2008年1月19日土曜日

お正月合宿セミナー2008(1)

1月2日(水)ー6日(日)に4泊5日の日程で、バンコク郊外のリトリート・センター『パナ・ソム(森のアシュラム)』でお正月の「ヨーガ」合宿セミナーが実施されました。   
今回は11名の参加者の方がありました。81歳から28歳までの幅広い年齢層で、男性が4名、女性が7名でした。
    
わたしたちは2002年から、バンコク郊外のリトリート・センターを利用して、定期的に合宿セミナーを実施して来ています。毎回参加者は10名前後の少人数で、今回で17回目です。
     
会場としては、今まではバンコク都の東のナコンナヨク県オンカラック地区にある『ワンサニット・アシュラム』が主に利用されて来ましたが、今回はバンコクの西、ナコンパトム県のサラヤ地区にある『パナ・ソム』が利用されました。
      
(タイでの合宿セミナーは、今年も2・3回実施される予定です。詳細な日程は近日中にお知らせいたします)。
         
1)全体の日程
      
1月2日(水)  午後バンコク空港集合。車で移動。
1月3日(木)  終日「パナ・ソム」でセミナー
1月4日(金)  終日「パナ・ソム」でセミナー
1月5日(土)  終日「パナ・ソム」でセミナー
1月6日(日)  午前中セミナー。昼食後バンコクに移動、解散。

日本からバンコクへの往路は、1月2日(水)の午前に出発して、バンコクに午後3時半過ぎに到着する便をご利用下さい。日本からの直通便で飛行時間は5−6時間です。JL、ANA、TG、SQなど、各航空会社が運営しています。
    
バンコク空港の到着ロビーが集合場所です。集合時間は午後4時半ー5時です。その後、車でバンコク郊外のサラヤ地区、マヒドン大学サラヤ校キャンパス近くにある「セミナー・ハウス」の「パナソム(Panasom)」にチェック・インします。

夕食後からプログラムを開始します。
      
「パナ・ソム(Panasom)」 
http://www.panasom.com/
伝統的なタイの建築様式を生かした施設ですが、都会人向けのセミナー・ハウスです。

2)スワンプール空港の集合場所 
 
1.飛行機が到着
2.サテライトから空港ビル・コンコース内に入り、「イミグレーション」へ
3.「イミグレーション(Immigration)」の「パスポート・コントロール」を通過
4.荷物ベルトから預けた荷物の受け取り
5.進行方向の左手に進む
6.税関通過(申告なしのフリーパスです)
7.「ゲートC」から外に出る(国際線は「ゲートB」と「ゲートC」があります)
8.現地スタッフとわたしたちがお迎え
9.左手に進んだところにある、イスの並んだ待合い場所が「集合場所」

税関を通過するとき、左手にある「ゲートC」から到着ロビーに出て、左手に進んで下さい。そこで、わたしたちとうちのスタッフに合流します。みなさんと合流後、空港のカウンターでチャーターしたミニバスに乗って「パナ・ソム」に向かいます。スワンプール空港から「パナ・ソム」までは、車で高速道路経由で1時間少々です。 

3)1月2日(水)−1月6日(日)のスケジュール

1月2日(水)
 16:30−17:00 バンコク空港で集合
 17:00 空港を車で出発
 18:30 「パナ・ソム」にチェックイン、夕食。
 20:00 ミーティング

1月3日(木)ー5日(土)      
 06:00 実習
 08:00 朝食 
 10:00 講義
 12:00 昼食
 14:30 ティータイム・講義
 16:00 実習
 17:00 夕食
 20:15 講義
                     
1月6日(日)
 06:00 実習
 08:00 朝食
 10:00 講義
 12:00 昼食
 13:30 「パナ・ソム」をチェックアウト
 15:00 バンコク都内で解散
 
 
4)講義と実習の内容

1.講義

 ・ヨーガの歴史的背景
 ・パータンジャリ
 ・ゴーラクシャナータ
 ・クヴァラヤーナンダ
 ・近代化のプロセス

 ・ヨーガの基礎理論
 ・インド哲学的背景
 ・ヨーガの心理モデル
 ・ヨーガの生理学的モデル
 ・ヨーガの応用について

2.実習


 ・リラクセーション(シャワ・アーサナ)
 ・アーサナ
 ・ムドラー・バンダ
 ・プラーナーヤーマ
 ・クリヤ(浄化法)
 ・メディテーションの基本

5)「パナ・ソム」での過ごし方について

「パナソム」の施設と環境については、「Picasa ウェブアルバム」に写真が上げてあります。公開アルバムの「Panasom」のところです。 
http://picasaweb.google.com/hhyoga
  
