6週間コース(CERTIFICATE COURSE IN YOGA:CCY)総括レポート
期間:2010年1月15日-2月25日
ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』の付属カレッジで1月・2月に開講された冬期6週間コース(CCY)を受講された、宮崎在住の「N.K.」さん(女性)の総括レポートです。
総括レポートは、修了試験の内容についてフォーカスして頂きました。
「N.K.」さんは、ご出身地の広島でOL生活を送られてから、ニュージーランドでワーキング・ホリデーを過ごされ、その後アメリカでヨーガ・インストラクター養成コースを修了、宮崎でヨーガ・スタジオを運営されています。
一昨年から、ヨーガの勉強の継続と、ステップ・アップのために、
・2008年11月「ワンサニット2008(5日間)」
・2009年 6月「穂高編2009」
・2009年10月「沖縄編2009」
・2009年11月「ワンサニット2009(10日間)」
の一連のプログラムを消化されて来ましたが、今回、インドでの正式なコース受講で一段落されたところです。
今年1月2月の「カイヴァリヤダーマ研究所」の「CCY」は、3名の日本人女性が受講されましたが、みなさん、「ワンサニット2009」に参加されています。
付属カレッジのコース
「カイヴァリヤダーマ研究所」の付属カレッジでは、以下のようなコースが開講されています。
「6週間集中コース(CCY)」は、エントリー・レベルのプログラムとして、インドでも、最もスタンダードで信頼されている、アカデミックなコースです。
このプログラムは、もともと現役の学校教員が、夏期休暇中にロナウラで「ヨーガ教育」の6週間の集中講座を受講して、学校教育の現場にヨーガを導入することを目的に組み立てられたものです。
そのため、ヨーガを自分のライフ・スタイルに取り入れて行くための必要十分な基礎知識が提供されますし、伝統的ヨーガへの洞察や、効率的なヨーガ指導のための枠組みも紹介されます。
外国人にとっても、「カイヴァリヤダーマ」のCCY受講は、インドでのヨーガの学習を始めるための、最適なプログラムとなっています。
G.S.College of YOGA and Cultural Synthesis,
(Recognised by NCTE, Govt. of India)
Kaivalyadhama Yoga Institute, Lonavla - 410403
ウェブサイト: www.kdham.com
① 6週間集中コース(CCY)
期間:6週間(1月15日ー2月24日、5月2日ー6月11日)
受講資格:高卒以上
年齢制限:40歳まで(外国人には適用されず)
申込締切:12月15日(1月コース)、3月31日(5月コース)
受講料(宿泊・食事込):留学生1000ドル
② 4週間上級集中コース(ATTC)
期間:4週間(3月15日ー4月15日)
受講資格:ヨーガ教師歴2年以上
申込締切:3月5日
受講料(宿泊・食事込):留学生1500ドル
③ ディプロマ・コース(ヨーガ教育D.Y.Ed.専攻)
修業期間:1学年(7月16日開講、翌年4月20日まで)
入学資格:大卒(理系・文系学部を問わず、卒業成績45%以上)
年齢制限:35歳まで
申込締切:5月末
授業料(宿泊・食事込):留学生4300ドル(2人部屋共有) (インド中央政府厚生省AYUSH局の奨学金給付対象)
④ ディプロマ・コース(ヨーガ・セラピーDYT専攻)
修業期間:1学年間講義+半年間インターンシップ(8月開講)
入学資格:大卒(理系学部卒業成績60%以上、又はヨーガ教育ディプロマ卒業成績55%以上)
年齢制限:45歳まで
申込締切:7月末
授業料(宿泊・食事込):留学生6000ドル(2人部屋共有)
総括フィードバックの項目
「N.K.」さんには、次の項目で、修了試験の内容をレポート中心に、総括フィードバックをお願いしました。
I.修了試験・理論編
1)ヨーガと体育教育(Physical Education/Teaching Method)
2)人体の構造と機能(Anatomy & Physiology)
3)伝統的ヨーガ(Traditional Yoga)
4)ヨーガと価値教育(Value Education)
5)ヨーガと心の健康(Mental Health)
6)指導法(Teaching Methods for Yogic Practice)
7)口答試験(Viva-voce)
II.修了試験・実技編
III.教育実習(Teaching Lesson)
