーガ歴3ヵ月でインド留学という自由人

お互いの文化を語り合うのは大変楽しいです。

ところが、現在、コースの3週間目にして、スペイン人のルームメイトは途中自主退学することになりました。原因は英語力不足、不眠症など・・・いろいろありますが、ヨーガを学ぶ精神性が、まだ成熟していないのが実情かと思われます。

人によって、ここに留学する動機、経緯は様々です。何年も準備して念願の入学を果たした人もいれば、ほとんどヨーガを知らずに、ふらりと入学してくる人もいます(相方先生が、外国人で何人か脱落するケースがある、とおっしゃっていた意味がわかりました)。

④ダイニング・ホールでの食事
DSCF3470

マイルドな味で、大変満足しています。もちろんベジタリアン料理で、体調はとてもよいです。

朝は、
・ライスか豆類
・フルーツ(バナナ、パパイヤなど)

昼、夜は
・ダル(野菜の入った汁物)
・温野菜(にがうり、オクラ、じゃがいもなどがメイン)
・ライス
・チャパティー

上記の基本セットに、昼だけは野菜サラダがつきます。

保養(治療)施設としてのビジターも多いため、ある程度の栄養管理はされているのだろう、と思っています。が、人によっては栄養学的にバランスが悪いのでは?という方もいるようです。

わたし自身は、栄養学の評価軸とは違う次元で、体を浄化するのに適している、と思っています。

外国人は、マイルドな料理にあきたり、肉料理を食べようと外食に出かけるケースもあるようですが、今回のコースでは、そういう動きは控えめです。

規則正しい生活で、心身の調整に敏感になっているのを感じると、外食は、なるべく避けたい気持ちになります
(インド人でもそういう学生は多いです)。


⑤キャンパス内の生活

朝は6時から1時間半の実習クラス(プラクティス)。
授業は1日3時間(午前2時間、午後1時間)。
夕方5時から1時間のプラクティス。
就寝は10時ごろです。

拘束時間は少ないのですが、教室の移動、事前準備、洗濯掃除などを考えると、いろいろ忙しく、ちょっとこみいった話を
クラスメイトとすると、時間のやりくりが大変になる、といった毎日です。

また、週1回はカルマヨーガ(ソーシャルワーク)として、施設内の大掃除をします(庭園の草刈、ホールの床磨きなど)。終了後、みんなで輪になって歌を披露しあってからクッキーをもらって解散、という、なんとも微笑ましい習慣に、気持ちが和みます。


2)付属カレッジの授業について
DSCF3449  ①実習クラス(プラクティス) 前述のとおり朝1時間半、夕方1時間です。ちょっと不十分な印象があり、各自で自主的に行うことが多いです。

内容は、かなりスローペースに体を動かします。それも、難しくない単調な動きから入り、背骨の伸び、骨盤のずれ、手足の向きなどを、ていねいに意識して、動かします。

アジャスト(触っての指導)は、動きが明らかに違う場合のみの、ほんのわずかです。

肩にリキミが入っているままの生徒も多く、気になるのですが、自然と自主的にムダな力が抜けていくまで待つ、”内面の学び”を優先しているように思われます。

わたし自身、インド内の様々なヨーガ施設を体験しましたが、ここまで、ていねいにゆっくりと、体の動きに敏感になりながら動かすのは初めてでした。大変満足しています。

ただ、ほかのスクール経験者にとっては、遅すぎて不満も出るのでは?と思って、いろいろ聞いてみたところ・・・

ディプロマコース在籍中で、かつて競技会で優勝した経験者の男子は、「今まで学んだヨーガのやり方とここは全然違ったけど
おかげで、自分の内面に敏感になり、すっかり心も落ちついた」と誇らしげに語っていました。

ただのゆっくりとは違う、学びの説得力がここにはありそうです。
DSCF3735

②講義の内容
科目は全部で6科目。ヨーガを、身体学、心理学、解剖学、価値教育、古典、教授法からアプローチして学びます。

わたし自身、ヨーガをこうした学術的な視点から学ぶことは未経験なので、大変興味深いものがありました(ただし、英語が非常に難しく、かなり苦労しております)。

価値教育では、日本のオウム真理教の事件が書かれた英文の研究レポートも、資料として配布されました(まだしっかり読んでいないため、詳細を報告できずすみません)。

現時点で味深かったのが、「解剖学」の”神経系統”を学ぶ段階で、体内の「不随意運動」にものすごく注目している点でした(内臓活動や反射運動といった、意志でコントロールできない領域のこと)。

そもそもなぜ意図できない領域が自身の内側にあるのか?
この領域は、一体どんな存在なのか?

神経の機能を説明する解剖学の授業から、インド独自の身体論へと話が展開していきます。

このコントロール不能な領域は、人間の不安定さの象徴である。ヨーガの目的は、その存在をどうコントロールできるかによる。それこそが不自由からの解放であり、気づきの進化である。

英語が未熟なため、とらえた内容はこの程度でしたが、”不調和”という概念が人間の自然な生体反応の領域を指していることが興味深いです。

いや、インドでは、これを「自然」という概念ではとらえていない、ということなのでしょう。

日本では、ヨーガはとりわけ「自然(自分以外)との調和」とキャッチコピー的に語られますが、本来は、自分の内にこそ、調和されるべき自然(=不随意領域)があって、これを通過せずして、外にばかり目を向けているのでは本質ではないな、と痛感しました(このとき、クリヤの実践をもっとがんばりたい、と思いました)。

自分の中の不随意な領域にもっと敏感になるとどうなるのか?

それは身体だけでなく、心の領域において、コントロールされていない存在(感情の動き方)に敏感になっていくことにつながるのでしょう。

授業の科目はいろいろあれど、それぞれ最終的には「バランス」という言葉が結論として出てきます。人格を統合していく手段としてのヨーガは、知性でわかる次元とは違う経験が必要なのだと、どの授業でも言っているように思われます。

ヨーガが学術的にどう体系づけられるのか、6週間の滞在では、ほんの断片を見るにすぎませんが、それでも十分、興味をそそられる内容が多いです。


③講師陣の印象
先生はそれぞれ個性的です。体育学のガングリー先生は、すでに校長を退任し、退職してなお、無給で教鞭をとられています。教えるのが好きで仕方ないといった様子で、大迫力の声が教室中に響き渡ります。

動きも早く、豊富なジェスチャーを使って、何かの舞台を見ているよう。まるでミッキーマウスです。

心理学は校長のボガール先生が担当。心の中に穏やかな水面がふわーっと広がっている・・・そんな静かな印象を与える人です。

授業前の唱えるマントラも、指導を欠かしません。「低音で、静かにゆっくりと、響きを感じて・・・」。生徒の声が乱雑な場合は、唱えるのを途中でやめていることもありました。

