2008年7月24日木曜日

タイでの合宿セミナー8月・11月

タイでの夏休み合宿セミナー2008年8月
  
8月23日(土)・27日の4泊5日の日程で、バンコク郊外のリトリート・センター『パナ・ソム(森のアシュラム)』で予定されている夏休み合宿セミナーには、今のところ9名の方が参加予定です。
      
まだ空席がありますので、タイで夏休みを兼ねた合宿セミナーに興味のある方は、お問い合わせ下さい。
  
8月後半のバンコクは雨季の半ばです。比較的安定した気候が続きますし、その時期は日本の猛暑より涼しいくらいです。
 
日時:8月23日(土)・27日(水):
会場:『パナ・ソム(Panasom)/森のアシュラム』 
 
『パナ・ソム(森のアシュラム)』は伝統的なタイの建築様式を生かした、都会人向けのセミナー・ハウスです。新バンコク空港から車で約1時間の距離です。
   
エコロジーの実験施設でもある自然派系の『ワンサニット・アシュラム』よりも都会的な設備です。中高年の方や都会暮しの方にも無理なく滞在できる環境でしょう。
     
タイでの秋の合宿セミナー2008年11月
 
タイの11月は雨季が終わり、乾季に入る時期です。今年は11月の「文化の日」の連休に合わせて、『ワンサニット・アシュラム』の会場を押えてあります。
 
日程のご都合が付く方は、どうぞタイでの秋合宿セミナーにおいで下さい。タイを訪れるには、良いシーズンです。
        
今までに4名の方からお問い合わせを頂いています(プログラムは6名から成立します)。
日時:11月1日(土)・5日(水)
会場:『ワンサニット・アシュラム(Wongsanit Ashram)』
www.sulak-sivaraksaorg/network24.php (『ワンサニット』のホームページ)
http://picasaweb.google.com/hhyoga/WongsanitAshram (写真アルバム)  

『ワンサニット・アシュラム』は「サティラコセーシュ・ナーガプラディーパ財団」 傘下の団体で、23年前にドイツの助成金でエコロジーの実験・実践のために造られた施設です。新バンコク空港から車で約1時間半の距離にあります。

「サティラコセーシュ・ナーガプラディーパ財団」 の創立者の「スラック・シヴァラクシャ」氏はタイを代表する仏教思想家・社会活動家であり、世界の「仏教陣営」の重要人物です。ノーベル平和賞にも3回ノミネートされています。
      
『ワンサニット・アシュラム』の環境と設備は、自然環境を生かしたやや「アウト・ドアー」系で、「自然療法センター」としても利用されています。「ヨーガ」の合宿セミナーには最適な条件が整っています。

比較的世代の若い方や自然愛好派の方に適していますが、近年タイでも「リトリート・センター」の人気と需要の高まりにより、『ワンサニット』も毎年施設がアップ・グレードされ、かなり快適な滞在環境になっています。
  
ゲスト・ルームは、創立時からある高床式のコテッジ11室に加えて、最近ドミトリーの1階に広めの部屋が6室増築されました。

共同トイレ・シャワールームも整備され、キャンパス内の歩道も煉瓦で舗装されています。
    
11月の合宿セミナーに興味のある方は、どうぞお問い合わせ下さい。



2008年7月9日水曜日

ヨーガと自然療法(続々)

こんにちは!!みなさん、お元気でお過ごしでしょうか。

日本での仕事が入ったため、少し間が空いたのですが、「ヨーガと自然療法」のシリーズの続きです。以下は、わたしたちが今年4月にプネー郊外の『ニサルゴプチャール・アシュラム』に滞在したときのレポートです。

『二サルゴプチャール・アシュラム』は近代インド建国の父であり、インドでの近代自然療法の父でもある「マハートマ・ガンディー(1869−1948)」が1946年に設立した、インドで初めての自然療法の滞在型医療施設です。現在、年間6000人が自然療法の指導を受けるためにアシュラムを訪れます。
     
自然療法は医薬品や高度な医療技術を一切用いずに、個人の自己治癒力を活用して病気を治癒させる医療体系です。「マハートマ・ガンディー」は自然療法の実践者・臨床家でもあり、健康についても独自の思想を持っていた人物でした。 
   
「建国の父」が自然療法家でもあったことから、インド政府厚生省の医療政策では自然療法が積極的に推進されています。「ヨーガ」も自己治癒力を発現させる手段のひとつとして、自然療法に統合されています。
          
現在インドでは、5年半の医学教育のレベルで専門の自然療法医(Bachelor Degree of Naturopathy & Yogic Science/BNYS)が養成されています。        
        