IV.総括編
①『カイヴァリヤダーマ』の6週間コースを受講する価値はあったか
②ロナウラの総合的な学習環境はどうであったか
③6週間コースで消化したことはどう役立つか
④今後のヨーガに対する展望
☆☆☆☆☆
インドでの研修プログラムや、短期・長期のヨーガ留学について関心ある方は、どうぞ、ご相談下さい。適切なガイダンスとサポートが可能です。
『カイヴァリヤダーマ』のオフィスとの調整や、最寄りのムンバイ空港への送迎の手配、また、日本語ガイドの手配も可能です。
お問い合わせは「コメント欄」をご利用下さい。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
『カイヴァリヤダーマ研究所・付属カレッジ』
冬期6週間(CCY)コース・修了試験レポート① (N.K.さん)
相方 宏、秀子先生
タイ滞在中からインド滞在に至るまで、大変お世話になりました。
もし、先生方にお会いしてなかったら、ヨーガを学びながらも、 自らインドへ行こうとも思わず、ましてや、カイバリヤダーマで学ぶこともなかったかもしれません。
カイヴァリヤダーマでの6週間は、あっと言う間に過ぎ去り、まだ学んだ事を十分に消化しきれてない状態ですが、カイヴァリヤダーマで学んだヨーガのエッセンスをこれから少しずつ消化し、実践しながら自分の中に取り込んでいきたいと思います。
フィードバックは、本来、各試験問題に対する回答を書けたらと思ったのですが、各教科の概要と今年度の出題問題の訳と簡単に教科の感想のみをまとめさせて頂きました。
これからCCYを受ける方や、興味ある方に少しでも参考にして頂けたらと思います。 先生方のお心遣いに深く感謝いたします。
N.K.
【修了試験フィードバック】
I.修了試験・理論編
筆記試験は、図書館に過去の試験問題のファイルがあり、それを前もって書き写して(コピーは禁止されてました)過去問を勉強する事が出来ました。
その為、出題問題の傾向を掴みやすかったですが、過去問に対する答えは、自分で見つけ出さないといけないので、自分の答えが合っているか不安な場合は、担当の先生に聞きに行くと良いかもしれません。
しかし、個人的な感想として、全体的に過去の試験問題より、概要に沿ってまとめておく方が試験問題に対応しやすいように感じました。
1)ヨーガと体育教育(Physical Education/Teaching Method)
【概要】
①ヨーガと体育教育のコンセプト
(Concepts of Yoga and Physical Education.) ②ヨーガと体育教育の目的と目標
(Aims and Objectives of Yoga and Physical Education.)
③ヨーガと体育教育の共通基盤としての教育
(Education as a common ground of Yoga and Physical Educatin.)
④ヨーガと体育教育の意味
(Means of Yoga and Physical Education.)
⑤体育教育における運動のコンセプトとヨーガの実習の比較
(Concept of Exercise in Physical Education and its comparison with Yogic Practices.)
⑥ヨーガで取り組まれている人格の統合問題
(Problem of Integration of personarity tackled in Yoga.)
⑦体育教育におけるヨーガの応用
(Application of Yoga in Physical Education.)
⑧体育教育におけるヨーガの技法の有用性
(Utility of Yoga Techniques in Physical Education.)
⑨最大効果を得るためのヨーガと体育教育の連携
(Co-ordination of Yoga and Physical Education for maximum benefit.)
【試験問題】
回答方法は、Q1を含む計4問に答える形式でした。
Q1.ヨーガはどのように誤解されているか?あなたにとってヨーガの本当の意味とは何か? (How is Yoga misconceived ? What is the real meaning of Yoga according to you ?)
Q2.チッタ・ヴィックシェーパとは何か?詳しく説明せよ。 (What is Chitta Vikshepas ? Explain them in detail.)