1.服装について
 
1月上旬は乾季です。雨は降りません。服装は日本の夏服でOKです。タイトなスポーツ・ウエア、スパッツ、Tシャツ類は、南国では蒸暑く感じられます。また、洗濯しても乾き難いので、なるべく薄手のコットンのルーズな服が適しています。

バンコク都内のビルの中や交通機関内は過剰に冷房が効いていますので、上に羽織る長袖のシャツ類が必要でしょう。

2.「ヨーガ・マット」
    
「パナ・ソム」のセミナー室には「ヨーガ・マット」の備え付けはないので、日本でお使いのものを持ち込まれることをお勧めします。

こちらでは「キャンピングマット・タイプ」のものを「ヨーガ・マット」に流用しています。お申し込み頂ければ、こちらで準備しておくことも出来ます。1本250バーツ前後です。

3.虫除けスプレー・蚊対策
   
「虫除けスプレー」は日本から持参して下さい。常夏のトロピカルな環境ですので、「虫除け」はふんだんに使われた方が良いでしょう。また、「キンカン」などの「虫刺され薬」もご持参下さい。タイでは「レモングラス」から作られたお肌や環境にやさしいハーブ系の「虫除けスプレー」も売られています。
      
「蚊取り線香」も日本から持ち込まれても良いですが、タイランド製のものも売られています。

4.ランドリー・サービスの有無

   
ランドリー・サービスは頼むことはできますが、なるべく合宿セミナー中の洗濯はご自分でかんたんに済まされて下さい。

5.ドライヤー等の電気製品

タイランドの電圧は220Vです。海外旅行仕様の電気製品なら使えます。最近のデジカメや携帯の充電器などは「100Vー240V」の範囲で使用できるものが多いと思いますので、仕様をご確認下さい。「100Vー240V」と明記してあれば、タイでもそのまま使用できます。
     
使用電圧が100Vまででしたら変圧器が必要ですのでご持参下さい。電源プラグの形状は日本と同じですので、プラグのアダプターは不必要です。

6.講義の録音について

合宿セミナー中の講義はボイス・レコーダーで「MP3」形式で録音されます。帰国される時に「CD-R」で差し上げますので、録音器をご持参されなくても大丈夫です。

7.携帯電話、緊急連絡先

       
日本でお使いの携帯電話を「海外ローミング・サービス」の契約をして持参されるとバンコクでもそのまま使用できて便利です。また、わたしたちの携帯を「緊急連絡先」にしておいて頂いても結構です。

6)1月7日(月)の追加プログラム


「パナ・ソム」での合宿セミナーが終わった翌日、追加プログラムを予定しています。タイの「上座部仏教」の生きた伝統について、直接見聞を広めて頂くためのプログラムです。少し郊外への、楽しい外出にもなるでしょう。
  
自然環境を上手く生かしたタイの瞑想寺・瞑想センターは、一度訪ねてみる価値は十分あります。
     
1月7日(月)
 08:00 バンコク都内で集合
 10:30 「ワット・パンニャーナンダ・ラーム」訪問
 12:00 昼食
 14:00 「サティラ・ダンマ・サタン」訪問
 16:00 解散 

「ワット・パンニャーナンダラーム」はバンコク郊外のランジット地区にある、現代タイの高僧の「パンニャーナンダ・ビク」によって開設された近代的な瞑想寺です。環境の整った一般向けの瞑想センターを併設しています。
http://www.watpanya.org/

「サティラ・ダンマ・サタン」はバンコク都内の「ラームミットラ」地区にある、タイの尼僧「メイチー・サンサニット」さんの運営する近代的な瞑想センターです。キャンパス内に「タイ古式マッサージ」のセラピー・センターを併設しています。上質な「タイ古式マッサージ」を受けることが出来ます。
http://www.sdsweb.org/en/index.php
     

7)1月8日(火)の追加プログラム

8日の午後、わたしたちの仕事先であるバンコク都内のシーナカリン・ヴィロード大学人文学部の方で、大学のスタッフによる講義とヨーガのセッションを組む予定です。シーナカリン・ヴィロード大学は「スクンヴィット通り23」という、交通のアクセスの良いところに立地しています。
 