「ヨーガ」の医療への応用を考える場合には、インドの自然療法の背景について知っていること有利になります。それが、このシリーズの意図であり、目的でもあります。わたしたちも自然療法についての研究を続けています。
                        
☆☆☆☆☆

1)自然療法のアシュラムに滞在

4月の第4週目、プネー郊外のウルリカンチャンに「マハートマ・ガンジー」が1946年に設立した「自然療法」の専門施設「二サルゴプチャール・アシュラム」に5泊6日の日程で滞在しました。
 
わたしたちにとっては、1993年以来、15年振りの泊まり込みでの滞在になりました。5月にうちのバンコクのオフィスである『タイ・ヨーガ研究所』主催の「スタディ・ツアー」が企画されていて、ウルリカンチャンにも3泊4日で滞在する予定でした。その下準備と自分たちの体調管理を兼ねの滞在でした。
   
2)1日目:アシュラムに着いて

ウルリカンチャンはプネー駅から各駅停車で東方面に40分行ったところにあります。「ヨーガ」の研究所があるロナウラとは反対方向に位置します。プネー駅から各駅停車で1時間半かかるロナウラの半分くらいの距離です。

4月21日(月)の朝9時20分発の電車に乗り(実際発車した
時刻は10時半でほぼ1時間遅れでしたが)、昼前にはアシュラムに到着、オフィスで受付の手続きを済ませ、簡単な身体測定と健康診断の後、食事のクーポン券を買って12時前に食堂には入りました。

最近のアシュラムの食事は1日2回で、午前は10時半から12時まで、午後は5時半から6時半の時間帯になっていることが後で解りました。

昼食を食べ部屋でひと休み。午後3時半に指定されたドクター(自然療法医)の診察があるため、オフィスの隣にある診察室の担当のドクターの部屋の前で待ちました。


こちらのセンターの主任医師のニサル先生には、長年わたしたちも懇意にして頂いています。ロナウラでの「ヨーガ」のカンファランスでは必ず会いますし、わたしたちも今までにタイや日本からのビジターを、何名もアシュラムに紹介しています。

主人はニサル先生に、わたしは女医のアーリア先生が担当、このアーリア先生も1993年にわたしたちが参加した2ヶ月のコースを担当していた先生の奥様で、面識があります(ご夫婦で自然療法医です)。
順番が来て部屋に入り、簡単な問診を受けて、脈拍や血圧を測った後、アシュラム滞在中の食事のアドバイスと、自然療法のスケジュールを立ててもらい、翌日からトリートメントをスタートすることになりました。

わたしたち2人は至って健康体なのですが、一つだけ問題と言えば、「アンダーウエイト」、ちょっと体重が軽すぎるのです。4月のインドは夏の真っ盛りで、いわゆる「夏やせ」で2人ともさらに通常より少な目の体重でした。

1日目はのんびりと過ごし、夕方の食事が終わって、涼しくなってから
は、他の滞在者のみなさんと同じようにキャンパス内の公園を歩いたり、近くの畑の方へ行って牛を見たりしながら田園風景の中を歩いたりと、トリートメント(?)の日課がスタートしました。


3)2日目:トリートメント始まる

朝5時

滞在2日目、アシュラムの日課としては朝5時15分から「ヨーガ・クラス」があるのですが、それはパスして部屋で瞑想。6時過ぎ、涼しいうちに外を散歩、そして、7時過ぎに女性のトリートメント・ルームへ行きました。

午前7時

しばらく「オイル・マッサージ」の順番を待っていましたが、様子がわからず、結局最初に「エネマ」を受けて、お腹をすっきり、その後屋上で「泥パック」。
   
大半のみなさんは寝ころんでお腹の上だけに「泥」を置いていましたが、ウエイト・オーバーの人なのか、お相撲さん並の体型の人たちは、囲われた中で全身に「泥」を塗られていました。
   
「泥パック」が終わり、わたしを担当するマッサージのおばさんがやって来て、「オイル・マッサージ」を受けることになりました。その後、「スチーム・バス」へ行きましたが、沢山の人が待っているので順番待ちの番号札をもらって食堂へ行き、朝の人参ジュースを飲みました。

それから「スチーム・バス」に戻り、少し待って「スチーム・バス」に3・4分入り、水シャワーを浴びて部屋に戻りました。

もう一つ、午前中に「腰湯」を処方されていましたが、気温も上がって来てとても湯に浸かる気分ではないので、「腰湯」はパスしました。

午前11時

11時に再び食堂へ行き、わたしたちはメニューの全食品を貰い食べました。メニューは、小麦のチャパティー、雑穀のチャパティー、インド野菜のおかず、野菜スープ、サラダ(3種類の野菜を細かく刻んだもの)、コリアンダーのチャツネ(ペースト)、そしてバター・ミルクです。