Q3.体育教育のさまざまな目的とは何か?ヨーガと体育教育の共通目的を的確に述べ、どのようにそれらが達成されるか説明せよ。
(What are the different aim objectives of Physical Education ? State the common objectives of Yoga and Physical Education and explain how they are attained.)
Q4.運動(エクササイズ)をどのように定義するか? ヨーガの練習とそれ以外の練習とは、どのように違うのか?
(How do you define ”Exercise” ? How do yogic practices differ from Non-Yoga practices ?)
Q5.「教育」、「体育教育」、「健康」の用語を定義せよ。バヒランガ・ヨーガについて小論を書け。
(Define the terms "Education", "Physical Education" and "Health". Write a short essay on "Bahiranga Yoga".)
Q6.体育教育とスポーツへのヨーガの貢献について小論を書け。
(Write a short essay on Contribution of Yoga to Physical Education and Sports.)
Q7.次のどれか3つについて完結に説明せよ
(Write a short notes on ANY THREE of the following:)
A)アーサナ(Asana)
B)感情の安定(Emotional stability)
C)ヨーガの意味(Means of Yoga)
D)身体健康の要因(Factors of Physical fitness)
【感想】
担当の先生は、68歳で定年を過ぎてらっしゃいましたが、とても元気でコミカルな先生で、授業内容より先生の動きや話し方が強く印象に残ってます。
現役時代にガロテ博士と一緒に仕事をされていたそうで、授業中に時々当時の話をしてくださいました。
授業はパワーポイントで進められ、パワーポイントと同じ内容のプリントを下さるので、それを読んで勉強しました。
2)人体の構造と機能(Anatomy & Physiology)
【概要】
①人体と組織について、特に呼吸器系、消化器系、筋肉系、神経系を参照しての概論
(Introduction to Human Body and Systems in brief with special reference to Respiratory, Digestive, Muscular and Nervous Systems.)
②アーサナにおける姿勢の生理学
(Postural Physiology with reference to Asana.)
③アーサナ:定義と分類、アーサナと運動(エクササイズ)の類似点と相違点
(Asana - Definition and Classification, Similarities and dissimilarities between Asana and Exercise.)
④プラーナーヤーマ:定義と分類、プラーナーヤーマと深呼吸の違い。レーチャカ、クンバカ、プーラカの重要性
(Pranayama - Definition and Classification. Difference between Pranayama and Deep Breathing. Importance of Rechaka, Kumbhaka, Puraka.)
⑤クリヤ、ムドラー、バンダの概論
(Introduction to Kriyas, Mudras and Bandhas in brief.)
⑥ ③-⑤の項目は、解剖・生理学との関連で、適切な研究例を引用して説明される。
(Points 3,4 and 5 above are to be explained in relation to Anatomy and Physiology with some suitable examples of researches on these Practices 3,4,5)
【試験問題】
回答方法は、セクション1と2から、2問づつ選択する形式でした。
SECTION1
Q1.人体の呼吸器系を構成している部分について説明せよ。ブージャンガ・アーサナ、パールヴァタ・アーサナ、タダー・アーサナは呼吸器系の機能の改善をもたらすか説明せよ。
(Mention the various parts of the body which form our Respiratory System. Describe How Bhujangasansa and Parvatasana and Tadasana bring about an improvement in our Rspiratory System)
Q2.脊椎について説明せよ。脊椎のそれぞれの部分の名称と、その部分を構成する脊髄の数を述べよ。何故ヨーガでは背骨の柔軟性が強調されるのか?
(Describe the Vertebral Column. Name various sections of the Vertabral Column & number of Vertebrae in them. Why lot of stress is given to flexibility of Spine, in Yoga ?)
Q3.人体の様々な種類の筋肉の名称を述べよ。アイソトニック筋収縮とアイソメトリック筋収縮とは何か? 適切な筋緊張を保つために重要な種々の要因は何か?
(Name the different types of Muscles in your body. What is Isotonic contraction & Isometric Contraction?What are the various factors which are essential for maintaining a proper muscle tone?)
SECTION2
Q4.アーサナを定義し、分類せよ。アーサナは健康を改善させるのにどのように役立つか。
(Define Asanas. Classify them, how are they useful in improving our health ?)
