2009年9月30日水曜日

バンコクの近況2009年9月

こんにちは!!
みなさん、お変わりなくお過ごしでしょうか。

そろそろ日本は、気候の良い実りの秋を迎えて、いろいろな秋のプログラムを楽しんでいらっしゃることと思います。

今月も月末になりましたが、「バンコクの近況2009年9月」です。

こちらは、雨季の終わりに差し掛かっています。
雨季の終わりには、夕方から夜にかけて、雨がよく降ります。

午前中は、さわやかです。
心持ち、日差しも弱まってきたように思います。

こちらは、この変動の時代にあって、ますます精神面の向上心旺盛のタイの人たちと、相変わらず、ヨーガでの楽しい日々が続いています。
 
 
1)シーナカリン・ヴィロード大学(SWU)コース

SANY0074ss

(大学のグランドが工事中、地下駐車場になります)
 

7月から始まったバンコクのシーナカリン・ヴィロード大学(SWU)の人文学部哲学・宗教学科でのヨーガ・コースも、すでに11週目に入りました。

クラスは、徐々にアーサナからプラーナーヤーマや、ムドラー・バンダの練習へと比重が移って来ています。わたしたちも、もっとも充実感を感じる段階で、ヨーガをやって来て良かった、と再確認する時期です。

インドと比べれば、はるかに日本の文化に近いタイ社会ですが、異国の大学で、コミュニケーション問題を抱えながらの仕事は、何かと、大変です。

それでも、タイで仕事を続け、毎回、受講生から「期待以上だった」というフィードバックを貰っているのは、こちらでは、ヨーガの価値を良く引き出せる環境が整っているからだと思います。


「伝統的アーサナ」と「今どきのアーサナ」

アーサナの部分は、最後のシャワ・アーサナでのリラクゼーションを入れて、今は1時間ほど練習します。最初の頃は、アーサナだけで1時間半以上時間を取っていました。

すでに、講義の時間に、ハタ・ヨーガの伝統文献である「ハタ・プラディーピカー」に出て来る15のアーサナや、「ゲーランダ・サンヒター」で解説されている32のアーサナについて、原典のサンスクリット語の記述を引用しながら、徹底的に解説してあります。

そして、いわゆるフィットネス系の、「今どきのアーサナ」が、どれほどハタ・ヨーガの「伝統的アーサナ」からかけ離れたものかを知って、受講生のみなさんは、ちょっとショックのようです。

しかし、伝統に従ったアーサナを学ぶことで、ヨーガ自体への信頼性は高まるようです。

また、「今どきのアーサナ」のルーツがインド式身体鍛練体操であり、ヨーガの目指す「精神面での成熟」とは直接の関係がないもの、スパルタ式に青少年の肉体を鍛える目的のもの、ということを知って、むしろ受講生のみなさんは安心するようですね。

つまり、もともと30代・40代のひとが、それも、からだに健康問題が出て来ている段階のひとたちが、ムリにやるような性質のものではない、ということが、はっきりするようです。

「伝統的アーサナ」と「今どきのアーサナ」は、ルーツも目的も違う、ということですね。

「今どきのアーサナ」のルーツは、インドのヒンドゥー教のバラモン・クシャトリアといった上位カーストのこどもを躾ける体操である「スーリア・ナマスカール」や、やはり、上位カーストの子弟の肉体を鍛える激しい身体鍛練体操です。

しかし、ヨーガに興味を持つ人たちは、ヨーガの心身統合的な穏やかな作用や、精神面での効果に期待している方たちでしょう。それは、ハタ・ヨーガの領域なのです。

このあたりのよじれ現象が、ヨーガ問題をより分かりにくくしていると思います。


インドの背景の理解

わたしたちが指導するアーサナは、ロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所の創立者の「クヴァラヤーナンダ(1883-1966)」が、ハタ・ヨーガの伝統に忠実な技法を、合理的・科学的に解釈し、体系付けたものです。

「クヴァラヤーナンダ」は、学生時代にはインドの伝統的体育学(シャストラ・ヴィッディア)を専攻していましたので、各種のインド式の身体鍛練体操にも精通していました。

しかし、後に、彼は「ハタ・ヨーガ」の修行と研究に専念することになると、純粋にハタ・ヨーガの伝統の技法だけを研究対象とし、それ以外の身体技法や体操法は、一切、「伝統的アーサナ」とは混ぜませんでした。

彼は、ハタ・ヨーガの技法の特性と、その精神面への作用の可能性について、合理的に解明し、そのメリットを最大限活用しようとしています。

その意味で、ヨーガの近代化での「クヴァラヤーナンダ」の貢献度は、抜群で、抜きん出ていますね。理念が明解で、目的と方法が一致しているのです。

このような、インドでのヨーガの近代化の経緯については、これから、日本でも、もっとよく知られて行くと良いと思います。そうすれば、ヨーガの技法の本質についての理解も深まり、不必要にヨーガで迷うひとたちも少なくなる、ように思うのです。


「メッタ・バーヴァナ(Metta Bhavana)」

クラスでは、ほぼ新しいポーズの紹介も終わり、皆さんアーサナの保持に気持ちよく集中している様子がクラス全体に漂って来ています。大学の講義室なのですが、みなさん、自分のお家のようにくつろいで、リラックスしています。

プラーナーヤーマでは、その集中度がさらに深まり、やはり呼吸に関しては、タイの人たちは抜きん出て優れている!と感じています。

9週目には、プラーナーヤーマの終わりの瞑想のときも、すでに空気が十分に静まって来たので、瞑想の最後に「メッタ・バーヴァナ(Metta Bhavana)」の練習を始めています。

「メッタ・バーヴァナ」は、「ヨーガ・スートラ」の第1章の後半の、さらに「心を成熟させるメソッド」のひとつにも挙げられていますし、仏教でも重要な実践項目に上げられています。

つまり、ヨーガのゴールであり、仏教でもその基盤となる「サマーディ(Samadhi)」に向かうためには、かならず通過する段階です。

日本語(漢語)では、「慈悲喜捨」の「四無量心」と翻訳されているものです。

敬虔な仏教徒であるタイの人たちにとっては、これなしには社会生活は出来ない、人格破綻者と見なされてしまうほど、この「メッタ(metta)」が強いか弱いかは、とても大事なことなのです。

この「メッタ・バーヴァナ」が始まると、さらに瞑想も締まって来るのが、タイの人たちの良いところ、感心するところですね!

再び、講義室の空気が変わります。空気が「メッタ(metta)」の色に染まるのです。

ヨーガのクラスでも、このような「空気」を作ることができるのが、わたしたちがタイで仕事を続けている理由と思うのです。

しかし....この瞑想の後5分間の休憩をはさんで、40分程度の講義があるのですが、この休憩の合間にみんなは廊下に出て、一斉に持ち込んだおやつを食べ始めるのですね。

それで、なかなか教室に戻って来ないのには困ってしまいます。

とかく、食べることに関しては、タイの事情はタイ特有ですね。いつでも、どこでも、所かまわず食べ始める「食べ物無法地帯!」がタイの文化です。

ある意味、楽しい文化ですし、それが、タイ特有の開放感と自由感を醸し出しているのも確かです。


インドは食に厳しいルール

その点、インドでは「食」に関して、なかなかきついルールがあり、宗教やカースト制度の枠の中で、食べることに関するタブーがいろいろあります。それが、インドでは外食産業が発展しない理由です(最近はインドも都市部は様変わりして来ましたが)。

「いつ、どこで、何を、誰と食べるか!」という細かい規則が、古代の「ヴェーダ」の時代から言われて来ていますので、普通の人も子供の頃から習慣として、からだに身に付いています。

だから、インドの人に日本の食べ物やお菓子をあげても、まず、喜ばれませんし、手も付けないのがふつうです。知らないものは食べないのがインドの人たちです。

また、インドの人に、インドの食べ物やお菓子をあげるときでも、何を、どのタイミングであげるか、たいへん神経を使います。

よくあるのが、「ファースティング(断食)の日」です。今日は断食の日なのでフルーツやポテトなど、この日に食べて良いと決まっているものしか食べない!という日が、月に何日もあります。

特に女性(主婦)は、週1回決まった日や、信仰しているヒンドゥーの神様に関係する日に、「家族の幸せや夫の健康長寿、一族の繁栄」を願って断食行をするのが普通です。

一家の主婦が定期的に断食行をしますと、家全体の徳が高まるのですね。また、男性も理由があるときは、ふつうに断食行をします。

ですから、とりあえずインドの知人が家を訪ねてきたら、まずお水を出して、それからチャイ(ミルク・ティー)を飲むかどうか、スナックを食べるかどうか聞くのが安全です。

また、ヨーガを長年やっている人や、自然療法に従っている人はカフェインを摂らないので、インド人なのにチャイも飲まない人もいます。このあたりも、たいへん気を遣います。

インドの人は、一度決めたことはやり通す強い信念がありますね。とかく原理原則を頑なに順守するのが、インド文化の特徴です。その点は、タイの文化とは、かなり違うと思います。


やはり強いタイの女性

また、クラスの中に何人かお母さんの人もいるのですが、その1人歯医者の女医さんが、よくお嬢ちゃんと一緒にクラスに来られます。

お嬢ちゃんはまだ3,4歳で、クラス中、母さんの横でポーズをしてみたり、床に寝転んだり、また座り机で絵を描いたりして、おとなしく2時間半を過ごしています。

こんな風景もタイならでは!でしょうか。クラスの仲間も、お嬢ちゃんをたいへん可愛がります。休憩時間にお化粧をしてあげたりしています。

土曜日はクラスが半日ありますが、お母さんとお揃いのタイの
民族服風のくつろいだ服装で来ることもあります。また、土曜日は、お父さんがクラスが終わる頃、お迎えに来ます。