  
ここの料理には「塩」は使われません。一応カウンターに塩は置いてあるので、各自必要な人は取って行きます。わたしは少々低血圧気味なので、塩を取るように先生に言われました。

塩抜きの他に油も控えめ、スパイスも控えめ、もちろんチリ(唐辛子)は使われてなく、日本人のわたしたちにとっても「味なし」の食事です。

とにかく食べられるだけ食べた、という感じでお腹が一杯になり、折からの暑さもあって、身体がだるくなり、部屋に戻って休みました。

午後3時

午後3時、ジュースの時間なのでまた食堂へ。なにやら緑の液体と、薄オレンジ色があったので、オレンジ色の方を注文しました。それは柑橘類の一種でモーザンビーと言うオレンジです。そのジュースはとても美味しいです!

緑のジュースはほうれん草。その他にもウィート・グラス(青汁)、白カボチャ(大根くらいの瓜科の野菜)などのジュースが日替わりで出ます。

午後4時

外が涼しくなった4時過ぎ、夕方の散歩がてらアシュラムの門近くに並んでいるフルーツ屋さんを見に行きました。食堂でもフルーツが出ますが、追加のフルーツを処方されているひとはここで買います。フルーツを使った断食は自然療法の定番です。

そこで、シーズンの終わりにかかっているブドウを1キログラム買いました。まだまだ味が締まっていて、とても美味しかったです。

2月から3月がブドウのシーズンですが、マハーラーシュトラ州は良質のブドウの産地でもあり、たくさん採れます。その時期アシュラムも「ブドウ断食」のシーズンとなります。ブドウ
を使った断食は効果が高く、ラクでおいしいので、とても人気があります。

午後6時

夕方6時、食堂で2回目の食事を取りました。夜?はキチェリといって、ご飯と豆を合わせて炊いた軟らかい小豆ご飯風のものと、小麦のチャパティ、インド野菜おかず、野菜スープ、サラダ、チャツネと、やはりほぼ全品を貰い食べました。

そして食後は散歩です。日も落ちて涼しくなるのですが、ウルリカンチャンはあまり風が吹かないので、日中に暖まった空気がそのままただよっている!といった感じで暑く感じるんですね。プネーのわが家の方は、夕方必ず風が吹いて来るので、涼しくなった!と感じるのですが。

その上、部屋の中は日中の暑さが籠もり、猛暑が続いています!!、夜、寝ていても「布団が暑い!」と感じながら、寝返りを打っていたのを覚えています。

4)3日目:ヨーガのクラスに出る

朝5時
   
滞在3日目。今朝は5時15分から始まるヨーガのクラスに参加しました。すでにホールは一杯の人でしたが、何とか横になるスペースを確保しました。

言葉はヒンディー語で、ケララ州の自然療法の医科大学から研修に来てい
る元気の良い女子学生さんが指導に当っていました。

朝の「ヨーガ・クラス」は3つあるのですが、この午前5時15分のクラスは一般向けのクラスで、誰でもが参加出来るマイルドな内容でした。

しかし、静止する「アーサナ」はあまりなく、ほとんどは体操をゆっくりやっている、と言う感じの指導法です。「アーサナ」と言うより運動不足の人対象の健康体操クラスです。
  
また、「プラーナーヤーマ」のようなことも少しやりましたが、これは今、インドではやっているワークショプで行われている「エンターテイメント系」のものでした。最近インドでも「ヨーガ」にいろいろなものが混ざって来て、オリジナルな伝統的な形が崩れて来ているのを感じます。

午前6時からは2つの「アーサナ・クラス」があり、1つは太り気味のひと
対象、若いお嬢さん達向きの激しい動きの体操クラスです。もう1つは、年配者を対象とした、本当にスローでマイルドな動きのクラスです。

朝の「ヨーガ・クラス」の後は、まだ涼しい朝の空気の中散歩をしました。

午前7時

そして、7時過ぎ、今日からわたしのマッサージ担当はケララ州の自然療法医科大学から来ている研修学生のSさんになりました。こちらのアシュラムに彼女たちの医科大学から、学生さんが交代で2ヶ月の研修に来るそうです。