また、授業中の生徒の突拍子のない質問に対しても、何か、教室ではなく宇宙に語りかけているような、はたまた、昨晩の夕食のおかずを思い出しているような、そんな不思議な感じで答えるのが印象的です。


④他の受講生(インド人・外国人)

DSCF3168
クラスは34人。
インド人・・・26人(男12人 女子14人)
外国人・・・8人(男3人、女5人)ドイツ、エストニア、ポーランド、ギリシャ、スペイン
生徒は21才~65歳まで幅広いです(20代~30代が主)。

学生は、大きく2つに分かれます。
「ヨーガの指導をしたくて資格が欲しい」(主に若い生徒)
「ヨーガはもちろん、インドの精神性を学びたい」(主に年配の生徒)

指導経験ありの生徒は、日本人2人とインド人1人くらいです。

すでに仕事をしている人が多く、よく6週間も休んでこれたな・・・と驚きます。
ポーズを見ていると、初心者の生徒が多く、この6週間を終えただけでは、到底指導は無理なのでは・・・と思ってしまいます。が、デモレッスンをすると、インド人生徒は自信を持ってよくしゃべるので、なんとなくさまになります。

⑤授業時間以外の過し方

ルームメイトとちょっとした会話、授業準備や、洗濯掃除をしているとすぐに時間がたってしまい 、たいしたことはできません。ただ楽しみは、たまにインド人男子寮に行き、いろんな部屋を訪ね歩くことです(というか、なかば強制的に連行されます)。

彼らは歓迎することを尊ぶ文化なので、いろんなスイートを分けてくれたり、ヒンドゥー語を教えてくれたり・・・こちらも、彼らの写真をとって、たまに現像してプレゼントします。

また、施設内にはスタッフの住居もあり(社宅みたい?)テイラー(裁縫師)がいるため、街で買った布地でインドの伝統的な正装(クルタ)を、ちょこちょこオーダーメイドします。

そのテイラー宅に訪問するのが楽しく、チャイを飲みながら、テレビや音楽鑑賞などもしたり(噂のラーマ・デーブ(ヨーガ興行師)もチェックしました)。

テイラーの子どもから、学校の教科書を見せてもらうと、日本よりも、語学、数学において習得レベルがかなり高いのが伺えます。



3)研究所のキャンパスの外にて
①1月17日のガロテ博士記念セミナー


相方先生に引率していただき、ついに参加することができました。

DSCF3089

会場は非常にテンションが高く、セミナーというより、まさにフェスティバル。参加者も約200人はいたと思われます。

この日を祝おうとするスピリットが非常に高く、相方先生曰く、最初の司会者の挨拶は、宇宙の始まりと宇宙における我々の役割の確認から始まった、とのこと。

来賓であるプネー大学の学長のスピーチはもはや起承転結がなく、最初から最後までクライマックス。「世界中でこの研究所がもっとも重要な役割を果たしているー!!」拍手喝采でした

(歴史あるプネー大学がヨーガ研究所と関わりを持つのもここ数年の動向だそうです。民族性の復興運動や、マハーラーシュトラ州としての協調性など、政治的な流れも背景にはあるようです)。

インド内の主要なヨーガ研究者も講演していました。バンガロールのナーゲンドラ氏(スワミヴィベーカナンダケンドラ)を初めて見ることができました。NASAまで勤めた科学者ですが、一見ドリフターズを思い出させる親近感ある風貌です。

インド的逸話を盛りまぜながら、セミナーのテーマである「日常生活におけるヨーガの応用」を熱弁してくださいました。

あの有名なアイアンガー氏も、ビデオで登場。彼の道場があるプネーは、ここロナワラから1時間足らずで、同じマハーラーシュトラ州とあって、つきあいも深いようです。「人生のすべてはヨーガから学べる」。90才を過ぎてなおの熱演でした。

ロナワラヨーガ研究所から貢献者に賞が贈られ、その中には相方先生もいらっしゃいました。大変、名誉なことで、何度もシャ
ッターをきりました。

DSCF3097


②ロナウラ・ヨーガ研究所訪問


念願だったガロテ先生の研究所についに訪問することができました。駅からほど近い、綺麗なアパートの一室です。
DSCF3281

息子さんのマンマット・ガロテさんの熱心な歓迎を受けさらに、現在も翻訳作業をしていると言われる写本も見せていただくことができました。

DSCF3283

実際に触れると意外と丈夫で、当時、書物を残すということがどれだけ偉大なことだったか、実感がわいてきました(1781年、つまり227年前の写本でした)。

相方先生も、ガロテ先生著作の日本語訳、さらに出版準備で忙しいご様子でした。完成が楽しみです。


③プネー訪問

相方先生のご自宅があるプネーに訪問し、いくつかプネーの主要な場所へ観光にも行きました。
 
なかでもとくに印象的だったのがプネー大学。インドの社会的指導者を何人も輩出し、世界からの留学生も数多くいる巨大大学です。

DSCF3329

建物の古さは日本の国立大と同様な感じですが、敷地の広さは半端なく、庭園はもはやジャングルです。イギリスの制度を導入しているため、実際、大学は「大学院」のみで、大学にあたるものは「カレッジ」として、ものすごい数が付属しているらしいです。

カフェに行くと、自由を謳歌している学生たちが男女ともに楽しそうに話しており、こういう光景を見ると、「カーストって、彼らにとってはどのレベルで自分の存在の境界線を決定付けているのだろう?」などと思いめぐらしてしまいます。

先生いわく、結婚と恋愛は別、とのことで、楽しい事情をいろいろ教えていただきました。

かつての相方先生と同様、カイヴァリヤダーマを卒業して、そのままプネー大学(カレッジ)に入学している生徒(韓国人など)も
何人かいるようです(サンスクリット語を学んだり・・・)。

ほかの都市では暮らしづらい留学生も文教都市プネーでは充実した生活が送れる、ということらしいです。

そのほか、相方先生と親しくされている日本語ガイドのラトールさんの日本語学校にお邪魔し、熱心に日本語を学ぶインド人生徒と(といっても挨拶がやっと…)楽しく交流もしました。

2009_0124_2s


さらに、相方先生が学生時代からお世話になっているゴレ先生のご自宅にもお邪魔しました。

2009_0124_13s 


とても温厚な方で、教授というより、まさに農夫(!)。実際、庭先ではさまざまな果実がとれるようで、アーモンドの実を石で割って、皮を剥き、ナマで食べるという体験もしました(生だとミルク味だということが判明)。温かい歓迎を受け、楽しい時間を過ごしました。

プネーの街は、新市街と旧市街が織り成す表情が豊かで、自然も豊富、高台にある寺院が象徴的な存在となり、文化の香り漂う、落ちついた街の印象を持ちました。

大変、充実した1日を過ごすことができました。
先生、どうもありがとうございました。
短期留学の途中報告は以上です。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2009年2月10日火曜日