タイの女性はほんとうに働き者で、街中の屋台のお店は、ほとんどが女性が切り盛りしています。また、高学歴の女性たちは、結婚しても社会的に地位の高い専門職を続けます。それが出来るのは、日本と比べたら、はるかに女性が仕事をしやすい条件に恵まれているからでしょう。

家庭の家事の仕事はメイドさんがやります。そして、まだまだ
大家族が多いので、小さい子供の世話はおばあちゃんが出来ます。そのように仕事を続けている女性が、わたしたちの周りにもたくさん見かけます。

ちなにみに、タイでは女系家族の伝統があり、結婚しても、特に女性の苗字は変わらず、夫は妻の親の家族と一緒に住むか、あるいは近所に兄弟姉妹が集まって所帯を持つことが、バンコクでは良く見られます。

実際、わたしたちが5年前の2004年に、マヒドン大学のラーマティーボディ校の医学・看護学部でヨーガ・コースを開講したとき、医学・看護学部の先生(女性)のご自宅の敷地内の一軒家が3ヶ月間宿舎として提供されたのですが、そこは奥さんのご両親の家でした。

母屋におばあさんと先生一家が住んでいます。同じ敷地内に分家の一軒家が数件あり、それぞれ、先生の姉妹の家族が住んでいました。

日曜日になると、男のひとたちが庭仕事をしているのですが、それは娘さんたちのご主人たちです。さしずめタイ版の「マスオさん?」ですね。


2)タイ伝統ハーブEXPO2009

 SANY0064s

9月の始め、9月2日(水)ー6日(日)の5日間、バンコクで最大規模のコンベンション・センターの「IMPACT」という会場で、
タイ政府厚生省主催の「National Herb Expo. 2009」というイベントがありました。

うちのMCB財団タイ・ヨーガ研究所も参加しました。今年で6年目になりますが、2004年の初回から、うちのオフィスもこのイベントの常連です。

今年も5日間の期間中、イベント会場でヨーガのセミナーが実施されました。期間中のうちのセミナーに出ると、タイ政府厚生省の主催者の名前で、ヨーガのセミナーに参加したという「証明書」が出ます。

この毎年のイベントは、うちのヨーガ・コースの受講生の発表の場でもあります。例年、その前年のコースの修了生グループが中心となって、会場のセミナー・ルームでヨーガ・クラスを運営することがルールになっています。

SANY0062ss
  
  
このイベントは、タイ政府厚生省の伝統医療・代替医療局の
プロジェクトで、タイの各地方に、古くからあった伝承医学・民間療法を復興・促進し、 公的な地域医療に統合することで、国民への医療サービスの質を向上させよう、とするものです。


ほんとうに良い企画ですね!国民のためになることです。

それに、タイの人たちは、とかくイベントごとも大好きです。イベントがあると、大量のひとが集まります。

メイン・ホールでは、広い会場に、所狭しと、薬草やオイルのお店やタイ伝統のマッサージを提供するブースがたくさん出店していました。

一口にタイ伝統マッサージ、と言っても、わたしたちも初めて見るようなマッサージがいくつもありました。

たとえば、火やオイルを使ったり、背中に乗って足でぎゅうぎゅうと押したり、木製のとんかちとノミのような道具を使って、からだのあちこちをこんこんと叩いたりと、本当に、さまざまでした。

SANY0066ss


それに、そこでやっている人たちも、バンコクの都会で見るような人とは
雰囲気が違うのです。このイベントのために地方から出て来た、かなり田舎の人たちです。

現在のように西洋医学が広まる前は、タイにもタイ式の医療体系が、きちんとあったことを伺えます。そして、まだ地方では、このような伝統医療に携わっている人が多く活動している、と聞きました。

今年に入って、タイ政府はお金のかかる西洋医療だけでなく、昔からあるタイの伝統医療を見直して、広めていくことを重点政策のひとつに掲げたと、聞いています。そして、この「National Herb Expo.」にも、すでに向う5年間の予算が付いているそうです!

医療技術がいくら進歩しても病気もなくならないし、病気の人も減りませんね。これは肉体を持っている人間の根源的問題なので仕方がない?!ことですが、しかし、もっと効率的に、経済的に解決する方法は、知恵を使えば、いくらでもあると思います。

国の経済的な事情が背景にあるのも理由ですが、タイの政府はとても良いところに目を向けたと思うのは、わたしたちだけではないと思いますが!

もちろん、この厚生省の政策に、ヨーガも認知されています。それでも、実際にヨーガが社会に浸透するには、地道で気長な活動が必要です。
 

SANY0071ss
 
 
ヨーガは病気の治療法ではありませんが、ヨーガが日常生活に
浸透して行くと、徐々に食習慣やライフ・スタイルや日常の考え方が良い方向に向かうので、まず、自分自身のためになります。

その結果、無理なく、からだとこころが健康、という状態が維持されるのが大事なポイントです。そのためには、お手本となるような人物や、同じ志向性を持つ人たちと交流することが、目的に向かって正しい方向に進むために、とても重要なポイントになると思います。

幸い、バンコクの「タイ・ヨーガ研究所」の周りには、瞑想を指導する高徳のお坊様をはじめ、大学の医療系学部の先生でありながら精神性への志向の強い方、タイの伝統医療に携わる方、仏教の教えのライフ・スタイルを貫いている方、といった、良いお手本となり、交流することでインスピレーションとなる方たちが、たくさん存在しています。

やはり、精神面での進歩のためには、全体的な環境が、とても大切に思います。

そういった、自分が無理なく向上できる環境に巡り会うことが、人生の幸運、という考え方があります。そのためには、日頃から良い行ないを心掛け、自分に幸運を呼び込む条件を整える、というのが伝統的な生き方ですね。


3)『パナ・ソム』での合宿セミナー無事終了
 

SANY0080ss 
 
バンコク郊外のリトリート・センターの『パナ・ソム(森のアシュラム)』で、9月19日(土)ー23日(水)の5連休を利用した、日本の方対象の合宿セミナーが実施されました。

バンコクは9月に入り、雨季も終盤となり少し激しい雨が降ったりと、お天気のことが心配でしたが、お蔭様で、最初の日、バンコク都内で集合する前に1時間ほど激しい雨があったくらいでした。

合宿中も1度くらい強い雨に見舞われましたが、全般的に良いほど良いお天気に恵まれました。

今回の参加メンバーは9名、日本の老舗のヨーガ団体に所属するグループの方が4名、親子(母娘)で参加された方2名、バンコク在住の方が2名、でした。

バンコク在住の方は、お1人は(男性)は「カイヴァリヤダーマ研究所」の6週間コース(CCY2007)を受講された方、もうお1人(女性)は今年3月に、やはり「カイヴァリヤダーマ研究所」で1週間の滞在プログラムに参加された方でした。

親子で参加された方のお母様はタイの合宿セミナーのリピーターの方で、今回3回目です。20年以上ヨーガに携わっておられ、今回は初めて保育士をされているお嬢様とご一緒にタイの合宿に来られました。

皆さん、この合宿セミナーに参加され、今まで勉強して来られたヨーガの価値を、新たに再認識されたようでした。

今回の『パナ・ソム』の合宿セミナー参加者のみなさんからのフィードバックは、またこららのブログに掲載されますので、どうぞ、楽しみにしていて下さい。

SANY0077ss

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

2009年9月8日火曜日

カイヴァリヤダーマ研究所:ディプロマ(D.Y.Ed.)コース2009-10(1)

ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』のレポート・シリーズです。

今年度(2009-10)の付属カレッジのディプロマ・コース(D.Y.Ed.)に、日本人の留学生の方が2名在籍中です(男性と女性)。コースは7月15日にスタートしました。来年4月末まで続きます(1学年間)。

以下は、今年の日本人留学生「C.A.」さんの1ヶ月経過レポートです。


Kdham2008_1 Kdham2008_5 kdhamcollege1-full;init_s


ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)1ヶ月経過レポート

「C.A.」さんは薬学部出身の薬剤師の方で、ヨーガやインドの伝統医学のアーユルヴェーダに深い関心をお持ちです。今年5・6月の6週間コース(C.C.Y.)を修了後、引き続き7月から付属カレッジの1年間のディプロマ・コース(D.Y.Ed)に進学されました。

6週間コース(C.C.Y.)はベーシックで体系的なヨーガの理論と実習を紹介するコースですが、ディプロマ・コース(D.Y.Ed)は、将来ヨーガの専門家・研究者となるための基礎を提供するコースです。ヨーガの古典文献を丁寧に講義し、古典文献にもとづいた伝統的な技法を指導するのがディプロマ・コース(D.Y.Ed)の特徴です。

雨季のロナウラの雨量はインド有数です。7月・8月のロナウラは激しい雨季の最中で、雨地獄・水地獄になります。10月に雨季が終われば、ロナウラはインド有数の過ごしやすい町になります。

何事も、天候も、極端から極端に、ドラマチックに振れるのが、インドの特性でしょうか。


インド留学で「ヨーガ」のステップ・アップ

インドへの短期・長期留学で、「ヨーガ」の勉強を深めたい方は、どうぞ、お気軽にお問い合わせ下さい。
的確なガイダンスと必要なサポートを提供させて頂きます。

『カイヴァリヤダーマ』のオフィスや付属カレッジとの調整や、ムンバイ空港到着後の出迎、車の手配、また、日本語ガイドなどの手配も可能です。


フィードバックの項目

「C.A.」さんには、次の項目で1ヶ月経過レポートをお願いしました。 

【プロフィール】
①日本の住所
②留学までの学歴・経歴
③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク

【ヨーガとの関わり】
①ヨーガ歴
②インド留学の動機と目的
③今までのヨーガの学習歴
④今後の展望や希望

1)場所と環境
①雨季のロナウラ環境
②学生寮の設備
③キャンパス・ライフの近況
  
2)カレッジについて
①今年度の授業料
②クラスの仲間(インド人・外国人) 
③講師陣
④実習クラスの進行状況
⑤講義の進行状況

3)1ヶ月経過した感想
 
 
●ロナウラの伝統的ヨーガ
    
ロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』で指導されている「ヨーガ」は、ヨーガの枠組みを決めている「パタンジャリ」の『ヨーガ・スートラ』と、中世の「ゴーラクシャナータ」系の「ナータ派」で発展した多種多様な「ハタ・ヨーガ」の技法の伝統に立脚しています。

そして、「ヨーガ」の伝統的なリソースに根拠を置きながら、
1920年代にインドで始まった近代的ヨーガ研究の発祥の地としての一貫性を保った、合理的な理論とスタンダードな技法の体系が構築されています。

また、宗教色・ヒンドゥー教色のないニュートラルで学術的なヨーガとして、インドの教育・医療分野や政策レベルでも、ロナウラの理論と技法が、実質的なヨーガのスタンダードと見なされて来ました。

一見地味なメソッドですが、一度身に付けておくと、一生マイペースで続けて行けるシステムとして、心身の健康の維持・促進から、無理なく「プラーナーヤーマ(呼吸法)」から「瞑想法」へと進む基礎を築いてくれます。

「ヨーガ」のルーツはインドにあります。ヨーガに興味のある方は、何らかの形で「インド」との接点を持って行くことが有利になります。
その場合、ロナウラが最短コースとなると思われます。

日本でもロナウラでヨーガを勉強した人たちによる「ロナウラ・コミュニティー」が形成され、発展することが、日本のヨーガ全体のレベルと健康度のアップになると思います。


◎6週間コース(CCY)

期間:6週間(年2回、冬期・夏期)
受講資格:高卒以上
定員:インド人65名+外国人
受講料(宿泊・食事込):外国人1000ドル
コースの目的:
ベーシックで体系的なヨーガの理論と実習を紹介

◎上級4週間コース(ATTC)

期間:4週間(3月15日ー4月15日)
受講資格:ヨーガ教師歴2年以上
定員:20名(インド人+外国人)
申込締切:3月6日
受講料(宿泊・食事込):外国人1500ドル
コースの目的:
ある期間ヨーガの指導歴のある方が伝統的ヨーガの枠組みをより深く把握し、ヨーガの知識と自信を深めるためのコース。

◎ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)


修業期間:1学年(7月16日開講、翌年4月20日まで)
入学資格:大卒(理系・文系学部を問わず、卒業成績45%以上)
年齢制限:35歳まで(外国人は年齢制限なし)
申込締切:5月末
授業料(宿泊・食事込):留学生4300ドル
コースの目的:
将来ヨーガの専門家・研究者となるための基礎を提供するコース。
 
 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

カイヴァリヤダーマ研究所付属カレッジ・ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)
1ヶ月経過レポート:「C.A.」さん(兵庫出身)

【プロフィール】

①日本の住所
兵庫県尼崎市

②留学までの学歴・経歴
2002年神戸学院大学薬学部卒業
その後、某製薬会社にて約4年間のMR(営業)
薬局にて、薬剤師として経験少々有り

③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
永続可能な、楽しい自給生活


【ヨーガとの関わり】

①ヨーガ歴
約2年半

②インド留学の動機と目的
アーユルベーダの先生から、この学校を教えていただいたのがきっかけです。古典テキストからヨーガを学べる点に魅かれました。

③今までのヨーガの学習歴
きっかけは、南インドのVinod Kumar氏宅に2ヶ月滞在し、ヨーガを学びました(知りました?)。その後、Kaivalyadhama Yoga Institute のC.C.Y.コース(2009 May-Jun)に参加し、今に至ります。

④今後の展望や希望
模索中です。

 
☆☆☆☆☆
 
1)場所と環境

①雨季のロナウラ環境

今年のインドは降水量が少ないそうです。ロナワラも同じです。

7月はどうなることかと思う程、雨が続く毎日でした。今は、曇り時々雨、そしてどしゃ降りです。

そして、寒いです。時にはカビも。

始めは、インド人生徒でも体調を合わせるのが大変で、1週間寝込んでいる生徒も居ました。

今は、お隣のプネーとムンバイでインフルエンザが流行しています。プネーでは2週間、学校閉鎖でした。生徒や先生の中には、キャンパス内でもマスクをしています。。。


②学生寮の設備

今は「Soham Kutir」という所で、外国人は生活しています。
はじめは、この「Soham」に移れるかどうか、とても不安でしたが、無事(?)移ることが出来ました。

よく停電し、蟻がいたり、時に蛙が現れたりしますが、とても(?)快適な日々を過ごしています。

ちなみに外国人の内、3人がシングル・ルームで、他2人はシェア・ルームです。


③キャンパス・ライフの近況


先週は、誕生日パーティーや、ガネーシャ祭り関係で、夜が忙しかったです。


2)カレッジについて


①今年度の授業料

4300ドル (シングル・バス付きは5300ドル)


②クラスの仲間(インド人・外国人)


計42名:女性18名・男性24名
(外国人の女性4名、男性1名含む)
入学当初は45名でしたが、諸事情により42名になりました。

○外国人について

・イタリア人(NOK foundation 奨学金取得・・・学費半額支給)
・ロシア人(ICCR 奨学金取得・・・学費全額支給)
・ポーランド人
・日本人 2名
の計5名。

○インド人について

把握している限りでは、
・アーユルベーダ医
・大学院卒業者(専攻は哲学や商業など様々)
・ヨーガ・セラピー・コース(2年間)卒業者
・ヨーガ・コース(4年間)卒業者
・教師
・ヨーガ指導者
・コンピュター関係で海外で働いていた人
・大学院入学前に親の勧めで来た人
等です。


③講師陣

パータンジャラ・ヨーガ・スートラ(Patanjala Yoga Sutra):
・B.R.シャルマ先生(Dr. B.R.Sharma)

ヨーガ・テキスト(Yogic Text):
・G.S.サハイ先生(Prof. G.S.Sahay)

ヨーガとメンタルヘルス(Yoga and Mental Health)
・R.S.ボガル先生(Prof. R.S.Bhogal)、現校長

解剖生理学とヨーガ・セラピー(Anatomy, Physiology & Yogic Therapy)
・S.バレカール先生(Dr. S.Bhalekar)

ヨーガと文化の統合・価値教育(Yoga&Cultural Synthesis&Value Education)
・R.S.ボガル先生(Prof. R.K.Bhogal)

ヴェーダの生理学(Vedic Physiology)
・D.R.ヴァゼ先生(Dr. D.R.Vaze)

教授法(Teaching Method)
・S.K.ガングリー先生(Dr. S.K.Ganguly)、元校長

実習(Practice)
・バーラット・シン先生(Mr. Bharat Singh):男子生徒
・サンディヤ・デキシット先生(Ms. Sandhya Dixit):女子生徒


【1週間(月ー土)の時間割】

2009_0824明里_時間割s 


④実習クラスの進行状況

毎日1ポーズずつ、新しいASANSを学ぶといったスピードです。
クリヤは、まだ全くしていません。クンバカもしていません。
 
 
⑤講義の進行状況

 
8月終わりの週に、やっと全ての先生がそろいました(事故で療養中の先生が戻ってこられました)。

進行状況について、うまく説明できませんが、ヨーガ・スートラの授業について言うと、1章18節までの説明が終わりました。


3)1ヶ月経過した感想

はじめは、環境と気候に戸惑いました。

その次は、学校側のマネージメントに戸惑いました。

今は授業の内容を掴むのに、苦労しています。

次から次に、いろいろ起こります。。。


Lonavla_20050508 024ms

(この項続く)



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2009年8月31日月曜日

バンコクの近況2009年8月

こんにちは!!
みなさん、お元気でお過ごしでしょうか。

早いもので、8月も終りですね。8月は、日本は台風に見舞われたり、地震が発生したり、自然の驚異もあったり、総選挙があったりしましたが、皆さんは、無事にこの夏を乗り切られたことと思います。

さて、「バンコクの近況2009年8月」です。

こちらは、常夏の南国タイで、陽気でのん気で、それでいて、仏教心に篤く、精神面の向上心旺盛のタイの人たちと、ヨーガで楽しい日々を送っています。

SANY0053 

SANY0054

 

「YouTube」に10月のコンフィレンスのお知らせ

「YouTube」に、10月末のわたしたちのヨーガ・コンフェレンスのプロモが上がっていますので、どうぞ、ご覧下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=McXl3bKHMCQ&eurl=http%3A%2F%2Fwww%2Ethaiyogainstitute%2Ecom%2F&feature=player_embedded

What's On..
TYI Network Conference 2009
"Knowledge Friendship & Way of Life"

日時:10月31日(土)・11月1日(日)
会場:TOT・アカデミー(Ngam Wong Wan Road)、バンコク
テーマ:ヨーガ&ネットワーキング
「知識と友人とライフ・スタイル」

日本の方の参加も歓迎いたします。ヨーガを通じて他のアジアの国の人たちと交流するのは楽しいことでしょう。


1)シーナカリン・ヴィロード大学(SWU)コース

こちらは、バンコクで今年度のシーナカリン・ヴィロード大学(SWU)のヨーガ・コースの6週目が修了したところです。コースは中盤に入りました。

大学も建築ブーム

わたしたちが滞在している「ゲスト・ルーム」は、大学の生協(Co-op)が運営しています。5階建てのビルで、1階と2階が生協の事務局、3階から5階がゲスト・ルームになっています。

SWUでのヨーガ・プロジェクトが本格化した2003年当時は、大学内のゲスト・ルームに3ヶ月滞在したこともあるのですが、さすがに短期滞在者用のゲスト・ルーム暮らしが3ヶ月は長く、ここ数年はコースの最初の1ヶ月だけ、キャンパス内に住むことにしています。

バンコクの自宅でもある『タイ・ヨーガ研究所』のオフィスからSWUへは、比較的通勤しやすいのですが、わたしたちにとっては、大都会バンコクでの通勤は、何かとたいへんです。

また、コースが始まってからの最初の1ヶ月は、特に大切な時期です。わたしたちもクラス指導に集中しますので、この時期は通勤問題のないキャンパス暮らしが必要なのです。

ゲストルームのあるビルと、クラスのある人文学部のビルは、広い中央グランドを挟んだ対角線上にあります。

さて、この2・3年、大学は建築ブームです。 あちこちに新しいビルが工事中です。中央グランドも昨年から工事中で、完成するとグランドの下は地下駐車場になり、大学近くの大通りのアショーク通りから地下道で、直接大学の地下の駐車場に入ることが出来るようになるのです!!