南インド人の彼女とは英語で良好なコミュニケーションが取れます。また、その前日まで3週間滞在していた日本人の「Y.K.」さんが彼女のマッサージを受けていて、「とても上手ですよ!」というお勧めでした。わたしも彼女に自分の部屋に来てもらい、マッサージをしてもらうことにしました。

ココナツ・オイルを使い、足から全身(顔は除いて)まで念入りにマッサージ。とても気持よ
かったです。

この後、2日目と同様に「エネマ」をして、「泥パック」。そして一度朝のジュースを飲みに食堂に行ってから、「スティーム・バス」に入り、水シャワーを浴びてさっぱりとしました。

午前11時

11時に食堂で食事を取り、暑い部屋の中で休んでいると、小さな「泥パック」が運ばれてきました。これは「パッティー」と言って、長方形の方になっていて、額や目の上に置いて冷やす物です。
  
折からの暑さでわたしは少し頭痛がしていたので、ドクターに相談行こうと思っていましたが、これはよい物が来た!と思い、早速額にのせて休憩しました。

この頭痛は最初にインドに来た頃にも経験しましたが、「ヒート・ストローク」と言って、軽い熱射病です。日差しが強くなる10時ー11時頃から夕方陽が弱まる頃まで頭痛がして、夜や朝は何でもありません。
当時はロナウラの『カイヴァリヤダーマ研究所』のボレ先生に「ホメオパティー」の薬を処方されたのを覚えています。軽い頭痛などには「ホメオパティー」の薬が良く効きます(余談ですが)。
  
午後2時半

午後2時半、今日は「腰湯」をやることにしました。どうやら「腰湯」は水でやるようなので、丁度暑いので気持ち良さそうに思いました。

腰湯用のタライに自分で水を入れ、入れながら、やはりあまり冷たいのはどうかな?と思って、少し熱湯も入れました。10分ほど浸かり終わりました。外は相変わらずの猛暑ですが、すっきりした気分になりました。

午後3時

午後3時、今日もモーザンビー・ジュースを飲みました。その後、担当のドクターの検診。
    
ドクターに今のコンディション、頭痛のことを告げると、「今最高に暑い時期なので、みんな困っています」とのこと。そして、アドバイスとして、「濡れたハンカチを頭に載せるように!」と言われ、早速部屋にいるときも、外を歩くときも、濡れたハンカチを頭の上に載せました。

頭痛の方もこれで改善!意外に簡単なことで問題は解決する!と、この時も思いました。
  
5)4日目:食事はフルーツだけ
    
4日目。午前中のトリートメントは、「オイル・マッサージ」の後「エネマ」をして、今日は「スティーム・バス」の代わりに「腰湯」をしました。腰湯のバス・タブはタライに背もたれが付いているような型で、足は外に出します。
   
昨日午後に水のような温度で入ったせいか、今朝少し足がだるい感じがしたので、今日はもう少し暖かめの温度にして入りました。

午後2時半、今日2回目の「腰湯」をしました。

午後の食事はドクターのアドバイスで、フルーツだけ摂ることにしました。
午前中に買っておいたパパイアを1個食べて、お腹は満足しました。そして、身体も重くならず、この日午後は最高気温の暑さの中でも、比較的爽快に過ごすことが出来ました。
     
この日、プネーはこの夏の最高気温42度を記録したようです。  

6)5日目:身体がリフレッシュ!

5日目。トリートメントは「オイル・マッサージ」と「腰湯」だけにしました。「泥パック」は屋上でやるので、朝とはいえ強い日差しを受けるのを避けるため、やりませんでした。
  
「エネマ」も本来断食の人が腸内の浄化のためやるものですし、3日続けてやったので、今日はやらなくてもお腹はすっきりしているので止めました。
    
午後はドクターに面会、明日プネーに帰ることを告げ、もう一度血圧や脈を測りました。少し低めだった血圧も正常に戻り、健康自然食で内臓も快調に働いている、という感じで身体がリフレッシュ!した感じでした。

7)6日目:チェック・アウト

最終日6日目。今朝は少し早めに部屋で「オイル・マッサージ」を受け、トリートメントルームへ行き、「腰湯」をして今回の滞在中のトリートメントを終わりにしました。

そして、日中の気温が上がる前にアシュラムをチェック・アウト、来たときと同じく各駅停車でプネーに帰りました
   
(それから2週間後に、わたしたちのタイ組の「スタディ・ツアー」の一環として、『ニサルゴプチャール・アシュラム』で3泊4日で自然療法のセミナーが組まれました)。

    
8)総括と感想

初めて自然療法を受ける「患者」さんとして『ニサルゴプチャール』に滞在しましたが、滞在者の傾向としては、健康だけど太り気味の若い人や、中高年で健康問題のある肥満の人と言った、体重を減らす目的の人が多いようでした。
 