Q5.プラーナーヤーマの仕組みを定義せよ。プラーナーヤーマの実践においてジャーランダラ・バンダを行うのには どのような意味があるのか?
(Define the mechanism of Pranayama. What is the significance of Jalandhar Bandha in the practice of Pranayama ?)
Q6.次のどれか5つについて意味を書け(Write notes on any five of the following.)
1.消化管(Alimentary canal)
2.内分泌腺(Endocrine Glands)
3.ネーティ・シュッディ・クリア(Neti Shuddhi Kriya)
4.身体の姿勢(Posture of the body )
5.血液の働き(Functions of the blood)
6.唾液腺(Salivary Glands)
7.反射(Reflex action)
8.内呼吸(Internal Respiration)
【感想】
解剖学に関しては、予め日本である程度の基本的な知識を身につけてから行った方が、もう少し授業を理解しやすかったかもしれないと感じました。英語の専門用語での受講はとても難しかったです。
担当の先生は、アユールヴェーダの先生をされている方で、プラーナーヤーマやクリアを行ったときに、実際に身体や脳に起こる動きや反射を詳しく説明して下さいました。
学校の本屋さんで購入した本を基に、また日本でも理解を深めていきたいです。
3)伝統的ヨーガ(Traditional Yoga)
【概要】
主な書籍は、チャランダーサ著の「アシュターンガ・ヨーガ」。 「ヨーガ・スートラ」、「ギーター」、「ハタ・プラディーピカー」、「ゲーランダ・サンヒター」、「ヨーガ・ウパニシャッド」、「シヴァ・スヴァロダーヤ」、ヴァシスタ・サンヒータ etc.を参照。
(The main book is Astangayoga of Charandas, with reference to Yoga Sutra, Gita, Hathapradipika, Gheranda Samhita, Yogopanishad, Shiva Swarodaya, Vasistha Samhita etc. )
ヨーガの紹介と定義:パタンジャリ、ギーター、スヴァートーマラーマ、ゲーランダ、チャランダーサ etc (Introduction, Definition of Yoga according to Patanjali, Gita, Swatmarama, Gheranda, Charandas etc.)
ヴァシスタ・サンヒターよる身体の活性化ポイント
(Vital points of the body according to Vasistha Samhita. )
シヴァ・スヴァロダーヤによるパンチーカラナ・プラクリア
(Panchikarana prakriya (mixing technique) according to Shiva Swarodaya.)
サンヤマ、ヤマ(Samyama, Yama.)
ニヤマ、アーサナ(Niyama, Asana.)
ヴァーユ、ナーディ、プラーナーヤーマ(Vayu, Nadi, Pranayama.)
8種類のクンバカ(Eight types of Kumbhakas.)
クンダリーニの覚醒(Awakening of the Kundalini.)
ナーダ、ムードラ、バンダ、チャクラ(Nada, Mudra, Bandha, Chakra.)
プラーティヤハーラ、ダーラナ(Pratyahara, Dharana.)
ディヤーナ、サマーディ(Dhyana, Samadhi.)
シャット・カルマ(Satkarma.)
マハー・バンダ(Mahabandha.)
ムドラーとバンダの効果(Effects of Mudra and Bandha.)
シッディ(Siddhis)
【試験問題】
Q1.スワーミー・チャランダースによるヤマの性質と役割を説明せよ
(Explain the nature and role of Yama as per Swami Carandasaji.)
Q2.スワーミー・チャランダースによるアーサナの性質、意義、技法について論議せよ
(Discuss the nature, significance and technique of Asana as described by Swami Carandasaji.)
Q3.スワーミー・チャランダースによって論じられた「サンヤマ」の重要性について小論を書け
(Write as essay on the importance of ”Samyama” as discussed by Swami Carandasaji.)
Q4.「アシュターンガ・ヨーガ」のどれか2つの浄化技法の性質、技法、効果について説明せよ。
(Explain the nature, technique and benefits of any two Cleansing Process from Astanga Yoga.)