カイヴァリヤダーマ研究所のコース2009

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』での、2009年のコースのご案内です。

 

インドの地場

「ヨーガ」のルーツはインドにあります。

ですから、ヨーガに興味のある方、ヨーガに関わっている方は、長い目で見て、何らかの形で「インド」との接点を持って行くことが、どうしても有利になるでしょう。

「インド」には独自の強い「磁場」があるようです。遙かな古代から、独自の「インド文化」の一貫性が保たれているインドは、古代と中世と近代と未来が同じ「時空」にふつうに共存する、まったく「摩訶不思議」で「変幻自在」な空間です。

特にインドの「精神性」に関連した施設では、さらに強い「磁場」が働いているようです。

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』にも、近代ヨーガの発祥の地として、創立者「クヴァラヤーナンダ(1883-1966)」の目に見えない「思念」が、今でも強く作用しているようです。


そのようなインドの「磁場」を適量に自分に作用させることは、「ヨーガ」についてだけでなく、「自分自身」についての洞察を深めるのにも有効なことに思えます。

 

1)カイヴァリヤダーマ研究所について

Kaivalyadhama Yoga Institute
http://www.kdham.com/
Lonavla-410403, Dist.Pune, Maharashtra, India
Phone: (91)-2114-273001 / 276001 / 273039
FAX: (91)-2114-271983 / 277402


『カイヴァリヤダーマ研究所』は、ヨーガの近代的研究のパイオニアである「スワーミー・クヴァラヤーナンダ(1883-1966)によって、1924年にインド・マハーラーシュトラ州のロナウラに設立された、インドで(世界で)初めてのヨーガの学術的研究所です。 
Kdham2008_1

『カイヴァリヤダーマ』の研究室で、伝統的なハタ・ヨーガの技法の生理学的・心理学的な効果が科学的に研究されたことで、ヨーガが一般社会の教育・医療の分野で応用される方向性が確立されました。現在、キャンパス内では、科学的研究ラボ、哲学・文献学研究室、付属カレッジ、ヘルス・ケア・センター(ヨーガと自然療法)、アーユルヴェーダ・センターなどが運営されています。


科学的研究ラボ
(SRD:Scientific Research Department)

科学的研究ラボでは、「ブー・サマーディ(ヨーギの生き埋め)の研究」、「プラーナーヤーマの研究」など、ヨーガ研究の分野でブレーク・スルーとなった幾多の研究が実施されて来ました。それらの研究結果は、1924年に創刊された『カイヴァリヤダーマ』の学術誌『ヨーガ・ミーマーンサー』に論文として掲載されています(バックナンバーはデジタル化され、CD-ROMで入手可能です)。

哲学・文献学研究室
(PLRD:Philosophico-Literary Research Department)

哲学・文献学研究室は、インド各地に散逸している伝統的なヨーガ文献の写本や出版物の収集・保全、それらに基づいた批判校訂版の編纂、さらに、ヨーガの分野の辞典や文献目録、用語集、現代テキストの編纂を行っています。また、ヨーガに関連するコンセプトの比較宗教的・比較文化的研究も研究活動の範疇内です。

それらの研究結果は、やはり『ヨーガ・ミーマーンサー』に論文として掲載され、また、書籍として「カイヴァリヤダーマ」の出版局から刊行されています。

付属カレッジ
(Gordhandas Seksaria Colledge of Yoga & Cultural Synthesis)

付属カレッジは、インドで初めてのヨーガを大学教育の枠組みで扱う専門カレッジとして1950年に開校、すでに60年近い歴史があります。現在までにインドの教育分野に多くの有意な人材を輩出しています。

kdhamcollege1-full;init_s

ヘルス・ケア・センター
(S.A.D.T.Gupta Yogic Health Care Centre)

ヘルス・ケア・センターは1961年に、インドで初めて『ヨーガ・スートラ』のコンセプトとハタ・ヨーガの技法を療法的に応用する専門施設として、「Yogic Hospital(ヨーガ病院)」として開設されました(Amolak Devi Tirathram Gupta Yogic Hospital)。

現在では、自然療法(ナチュロパティー)とヨーガの組み合わせによる統合的な保養・療養センターとして運営されています
(最低1週間が滞在条件です)。

専属の医師とインストラクターが常駐し、ヨーガと自然療法を体験する保養的な滞在から、ストレスが原因の心身症的症状への対処、さらには、高血圧症、喘息などの呼吸器系疾患、糖尿病などの代謝障害などの、生活習慣にも原因のある慢性疾患の症状改善・療養に対応しています。

また、近年のインドでのアーユルヴェーダへの関心の高まりから、3年前からキャンパス内に「アーユルヴェーダ・センター」も開設、「パンチャ・カルマ」の専門医が勤務し、アーユルヴェーダによる健康指導やアーユルヴェーダでの療法も実施されています。


公的な認定

『カイヴァリヤダーマ研究所』はインド中央政府の人的資源開発省(Ministry of Human Resource Development、文部科学省に相当)から「An All India Institute of Higher Learning(全インド・レベルの高等教育機関)」として認可を受けています。また、マハーラーシュトラ州立のプネー大学から研究センターとして認定、体育教育専攻のM.Phil/Ph.D.課程があります。

付属カレッジのディプロマ・コース(1学年)は、人的資源開発省の「NCTE(National Council for Teacher Education)教員教育全国審議会」から認定を受け、卒業生に授与される「ディプロマ(D.Y.Ed)」はヨーガ教育の教員免許になります。

また、付属カレッジは人的資源開発省の「NIOS(National Institute of Open Schooling(NIOS)」から「ヨーガ」の「サティフィケート・コース」を運営するスタディ・センターとして認定されています。そのため、6週間コース(サティフィケート・コース)を受講するためにも、外国人は学生ビザの取得が義務付けられています。



2)ロナウラの「ヨーガ」の特性

ロナウラの「ヨーガ」は、ヨーガの枠組みを決めている「パータンジャリ」の『ヨーガ・スートラ』と、中世の「ゴーラクシャナータ」に発祥、多種多様なヨーガの技法を伝承している「ナータ派」の「ハタ・ヨーガ」の伝統に立脚しており、1920年代にインドで始まった「ヨーガ」の近代化のルーツとしての一貫性と、合理的な理論とスタンダードな技法の体系を持ちます。

そのため、インドの教育・医療分野や政策レベルでの「ヨーガ」も、ロナウラで構築された理論と技法が、実質的なスタンダードと見なされて来ました。

 

ロナウラに蓄積されている「ヨーガ」のリソースは膨大です。昨今のインド国内や各国での表層的な「ヨガ・ヨーガ」の流行とは無縁ですし、また、過剰な宗教色・ヒンドゥー教色のないニュートラルで学術的な内容です(外国人には重要なポイントになるでしょう)。

ロナウラのメソッドは、一見地味なのですが、一度身に付けておくと、一生マイペースで続けて行けるシステムですし、「ヨーガ」から得られる必要十分な効果を、だれでも享受することが出来ます。

