2010年4月17日土曜日

穂高編2010(1)

今年の日本でのプログラムについてのお知らせです。

今年も6月に、長野の『穂高養生園』での合宿セミナー・シリーズ「穂高編2010」が予定されています。

今年から、テーマごとのモジュール形式でプログラムを積み重ねる方式に移行します。

従来のタイでの4泊5日合宿セミナーや、昨年までの「養生園」の合宿セミナーでカバーされて来たのは、「ヨーガの歴史的背景」「ヨーガの基礎理論」に相当する部分でした。

今年からは、その次の学習ステップとして、「プラーナーヤーマ専攻」「ヨーガ・スートラ特講」「ハタ・ヨーガ総論」などのモジュールが加えられて行く予定です。

今後、日本でも、適切なモジュールの積み重ねで、効率的なヨーガの学習プログラムを提供して行く方針です。


1)スケジュール

6月に次の5つのプログラムが予定されています。

6月  4日(金)ー  6日(日) :養生園主催「一般向けプログラム」
6月  7日(月)ー  9日(水) :森の家「プラーナーヤーマ専攻」
6月11日(金)ー13日(日):森の家「ヨーガ・スートラ特講」
6月14日(月)ー16日(水):森の家「ハタ・ヨーガ総論」
6月25日(金)ー27日(日):森の家・追加プログラム
   
最初の『養生園』主催の一般向け週末セミナーは『里の家』『森の家』の両方が使われ、定員25名です。 
 
それ以降の『森の家』での合宿セミナーは定員14名です。

興味のある方は、どうぞ、お問い合わせ下さい。

下の「コメント欄」への書き込みで連絡先をお知らせ頂ければ、こちらからメールでご返答を差し上げます
(コメントは非公開にしてあります)。


予約が定員を越えますと、「空席待」ちでお受けします。
「参加確認」は1ヶ月前です。


2)合宿セミナーの内容

①6月4日(金)ー6日(日):養生園主催「一般向けプログラム」

定員   :25名
レベル:一般向け(初心者から経験者、指導層まで)
内容 :「ヨーガの歴史的背景」「ヨーガの基礎理論」

このプログラムは、ヨーガの基礎を構成している理論とスタンダードな技法群を確認することで、ヨーガへの理解と自信を深めることをサポートするものです。

また、ヨーガの背景となっている、インドの歴史と文化、インドの宗教思想やインド哲学の流れや、1920年代からのヨーガの近代化のプロセスなどの背景知識について概観します。

ヨーガが初心者の方から、長年ヨーガを実習されている方、また、
現在ヨーガの指導に携わっている方にも、同様に有益な内容です。

内容は、ロナウラで出版されているヨーガ資料がベースになっています。
(カイヴァリヤダーマ研究所出版局とロナウラ・ヨーガ研究所出版局)。

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・「アーサナ(Asana)」スワーミー・クヴァラヤーナンダ著(日本語訳進行中)
・「シャット・クリヤー、アーサナ、プラーナーヤーマに関するノート(Note on Shatkriyas, Asanas and Pranayama)」(日本語訳進行中) カイヴァリヤダーマ・ムンバイ・へルス・センター編
・「ヨーガの技法の教授法(Teaching Method of Yogic Practices)」 M.L.ガロテ、S.K.ガングリー著(日本語訳進行中)
・「ヨーガの応用(Applied Yoga)」M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
・「ヨーガの技術(Yogic Techniques)」M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
・「ヨーガの実習のガイドライン(Guideline for Yogic Practices)」M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
・「ヨーガの技法の解剖・生理学(Anatomy & Phisiology of Yogic Practices)」 M.M.ゴレ著(日本語訳進行中)


②6月7日(月)ー9日(水):森の家「プラーナーヤーマ専攻」

定員   :14名
レベル:アーサナからプラーナーヤーマへの移行を志向する方
内容 :プラーナーヤーマの理論と実習

このプログラムは、
「ヨーガの歴史的背景」「ヨーガの基礎理論」のパートを受講したことのある方を対象として、日常のヨーガの実習に、プラーナーヤーマを定着させることをサポートするものです。