Q5.次のどちらか一つ詳しく説明せよ。 (Explain in detail any one of the following (from Astanga Yoga):
a)ダーラナ(Dharana) b)サマーディ(Samadhi)
Q6.プラーナーヤーマの性質について説明し、アシュターンガ・ヨーガからあなたが最も重要だと思う3つのクンバカの技術と利点の論ぜよ。
(While explaining the nature of Pranayama discuss the technique and benefits of any three Kumbakhas you deem most important from Astanga Yoga.)
Q7.次のどれか2つの意味を完結に説明せよ (Write short notes on any two of the following:)
a)ムドラ(Mudra) b)チャクラ(Chakras) c)バンダ(Bandha) d)プラーナ(Prana)
【感想】
「スワーミー・チャランダース」という方が書かれた「アシュターンガ・ヨーガ」というテキストについて学ぶ講義でした。パタンジャリの「ヨーガ・スートラ」に書かれている内容よりも更に細かく項目があり、比較してみるとまた興味深いと思いました。
4)ヨーガと価値教育(Value Education)
【概要】
①価値の意味Meaning of Value ):
a.コンセプトの基礎理解(The basic understanding of the concept.)
b.価値の分類(Classifiation of Values.)
c.人生における価値の重大性(Significanece of Values in Life.)
②価値教育(Value Education):
a.価値教育の意味(Meaning of Value Education)
b.価値教育の目的(Objectives of Value Education)
③価値教育の内容(Content of Value Education)
a.精神的な価値(Spiritual Values)
b.個人的な価値(Personal Values)
c.社会的な価値(Social Values)
d.ヨーガ的な価値(Yogic Values)
【試験問題】
Q1.「価値」のコンセプトを詳しく説明せよ。
(Explain the concept of "Value" in details.)
Q2.価値の分類について論ぜよ。
(Discuss the Classification of Values.)
Q3.「プルシャ・アルタ」と「パンチャ・コーシャ」を手引きにして、古典的インド思想で理解されている価値の性質と重要性について説明せよ。
(With the help of Purushartha and Panchakosha explain the nature and importance of Values as understood by Classical Indian Thought.)
Q4.簡潔に意味を説明せよ(Write short notes on)
i) 価値と教育(Value and Education)
ii) 価値教育の本義(Rationale of Value Education)
Q5.価値教育の意味について説明せよ。
(Explain the meaning of Value Education.)
Q6.価値教育の目的とは何か?
(What are the objectives of Value Education ?)
Q7.価値と教育とヨーガについて論ぜよ。
(Discuss Value and Education and Yoga.)
【感想】
担当の先生は、プリントを読みながら説明されるだけなので、講義の流れを掴むのも難しく、また、講義内容も毎回「Value」について、そのコンセプトやら、定義やら分類やら活用やらで、頭の中は、結局「Value」ってなんだろう??という疑問が残る感じでした。
しかし、後々、落ち着いて考えてみると、ヨーガを実践することで、個人から社会に至るまで、あらゆる場面での価値を高めていくというお話だった様に解釈しました。
5)ヨーガと心の健康(Mental Health)
【概要】
①健康、心の健康、衛生、精神衛生:ヨーガと医学上の視点
(Health, Mental Health, Hygiene, Mental Hygiene : Yogic and Medical perspectives.)
②ヨーガと現代心理学:実存的問題への統合的なアプローチ
(Yoga and Modern psychology : A synthetic approach for existential problems.)
③正常性のコンセプト:心理学とヨーガのアプローチ
(Concept of Normality : Psychological and Yogic approaches.)
④感情障害:パタンジャリ・ヨーガ・スートラにおける原因と結果、改善方法
( Emotional Disorders : Causes, effects and remedies in Patanjala Yoga Sutra.)
⑤葛藤、欲求不満:ヨーガ的改善方法
(Conflict, Frustration : Yogic Remedies.)
⑥ヨーガを通じた個人と対人関係の調整
(Personal and interpersonal Adjustments through Yoga.)
⑦ヤマ、ニヤマ、アーサナ、プラーナーヤーマ:身体的・心理的な健康への貢献
(Yamas, Niyamas, Asanas and Pranayamas - their contribution to Physical and Mental Health.)