そして、通常の「病院」と決定的に異なることは、患者さん自身に食事療法や自然療法のトリートメントで良くなりたい、という意欲がなくては、滞在している意味がない、ということです。
 
実は、主人はここに来た当日、食堂でテーブルの脚の角に足をぶつけて、小指の爪が剥がれてしまうけがをしたのです。それで、足を水に濡らせないため、水を使うトリートメントはほとんど受けれませんでした。

それで、午前中のトリートメントの時間に主人が部屋にいると、一度見回りのおばさんが来て「治療室に行きなさい!」と言われたそうですが、その程度で、特にお医者さんに何かを強制されるようなことはなく、食堂でも処方されたカルテを見せて、自主的に自分で食べるものを選びます。
   
この点で西洋医学系で治療を受ける患者さんと、自然療法系で自分で病気を治そうとする人との意識の違いが出るようです。それはインドの人たちと言えども同じです。

インドは「マハートマ・ガンディー」の影響で自然療法派の人が多いのですが、もちろん、それが多数派とは言えないですね。
   
また、自然療法を実践している人たちや自然療法医の先生は、大方の人が痩せています。わたしたちも滞在中、それなりに一生懸命に食べたのですが、最後の日の体重は増えるどころか、少し少なめになっていました。

プネーの自宅に戻ってからも、わが家のメニューが少し変わりました。玄米とムング・ダールのキチェリやシンプルな野菜スープのメニューを毎日加えるようになりました。
 
「アシュラム」で塩抜き・スパイス抜きの「無味」に慣れると、自然な味が美味しく感じるので、しばらくはそれを続けたくなります。
 
また、「バター・ミルク」も積極的に摂るようになりました。「バター・ミルク」とはヨーグルトから脂肪分を抜いて水で薄めた飲み物で、インド食では定番のアイテムです。

本当は家でヨーグルトから作ると一番良いのですが、最近はお店でパック入の「バター・ミルク」が売られるようになりました。1993年に初めて自然療法を学んだ頃は、台所の床に座り込んで、目の前の容器に入れたヨーグルトをインド式の撹拌棒でかき回して、のんきにバターミルクを作っていました。

ともかくセンターに滞在している間は、自分の身体の事に、とても注意が向けられます。そして、自然療法で自然と共に過ごすあの身体の爽快感は、とても貴重な体験となります。

インドには、このような患者参加の滞在型の医療施設がいろいろとあります。自然療法はコストがかからないので、滞在費も妥当です。インド政府厚生省の医療政策でも「自然療法(Naturopathy)」は積極的に推進されています。

いわゆる「ヨーガ療法」も「自然療法」の範疇で認知され、「Naturopathy and Yogic Science」として推進されています。単独では「ヨーガ療法」というものは成立しません(日本では誤解があるようですね)。
      
いずれにしても、いわゆる「代替医療(インドではその言い方はタブーですが)」や「ホリスティック医療」の分野でも、インドは宝庫と言えると思います。

自分自身の健康の維持管理や、病気になったときの心構えや治療へのアプローチについての見聞を広める面でも、インドの「医療事情」はいろいろと役立ってくれるように思います。
 
インドの「自然療法(ナチュロパティー)」に興味のある方は、ぜひプネー郊外のウルリカンチャンの『ニサルゴプチャール・アシュラム』を訪ねてみられることをお勧めします。
    


2008年5月16日金曜日

ヨーガと自然療法(続き)

「ヨーガと自然療法」

どんなに優れていて、国民みんなに役立つものであっても、一般社会に正当に認知され、健全で永続的な社会貢献をして行くためには、政府による法的な保護と規制が必要です。


現在のインド中央政府厚生省の医療政策では、「ヨーガ」を病気の治療に応用する場合は、「自然療法(Naturopathy)」の範疇で取り扱われることが基本方針となっています。
         

自然療法は、医薬品や高度な医療技術を一切用いずに、患者さん個人の自己治癒力に依存して病気を治癒させる医療体系です。

そして、自己治癒力を発現させる手段のひとつとして、「ヨーガ」も自然療法の治療体系に統合されています。
    
また、自然療法では「自然に病気が消滅する」というアプローチを取りますので、病気を解消し健康を回復するためには、患者参加型の専門施設に中・長期間滞在し、専門医の指導を受けながら自己治療活動に専念することが前提条件となります。