そして、地上のグランドには、もちろん最新のトラックや、サッカーやテニスが出来る設備が整い、その周りも公園のように整備される完成予想図が描かれています。

ちなみに、中央グランドは、以前は、夕方になるとこの地区に住むインド人家族や、近所のマンション住まいの愛玩犬たちのお散歩コースになっていました。いろいろなワンちゃんたちが散歩に連れて来られるので、さながらドック・ショーのような趣だったのですが、今工事中なので、みんな不自由していることでしょう。

このシーナカリン・ヴィロード大学があるスクンビット地区は、東京で言えば新宿・渋谷のようなエリアで、土地代も非常に高く、大学も再開発を余儀なくされているようです。

すでに学部の1年生には、郊外のオンカラック地区に新設された郊外キャンパスで授業が行われています。スクンヴィット・キャンパスの方は、夜間や週末の社会人向けのコースが年々増えています。日本でもそうでしょうが、このご時世、大学の生き残りをかけた方向性なのでしょう。

その点から言っても、ヨーガのプログラムは、人文学部哲学・宗教学科のサバイバルに、大いに貢献するのではないでしょうか。


豚フルで「ジャラ・ネーティ」前倒し

例年、クリヤ(浄化法)はコースの終わりの合宿で実習するのですが、今年はバンコクでも豚インフルエンザが流行しているので、早めにやることにしました。

毎土曜日は朝7時半から午後1時までが授業です。8月8日(土)、7時半から大学の人文学部のビルの6階の教室で通常のクラスを1時間。それから、クリヤの実習。2階の給湯室でお湯と塩を準備してもらい、1階の庭木のあるところで、ネーティ・ポットを使ったジャラ・ネーティのデモンストレーション。それからみんなで練習をしてもらいました。

初めはネーティ・ポットの先を鼻に差し込むことに抵抗を感じていた人たちも、実習が始まると皆、真剣に練習をしていました。それから、ポットを使わない「ヴィユット・クラマ」と「シート・クラマ」の練習。「ヴィユット」は鼻から口へ、「シート」は口から鼻へ水を流します。

鼻を洗った後は、再び6階の教室に戻り、うつ伏せのマカラ・アーサナで休みます。鼻を洗って壮快な気分になることに加えて、流行中の強力なインフルエンザへの予防対策となるということで、みなさん大変喜んでネーティ・ポットを家に持ち帰っていきました。ジャラ・ネーティは、朝起きて顔を洗うときに、一緒に鼻も洗うと、一日中爽やかな感覚が鼻から額周辺に続きます。

また、外出から帰ってきたときに、手を洗うのと同じように鼻を洗う習慣は、風邪やインフルエンザへの有効な予防手段と考えられます。このご時世、自分に役立つことは、どんどん取り入れたいものですね。


ジャラ・ネーティはクヴァラヤーナンダの考案

実は、今広く行われている、ポットを使ってやる「ジャラ・ネーティ(Jala Neti)」はカイヴァリヤダーマ研究所の創設者のクヴァラヤーナンダによって考案されたものです。

もともと、「ハタ・ヨーガ」のクリヤにあるネーティとは、鼻に紐を通して内側から摩擦で刺激するスートラ・ネーティのことです。水で鼻を洗うのは、『ゲーランダ・サンヒター』に出てくる「ヴィユット・クラマ」と「シート・クラマ」のカパーラバーティです。

『ゲーランダ・サンヒター』では、カパーラバーティに2タイプあって、空気を使ったカパーラバーティと、水を使ったカパーラバーティです。通常、「カパーラバーティ」として練習されているのは、空気を鼻に通す「ヴァータ・クラマ・カパーラバーティ」です。クヴァラヤーナンダは、鼻を水で洗うカパーラバーティである「ヴィユット・クラマ」と「シート・クラマ」をやりやすくために、専用ポットを使って鼻に水を流す技法を考案したようです。

それが、ネーティ・ポットとジャラ・ネーティの始まりです。今は「ジャラ(水の)・ネーティ」としてポット式が広まりましたが、それぞれのヨーガ技法の原典を知っておくことは大切と思います。

また、今回のコースでは、「ムドラー」も早目に、しっかりと練習して 貰うことを考えて、講義の資料作成に注力しています。病気への抵抗力・免疫力を高めるには、アーサナよりもムドラーが大変有効と考えられています。

このあたりが、そもそも「ハタ・ヨーガ」が、長い間秘伝として、大事にインドで伝承されてきた所以ではないでしょうか。


抜群の出席率

今年度のコースの週4回のクラスの出席率は大変良好で、欠席する人は本当に少ないです。30名の受講生が、毎回ほぼ全員出席。今までの年で、一番出席率が良いと思います。

また、今回の受講生の中には、シーナカリン大学から、宗教・哲学科の先生(女性)と卒業生(男性)、オンカラック・キャンパスの先生(男性)の3名が参加されています。

宗教・哲学科の卒業生のナット君は、将来の大学スタッフ候補です。インドにヨーガ留学もしてもらい、将来的に哲学で博士課程まで修了し、宗教・哲学科のヨーガの専門家として養成したい候補生です。

この春学部を卒業したばかりで、ご両親の意向もあるようで、まだ進路については決まっていないのですが、とりあえず、7月からはわたしたちのコースに入っています(わたしたちは、ナット君はインド環境でサバイバル出来るように思えます)。

また、今年度は、バンコクの繁華街のモダンなビルの中でやっているヨーガ・スタジオやフィットネス・センターで、ファッショナブルな「××ヨーガ」をやっていた受講生が多いのですが、最初は今までのスタジオのクラスと両方出席していたのが、SWUコースが進むにつれて、他のクラスには行かなくなるようです。

最近、どこの国にも、熱心なヨーガ・フリークのお嬢さんはいますね。「いろいろなヨーガを知りたいと」という動機で、いろいろなスタジオの掛け持ち感覚でうちのSWUコースにも来るようですが、数週間経過するとヨーガに対する認識の大転換が起きるようです。

それで、今までのスタジオに行かなくなると、それまでのヨーガ仲間から「何があったのか?」と話題になっている、というようなケースを聞きます。スタジオやフィットネスでヨーガをやって来たひとたちは、「動く筋肉」ばかりトレーニングしているので、アーサナでの静止が苦手です。アーサナの本来の目的である「静止する筋肉」がよくトレーニングされていないのです。

また、スタジオやフィットネスではプラーナーヤーマをやっていませんので、「呼吸する筋肉」のトレーニングもされていないようです。それで、「ハタ・ヨーガ」的にとても重要であるムドラーやバンダをコツを掴むのに、苦労されるようですね。

いったい、スタジオやフィットネスで流行しているヨーガとは何なのか?わたしたちも不思議に思いますが、そこから来た生徒さんも疑問に思い始めるようです。

100_8224

 100_8242


2)バンコクにゲスト

さて、8月は、バンコクに2組のゲストがありました。8月3日から6日まで日本から「T.E.」さん、そして4日から6日に韓国のキム・ソンジョンさんと2人の甥子さんがバンコクに来られました。

皆さんには、タイ・ヨーガ研究所(TYI)オフィスの近くにあるホテルに部屋を取りました。最近改築された中級ホテルで、うちのオフィスから近いので、ゲスト・ルーム代わりに使っています。空港からも車で30分程度です。

『Anda Boutique Hotel』
http://www.andaboutique.com/about.html

「T.E.」さんは3泊されて、大学のクラスに参加されたり、運河ボートを使ってバンコク中心街へ出られたりと、バンコクの休日を楽しまれました。

T.E.」さんは、わたしたちのプログラムの常連さんです。タイでの合宿セミナーには、2006年の1月と7月のワンサニットに2回参加されていますし、2006年12月のインド・スタディ・ツアーにご主人とご一緒に参加されました。また、今年・昨年と、長野の穂高養生園での合宿セミナーにも参加されています。

今年の初め、長年勤務された会社の仕事に一区切りを付けられ、充電期間中です。


韓国からのゲスト

韓国からのゲストは、長年の友人のキム・ソンジョンさんです。ソンジョンさんは、ご主人のキム・ジェチャンさんとご一緒に、初めてカイヴァリヤダーマのディプロマ・コース(1996-7)を卒業した韓国人です。1996年にインドに来たときから、いろいろとうちがサポートをして来ました。

カイヴァリヤダーマのコース修了後、うちの主人のアドバイスで、お2人ともプネー大学で勉強を続けられました。ソンジョンさんは、もともとカウンセラーなので、プーナ大学では心理学を、ご主人は哲学を専攻されました。

現在はソウルでお2人でヨーガ・センターを運営され、カイヴァリヤダーマ研究所で勉強する後輩のお世話もされています。この7月にもうちの主人がソウルに立ち寄り、キムさんたちのセンターでセミナーをして来ました。

『AOMA YOGA ACADEMY』
http://www.aomayoga.co.kr/

今回は、ソンジョンさんは、南タイのハジャイにある、『International Buddhist College(IBC 国際仏教大学)』というところで、10日間、上座部仏教のアビダンマ哲学のセミナーに参加するためにタイに来ました。