⑧祈り:ヨーガの実践における意味
( Prayer - its significance in Yogic Practices.)
【試験問題】
Q1.心理学用語でヨーガの定義とは何か?心理学的な手段と方法論を通してヨーガを理解する利点は何か?
(What is the definition of Yoga in psychological terms ? What are the advantages in understanding Yoga trough psychological means and methods?)
Q2.心の健康に於いて、正常性とは何か? 正常性の異なるモデルの文脈に於いて、ヨーガでの正常性について説明せよ(What is Normarity in Mental Health ? Evaluate the Normality in Yoga science in the context of different models of Normality.)
Q3.「パタンジャリ・ヨーガ・スートラ」から推論される実存的機能障害の起源と、関連する改善法は何か?
(What is the genesis of existential disorders and the related remedies as inferred from Patanjala Yoga Sutra.)
Q4.次のどれか3つの意味を説明せよ(Write shorts notes on any three) 1.クリア・ヨーガの心理学(Psychology of Kriya Yoga) 2.ヨーガに於ける正常性(Normality in Yoga) 3.バガヴァット・ギーターに於けるヨーガの性質 (The Nature of Yoga in Bhagwat Gita) 4.「ラグー・ヨーガ・ヴァシスタ」における病気について (Diseases in Laghu Yoga Vasistha) 5.ヨーガの実践者のための祈りの利点 (Benefits of Prayer for the Yoga Sadhaka)
Q5.個人的、対人関係の調整とは何か?ヨーガの実践がどのようにより良い個人・対人関係の調整に役立つか?
(What are Personal and Interpersonal Adjustments ? How do Yoga practices help achieve a better Personal as well as Interpersonal Adjustment ? )
Q6.欲求不満とは何か?しばしば用いられている自我防衛の手段のどれか2つ説明せよ。欲求不満に対応する上で、何故ヨーガの方法は通常の手法より優れていると理解されるか?
(What is Frustration ? Describe any two of the defense mechanisms often resorted to by the pepole. Why Yogic methods are often found better than conventional methods in tackling Frustration?)
Q7.「祈り」とは何か?祈りの主な種類は何か?ヨーガ実践者と同様、一般の人々にどのように祈りが役立つのか?
(What is "Prayer" ? What are the its main types ? In what way Prayer is helpful to the common man, as well as, to the Yoga Sadhaka ?)
【感想】
校長先生が担当されてる講義でした。心理学の観点からヨーガを紐解いていく興味深い講義でした。
試験後に感じた感想は、特にこの教科に関しては、過去問より概要に沿ってまとめて理解しておく方が、試験問題に対応しやすいと思いました。
6)指導法(Teaching Methods for Yogic Practice)
【概要】
①概論:実践授業とヨーガの実践においてそれを活用することの必要性
(Introduction : Need of Practice Teaching and its use in Yogic Practices.)
②ヨーガの実践授業を伴う科学原理
(Scientific principles involving Yogic practice teaching.)
③実演の技法:その意味
(Presentation Technique : Its meaning.)
④授業補助物:その意味と必要性
(Teaching Aids : Its meaning and need.)
⑤クラス・アレンジメント:その意味と必要性
(Class Management : Its meaning and need.)
⑥レッスン・プラン:意味と必要性
( Lesson Plan : Meaning and need.)
⑦ヨーガの実践におけるレッスン・プランの準備
(Preparation of Lesson Plan in Yogic practices.)
⑧異なるヨーガ・レッスン・プランにおける時間配分
(Time allotment in different Yogic lesson plans.) ⑨レッスン実演
(Lesson Presentation.)
【試験問題】
Q1.ヨーガとは何か?また、どのようにヨーガの実践は分類されるのか?
(What is yoga and how yogic practices may be classified?)
Q2.指導の範囲について下記の用語について定義せよ。
(Define the terms given below write down the scope of teaching.)
i. 指導者(Teacher)
ii.指導(Teaching)
iii.学習(Learning)
Q3.ヨーガクラスで使われる異なる指導法とは何か?
(What are the different teaching methods used in a Yoga class ?)