ロナウラのヨーガの方法論で心身の健康は十分に維持・促進されますし、無理なく「プラーナーヤーマ(呼吸法)」から「瞑想法」へとステップ・アップして行く基礎が築かれます。

ロナウラ関係には、ヨーガで「よい人生」を生きた人々の層が厚いようです。


3)6週間コース(CCY)

期間:6週間
受講資格:高卒以上
定員:インド人65名+外国人
受講料(宿泊・食事込):外国人1000ドル

毎年『カイヴァリヤダーマ研究所』の付属カレッジで年2回、6週間の集中コース(CCY)が開講されます(冬期・夏期)。

『カイヴァリヤダーマ』の6週間コ-スは、短期コースとしてはインドで最もスタンダードでアカデミックな内容です。今までに日本人の方も延べ20名余り受講されています。

現在、2009年冬期の6週間コース(1月15日から2月25日)が進行中です。今回の受講生は40名、外国人は8名、日本人の方も2名受講中です。


【コースの目的】

ベーシックで体系的な「ヨーガ」の理論と実習を紹介すること。

【コースの期間】

6週間で年2回開講
・冬期1月15日ー2月25日(12月31日願書締切)
・夏期5月 2日ー6月11日( 3月31日 〃 )

【コースの性格】

合宿制の集中コース。コース中はキャンパス外の外泊不可。
健康上の問題がある者は受講不可。コース中でも医学的診断により継続が不適切と判断された場合中断。

【コースの参加資格】

高卒以上で英語での授業を受けれる英語力必要。
外国人は学生ビザを取得。

【コース参加の優先権】

体育教育の教員免許保持者。
州政府の公務員、及び中央・州政府認定の教育機関に勤務する者(外国人には適応されません)。 

【コース参加への年齢制限と健康状態】

年齢制限45歳まで(外国人は年齢制限免除)、35歳以上の志望者は審査後受講許可を考慮。受講願書と共に医師からの健康診断書提出。

【コースの受講料】

・インド国籍 9000ルピー
・外国国籍 1000ドル
(コース途中で中断した場合も、受講料の返還なし)。

【コース参加の申込】

・受講申込書をダウンロード

・受講申込書に必要事項を記入、最終卒業校(高校以上)の英文の 卒業証明書・成績証明書を添付してカレッジのオフィスに郵送。
・書類審査後、「仮受講許可書(Provisional Admission Letter)」がオフィスから郵送、そのレターで日本のインド大使館・総領事館で学生ビザ申請。


【コースの内容】

・講義 100時間(5単位)
・実習 60時間(3単位)
・指導実習 40時間(2単位)


講義科目


(1)ヨーガと体育教育

① ヨーガのコンセプトと体育教育
② ヨーガと体育教育の目的
③ ヨーガと体育教育の共通項としての教育
④ ヨーガと体育教育の手段
⑤ 体育教育におけるエクササイズのコンセプトとヨーガ実習との比較
⑥ ヨーガによって取り扱われる人格の統合の問題
⑦ 体育教育におけるヨーガの応用
⑧ 体育教育におけるヨーガの技法の有用性
⑨ 最良の結果を出すためのヨーガと体育教育の連携

(2)人体の構造と機能とヨーガの実習の効果

① 人体のシステムの簡潔な紹介:呼吸器系、消化器系、筋肉系、神経系、循環器系
② アーサナ:定義と分類、アーサナとエクササイズの類似点と異なる点
③ アーサナにおける姿勢の生理学
④ プラーナーヤーマ:定義と分類、プラーナーヤーマと深呼吸の違い
⑤ クリヤー、ムドラー、バンダの簡潔な紹介
⑥ ③と④の解剖・生理学との関連と適切な研究事例の引用による解説

(3)伝統的ヨーガ

① チャランダースの『アシュターンガ・ヨーガ』を中心に次の文献参照:
『ヨーガ・スートラ』、『ギーター』、『ハタ・プラディーピカー』、『ゲーランダ・サンヒター』、『ヨーガ・ウパニシャド』、『シヴァ・スワローダヤ』、『ヴァシスタ・サンヒター』 etc.
② ヨーガの紹介と定義:パタンジャリ、ギーター、ゲーランダ、チャランダース他参照.
③ 身体の活性ポイント:『ヴァシスタ・サンヒター』参照
④ パンチーカラナ・プラクリヤ(技法の複合):『シヴァ・スワロダーヤ』、『サンヤマ・ヨーガ』参照
⑤ ニヤマ、アーサナ、ヴァーユ、ナディー、プラーナーヤーマ、8種類のクンバカ、クンダリーニの覚醒
⑥ ナーダ、ムドラー、バンダ、チャクラ、プラティヤーハラ、ダーラナ、サマーディ、シャト・カルマ
⑦ マハーバンダ、ムドラーとバンダの効果、シッディ

(4)ヨーガと価値教育:価値の意味、分類、重要性

① 価値教育の意味と目的、
② 価値教育の内容:精神的価値、個人的価値、社会的価値、国民的価値、民主主義、識字率、世俗主義、人口抑制、環境問題
③ 価値の構築に向けてのヨーガの貢献、ヨーガと人的資源開発
④ 価値教育の方法論

(5)ヨーガと心の健康

① 健康、心の健康、衛生、精神衛生:ヨーガと医学的な展望
② ヨーガと現代心理学:実存的問題への統合的なアプローチ
③ 正常性のコンセプト:心理学的とヨーガ的なアプローチ
④ 感情障害:原因、影響、修正、『パータンジャリ・ヨーガ・スートラ』による対応
⑤ 葛藤、欲求不満:ヨーガ的な解決
⑥ 個人と対人関係:ヨーガによる適応
⑦ ヤマ、ニヤマ、アーサナ、プラーナーヤーマ:身体的・心理的健康への貢献
⑧ 祈り:ヨーガの実習における重要性



4)上級4週間コース(ATTC)

期間:4週間(3月15日ー4月15日)
受講資格:ヨーガ教師歴2年以上
定員:20名(インド人+外国人)
申込締切:3月6日
受講料(宿泊・食事込):外国人1500ドル

付属カレッジでは、年1回4週間の日程で「上級コース」が開講されます(例年3月15日ー4月15日)。

受講資格は「ヨーガ教師歴2年以上」です。

このコースは2006年に開始され、今年で4回目です。近代ヨーガのスタンダードである『カイヴァリヤダーマ』の理論と実習を深めて学習するコースです。2007年に日本人の方が1名受講されています。

インドで伝統的ヨーガを勉強する意図があっても、1年間のディプロマ・コースに参加するのが難しい方に有益なコースです。6週間コース修了後、1年か2年後にこの上級4週間コースを受講すれば、ロナウラの理論と実習の全体像が良く把握できます。