そのために、「ヨーガ・スートラ」で定義されているプラーナーヤーマの
コンセプトと実習の方向性を確認し、「ハタ・ヨーガ」の技法であるアヌローマ・ヴィローマ(ナーディー・シュッディ)、ウジャーイー、バストリカーの技術について詳細に検討します。

また、クリヤー(浄化法)に分類されている「カパーラバーティ」についても理解を深めます。

内容は、ロナウラで出版されているヨーガ資料がベースになっています。
(カイヴァリヤダーマ研究所出版局とロナウラ・ヨーガ研究所出版局)。

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・「プラーナーヤーマ(Pranayama)」スワーミー・クヴァラヤーナンダ著 (日本語訳進行中)
・「プラーナーヤーマ:呼吸の科学(Pranayama-The Science of Breath)」M.L.ガロテ著(日本語訳あり)
・「プラーナーヤーマのエッセンス(Essence of Pranayama)」シュリークリシュナ著


③6月11日(金)ー13日(日):森の家「ヨーガ・スートラ特講」

定員   :14名
レベル:ヨーガの哲学面・理論面の強化を志向する方
内容 :「ヨーガ・スートラ」の1章と2章と3章(3句まで)

このプログラムは、「ヨーガの背景」「ヨーガの基礎理論」のパートを受講したことのある方を対象として、ヨーガの理論的・哲学的枠組みとなっているパタンジャリの「ヨーガ・スートラ」の内容の理解を進める内容です。

また、関連してインド哲学の全体像や、インドの心理学についての理解も深めます。

わたしたちはヨーガに、単なる健康法としてだけでなく、インドの精神性の伝統に根ざした人生の指針や、心を豊かにする考え方のガイドラインを期待しているものです。

わたしたち日本人は、仏教思想を通じて間接的にインド思想からの影響を受けていますが、インド哲学では、
・仏教は非正統派(ナースティカ)、
・パタンジャリの「ヨーガ・スートラ」は正統派(アスティカ)、
に属します。

そのため、「ヨーガ・スートラ」には、われわれ日本人が、
①よく知っていること
②なんとなく解っていること
③知らないこと
が混在しています。

そのため、わたしたちが「ヨーガ・スートラ」を消化して行くには、①②③の仕分け作業と、他のインド哲学の学派や仏教理論との関連付けが必要になります。

この作業を経ることで、「ヨーガ・スートラ」の日本語訳を読むときにしばしば遭遇する不明瞭感や違和感が解消され、パタンジャリがわたしたちにコミュニケートしようといることが、より明快になることが期待されます。

このプログラムによって、ヨーガの実習者の方々が、「ヨーガ・スートラ」への自信を深め、「ヨーガ・スートラ」をより身近に感じることが可能となると思われます。

内容は、
ロナウラで出版されているヨーガ資料がベースになっています
(カイヴァリヤダーマ研究所出版局)。

PYS_KarambelkarYogaKarika 
・「パタンジャリ・ヨーガ・スートラ(Patanjala Yoga Sutra)」 M.V.カランベルカール著(日本語抄訳計画中)
・「ヨーガ・カーリカー(Yoga Karika)」スワーミー・ハリハラーナンダ著


④6月14日(月)ー16日(水):森の家「ハタ・ヨーガ総論」

定員   :14名
レベル:ヨーガの技術面の強化を志向する方
内容 :「ハタ・ヨーガ」の伝統的文献

このプログラムは、 「ヨーガの歴史的背景」「ヨーガの基礎理論」のパートを受講したことのある方を対象として、ヨーガの技法面のリソースを提供している「ハタ・ヨーガ」の体系の理解を深めることを目的としています。

わたしたちは、ヨーガによる健康の維持増進や、心身の不調への治療的な効果を期待していますが、具体的な方法は「ハタ・ヨーガ」に伝承されています。「ハタ・ヨーガ」は身体技法の宝庫です。