Q4.クラス場所を設けるのに重要な要因は何か?
(What are the factors having a significance in a classroom teaching setup ?)
Q5.指導の教訓をどれか2つ定義せよ。
(Define any two of the principles of teaching.)
Q6.クラスで何種類のフォーメーション(=マットの置き方)が使われるか?図を使って示せ。指導補助具は何か、また何故それが必要なのか?
(How many types of formation can be used in a classroom teaching class ? Show this with the help of diagrams. What is teaching aids and why the same are used?)
Q7.ウジャイ・プラーナーヤーマのレッスン・プランを書け
(Write down a lesson plan on Ujjayi Pranayama.)
【感想】
担当の先生は、ご自分の経験談や、失敗談を織り混ぜながらの講義で、実践的な授業だったという印象でした。授業で使われた教科書から試験問題は出てたので、教科書をしっかり読んで理解していたら大丈夫だと思います。
7)口答試験(Viva-voce)
【質問の内容】
・カイヴァリヤダーマでCCYを受ける目的
・YAMA&NIYAMAの違い
:YAMA→社会と自分の関わり、NIYAMA→自分に対する規則
・体の組織の名前
:呼吸器系、循環血管系、骨組織、消化器、腎尿路系、筋肉、内分泌系、皮膚系、骨格系、泌尿器、生殖系、リンパと免疫系、免疫系、神経系
・緊張とは何か?
【感想】
試験官の先生は2名で、1名は、外から来られた先生と、もう一人はスペシャル・ゲストで、一度レクチャーを受けたことのある先生方でした。
質問は基本的な事柄でしたが、普段レクチャーを受けてない先生というのもあり、少し受け答えに緊張しました。
II.修了試験・実技編
【ヨーガの実践リスト(List of Yogic Practices)】
1. パワナムクタ・アーサナ(Pawanmuktasana)
2. ナウカ・アーサナ(Naukasana)
3. ヴィッパリタ・カラニー(Viparitakarani)
4. サルヴァーンガ・アーサナ(Sarvangasana)
5. マツヤ・アーサナ(Matsyasana)
6. ハラ・アーサナ( Halasana)
7. ブージャンガ・アーサナ(Bhujangasana)
8. アルダ・シャラバ・アーサナ(Ardha Shalabhasana)
9. シャラバ・アーサナ(Shalabhasana)
10. ダヌラ・アーサナ(Dhanurasana)
11. バカ・アーサナ(Vakrasana)
12. アルダ・マッチェーンドラ・アーサナ(Ardha Matsyendrasana)
13. パスチモッターナ・アーサナ(Paschimotanasana)
14. ヴァジュラ・アーサナ(Vajrasana)
15. スプタ・ヴァジュラ・アーサナ(Supta Vajrasana)
16. ヨーガ・ムードラ(Yoga Mudra)
17. ウッカタ・アーサナ(Utkatasana)
18. チャクラ・アーサナ(Chakrasana)
19. ヴリクシャ・アーサナ(Vrikshasana)
20. ウディヤーナ・バンダ(Uddiyana Bandha)
21. カパーラバーディ(Kapalbhati)
22. アヌロマ・ヴィロマ(Anuloma Viloma)
23. ウジャーイー(Ujjayi)
24. シャヴァ・アーサナ(Shavasana)
25. マッカラ・アーサナ(Makarasana)
26. タダ・アーサナ(Tadasana)
27. パーダハスタ・アーサナ(Padahastasana)
28. パールヴァタ・アーサナ(Parvatasana)
29. ゴームカ・アーサナ(Gomukhasana)
30. アカルナ・ダヌラ・アーサナ(Akarna Dhanurasana)
31. シンハ・ムドラー、ブラフマ・ムドラー及び幾つかのクリア
(Simhamudra, Brahmamudra & Selected Kriyas)
32. マントラ & オームの暗唱(Recitaion of few Mantras & Om )