『International Buddhist College(IBC)』
http://my.thanhsiang.org/klintiendharm/ibc.htm

このIBCはマレーシアのペナン島の中国系仏教団体が母体ですが、イスラム国のマレーシアでは仏教大学を設立するのがむつかしいようで、国境を越えた仏教国のタイに設立されたものです。英語で授業が行われているようです。

8月は韓国も夏休みのようで、ソンジョンさんは、中学生の甥っ子さん2名を同伴しました。彼らは外国に行くのが初めてだったようです。甥っ子たちは大学の英語コースに参加していたようですが、初めての外国で、それも街から離れた「僧院」のような仏教大学で、ちっとも面白く無かったようです。バンコクに着いたときはかなり疲れていて、元気がありませんでした。

空港に出迎えに行き、うちの近くの「ホテル・アンダ」にチェックインした後オフィスに来てもらいましたが、いろいろと話を聞くと、とにかく2人は、「韓国料理を食べたい!」と言うことでした。

それで、いろいろ考えていた行動予定を変更して、スクンヴィット通りまで出かけて、大学近くの韓国料理店に行くことにしました。車の渋滞の心配がない運河ボートに乗って大学の裏門の船着き場へ着き、キャンパスを横切って、正門から近いところにある『大長今』の韓国レストランに入りました。

バンコク都内も最近は韓国料理店が増えています、が、わたしたちに
とっては「韓国料理=焼き肉」のイメージが強くて、あまり関心はありませんでした。

さて、『大長今』のテーブルに座ってメニューを見ると、疲れ果てていた甥っ子2人の様子はもう少し前とは違って、すっかり元気が出たようです。ソンジョンさんもベジタリアンですが、わたしたちも「肉なし」の注文をしてもらいました。

焼き肉以外にも、韓国料理はいろいろあるようですね。 皆さんの中にも韓国料理のファンの方がいらっしゃると思いますが、いろいろな野菜のキムチに、お豆腐やシーフードのスープや、お好み焼きのようなものもあって、イメージしていたものとはだいぶ違い、大変美味しくいただきました。

もちろん、中学生の甥っ子さんたちは、もう大満足の様子で、お腹いっぱい食べていました。ハジャイでは、韓国から持ち込んだ韓国インスタントラーメンばかり食べていたそうです。

そして、お店のオーナーのおばさんから、晩ご飯のおかず用に沢山のキムチを持たされました。韓国のひとたちは、韓国料理がないと、むつかしいようですね。ソンジョンさんたちもプネーに留学していたときは、自分たちでキムチを漬けていました。

さて、次の日は、ソンジョンさんと「T.E.」さんは、わたしたちがお勧めする「タイ・マッサージ+ハーブボール」のメニューのある、スクンヴィット通りの『アジア・ハーブ・アソシエーション』に行かれました。
http://www.asiaherbassociation.com/

2人の甥子さんはクーラーの部屋から出たくないとのことで、ホテルから出ませんでした。バンコクはソウルに比べ、彼らにとってどれほど暑く感じたことでしょう!

ソンジョンさんはマヒドン大学での瞑想と心理療法のコンフェレンスにも出席したかったのですが、甥っ子さんたちが「もう限界」だったので、その日の夜の飛行機でソウルに戻られました。

「T.E.」さんは、その日と、その次の日の夜の2回、わたしたちの大学のクラスに見学参加され、やはり夜の飛行機で次の目的地に、元気に旅立って行かれました。


3)8月12日は女王様誕生日

8月12日(水)は、タイ王国の女王様誕生日で国民の祝日、タイの「母の日」でもあります(12月の国王様誕生日は「父の日」です)。この日は大学のクラスもお休みだったので、わたしたちも久々にバンコク探訪に出かけました。

まず、滞在中の大学のゲスト・ルーム512号室(毎年仕事中は同じ部屋に滞在します)を出て、大学の裏手にある運河ボート乗り場から、プラトナーム地区の伊勢丹デパートに近い船着き場まで。約10分。

プラトナームでボートを乗り換えて、バンコクの西部、外国人ツーリスト街で有名なカオサン通りの近く、王宮広場の横を通るラジャダムノン通りの船着き場まで。約15分。

案の定、ラジャダムノン通り界隈は、女王様のお誕生日祝典のため、地方から出てきた人々が沢山集まっていました。また、お店もいろいろと出ていました。お店を見たりしながら、ぶらぶら歩いて,カオサン通りの中心部にやってきました。久しぶりです。

20年前、インドに落ち着く前は、よくカオサン通りに宿を取ったものですが、その頃と比べて、街の外観もだいぶ変わっています。一頃日本人やほかのアジア人の顔をよく見ましたが、その日はほとんど欧米人ばかりで、アジア顔は見かけませんでした。

カオサン通りの隣の通りの、小綺麗なゲスト・ハウスのレストランの、オープンエアのこじんまりとしたレストランで、軽く昼食を摂りました。

『Tuptim Bed & Breakfast』
http://www.tuptimb-b.com/

このところバンコクは、どんよりと曇りのお天気が続いていたのですが、 その日は女王様のお誕生日のせいか、よく晴れて、少し暑かったですね。

また、やはり日差しも強いので、昼食後、休憩をかねてカオサン通りでタイ古式・マッサージを受けることにしました。昼食後は休まないと、どっと疲れるのが南国です。外出するときは、どこで昼食を食べ、どこで休憩するか、注意深く行動計画を立てます。

マッサージを終えて、カオサンを抜けると、バンコクの本流のチャオプラヤー河に出ます。今日の探訪のルートは、「運河ボート+ゆったりと流れるチャオプラヤー河リバー・クルーズ」です。

SANY0056

SANY0057


カオサン通りの外れの船着き場から乗船。通常の乗り合い船ですが、
「エクスプレス」なので船がやや大型できれいで、タイ語と英語でガイドをしてくれたのですっかり観光気分に浸りました。

カオサン通り外れの船着き場の横に、新しいリバーサイド・タイプの小型ホテルが出来ていました。感じが良さそうでした。わたしたちにも、「機会があれば泊まりたい」、と思わせる雰囲気です。

『Navalai River Resort』
http://www.navalai.com/

若い頃、かってカオサン通りに親しんだバックパッカーが、その後年を重ねてベテラン・トラベラーになって、再び「カオサン」に泊まる、というコンセプトのようですね。

さて、タークシン橋のBTS(高架鉄道)へ乗り継ぎが出来る船着き場まで、所要時間30分ほど。チャオプラヤー河のこの界隈は、バンコク見所のハイライトです。クルーズ・ボートで河風に吹かれるのは、爽快で異国情緒満点です。

両岸には、以前わたしたちが仕事(2002年)をしたマヒドン大学・シリラート大学病院(タイの近代医学発祥の地)や、有名なお寺(ワット・プラケオ、ワット・アルン、ワット・ポーetc. )、そして有名のホテルのリバーサイド・カフェが並び、バンコクならではの風景です。

「エキスプレス」は7・8カ所止まったでしょうか。BTS(高架鉄道)駅で大方の人たちが降りました。英語でガイドをしてくれていた人も降りました。

そして冷房でよく冷えた、BTS(高架鉄道)に乗って、大学の近くのスクンヴィット通りのアショーク駅で降り、休日でひっそりと静かなキャンパス内のゲストルームに戻りました。

充実した、楽しい「バンコクの休日」でした。


SANY0050

 

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2009年8月23日日曜日

南タイのPSUへ出張

先週末は南タイのハジャイのプリンス・ソンクラー大学(PSU)への出張がありました。

今年の3月から、PSUの看護学部で、タイ政府厚生省代替医療局との共同プロジェクトの6ヶ月間のヨーガ・コースが実施されていました。
先週末がその最終セッションで、日曜日に修了式があり、そのゲストとして招待されたのです。

8月15日(土)午後にSWUのクラスが終わってから空港に向かい、飛行機でハジャイへ。到着後、大学内でのパーティーに出席、翌16日(日)は朝6時から8時までヨーガの実習セッション指導。

朝食後、9時から12時半まで講義。伝統的ヨーガについて。昼食後、4時まで修了式と受講生の研究課題のプレゼンテーション。

それから、関係者の打ち上げ夕食会。夜の飛行機でバンコクへ。ラームカンヘン通りの『タイ・ヨーガ研究所(TYI)』オフィスに帰って来たのは夜11時前でした。

地方への出張はいろいろと楽しみがあります。南タイはお魚が絶品で、フルーツも良好です。1泊2日の短期出張でしたが、接待で南タイの魚料理を堪能しました。

また、TYIのオフィスへのお土産に、今が旬で今年は大豊作のロンゴンというフルーツを、段ボール3個分持たせて貰いました。食べ物に関しても、タイの人たちは大いに気前が良いですね。

ロンゴンs 
 
 
TYI・PSU・厚生省の共同プロジェクト

このソンクラー大学(PSU)看護学部のプログラムには、うちのMCB財団タイ・ヨーガ研究所(TYI)がコンテンツを提供しています。

対象はタイ南部の医療従事者です。地方の公立病院や保健所に勤務されている看護師さんが中心で、医療従事者への、大学と厚生省による研修プログラム、という位置付けです。

今年は44名の参加者があり、来年以降も継続される予定です。この6ヶ月間のヨーガ・コースの修了証書(Certificate)には、厚生省代替医療局長と、PSU看護学部長の署名が入っています。

タイ政府厚生省代替医療局にはヨーガ部門があり、うちのTYIのディレクターのカヴィー氏がヨーガ部門の発足当時(2003年)からアドバイザーに入っています。また、代替医療局のヨーガ部門の担当官(女性)はうちのSWUコース(2003年)の受講生です。先週末もハジャイに同行し、修了式に厚生省側のプロジェクト責任者として出席されました。