ヨーガの理論面・哲学面の枠組みを決めているのは、
パタンジャリの「ヨーガ・スートラ」(紀元前3世紀頃)ですが、「ハタ・ヨーガ」は10世紀頃成立したゴーラクシャナータ系のナータ派に伝承された修行法を構成するものです。

しかし、ナータ派はヒンドゥー教の伝統でも異端に属するため、彼らの修行法である「ハタ・ヨーガ」も、近代に至るまでインドでも一般社会とは接点がありませんでした。

そのため、インドでも「ハタ・ヨーガ」についての理解は、非常に限られたものとなっています。

「ハタ・ヨーガ」の学術的な研究を
始めたのが「カイヴァリヤダーマ研究所」の設立者のクヴァラヤーナンダです。クヴァラヤーナンダは伝統的な「ハタ・ヨーガ」の文献研究にも着手し、技法の正統性を確認し、保全しようとしました。従って、ロナウラには「ハタ・ヨーガ」についての資料と研究成果が蓄積されています。

「ハタ・ヨーガ」は身体技法から内面・精神面に向かうアプローチを取ります。そのため、わたしたちが自分のからだで、
①よく実感していること
②なんとなく感じていても、それと自覚していないこと
③練習することで実感できること
が混在して来ます。

「ハタ・ヨーガ」はからだを扱うアーサナから始まるため、入り口が広いのですが、アーサナの練習ばかりを続けているだけでは、進歩の方向性が漠然としたままになる傾向があります。

ヨーガの面白さは、「ハタ・ヨーガ」の多彩な技法群にあります。わたしたちが「ハタ・ヨーガ」を消化して行くには、伝統的文献の内容を把握することで、それぞれの技法の目的と効果を確認して行く作業が必要になります。

この作業を積み重ねることで、人間の身体と心の相互作用について、「ハタ・ヨーガ」の伝統がわたしたちに教えようとしていることが、より明快になって行くことが期待されます。

また、「ハタ・ヨーガ」の技法の治療的な効果の正しい理解が深まることも期待されます。

このプログラムによって、ヨーガの実習者の方々が、ヨーガの技術面を強化され、ヨーガで可能になる心身統合の具体的な効果を、より身近に出来ると思われます。

内容は、ロナウラで出版されているヨーガ資料がベースになっています
(カイヴァリヤダーマ研究所出版局とロナウラ・ヨーガ研究所出版局)。

GoraksasatakaHP_5ChapterGherandaSamhitaYogic%20TherapyTRTYT

・「ゴーラクシャ・シャタカ(Goraksasataka)」ゴーラクシャナート著(日本語抄訳計画中)
・「ハタ・プラディーピカー(Hathapradhipika)」
スヴァートーマラーマ著(日本語抄訳計画中)
・「ゲーランダ・サンヒター(Gheranda Samhita)」ゲーランダ著(日本語抄訳計画中)
・「ヨーガ・セラピー(Yogic Therapy)」スワーミー・クヴァラヤーナンダ著(日本語訳あり)
・「伝統文献におけるヨーガの治療的論及(Therapeutic Reference in Traditional Yoga Texts)」ロナウラ・ヨーガ研究所編(日本語抄訳計画中)


3)学習プログラムのモジュール化

今のところ、日本ではバンコクの大学のコースのように長い日程のプログラムの実施がむつかしい環境ですので、「モジュール形式」を積み上げる学習プログラムのモデルを想定しています。

次のようなモジュール化が進められています。
・「ヨーガの歴史的背景」
・「ヨーガの基礎理論」
・「アーサナ考察」
・「プラーナーヤーマ専攻」
・「ヨーガ・スートラ特講」
・「ハタ・ヨーガ総論」
・「ハタ・ヨーガ各論」
・「瞑想理論(Vipassanaとの関連)」
etc.

これから、みなさんからのフィードバックに基づいて、効率的なヨーガの学習プログラムの構成を進めて行きたいと思いますので、よろしく、ご理解とご支援をお願いしたいと思います。

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