【感想】
上記の中から、いくつかのアーサナ、プラーナーヤーマ、バンダが出ました(ムドラー、マントラは試験に含まれてませんでした)。
前日に一度、同じ流れのデモ・レッスンを行ってくれたので、特に問題なく終わりました。
III.教育実習(Teaching Lesson)
課題:ナウカ・アーサナ(ボート・ポーズ)
時間:20分
【指導方法】
最初にヨーガとは? アーサナとは? の説明
↓
マントラ
↓
チャートを使って、ポーズの利点、注意点を説明
↓
モデルを使って、ポーズの流れを説明
↓
セルフ・プラクテイス(インストラクションなしで各自練習)
↓
グループ・レッスン(インストラクションに合わせて動く)
↓
質疑応答
↓
OMマントラ
↓
クロージング
【感想】
出席番号順に行われたので、初めの方の人の方が準備や練習する時間が少なかったので、可愛そうでした。
画用紙を買ってきて、それにアーサナの写真のコピーを貼り、説明を書いてチャートを用意しました。
一人が終わるごとに、みんなで良い点や、悪かった点を挙げて感想を言い合いました。
IV.総括編
①『カイヴァリヤダーマ』の6週間コースを受講する価値はあったか
ありました。
ヨーガを体系的に、アカデミックなアプローチで学ぶ事ができました。
6週間では、ヨーガの伝統知識の上澄みの上澄みに触れただけにすぎませんが、それでもその部分を消化するのには、もう少し時間が掛かりそうです。
焦らず自分のペースで、これからも伝統ヨーガの知識、実践を深めていきたいと思います。
②ロナウラの総合的な学習環境はどうであったか
構内には緑が沢山あり、花も沢山咲いており、学校の奥側には山が見える、というロケーションで、自然に囲まれた場所でした。
気候的にも過ごしやすく、ヨーガを総体的に学ぶのには、とても適した環境でした。
また、これまではヨーガに興味があっても、インド文化には特に興味がなかったので、インド文化に触れる機会や、実際にインドの方からヨーガを学ぶ機会がありませんでした。
しかし、今回実際にインドに身を置き、インド人のクラス・メートとの交流や、アカデミックな知識、インド文化や宗教観を背負ってる方達からヨーガを学ぶ機会をもてた事は、少しですが、ヨーガの背景にあるインド文化を実際に肌で感じる事が出来、とても貴重な経験となりました。
そして6週間、自然に囲まれた環境に身を置き、毎日同じ時間にアーサナ&プラーナーヤーマを行い、マントラを唱え、瞑想し、同じルーティンで過ごし、消化しやすいご飯を頂くことで、日に日に心も身体も頭もクリアで清々しく感じる様になり、心の状態を平静に保ちやすくなった様に感じます。
やはり、環境、食べ物、過ごし方と、総体的に整えていくことで、ヨーガの効果をしっかりと引き出せ事を実感しました。
③6週間コースで消化したことはどう役立つか
今後、ライフ・ワーク的にヨーガを続けていく上で、方向性を確認するのにとても役立ちました。
また、もう一度原点に戻り、ヨーガとは?という所から理解するのに役立つと思います。
④今後のヨーガに対する展望
ヨーガに対して過剰な期待や、誤解を持たないように、カイヴァリヤダーマで学んだコトをゆっくり消化し、実践していきたいと思います。
また、多くの方がカイヴァリヤダーマで学ぶ機会が増え、「Knowledge Base(ナレッジ・べース)」のヨーガが広く行き渡り、ヨーガが真の意味で多くの方々の役に立つ日が来るといいな、と思います。
以上です。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
今後、ライフ・ワーク的にヨーガを続けていく上で、方向性を確認するのにとても役立ちました。
また、もう一度原点に戻り、ヨーガとは?という所から理解するのに役立つと思います。
④今後のヨーガに対する展望
ヨーガに対して過剰な期待や、誤解を持たないように、カイヴァリヤダーマで学んだコトをゆっくり消化し、実践していきたいと思います。
また、多くの方がカイヴァリヤダーマで学ぶ機会が増え、「Knowledge Base(ナレッジ・べース)」のヨーガが広く行き渡り、ヨーガが真の意味で多くの方々の役に立つ日が来るといいな、と思います。
以上です。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
0 件のコメント:
コメントを投稿