強い看護学部

PSU看護学部は、1998年に、わたしたちが最初にタイでヨーガを指導した「発祥の地」でもあります。

Hadyai0002 Hadyai0004

Hadyai0006 Hadyai0025

   (10年前のPSUでのセミナーの様子)


当時、PSUの看護学部では、「Holistic Health Care & Eastern Wisdom(統合医療と東洋の叡知)」というプロジェクトを立ち上げたところで、その一環として、ヨーガにも注目していた、という絶妙のタイミングでした。

(その後、わたしたちはバンコクのサン・サエン・アルン財団に紹介され、当時そこのマネージャーだったカヴィー氏と出会い、現在に至る一連の展開が始まった、という経緯があります)。

PSU看護学部の「Holistic Health Care & Eastern Wisdom」は、インド系のヨーガ・アーユルヴェーダ・自然療法、中国系の漢方医学・気功・太極拳、タイの伝承医学・民間療法、そして、さまざまな瞑想療法やレイキ・心霊療法まで、いろいろと広範囲な試みを重ねたのですが、10年経過してみて、やはり、ヨーガが一番現実的で実用的、という結論が出た段階です。

(そうなるだろうと、わたしたちは予測していましたが......)。

それで、今後、PSU看護学部としては、さらにヨーガに注力して行く方針です。すでに、看護学部のスタッフの中に、ヨーガ研究をテーマにして博士論文を書く候補生が3・4名います。彼女たちは医療畑なので、インド哲学やヨーガの理論面を強化する必要があるので、今後、うちが博士課程学生へのインド哲学・ヨーガ哲学特講セミナーを依頼されています。

タイの大学は看護学部が強いです。女性の牙城ですね。タイには、一般的に「女性が強い」という文化的土壌があります。これは東南アジア全般の傾向でもありますが、タイの女性も勤勉で独立心が強く、女性の社会進出率と影響力は、かなりのものです(各所に「鉄の女」とあだ名が付いている女史がいます)。

さらに、タイの仏教的な「慈愛と献身」の精神が、医療系・看護系には強く反映しています。これも、女性の領域です。

この両者の相乗効果で、女の城である「看護学部」には、仏教的精神性を背景とした、独特な精神的強さとモラルの高さを感じます。

もちろん、タイの公的医療も西洋医学中心ですが、一方では、東洋的・タイ的・仏教的なアプローチを統合しようという志向性も強く、その傾向は、近年、ますます高まっています。それで、西洋医学系は医学部が独占しますが、伝承医学や代替医療・統合医療の分野は、看護学部が主導権を持つ、という役割分担が起きています。特にPSUではそれが顕著です。


精神性に基づく行動原理

看護学部には、病気で苦しむ患者さんを助けることや、国民の健康促進活動に貢献することには、何でも積極的に取り組みたい、という柔軟性があるようです。すでに医療現場でキャリアーを積んでいるプロですので、ヨーガを療法的に応用するにも、十分な基礎があります。

みなさん個人的にもヨーガに興味がありますし、ヨーガをテーマにした研究プロジェクトを企画したり、勤務時間内の新しい業務としてヨーガを扱うことを歓迎しています。

また、プロとしての医療活動に仏教的な精神性の強い裏付けがありますので、「ひとを助ける」行ないについての一貫した行動原理と、職業上の「業績を上げる」以上のモチベーションがあります。

さて、タイの仏教文化の磁場に生きる人々の行動原理は、「カルマの法則(因果応報)」によって先導されています。これは、インドにルーツがありながら、仏教を通じてアジア全域に広まった世界観であり、行動原理です。

自分が今置かれている境遇や、自分にやって来る幸運や苦難は、今まで自分が為した行ないの結果の集積である。そして、これから自分にやって来る自分の未来は、今・ここでの自分の主体的な行ないが、刻一刻と刻み続けている。

まず、そのように冷徹に悟ること。

そして、今・ここでの、自分の思考と、次の行動への動機と、コミュニケーションのスキルに細心の心配りをしながら、自分の次の行ないを生きて行く。

この人生観の背景が、仏教と同じインドの土壌から出て来ているヨーガが、こちらでは、順調に浸透して行っている理由に思えます。このような仏教的な行動原理の磁場と、そこで活動する人たちと仕事をすることで、わたしたちも、非常に貴重な経験を積み重ねて来ている、と思います。



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


 

2009年8月22日土曜日

SWUコース2009

バンコクのシーナカリン・ヴィロード大学(SWU)人文学部哲学宗教学科(ヨーガ研究室)で、今年度のわたしたちの担当プログラム「SWUコース2009」が進行中です。

  100_8167s
 
 
7月15日(水)に人文学部の講義室でオリエンテーション・ミーティング、その次の週末の7月17日(金)ー19日(日)に2泊3日のオリエンテーション合宿があり、7月20日(月)から週4回の通常クラスが始まりました。11月までの4ヶ月間続きます




オリエンテーション合宿
日時:7月17日(金)ー19日(日)
会場:『We-Train International』
http://www.we-train.co.th/We-Train%20Home.htm

SANY0044s SANY0045
SANY0048 SANY0046



通常のクラス
月・水・木:午後5時半ー8時
土曜日 :午前7時半ー午後1時

今年度の「SWUコース2009」の参加者は30名です。医師・歯科医・タイ伝承医学治療家といった医療関係者や、シーナカリン・ヴィロード大学の講師・教授陣も含まれています。

  

100_8185s



バンコクでの新傾向

さて、今年度の新しい傾向としては、近年国際都市バンコクに進出して来た外国の団体のインストラクターやスタッフの受講生が増えていることです。

例えば、アメリカに本部のあるヨーギー・バジャンの「クンダリーニ・ヨーガ」のインストラクター、アメリカの「ホット・ヨーガ」のインストラクター、インドのバンガロールに本部のあるシュリ・シュリ・ラヴィシャンカールの「アート・オブ・リビング」のバンコク支部のスタッフ、
「アイアンガー・ヨーガ」のインストラクター・・・・・などです。

わたしたちがタイで活動を始めた11年前は、バンコクでも、ヨーガについての活動はほとんど無かった、ものです。しかし、近年バンコクにもヨーガ系の新興団体や自己啓発セミナー系の団体が参入して来ています(
超高額の受講料を徴収します)。

ただ、そういった新興団体の指導者トレーニング・コースを受けても、たいていその団体のセミナーやクラスを運営するマニュアル的指導を受けるだけですから、インストラクターになってもヨーガそのものの
歴史的背景や、伝統的リソースの知識が欠けている、という段階です。

そのような状態で数年経つと、当然、不安が募って来ます。やはり、マニュアル的な知識だけでは続かなくなります。それで、不足している知識を補うためにシーナカリン・ヴィロード大学の
コースに来るというのは、正しい方向性になります。

こちらは大学のコースですから、誰にでもオープンです。中立で客観的、学術的枠組みで運営されますので、団体的・閉鎖的拘束もありません。受講料も大学の規定に従いますし、修了書も発給されます。従って、以前にどのような「ヨーガ」経験があっても、誰にでも有益ですし、
社会全体のためにも、有益です。

最初のオリエンテーション・ミーティングで、このコースは「ロナウラのカイヴァリヤダーマ研究所に蓄積されてきたリソースに基づく」
という説明をすると、たいてい受講生から、それでは、
・「カイヴァリヤダーマ・ヨーガ」なるものを教えるのか、
・それは、どのようなポーズをするのか、
という質問が来ます。

しかし、オリエンテーション合宿が終わり、通常クラスの講義が進んで行くと、そういった誤解は解消
して行きます。

われわれの「SWUコース」は、あくまでも、正統的・伝統的なヨーガ文献の資料研究と、科学的な実証研究をベースにした、理論的で学術的なアプローチによるヨーガ学習のプログラム、という
ことが理解されるようです。

(毎年、コース終了後の受講生のフィードバックは「期待以上だった」という反応になりますが、おそらく、今年もそうなると思われます)。


100_8255s   100_8253s



日本のトラウマとあやうい再ブーム

ところで、日本人は、一度、1995年の事件でヨーガに裏切られています。

当時、ヨーガは不可解な反社会的活動の温床、というような見方をされ、事件団体とは関係のないヨーガ関係者も、警察から活動内容を
調査されました。

このトラウマは大きく、未だに、ヨーガが日本のふつうの社会で真面目な議論の対象になりにくい、という雰囲気があります。日本では大学レベルや行政レベルでヨーガを扱う、という
流れが出来ないですね。際物や風俗扱いです。

1995年事件のようなヨーガ絡みのスキャンダルの無かった隣国韓国では、すでに複数の大学でヨーガが扱われています。また、わたしたちの仕事先のタイでは複数の大学(人文学部・健康科学部・看護学部・物理療法学部 etc.)でヨーガが取り上げられていますし、
タイ政府厚生省の代替医療局にヨーガ部門があります。

さて、近年、再び日本も「ヨーガ・ブーム」のようですが、1995年事件を起こした構造的問題が解消されていないままの再ブームなので、
やはり、非常にあやうい状況だろう、と思われます。

相変わらず、確実で鉄板なヨーガのリソースのない、浮ついた、
暴走気味のブーム、ではないでしょうか.....