    
インドでは自然療法のアシュラムや専門病院が多数存在しています。また、自然療法医(Bachelor Degree of Naturopathy & Yogic Science/BNYS)が5年半の医学教育のレベルで養成されています。

「ヨーガ・セラピー/療法」は単独では成立しない、というのはインドの「ヨーガ」のプロの間での「常識」です。その理由はインドの現場を見れば良く分ります。

  
プネー郊外の「二サルゴプチャール・アシュラム」

今回はインドの自然療法の専門施設の事例として、プネー郊外のウルリカンチャンにある『二サルゴプチャール・アシュラム(Nisargopuchar Ashram)』を取り上げて見ます。
http://www.naturecureashram.com/


プネーから東に30キロの距離のウルリカンチャンという町にある『二サルゴプチャール・アシュラム』は、近代インド建国の父であり、またインドにおける近代自然療法の父でもある「マハートマ・ガンディー(1869−1948)」によって1946年4月に設立された、インドで初めての自然療法専門の滞在型医療施設です。 

わたしたちは1993年にこの『二サルゴプチャール・アシュラム』に2ヶ月間滞在し、自然療法の研修を受けたことがあります。

           
現在、年間6000人が自然療法の臨床指導を受けるためにアシュラムを訪れています。アシュラムのキャンパスは150ー200人程度収容可能です。


滞在費は非常にリーズナブルで、ふつうの庶民でもアシュラムでの療養が可能なレベルです。
     
一般に、インドではアーユルヴェーダは「高額医療」で、それなりの裕福層でないとアーユルヴェーダの専門的な「パンチャ・カルマ療法」は受けられませんが、自然療法はコストが掛らない医療なのです。
                        

自然療法の実践者であり臨床家でもあり、健康についての独自の思想とこだわりを持っていた、というのは「マハートマ・ガンディー」という偉大な人物のもうひとつの側面です。
 
農村部にコストの掛からない医療として自然療法を普及させる、というのは「マハートマ・ガンディー」の独立インド建国のビジョンのひとつでした(そのビジョンは独立後のインド共和国の医療政策に継承されています)。

   
1946年3月にプネーを訪れた「マハートマ・ガンディー」は、プネーから30キロ離れたウルリカンチャン村を選び、そこにパイロット・プロジェクトとして自然療法アシュラムを設立することに決めました。

「マハートマ・ガンディー」はウルリカンチャンに8日間滞在、近郊の村々から集まった数百名の患者に、自ら自然療法の臨床の指導をします。そして、その後その自然療法アシュラムの運営を、当時の弟子のひとりであった若き「マニバイ・デサイ」氏に託します。
         

「マニバイ・デサイ」氏

「マハートマ・ガンディー」の薫陶を受け、生涯を「農村の生活向上」に捧げる決意をしていた「マニバイ・デサイ(Manibhai Desai/1920−1993)」氏は、後に このアシュラムから1967年に『BAIF(Bharat Agricultural Industry Foundation/インド農産業財団)』という農村開発系のNGO団体を発足させます。
http://www.baif.org.in/aspx_pages/index.asp


『BAIF』はインドのみならず、世界的に見ても非常に成功しているNGO団体のひとつです。マハーラーシュトラ州を中心に西インド全域で活動しています。


『BAIF』はガンディー思想に基づきながらも積極的に科学技術も導入、主に最貧民層の農民を対象に、現地で利用可能な農業資源を活用した生産性・自立性の向上や、現金収入を得る商品作物の栽培指導によって、農村部での生活レベルの向上を図る活動を行なっています。

   
同時に、農村部の公衆衛生面の向上、自然療法に基づいた予防医学の指導、自然療法のクリニックの設立などの医療活動も行なわれています。

     
それらの貢献によって、『BAIF』の創立者の「マニバイ・デサイ」氏は1982年に「アジアのノーベル賞」と言われている「ラモン・マグサイサイ賞」を受賞しています。 
   

「マグサイサイ賞」はフィリッピンの元大統領「ラモン・マグサイサイ」氏を記念して1958年に設立された「ラモン・マグサイサイ賞財団」が、人種・信条・性別・国籍を問わず、それぞれの分野で傑出した業績を達成したり、人々の生活向上に絶大な貢献のあった人物や団体に毎年授与される賞です。
http://www.rmaf.org.ph/

  
アジアの国々では「ラモン・マグサイサイ賞」の受賞者は大きな尊敬を集めています。わたしたちの『タイ・ヨーガ研究所』が所属しているバンコクのMCB財団の創立者の「プラヴェーシュ・ヴァシ」博士(医師)も、マヒドン大学医学部教授時代に、タイの農村部の公衆衛生・医療を向上させた貢献によって、「ラモン・マグサイサイ賞(1981年)」を受賞されています。
           