期間は4週間ですが、講義は「ヨーガ」の背景にあるインド哲学に、さらに踏み込む内容になります。「ヨーガ」の視点からアカデミックなインド哲学の講義があるのが「カイヴァリヤダーマ」の付属カレッジの特徴です(実はインドでも希です)。
特に、ヨーガの理論的理解に必要な「サーンキャ・ヨーガ」の体系が強調されるのが特徴です。

近年インドでは「ヴェーダーンタ」と「ヨーガ」の混同が多く、ヨーガ教師教育では「サーンキャ」の履修を必修とすることが叫ばれています。

実習面では「プラーナーヤーマ」と「瞑想」がフォーカスされます。また、「ハタ・ヨーガ」の「クリヤー(浄化法)」では、「ヴァストラ・ダウティ」や「シャンカ・プラクシャラーナ」までカバーします。

人体の自律的な生理的メカニズムに、直接・間接的に作用することで、心身の統合レベルの向上を図る「ハタ・ヨーガ」の技法の本質について、体験的に洞察を深めるプログラムになっています。

ヨーガ歴の長い方が「ステップ・アップ」を図るには、適切なプログラムです。ロナウラ系の「伝統的ヨーガ」の枠組みを把握して、ヨーガへの自信を深めるには、バランスの取れた、良いプログラムです。

上級4週間コース(ATTC)を受講する前に、6週間コース(CCY)を受講することは必修ではありませんが、そうすることがベストです。あらかじめ6週間コースの経験がないと、上級4週間コースの内容をフォローすることはむつかしいと思われます。


理論

(1)ヨーガの心理学的な基礎
(2)ヨーガの伝統文献的な基礎
(3)ヨーガの解剖・生理学

実習

(1)アーサナ:クヴァラヤーナンダのシステム
(2)8つの伝統的プラーナーヤーマ
(3)バンダとムドラー
(4)クリアー
(5)マントラ

瞑想法


5)ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)

修業期間:1学年(7月16日開講、翌年4月20日まで)
入学資格:大卒(理系・文系学部を問わず、卒業成績45%以上)
年齢制限:35歳まで(外国人は年齢制限なし)
申込締切:5月末
授業料(宿泊・食事込):留学生4250ドル

1学年間の「ディプロマ・コース(Diploma of Yoga Education)は、付属カレッジの中心プログラムです。

インド中央政府の人的資源開発省の「NCTE(教員教育全国審議会)」から認定を受けており、「ディプロマ(D.Y.Ed)」保持者は学校教育・大学レベルでの教職への就職が可能になります。

また、将来ヨーガの研究者・専門家への道に進む場合にも、確実な基礎作りになるコースで、1950年の開校以来、教育・研究分野に多くの有意な人材を送り出して来ました。

実質的に、インドの良心的・常識的な「ヨーガ」を支えて来たのは、『カイヴァリヤダーマ』のディプロマ卒業生です。

現在進行中の、インド中央政府厚生省AYUSH局による「ヨーガ」のスタンダード化(標準化)でも、1年間の「ディプロマ」がヨーガ教師の基準資格とされています。

1950年の開校以来、現在までの日本人の卒業生は10名です。今年度2名の日本人留学生が在籍中です。

カイヴァリヤダーマ』の「ディプロマ(D.Y.Ed)・コース」のカリキュラムを理解しておきますと、ヨーガにどのようにアプローチし、どのような方向に知識を深めて行けば良いかの、明確なガイドラインを得られます。

「ディプロマ(D.Y.Ed)・コース」のカリキュラムの詳細については、近日中に改めて報告したいと思います。


6)ヨーガ・セラピー・ディプロマ・コース(D.Y.T)

修業期間:2学年(8月15日開講、翌々年7月31日まで)
定員:20名(インド人+外国人)
入学資格:医学部・生命科学系学部・心理学部卒に加えてヨーガ教育・サーティフィケート・コース。
   「カイヴァリヤダーマ」のディプロマ(D.Y.Ed.)修了。
年齢制限:45歳まで
授業料(宿泊・食事込):留学生8800ドル(2年間)

現在進行中の、インド中央政府厚生省AYUSH局による「ヨーガ」のスタンダード化(標準化)に準拠した新しいコースで、医療の現場で、ヨーガを医療として応用する専門家を養成するコースです。

受講資格はすでに医師資格のある医学部(5年半教育)の卒業生が優先されます。インドの場合、「医学部」や「医師」とは、西洋医学だけでなく、インド医学のアーユルヴェーダや、インドでは「医学」として認知されているホメオパティーや自然療法の医学部卒業生も含みます。

この「ヨーガ・セラピー・ディプロマ・コース(D.Y.T)」の詳細についても、また改めて紹介したいと思います。



7)プラーナーヤーマ・コース

初級レベル・コース
日時:11月1日(日)-14日(土)
レベル:アーサナ実習者でプラーナーヤーマ初心者対象
定員:30名

中級レベル・コース
日時:11月15日(日)-29日(土)
レベル:O.P.ティワリ氏指導によるプラーナーヤーマ初級レベル修了
定員:30名

上級レベル・コース
日時:12月6日(日)-20日(土)
レベル:O.P.ティワリ氏指導によるプラーナーヤーマの指導を受け、クンバカ(1:2:2以上)を実習している者
定員:15名

昨年に続き、今年も季節の良い11月から12月にかけて、『カイヴァリヤダーマ』の長老「O.P.ティワリ」氏の指導による「プラーナーヤーマ」のコースが実施されます。今年は11月1日から12月20日の期間に、それぞれ2週間の初級・中級・上級コースが開講されます。

この「プラーナーヤーマ・コース」に参加するには、『カイヴァリヤダーマ』の理論と実習について理解している必要があります。
興味のある方は、どうぞお問い合わせ下さい。



8)第6回国際会議(2009年12月)

第6回国際会議(6th International Conference)
日時:2009年12月27日(日)・30日(水) 
今年の年末、『カイヴァリヤダーマ』主催の

第6回国際会議(6th International Conference)が開催されます。

この第6回国際会議参加を兼ねた「インド研修ツアー」を企画します。前回2006年12月の第5回国際会議のときは、4日間の北インドのリシケーシュ探訪と、ロナウラでの国際会議参加を組み合わせた「インド研修ツアー」を実施しました。

詳細については、今後お知らせして行きます。 興味のある方はお問い合わせ下さい。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

2009年2月2日月曜日

ロナウラ・ヨーガ研究所の出版物2009

1)継続的な研究と勉強の対象としてのヨーガ
2)今年度の出版物
3)今までの出版された伝統的文献
4)今までに出版された現代書
5)今後の出版予定
6)「ロナウラ・ヨーガ研究所」について