このままでは、再び、日本人がヨーガに裏切られる、という展開にも成りかねない、という懸念があります。再びヨーガ絡みの大事件・スキャンダルが起きれば、また徹底的に
マスコミに叩かれるでしょう...(その可能性はあるように思われます)。

本来、ヨーガはインドの伝承文化です。非常に長い歴史と複雑な背景があります。しかし、ヨーガの場合、アメリカから来た××ヨガ・ヨーガ、日本人の○○先生の○○ヨガ・ヨーガ、といった軽薄な活動に流れる傾向があります
し、宗教カルトに利用されることも起きてしまいます。

一見、入り口は入りやすいのがヨーガですが、踏み込んでから先がたいへんなのがヨーガです。実際、かなりのリソースを根気よく消化して行かないと、すぐに方向性が見えなくなるのがヨーガの特徴です。


100_8169



●ヨーガ理解への最短コース

どの時代の、どのような社会環境・自然環境に生きていても、健康で安泰な、意義ある人生を送ることは、わたしたちみんなの願いです。

そして、ヨーガの技法の応用で、身体的・心理的なストレスへの耐性を高め、心身の病気を予防し、毎日の生活を超然的な充足感で送ることは、ヨーガに関わる人々みんなの共通の関心事です。

ヨーガで着実に結果を出して行くには、次の3つの領域でヨーガの理解を深めることが最短コースになるでしょう。

①「パタンジャリ(B.C.3-)」による理論的枠組み
②「ゴーラクシャナータ(A.D.10-)」による技法面の枠組み
③「クヴァラヤーナンダ(1883-1966)」による近代化の枠組み

この3点を核として理解を進めて行けば、
ヨーガはいくら深め続けても興味の尽きない無尽蔵の知恵蔵ですし、わたしたち外国人(日本人・アジア人)にも、十分消化吸収が可能なインド文化からの素晴らしい贈り物になって呉れます。

日本でも、常識的なヨーガの理解が進展し、ヨーガが一般社会に着実に貢献して行くには、ロナウラでヨーガを勉強した日本人が増えるしかないだろう、というのが答えです。その根拠は十分にあります。

幸いなことに、この2・3年、ロナウラに来る日本人の方が増えました。今年のディプロマ(D.Y.Ed.)・コースにも2名の日本人留学生がいます
(韓国人のディプロマ・コースへの留学生は、すでに延べ30名を超えます)。

時間は掛っても、日本でも、確実に伝統的なヨーガへの
理解は浸透して行く、と思われます。

今後、日本でも、ヨーガの実技と理論(インド思想・生理学・心理学等)をバランスよく学べる場が増え、研究・仕事としてヨーガに関わっている人たちが、安心して、継続して、客観的で中立な知識を深めて行けるオープンな
枠組みが必要に思えます。

そのような、常識的で、みんなに有益となるヨーガ活動は、ロナウラへの留学歴(短期・長期)のある人材が増えて行くことで可能になって行く、
と思われます。

インドへの短期・長期ヨーガ留学に関心ある方は、どうぞご相談下さい。適切なガイダンスとサポートが可能です。


100_8174

  

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

2009年7月27日月曜日

穂高編2009(続)

6月に長野の穂高の『穂高養生園』で実施された合宿セミナー、「穂高編2009」のフィードバック・シリーズの続きです。

日程①:6月15日(月)・17日(水)+18日(木)・・・ 参加13名
日程②:6月19日(金)・21日(日) ・・・・・・・・・・・・・ 参加30名
日程③:6月22日(月)・24日(水)+25日・・・・・・・ 参加17名

『ホリスティック・リトリート:穂高養生園』
http://www.yojoen.com/ 

 
CIMG1906


日程①:6月15日(月)・17日(水)+18日(木)に参加された宮崎在住の「N.K.」さん、及び、日程③:6月19日(金)・21日(日)に参加された、東京在住の「K.H.」さん(カイヴァリヤダーマ卒業生)、沖縄在住の「K.K.」さんの3名からのフィードバックです。みなさん、研究・仕事として、ヨーガに深く関わっておられます。

以下のような項目でフィードバックをお願いしました。

1)「穂高養生園」の環境と施設
①穂高の環境
②宿泊室(森の家・森の家)
③ホール(森の家・新森の家)
④ダイニングでの食事
⑤合宿セミナーの運営全般とスタッフの対応

2)講義と実習について
①講義の内容について
②実習について
③ヨーガについて理解が深まった点
④さらに興味や関心を持たれた点
⑤今後期待されるヨーガのプログラム
 
 
 
IMG_1524   
 
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

穂高編2009・フィードバック
「K.H.」さん(東京在住)

相方宏先生・秀子先生

> この度のセミナーではお世話になりまして、大変有難うございました。
> 内容の濃い、すばらしい御講義と御指導であったと感じます。
> とても充実した時間を過ごさせていただきました。
> 以下に、簡単ですが、感想を述べさせていただきます。

【プロフィール】

①住んでいるところ:
東京都

②現在されていること(仕事etc.)、今までにされて来たこと:
ヨーガ教師 兼 大学院生 兼 主婦。薬学部出身、現在上智大学大学院(地域研究専攻)で「ヴィヴェーカーナンダ(近代インドのヒンドゥー教改革者)の思想と運動」をテーマに研究。パドマ・ヨーガ・アシュラム(http://www.padma-yoga.jp/)、清泉ラファエラ・アカデミアにてヨーガ指導。

③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
現代ヒンドゥー教及びヨーガの展開。 年配の方や疾患のある方も視野に入れたヨーガの教授法(実技&理論)。研究と実践のバランス。

④ヨーガ歴・ヨーガを始めたきっかけ:
ヨーガ歴20年。カイヴァルヤダーマ・ヨーガ研究所付属ヨーガ・カレッジD.Y.Ed.コース修了(1991-1992)。

⑤今後のヨーガへの展望や希望
今後、ヨーガの実技と理論(インド思想・生理学・心理学等)をバランスよく学べる場が増えていくことを期待。 
 
 
1)「穂高養生園」の環境と施設

①穂高の環境と養生園の施設

静かで、とても良い環境だったと思います。個人的に山は好きですので、大変気持ちよかったです(昔よく行っていた、長野県飯山市の山間にある叔父のアトリエ周辺に 環境が似ていて、道を歩きながら、思い出していました)。

私は穂高駅から養生園までタクシーを利用したのですが、 有明駅で下車し(そのようにホームページにあったのですが・・・)何人かで落ち合って、養生園まで行けるようにした方がよかったと思いました。

施設は、ロッジ風で気取りのない感じがよかったです。特に、森の家のセミナールームは、窓一面に緑が見えて、気持が良かったです。今回のような集中的なヨーガのセミナーには適していたように思います。

段差や階段が多かったり、各家の間の移動を伴うので、比較的元気な方向けの施設と感じました(足腰の不自由なお年寄り向きではないように感じました)。森の家と里の家の間を車で送迎していただいて、よかったです。
 
②宿泊室とホール(森の家・新森の家)

宿泊室はシンプルで快適でした。内側から鍵はかかりますが、外からかける鍵はないので、貴重品の管理は注意が必要と感じました。男性のお風呂場の隣でしたので、話声が少々聞こえました。

アーサナのホールは窓がまだ入っておらず、朝は風が冷たかったのですが、またそれも自然と一体といった感じで、ショールもあったので特に問題はありませんでした。

③ダイニングでの食事

野菜や穀類中心の、本当に身体によい健康食という感じで、メニューも工夫されていて、なおかつ、自然な味付けが美味しかったです。結構お腹が張り、腹もちも良かったです。

私は普段、胚芽米や7分づき程度のご飯を食べているので、玄米は消化が遅かった感じです。

ヨーガの実技との相乗効果でしょうか、余分な脂肪が落ちた感じです。1kg体重が減りました。

④合宿セミナーの運営全般とスタッフの対応

運営はよくしていただいたと思います。 ただ、セミナー全般のプログラムは時間的に少しタイトであったようにも感じました。

里の家に宿泊しましたので、講義や食事は森の家、お風呂は里の家、実習は新森の家、という具合に、移動が多かったので、余計にそのように感じたのかもしれません。

場所が変わることによって、気分が変わるという良い点もありましたが、講義の内容を消化する時間や、もう少し休息できる時間があってもよかったかな、とも思いました。

スタッフの方々のさりげないサポートの仕方がよかったと思います。

⑤追加プログラム(穂高探訪)について

参加しませんでした。


2)講義と実習について
 
①講義の内容について

『ヨーガ・スートラ』の解説が非常に良かったと思います(高速に進むところがあるので、集中して聞く必要がありました(笑))。

ヨーガの歴史についても、古代から現代までを網羅していて、流れがよくつかめました。カイヴァリヤダーマのコースを受講する前に、相方先生のセミナーに出れば、理解度が一層深まるのではないかと思いました。私にとっては大変有益な「卒後教育」になりました。

②実習について
 
宏先生、秀子先生の御指導のコンビネーションが絶妙です。 秀子先生の落ち着いたトーンのインストラクションによって、ゆったりと、 「内面を感じて」実習することができました。

ムドラーやプラーナ―ヤーマなど、技法の解説がわかりやすかったです。 また、マットや座布団を補助的に使うのも、負担がかからなくて良いと思いました。

朝の瞑想、夜のトラータカも、心が落ち着いてよかったと思います。 もう少し長めのシャヴァ・アーサナも希望いたします。
 
③参加されて有益だった点
 
ヨーガの理論や実技の中で、記憶があいまいになっていた部分が、クリアになりました(まだまだ復習が必要ですが・・・)。客観的に自分の実践や講義をふりかえることができて、 取り入れていきたい点が多々あったことです。


実習のインストラクションの仕方によって、身体にかかる力や、動かしやすさが、こんなにも違うものか、ということを感じました。

例えば、コブラのポーズでは、今まで幾分上体が反らしにくかったのですが、今回は、首に無理がかからないで、スムーズに上体を上げることができて、2日目、3日目に「オッ、違う」と心の中で思いました。そんな小さな点でも、軌道修正されたことは嬉しかったです。

時折原典に帰り、その的確な解説を聞き学び、勉強し続けることが 大切であることを、再認識致しました。通常の実習者にとって、サンスクリット語など、やはり言葉の壁は厚いと思います。そのような文献の解説を、先生の楽しいお話で時々笑いながら、 的確な日本語で聞けるのは、有難いことです。

④さらに興味や関心を持たれた点

『ヨーガ・スートラ』を心理学的に捉える点。 無理なくできるプラーナーヤーマの実習法。 ヨーガとブラーミン階級(やサドゥー)との関わり。 バーヴァナ・ヨーガの扱い方。

⑤今後期待されるヨーガのプログラム

④に記したような内容の御講義、また、上級者編として『バガヴァッド・ギーター』などについてのお話も伺いたいと思います(先生は『B.G』を読むなら『ダンマパダ』を読んだ方がよいと仰っていましたが・・・)。

今回もお聞きすることができましたが、個人的には「近現代史におけるヨーガ」といった、歴史的な背景とヨーガとの関わりや、
「ヨーガとスーフィズム」や「ヨーガと仏教」(共通点と差異)というような比較宗教学のようなトピックのお話もお聞きしたいと思います。

今後、復習をしていきますと、より深く感じる部分も出てくると思いますが、現時点で思いつくまま、記しました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
K.H.
 