現ディレクターの「ラヴィンドラ・二サル」医師(Dr.R.V.Nisal)

 
現在の『二サルゴプチャール・アシュラム』のディレクターは「ラヴィンドラ・二サル(Dr.R.V.Nisal/1950−)」医師です。
http://www.naturecureashram.com/HTML/DrNisal.HTM


プネー出身で、西洋医学とアーユルヴェーダの両方の医師免許を持ちながら、現在は自然療法の臨床医として『二サルゴプチャール・アシュラム』のディレクターを勤めています。

当然ガンディー主義者で、プネー大学医学部卒業後『BAIF』に参加、奥様も『BAIF』のスタッフであるソシアル・ワーカーです。
       
自然療法では、「もし、患者さんの症状が改善・完治したら、それは患者さん本人の自然治癒力が働いた結果で別に医師の功績ではない」、また、患者さんの症状が改善しない場合も「医師側に責任はない」という、完全に患者中心のアプローチを取ります。
 

自然療法医の仕事は、自然治癒力が働くような環境と条件作りを補助することです。医師は患者さんに過剰な干渉はしません。患者さんの側に「自分の病気は自分で治す」という態度が要請されます。

その為、自然療法で治癒した場合、病気が消滅するだけでなく、自分自身への自信の回復、セルフ・コントロールの価値の認識、健康的な生活を送るための自己責任の確立、といった、人生に肯定的な「副作用」があります。

しかし、自然療法医は医師自身が自然療法が理想とする価値観やライフ・スタイルを実践している「お手本」であることが前提とされるため、意外にむつかしい職業です。
    
医師自身の「人格」が伴わないと患者さんへの説得力が生まれないため、ある意味で、他の医学の医師よりたいへんです。その分、経験を積んだベテランの自然療法医のモラルは高く、インドでは非常に尊敬されます。

    
二サル医師は32年に及ぶ臨床経験があり、今は自然療法医として円熟期です。非常に円満で包容力のある人物で、自然と尊敬を集めるようなオーラがあります。インドの伝統的な価値観やライフスタイルと近代的な合理性の調和が良く体現されている「人格」の例、と思われます。
          
昨年2007年1月と今年2008年5月のタイ組の「スタディ・ツアー」では『二サルゴプチャール・アシュラム』で3日間のセミナーが組まれましたが、例外無く、タイ組のメンバーは二サル医師のファンになります。

          
また、2005年にシーナカリン・ヴィロード大学付属中高校の教員であるうちのタイのメンバーが、夏休みを利用してアシュラムに6週間滞在したのですが、中年に差し掛かった自分の健康問題を完全に解消したばかりでなく、見違えるようにフレッシュに若返ってバンコクに帰って来て、皆を驚かせたことがあります。
    
 (講義中のディレクターの二サル医師)

『二サルゴプチャール・アシュラム』のキャンパス内には、そこに滞在するだけで体内の「浄化効果」や「自然治癒力」が発動するような「磁場」があるように思えます。

『二サルゴプチャール・アシュラム』は、インドで、実にインドらしい上質なインド体験が出来る場所のひとつであることは、間違いないでしょう。
       
また、インドで「ヨーガ」を学ぶに場合は、現在自然療法は必修科目になっていますので、「ヨーガ」に興味のあるひと、「ヨーガ」に関わっているひとは、ウルリカンチャンを訪ねてみることが有益に思われます。
           
以下は、『二サルゴプチャール・アシュラム』の公式パンフレットの内容です。
           

1)自然療法:健康的な生活の技術
   
人間は宇宙の縮図です。自己を宇宙の中に視覚化し、かつ、宇宙を自己の中に視覚化出来ることが、人間の最も進化した意識の状態と考えられます。
   
その意識の状態では、自己は普遍的な精神原理である「永遠、知識、最高の幸福(sat/cit/ananda)」の三位一体と同一視されるでしょう。
      
からだとこころの健康に留意することは、人類の宗教活動の基盤も構成しています。人間はからだとこころと精神の集合体であり、完全な健康とは、身体的・心理的・精神的な健全さに到達することを意味します。

わたしたちは「自然の法則」に従うことで、からだの健康を得ます。また、正しい行いの規則に従うことで、強いこころが養成されます。
   
そして、哲学的な生活態度を養い、瞑想とヨーガを実習することで、精神的な健康に到達します。
    
「自然の法則」を観照することは、自分の人生全体に大きな変容をもたらす経験です。その経験は人類に何千年間もの間集積されて来ているものです。人類の進化のプロセス自体が、自然療法の全体論的なアプローチの有効性を証明している、と言えるでしょう。
   