)継続的な研究と勉強の対象としてのヨーガ

「ヨーガ」は非常に歴史の古い分野ですが、本家のインドで近代的な「ヨーガ」の研究と一般社会への普及が始まったのは1920年代という、意外に新しい出来事です。

また、インド以外の国々でも「ヨーガ」が広く興味の対象となったのは1960年代以降、さらに、フィットネス的な文脈でブームになったのは1990年代中旬以降という、過去10年程度のまったく新しい現象です。

そのため、「ヨーガ」に関して、現在入手可能な信頼に足る資料はまだまだ量的に不足していますし、世界的に高まっている「ヨーガ」への興味を満たして呉れるには不十分な状態が続いています。

どの分野でも、それが独立した分野として成立するには、その分野の基礎知識を把握できる事典や用語集、標準的な教科書、そして、信頼できる参考文献などの裏付け資料が必要です。

「ヨーガ」も同じで、「ヨーガ」の常識的で健全な発展には、信頼に足る参考資料が量的にも十分に必要とされます。

どのような時代でも、どの国の、どのような社会環境であっても、健康で生産的で、意味ある人生を送ることは、わたしたちみんなの願いです。「ヨーガ」には、そのために必要十分な理論と技術のリソースが伝承されています。

「ヨーガ」においても、継続的な研究と勉強が大切です。

伝統や古典に基づきながら、常識的で合理的なアプローチをして行くことが、わたしたちのほんとうの利益になることでしょう。


2)今年度の出版物

インドにおける「ヨーガ」の近代的・学術的な研究は、1920年代にロナウラで始まりました。

以下のリストは、1月17日(土)に「ロナウラ・ヨーガ研究所」主催で開催された「第4回ガロテ博士記念セミナー」で出版発表がされた、今年度の「研究所」の出版物です。

今年の「ガロテ博士記念セミナー」では、次の4点が出版されました。


(1)『ヨーガ・ウパニシャド(Yoga Upanisad)
       
トリシキ・ブランマノーウパニシャド(Trisikhi-brahmanopanisad)
       
ヨーガ・クンダリユパニシャド(Yogakundalyupanisad)
       
ヨーガ・チューダーマニユパニシャド(Yogacudamanyupanisad)』
   
 
 Yogopanisad_1 

M.M.ガロテ、P.デヴナート、V.K.ジャー共編
ISBN 81-901617-9-2、332p、2009年発行、
インド国内 800ルピー、インド国外 45ドル/ 35ユーロ

20種の『ヨーガ・ウパニシャド』の校訂版シリーズの第1部。他のハタ・ヨーガの文献では得られないヨーガの特定の技術やヨーガ的課題について詳しく解説。苦痛と苦悩から自由であるために、ハタ・ヨーガの技術を用いて実在の不二一元性を実現しようと、多様な二元論と一元論の哲学的体系の世界観の統合が試みられる。


2)『ハタ・ラトナーヴァリー(Hatharatnavali)』増補改訂版 

Hatharatnavali2nd

シュリーニヴァーサ・ヨーギー著、M.L.ガロテ 、P.デヴナート、V.K. ジャー共編
ISBN:81-901176-9-6、194ページ、2002年発行、2009年再版
インド国内 300ルピー、インド国外 22ドル/18ユーロ

2002年に刊行された『ハタ・ラトナーヴァリー』の増補改訂版。ハタ・ヨーガの重要なテキスト。明確なヨーガのコンセプトの定義、アシュタ・クラマ(Astakarmas)についての記述、84のアーサナの名称、およびムドラーの詳細な説明を含んでいる。昔からの伝統に言及しながら、当時のヨーガの新しい情報と技法を伝える。


(3)マラーティー語版『ヨーガの技術論(Yogic Techniques)』 

yogictechniques_marathi

M.L.ガロテ著
ISBN:81-901176-3-7、116p、2009年マラーティー語版発行
インド国内 150ルピー、インド国外 15ドル/ 12ユーロ

1999年刊行の『Yogic Techniques』のマラーティー語版。アーサナ、プラーナーヤーマ、ショーダナ・クリヤ、ムドラー・バンダ、及びナーダーヌサンダーナといった異なった種類のヨーガの技術に関する包括的な情報を提供。ヨーガの歴史的な概観や、実習上の推奨事項と注意事項も記述されている(2009年度に日本語版出版予定)。


(4)マラーティー語版『ヨーガの実習のガイドライン(Guidelines for Yogic Practices)』

GYP_marathi

M.L.ガロテ著
ISBN 81-901617-8-4、122p、2009年マラーティー語版発行
インド国内  100ルピー、

1982年刊行の『Guidelines for Yogic Practices』のマラーティー語版。伝統的ヨーガを日常生活へ統合するための基礎理論やスタンダードな
技法の枠組み、実習上のポイントや注意点を簡潔に提示。ヨーガの実習者や教師に有益なハンドブック(PDF版で日本語訳有り)。


3)今までの出版された伝統的文献

次のリストは1996年の設立以来、『ロナウラ・ヨーガ研究所』で出版されて来た「ヨーガ」の伝統的文献です。現在までに8点あります。

(1)『クンバカ・パダッティ(KumbhakaPaddhati) 』 

KhumbhakaPaddhati

ラグヴィーラ著、M.L.ガロテ、P.デヴナート編
ISBN:81-901176-5-3、160p、2000年発行、
インド国内  295ルピー、インド国外 18ドル/ 15ユーロ

プラーナーヤーマに特化した唯一の伝統文献。50種類以上のクンバカが解説。著者は特に47段階で成り立つ「メール・クンバカ」を称賛。これらの段階はヨーギーがクンバカの修練の結果通過する精神的な経験の連続であり、そのような記述は現在参照可能な文献には見られない。


(2)『ハタプラディーピカー・ヴルッティ(Hatha Pradipika Vrtti)』
 
hatapradipikavrtti

ボージャートマジャ著、M.L.ガロテ編
ISBN:81-901176-4-5、57p、2000年発行
インド国内 60ルピー、

今日入手可能なマラーティー語による唯一の『ハタ・プラディーピカー』の注釈書。150年前にボージャートマジャによって書かれる。「ハタ・プラディーピカー」に関する新しい情報を提供。


(3)『ハタ・プラディーピカー(Hathapradipika)10章版
        及びヨーガプラカーシカー(Yogaprakasika)』
 
hathapradipika10

スヴァートーマラーマ著、M.L.ガロテ、P.デヴナート編
ISBN:81-901617-5X、364p、 初版2001年、改訂版2007年発行
インド国内  395ルピー、インド国外  30ドル/ 25ユーロ

スヴァートーマラーマ著『ハタ・プラディーピカー』の10章まで含む完全版。バーラクリシュナによる注釈書『ヨーガ・プラカーシカー』も付属。完全版にはプラティヤーハーラ、ダーラナ、ディヤーナ、サマーディ、カーラニャーナ、及びヴィデーハ・ムクティに関する付加情報を含む。ゴーラクシャナータの線に沿ったサダンガ・ヨーガ(6部門のヨーガ)の説明もある。