場所:
シーナカリン・ヴィロード大学人文学部6階講義室
スクンヴィット通り23
 
講義のテーマ:
ヨーガと仏教文化

1月8日(火)
 14:00 シーナカリン・ヴィロード大学集合
 14:30 講義
 15:30 休憩(1時間)
 16:00 実習(1時間半)
 17:30 終了・解散 
   
8)必要経費
     
1月2日(水)から6日(日)までの合宿セミナーのプログラム実施に関連した経費の内訳は次の項目です。2日(土)の空港での集合から、6日(日)のバンコク都内での解散までカバーされます。

1.交通費(2日空港から「パナソム」へ、6日「パナソム」からバンコクへ)       
2.宿泊代
3.食事代(2日の夕食から6日の昼食まで) 
4.施設使用料(セミナー室 etc.)
5.現地スタッフの経費・謝礼
6.全体のプログラムのコーディネート費
7.その他雑費

プログラムを実施するための「必要経費」は、4泊5日の合宿セミナー全体で1人当たり3万円前後(2人部屋共同利用の場合)と見積もっています。詳細は後ほどお知らせします。

システムとしては、プログラム実施に必要な経費の総額を参加者数で頭割りするシェアリング方式ですので、参加人数が増えますと、御1人当たりの分担分は減ります。
   
講義や実習の受講料については、「金額」を設定しない「ドネーション」方式です。これは「プログラム」修了後、参加された方々の「満足度」で個人的に決めていただいています。「精神性」の伝統に従い、定額の受講料は決めない方針です。
       
この「ドネーション」は、『H&H』の『PYAC(Promotion of YOGA in Asian Countries)/アジア諸国でのYOGAのプロモーション活動』の活動資金に加えられます。ご配慮いただければ幸いです。

1月6日(日)に合宿セミナーのプログラム終了後の自由行動につきましては、ご希望により、こちらでコーディネートいたします。お時間のある方はバンコク都内に1・2泊されて、観光をされるのも楽しいと思います。
   
9)海外旅行保険 

基本的に自己責任での「個人旅行」ですので、タイランドの滞在期間中の事故・健康上のリスクは、参加者ご本人が「海外旅行保険」に加入されることでカバーされるよう、ご手配下さい。

バンコクの医療水準は高いです。豪華ホテル並みの施設とサービスや、日本語の出来る医師の常駐している病院もあります。また、「予防接種」等はタイランドへの旅行には不要です。 

10)テキストのダウンロード

 
合宿セミナー中に利用する『講義ノート&実習マニュアル』があります。今回が初めてのご参加で、この資料をお持ちでない方は、次のホームページからダウンロードしておいて下さい。日本語版の方です(PDF)。
http://www.hhaikata.com/page015.html
    
また、タイのMCB財団で製作した「ヨーガ・ポスター」の日本語版(No.1 & No.2、JPEG)もダウンロードしておいて下さい。

11)ネーティ・ポット

      
合宿セミナーのプログラムとして、「ハタ・ヨーガ」の「クリア」の1つである「ネーティ」の実習があります。「ジャラ・ネーティ」用にはタイランドで製作した陶器製の「ネーティ・ポット」を利用しています。こちらで準備しておきます。また、「スートラ・ネーティ」用には、医療用の「フード・チューブ」を利用しています。どちらもこちらで準備しておきます。

もし、タイランド製の陶器の「ネーティ・ポット」を、まとめて日本にお持ち帰りになることをご希望でしたら、あらかじめ数量をお知らせ下さい。手配しておきます。1個150バーツでお分けします。飛行機の機内持ち込み荷物にすると、20個程度のお持ち帰りは可能でしょう。

12)「ヨーガ・マット」
     
合宿セミナー中に使用する「ヨーガ・マット」は、日本から持参されることをお勧めしていますが、もし、バンコクで「マット」の手配をご希望されるようでしたら、早めにお知らせ下さい。
      
こちらではかんたんな「キャンピング・マット」を「ヨーガ・マット」として流用しています。それをご用意できます。1本250バーツ程度です。

13)追加連絡事項 
 
1.パスポートのコピー

パスポートのコピーを2枚ご持参下さい。1枚はこちらでお預かりします。1枚はご自分の予備として下さい。

2.持ち込み通貨は円現金    

タイランドは日本の経済圏の延長ですから、お持込になる通貨は円の現金で大丈夫です。米ドル現金やトラベラーズ・チェックを用意される必要はないでしょう。
 
あらかじめ「イーバンク銀行」に振り込んでいただいた「経費」分で、合宿セミナーのプログラム実施に関連した出費は賄われます。

それ以外のお買い物や自由行動中の飲食費等の「お小遣い」分は、円の現金を持ち込まれて、現地通貨の「バーツ」に両替してお使い下さい。高額のお買い物には「クレジット・カード」利用が便利でしょう。    
     