 
 CIMG1913
 
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 

穂高編2009・フィードバック
「N.K.」さん(宮崎在住)
 
相方宏&秀子先生へ
> 今回のWSも大変お世話になりました。
> 新しい方との出会いや、自然の中で過ごすコトで、
> 心身リフレッシュしました。
> そして、また今回も相方先生の講義&実習を受けれたコトに感謝です。
> どうもありがとうございました。

> また、秋にタイで先生にお会いできるのを楽しみにしてます。
> これらも、先生のご健康とご多幸をお祈りしてます。

【プロフィール】

①住んでいるところ
宮崎県宮崎市。椰子の木が沢山あって、綺麗なビーチのある南国です。

②現在されていること(仕事etc.)、今までにされて来たこと
OL→海外放浪→ヨーガ・インストラクター→ヨーガ・スタジオ経営(http://kusunamikiyogastudio.miyachan.cc)

③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
ヨーガ、自然療法、自給自足に近い生活、料理、旅、サーフィン

④ヨーガ歴・ヨーガを始めたきっかけ
昔から、自然と共に暮らすライフスタイルに惹かれ、実際にそういうライフ・スタイルの方達がヨーガを取り入れてたので、なんとなく自分もしてみたいと思ってました。 約10年前にスポーツジムのレッスンを受けたのが初めてでしたが、その後、自分で本を買ってそれを参考に行ってました。

⑤今までのヨーガの講習・合宿・研修ツアーの参加経験
2005年サンフランシスコ It's yoga スタジオで全米ヨガアライアンス200時間コース修了。
2008年タイのワンサニット合宿へ参加。


1)「穂高養生園」の環境と施設

①穂高の環境と養生園の施設


環境は標高800m位の所にあるので、空気が良く、6月中旬でも涼しかったです。また、山の上ということと、梅雨が重なって、天気が変わりやすかったです。

外のデッキでアーサナを行ってる時に、激しい雨が降リ始め(テントが上に張られてるので、直接は濡れなかったです)雨の中、アーサナを行ったのですが、雨音を聞きながらのアーサナも気持ちよかったです。
 
養生園の施設は、宿泊する所とお風呂が離れていましたが、スタッフの方が送り迎えしてくれたので、問題なかったです。

②宿泊室とホール(森の家・新森の家)

宿泊部屋は、森の家に泊まりました。木材と土壁のシンプルで心地よいお部屋でした。夜も暖炉の空気が部屋まで届くように空調が設備されてて、心地よい暖かさでした。

森の家のホールは、大きな窓があり、そこから外の木々が見えて、ホールの中にいても、木々の中にいる様な感じがしました。

新森の家のホールは、窓がまだ設置されてなかったので、朝のアーサナを行った時は、凄く寒かったですが、手作り感溢れる建物で、完成が楽しみです。

③ダイニングでの食事

ダイニングは、森の家から歩いてすぐの所にあり、建物の中でも外でも食べれました。食事はスタッフの方達が丁寧に作ってくださったマクロビの食事で、どれもとても美味しかったです。

毎回、スタッフの方がご飯のメニューの説明を丁寧にしてくれました。 今回、初めて酵素玄米と言うのを食べました。モチモチして美味しかったです。

スタッフの方達が時間と手間隙をかけて丁寧に作られて食事だったので、 丁寧な気持ちで頂きました。 そしたら、少量のご飯でもゆっくり感謝の気持ちで頂くことで、心も体も満たされた気がしました。

④合宿セミナーの運営全般とスタッフの対応


合宿前から事前に段取りをして下さってたのと、スケジュールも無理なく組んでくださり、とてもスムーズに運んだように感じました。また、スタッフの方達もとても丁寧に対応してくださいました。

⑤追加プログラム(穂高探訪)について

追加プログラムで”中房温泉”へ連れてって頂いたのですが、行く前に相方先生から秘湯と聞いてたので、行くのがとても楽しみでした。実際、穂高養生園から更に車で奥に登っていったので、自分では絶対行けない場所だったと思うので、今回セミナーに追加プログラムとして付けて頂き、参加出来て良かったです。

2)講義と実習について


①講義の内容について


昨年タイのWSで相方先生の講義を聞いた時は、船を漕ぎながら聞いてたので(←スミマセンでした^^※面白く無かったのではなくて、暑さなどで体が疲れてたんだと思います。)、今回もう一度、しっかり聞けて、しかもかなり頭にスーっと入ってきました。

そして、講義の録音も配信して下さってるので、これから何度も聞いて、更に自分の中に落としていきたいと思います。

②実習について

以前、タイのWSで教えていただいたアーサナとムドラー、呼吸法をより詳しく教えて頂きました。今回は、特にバストリカの練習を先生のカウントに合わせて繰り返し行って下さったので、感覚を身に付けやすかったです。

③参加されて有益であった点


ヨーガの歴史、哲学、背景等を先生の冗談を交えながら楽しく教えて頂けて、本を読んだだけでは分りにくい部分も相方先生の講義で聞くと、理解しやすかったです。

④やや物足りなく思われた点

全般的にバランス良くカバーされてたので、物足りなさは感じませんでした。

⑤今後期待されるプログラム

今回の合宿の様に国内での合宿だと、海外に行ったことない方でも気軽に参加しやすと思いました。また、自然の中で合宿+温泉もあると、身も心も更にリラックス出来ると思いました。
 
 

CIMG1919

   
 
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

穂高編2009・フィードバック
「K.K.」さん(沖縄在住)

相方先生

> セミナーでは大変お世話になり、ありがとうございました。

【プロフィール】

①住んでいるところ
沖縄県南城市。ブログを行っています。http://yoga.ti-da.net/

②現在されていること(仕事etc.)、今までにされて来たこと
カルチャーセンターや、公民館にてヨーガを行っています。

③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
古武道の稽古のため、沖縄に来ています。日本にてどのように、ヨーガ、仏教を活動していけばよいのか、日々模索しています。

ヨーガ、仏教でもさまざまな技法、思想があり、どうしてもそれら、技法の習得に熱心になってしまします。ですが、一番大切なことは、活動を通じて自分自身がそして周りの家族が、生きとし生けるものが幸せになっている?という何が幸せなのか?ということがライフワークです。

④ヨーガ歴・ヨーガを始めたきっかけ
古武道の稽古にて怪我をして、アーサナを始めました。19歳の頃、天台宗の寺にて二年弱お世話になり、それ以来、瞑想に興味があります。

⑤今後のヨーガへの展望や希望
ヨーガ・スートラ、ハタ・ヨーガの学習。インド、アジア、日本の思想、宗教(おもにヨーガ、仏教)の時代背景の学習


1)「穂高養生園」の環境と施設

①穂高の環境と養生園の施設

普段は沖縄にて海の中での瞑想ですが、穂高では、新緑の中の瞑想。 自然との一体感は瞑想を深めてくれます。

また、初日は梅雨の雨を満喫し、その後は、太陽によって、緑を楽しむことが出来ました。

②宿泊室とホール(森の家・新森の家)

守られた安心感のある森の家は、宿泊、講義に集中できる環境でした。建設中の新森の家は、窓がまだ、ついていなかったため、森の冷気や開放感を味わうことができました。

③ダイニングでの食事

充実した食事をいただきました。

④合宿セミナーの運営全般とスタッフの対応


運営、スタッフの対応もとても親切でセミナーに集中することができました。

⑤追加プログラム(穂高探訪)について

大きな露天風呂の温泉は、セミナーの締めくくりには、最適でした。心と体のストレッチ、整理整頓ができました。


2)講義と実習について


①講義の内容について


昨年、参加した時は、始めての情報に、大量の情報を取り込むことだけで追われた感じでしたが、今年は、情報を取り入れながら、整理、分析を行いながら、集中することができました。

②実習について

ヨーガのアーサナを行うという点が当たり前の説明でしたが、とても、納得がいきました。また、アーサナ、瞑想、バンダの関係の説明をいただき、今まで、ヨーガや瞑想を日常的に行うようになってから、うまく、心と体のバランス、健康が維持できなかった疑問の解決方法が見えました。

③参加されて有益だった点

昨年は、そのまま、聞くというだけの状態だったのが、一年がたち、講義、実習より、私が現在に必要なものを整理、分析ができました。そして、今後の課題、方向性がきれいに見えてきたことは、ヨーガを続けていくにあたり、とても自信になりました。

④さらに興味や関心を持たれた点

ヨーガスートラ、ハタ・プラディーピカー、ゲーランダ・サンヒターの理解を深めていきたい。

⑤今後期待されるヨーガのプログラム

講義では、ヨーガ・スートラ、ハタ・プラディーピカー、ゲーランダ・サンヒターの内容を段階的に学習。実践では、プラーナヤーマ、クリヤーなど。

IMG_1511 
  
 
  

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