(4)『ユクタ・バーヴァデーヴァ(Yuktabhavadeva) 』
 
yuktabhavadeva

バーヴァデーヴァ・ミシュラ著、M.L.ガロテ、ヴィジャイ K. ジャー編
ISBN:81-901176-7x、 217p、初版2002年発行
インド国内  350p、インド国外30ドル

17世紀に「バーヴァデーヴァ・ミシュラ」によって著わされたヨーガの原理と実践に関する詳細な論書。ヨーガに関する対立した見解の整合が図られ、異なる伝統の様々な動向の統合が示されている。特筆すべき点は身体の機能系を入念に解説した章を含むこと。107の「マルマ(活性ポイント)」も説明されている。さらに、身体の活性化(若返り)の秘法についての特別な章が設けられている。


(5)『解説ユクタ・バーヴァデーヴァ(Introduction to Yuktabhavadeva)』 

yuktabhavadeva_intro

M.L.ガロテ、V.K. ジャー編
ISBN:81-901176-8-8、124p、 初版2002年発行
インド国内  245ルピー、インド国外22ドル

バーヴァデーヴァ・ミシュラ著による『ユクタ・バーヴァデーヴァ』の英語による解説書。サンスクリット語原典の重要情報はすべてカバーされ、詳細な論考が加えられている。


(6)『ハタ・ラトナーヴァリー(Hatharatnavali)』
 
hataratnavali

シュリーニヴァーサ・ヨーギー著、M.L.ガロテ 、P.デヴナート、V.K. ジャー編
ISBN:81-901176-96、196p、2002年発行、
インド国内  245ルピー、インド国外 22ドル/ 18ユーロ

ハタ・ヨーガの重要なテキスト。明確なヨーガのコンセプトの定義、アシュタ・クラマ(Astakarmas)についての記述、84のアーサナの名称、およびムドラーの詳細な説明を含んでいる。昔からの伝統に言及しながら、当時のヨーガの新しい情報と技法を伝える。


(7)『シッダ・シッダーンタ・パダッティ(Siddhasiddhantapaddhati)』
siddhasiddhanta 
siddhasiddhanta 

ゴーラクシャナータ著、M.L.ガロテ、G.K.パイ編
ISBN:81-901176-0-9、102p、 2006年発行、
インド国内  295ルピー、インド国外 18ドル/ 15ユーロ

あらゆるヨーガの土台を提供するナータ派のハタ・ヨーガは独自の哲学的教義を持ち、著書のゴーラクシャナータは最も著名なナータ・シッダ(達成者)。本書はナータ派の哲学的教義を体系的に提示、創造の階層的構造とヨーガ的な人体の理解が解説。

また、小宇宙と大宇宙、そして人体の基底構造との相互関係、小宇宙と大宇宙の統合の方法論について語られる。さらにはアヴァドゥータ・ヨーギー(avadhutayogi)の性質について概説。あらゆるヨーガは最終目標を常に念頭に置いて行うことを強調、機械的にヨーガが行われると無意味と警告。


(8)『ハタ・タットワ・カウムディ(Hathatatvakaumudi)』
hatatattvakaumudi 
hatatattvakaumudi 

スンダラデーヴァ著、M.L.ガロテ、P.デヴナート、V.K.ジャー
ISBN:81-901617-5X 800ページ、2007年発行
インド国内 695ルピー、インド国外 46ドル/ 38ユーロ

ハタ・ヨーガの体系におけるヨーガの実践と哲学に関する膨大な概要書。百科大全のようなテーマの広範囲さ、アーサナ、プラーナーヤーマ、ナーダーヌサンダーナまでのハタ・ヨーガに関するほとんどすべての題材に加えて、チャヤプルシャといった特別なコンセプトが詳細に説明。

ハタ・ヨーガの実習への補助としてのチャラナ、ウックランティ・プラーナーヤーマ、数種類のナーディ・シュッディなどの技法が本書で初めて記述。ハタ・ヨーガとパータンジャリの2大ヨーガ体系の統合的な視点を提供、バクティ、ラヤ、ナーダ、スパルシャといったその他のヨーガについても統一的に取り扱う。


4)今までに出版された現代書

次のリストは『ロナウラ・ヨーガ研究所』で出版された「ヨーガ」の現代書です。古典文献の資料に基づき編纂された事典や用語集、また、現代の「ヨーガ」の
実習者のために書かれた著作やガイドブックです。8点あります。


(1)『ヨーガ文献の語彙解説(Glossary of Yoga Texts)』

glossary_new glnews

M.L.ガロテ編
ISBN:81-9011617-6-8, 初版1997年発行、2008年再版、
インド国内  250ルピー、 インド国外 15ドル/ 12ユーロ

『パータンジャリ・ヨーガ・スートラ』、『ハタ・プラディーピカー』、『ゲーランダ・サンヒター』、『ゴーラクシャ・シャタカ』、『
シャットカルマ・サングラハ』、『ハタ・ラトナヴァリー』、『シヴァ・サンヒター』、『ヴァシスタ・サンヒター』に出て来るヨーガの専門用語集。



(2)『伝統的アーサナ百科事典(Encyclopaedia of Traditional Asanas)』 

encyclopaedia

M.L.ガロテ、V.K.ジャー、P.デヴナート、S.B.サカルカール編
ISBN:81-901617-2-5、570p、2006年発行、
インド国内  1995ルピー、 インド国外 120ドル/ 98ユーロ

ヨーガの伝統文献に登場するアーサナの事典。
伝統的アーサナに関する詳細な序文、900を超えるアーサナの題名を収録、1100種類のアーサナの技法とそのイラスト、200種の文献に基づく調査、数千項目の引例・出典、数百の相互参照、100種類のパドマ・アーサナのバリエーション、60種類のシルシ・アーサナのバリエーション、様々な文化に見られるアーサナの図解、魅惑的で多彩な伝統に関する追加情報の付録。


(3)『スワーミー・クヴァラヤーナンダ:科学的ヨーガと体育教育のパイオニア
(Swami Kuvalayananda - A Pioneer of Scientific Yoga and Physical Education)』

kuvalatananda_pionerofkuvalayananda_pioneer 

M.L.ガロテ、M.M.ガロテ共著
ISBN:81-901176-2-0、 190p、1999年発行、
インド国内  250ルピー、 インド国外 15ドル

スワーミー・クヴァラヤーナンダの生涯と、彼のヨーガの科学的・文献学的・治療的研究、及びヨーガ教育・ヨーガ的療法の分野での貢献について検証した最初の本。クヴァラヤーナンダの独自の貢献が彼を科学的なヨーガとインドの体育教育におけるパイオニアにしている。