1月2日の空港到着時に、銀行の両替カウンターで当面使われる「バーツ」を両替しておいて下さい。とりあえず、1万円程度両替されておくと良いと思います。

現在のレートで、1万円で3000バーツ前後です。お買い物の時は、およそ1バーツ=3円強の目安で計算されて、現地の物価感覚を図ると良いと思います。バンコク都内はどこでも簡単に外貨の両替が出来ます。
               
3.お茶・紅茶・珈琲 etc  
   
セミナーの休憩時間中の「お茶・紅茶・コーヒー」類は、日本から持ち込まれることも出来ます。セミナー室ではお湯は自由に使えます。日本から「ほうじ茶」のティーバック等を持参されると重宝されるでしょう。珈琲等は、もし、フレッシュ・コーヒーが良い方は、フレッシュ・コーヒーを一杯づつ淹れる「ドリップ・パック」を日本からご持参されると楽しいでしょう。
 
こちらでは、中国茶、ジャスミン茶もよく飲まれます。ベトナム茶もなかなかですね。ハスの花が入っていて、つよいジャスミン茶のようです。

4.荷物は少なめに、カバンは小さめに

日本から持ち込まれる荷物はなるべく少なめにして、カバンも小さめものに納めることをお勧めします。日本から持ち込まれるのは、せいぜい中型のトローリーとバック・パックの組み合わせで十分と思います。大型の海外旅行用ハード・ケースは重くて足手まといになります。極力避けられることが得策でしょう。
      
お土産物などは、こちらで袋やバッグを調達して詰め込むか、現地で手に入る段ボール箱に詰めて「預け荷物」にするのが賢いと思います。
        
15)参考図書  

参考図書としては、次の本を推薦いたします。どちらも、「ヨーガ」を学ぶ人にとって、とても有用なテキストです。
 
1.『インドの思想』
2.『人体の構造と機能〔改訂版〕』
http://www.ua-book.or.jp/       
            
どちらも「放送大学」の教科書として書かれたものです。「アマゾン」でも放送大学の「ウエブ・サイト」でも注文が出来ます。

1.は「インドの思想」に興味を持つ人たちが、教養として知っておくと望ましい知識が15回の講義で簡潔にカバーされています。

2.は「ハタ・ヨーガ」の技法を理解するために役立つ人体の解剖・生理学について、やはり教養として知っておくことが望ましい知識が15回の講義でカバーされています。
         
また、推薦図書としては、次の2冊も推薦いたします。どちらも、NHKラジオで放送された講義が出版されたものです。

3.『インド哲学へのいざない:ヴェーダとウパニシャッド』
4.『ブッダを語る』
http://www.nhk-book.co.jp/

どちらも著者は「前田專學」氏です。「アマゾン」でもNHK出版の「ウエブ・サイト」でも注文が出来ます。
 
前田先生のインド哲学啓蒙本はどれも有益です。日本人では珍しくインド哲学の保守本流であり、「ヒンドゥー教」の神学に相当する「ヴェーダーンタ」を専門にされた研究者ですので、視点が非常にバランスが取れています。
      
1995年にプネーである哲学学会があったのですが、その時日本から前田先生がゲストとして招聘されました。「ブッダとシャンカラーチャーリア」と言う題で講演されましたが、「仏教とヒンドゥー教」の非常にバランスの取れた視点が印象的でした。
     
われわれ日本人が「ヨーガ」やインド思想を扱うときは、「仏教とヒンドゥー教」のバランスが大切になります。わたしたちの日本の文化もインドの思想から間接的な影響を受けていますが、カテゴリーとしては「アジアの仏教徒(ブッディスト)」に属します。
   
従って、インドの「ヨーガ」を扱うときにも、あるレベルから先は、「わたしたちはヒンドゥー教徒ではない」という視点が、とても重要になります。

わたしたち日本人にとっては、「ヨーガ」を学んで行く場合にも、平行して「仏教(ブッディズム)」についての教養を深ることが、インドの「精神性」の洞察を深めて行くための有益なアプローチになります。
(続く)

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