(4)
『ヨーガの技術論(Yogic Techniques)』

yogictechniques2ndyogictechniques2nd 

M.L.ガロテ著
ISBN:81-901176-3-7、97p、初版1999年、2007年再版
インド国内  150ルピー、インド国外 15ドル

アーサナ、プラーナーヤーマ、ショーダナ・クリヤ、ムドラー・バンダ、及びナーダーヌサンダーナといった異なった種類のヨーガの技術に関する包括的な情報を提供。ヨーガの歴史的な概観や、実習上の推奨事項と
注意事項も記述されている。


(5)『ヨーガの実習のガイドライン(Guidelines for Yogic Practices)』

GYP GYP

M.L.ガロテ著
ISBN 81-901617-0-9、98p、初版1982年、2007年再版、
インド国内  125ルピー、 インド国外 10ドル


伝統的ヨーガを日常生活へ統合するための基礎理論やスタンダードな技法の枠組み、実習上のポイントや注意点を簡潔に提示。ヨーガの実習者や教師に有益なハンドブック(PDF版で日本語訳有り)。


(6)『プラーナーヤーマ:呼吸の科学(Pranayama - The Science of Breath)』

lyi_pub_11spranayama_new 

M.L.ガロテ著
ISBN 81-901617-0-9、108p、初版2003年、2007年再版、
インド国内  125ルピー、 インド国外 12ドル/ 9ユーロ

プラーナーヤーマのあらゆる基本的項目をカバーしながら、伝統的なラインと近代的な科学的解釈の両方で記述(PDF版で日本語訳有り)。


(7)『伝統的な進化論とヨーガへの応用
(Traditional Theory of Evolution and its application in Yoga)』
 
Evolution

M.M.ガロテ、P.デヴナート、V.K.ジャー共著
ISBN 81-901617-7-6、198p、2008年発行、
インド国内  300ルピー、 インド国外 18ドル/ 15ユーロ

インド哲学における様々な進化論とヨーガ伝統の理論の論考、ヨーガの高度な目的についての洞察を提供。同じ現象が理論的には多様に解釈可能であるが、実践的には同一な体験でありうることを示す。


(8)『ヨーガの実習 1, 2, 3 』

Yogic practice_1 Yogic practice_1s

M.L.ガロテ著
パート1,2,3,で構成されているスタンダードな技法のブックレット
(PDF版で日本語訳有り)。


(9)『ヨーガ実習ポスター(Posters of Yoga Practices)』

M.L.ガロテ著
スタンダードな技法のポスター。3部構成。


5)今後の出版予定

現在、『ロナウラ・ヨーガ研究所』では次の研究プロジェクトが進行中であり、順次出版が予定されています。

(1)『ヨーガ・ウパニシャッド』の校訂版(継続)
(Critical Edition of Yogopanishads)

(2)『アーサナとプラーナーヤーマの用語索引集』
(Concordance of Asanas and Pranayama)

(3)『アクラーガマ・タントラ』
(Akulagama Tantra)

(4)『ヨーガ文献における治療的引用』
(Therapeutical References in Traditional Yoga Texts)

(5)『ヨーガの解剖生理学』
(Yogic Anatomy and Physiology)

6)『ヨーガの技術論(Yogic Techniques)』日本語版


(6)「ロナウラ・ヨーガ研究所」について

The Lonavla Yoga Institute (India)
(Regd. No. 1439/1998/Pune)
Bhangarwadi, Lonavla-4l0 407, Pune (India)
Tel: +91-02114-279333,
Website: www.lonavalayoga.org

「ヨーガ」を学術的な研究の対象とし、科学的合理性を解明することで、「ヨーガ」の一般社会への貢献の方向性を示したのは、『カイヴァリヤダーマ研究所』の創立者である「スワーミー・クヴァラヤーナンダ(1883-1966)」です。

『ロナウラ・ヨーガ研究所』は、1954年から「クヴァラヤーナンダ」によって育成され、教育者・研究者として「ヨーガ」に大きな足跡を残した「M.L.ガロテ(1931-2005)」博士が、『カイヴァリヤダーマ研究所』を定年退職後の1996年5月に設立した「研究所」です。

晩年のガロテ先生の使命は、重要性と必要性が強く認識されていながらも、あまり進行していない「ヨーガ」の伝統文献の研究活動でした。2005年の創立者のガロテ先生の逝去後も、『ロナウラ・ヨーガ研究所』は新ディレクターの「マンマット・ガロテ」氏(体育教育Ph.D.)の基で鋭意活動中です。


「ロナウラ・ヨーガ研究所(インド)」の理念:
伝統的ヨーガの復興運動

古代のインドに自己修練の体系として発祥した「ヨーガ」は長い歴史の間に伝統として形成され、その知識が現代に生きるわたしたちまで伝承されて来ています。しかし、現代の「ヨーガ」教師には、しばしば伝統的な「ヨーガ」の知識が不足しています。

長い歴史を持つ他の伝承文化と同様に、古典的な「ヨーガ」の伝統も、現在、
急速に消滅の危機に瀕しています。また、現代では、多くの「ヨーガ」教師や「ヨーガ」の学習者にとって、生きた伝統を継承している真正な人物に日常的に接触して指導を受けるのは、実際に困難なことです。

そのような状況でも、伝統的な古典テキストについて精通することは、
正統な「ヨーガ」の伝統に親しく触れるための有効な手段になります。しかし、多くの古典テキストは、依然、東洋学の図書館に写本の形で保管され、眠ったままなのです。

伝統的なテキストの研究を通して、伝統的な「ヨーガ」の知識を復興させる必要があります。

『ロナウラ・ヨーガ研究所』は、真正で伝統的な「ヨーガ」の文献を世界の
「ヨーガ・コミュニティー」のドアに届けることを意図して活動しています。それによって、伝統的な「ヨーガ」の復興運動を図ることが、わたしたちの願いなのです。


「ロナウラ・ヨ-ガ研究所(インド)」の活動

(1)純粋ヨーガ&応用ヨ-ガの分野での研究活動の実施と支援
2)ヨ-ガ文献の校訂版と翻訳・解説書の編集・出版と支援
3)ヨ-ガ文献の批評的批判的研究を推進するため、ヨーガ文献と関連文献のカタログ・ダイジェスト版・索引・用語集の準備と出版
4)ニューズレターの『ヨーガ・プラディーパ』の発行
5)インド国内や諸外国の個人やグル-プにヨーガの研修セミナーやコースの企画・実施
6)ヨ-ガに関係する分野で活動している個人・協会・団体と交流、協力関係の構築
7)ヨ-ガの治療的応用への適切な指導を個人やグループに提供


「ロナウラ・ヨ-ガ研究所(インド)」で進行中のプロジェクト

1)ヨ-ガの伝統文献の多言語への翻訳・出版
2)ヨ-ガの伝統文献のカタログ作成
3)提携・協力関係にある団体や研究所と共同でヨ-ガの治療的応用の指導コ-スの企画・実施
4)インドを訪れるグループへのワ-クショップの企画・実施。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