2)二サルゴプチャール・アシュラム
    
近代インド建国の父である「マハートマ・ガンジー」は自然療法の哲学の熱烈な信奉者であり、臨床家でもありました。

ガンディー氏は南アフリカに滞在中に、自然療法の驚くべき効果を体験し、1946年3月にウルリカンチャンに『二サルゴプチャール・アシュラム』を設立したのです。
    
ガンディー氏は、個人的な衛生や、家庭内や公共の場の衛生状態が厳密に守られて、食事や運動とこころの率直さに十分な注意が払われれば、われわれが病気になるのは不可能である、と信じていました。
      
ガンディー思想に従う精神的指導者の「バルコバ・バーヴェ」氏や、ガンディー思想の実践者で社会改革者であった「マニバイ・デサイ」氏の指導のもとで、アシュラムは自然療法の普及と地域保健や公衆衛生の向上に顕著な貢献を成し遂げて来ました。
   
現在、アシュラムは献身的な自然療法医のチームにより専門的に運営されています。アシュラムの目的は、特に農村地域での予防医学的な自然療法を促進することと、一般の人々が健全な生活を送るための教育指導を提供することです。
               
3)自然療法の特性
  
現在世界には多くの種類の医療・診断システムがあります。それぞれの療法はそれぞれが対象とする病気の治療に妥当性があります。
  
自然療法はからだとこころと精神の間に調和がない場合には、健康的な生活を享受できない、と信じています。自然療法は人間の弱点と病気の根本的な原因は「自然の法則」との不統合によるもの、と考えています。
    
病気とは、からだが体内毒素を体外に排出しようとする試みに他なりません。自ら規律があり、偏りの無い、倫理的な家庭・社会生活を送ることこそが人間の自然な営みであり、そのまま病気の予防と治療になるものなのです。
           
4)ヨーガの重要性
 
ヨーガの哲学を理解することは、インドの自然療法の重要な側面です。ヨーガは特定の宗教に制約されていません。ヨーガは瞑想と思索を追求する普遍的な活動です。
   
ヨーガによる精神的な探求はアーサナやメディテーション、オーム・カーラの読誦などの組み合わせで構成され、限りない至福の領域へと導くものです。
       
個人が至福な経験をするときには、カーストや宗教による違いや、個人的な願望充足への内面の渇望が消失しています。
    
メディテーションには安定した姿勢が必要です。それはアーサナとして知られているものです。
   
アシュラムでは年齢層によるニーズによって、別々のヨーガのセッションが用意されています。また、高血圧、冠状動脈性心臓病、関節炎、腰痛、消化器系・呼吸器系の疾患を持つ人々を対象とした特別なヨーガのセッションも組まれています。 
    
5)宿泊施設
 
アシュラム内の宿泊施設には4つのタイプがあります。一般的なドミトリーと、シングル/ダブルの部屋とコテッジです。
           
滞在費は治療代を含めて1日75ルピーから500ルピーの範囲です(マッサージと食費は別です)。 

医師の許可がない限り、一般客や付添人のアシュラム内の滞在は許可されていません。マットレス、シーツ、毛布、枕、蚊帳はアシュラムから提供されます。
      
6)自然療法で治療される疾患
    
他の医療体系では限界がある慢性の機能的疾患の治癒を、自然療法は約束します。
   
リューマチ、心身症、喘息、消化不良、高血圧、冠状動脈性心臓病、糖尿病、アトピー性皮膚炎・疥癬のような皮膚病、肥満、および様々な婦人科系の疾患は、シンプルな手順と食事コントロールで非常に良く管理されます。
     
7)自然療法の対象外
  
若年性インシュリン依存糖尿病、甲状腺機能昂進症・低下症、慢性腎不全、運動ニューロン疾患、筋萎縮症、多発性硬化症、貧血症、麻痺、パーキンソン病、尋常性天疱瘡、肝硬変、遺伝的・先天的な不具、精神分裂症、深刻な鬱病、進行性のガン等。
     
以上の疾患の場合でも、家庭で実践出来る適切で自然な食事法、ヨーガやエクササイズの指導をアシュラムで受けることが出来ます。
   
また、自然療法のアシュラムでは感染性の結核やハンセン氏病を扱うことは出来ません。
      
8)場所/ウルリカンチャンへの行き方

ウルリカンチャンはプネー・ソラプール国道9号線に位置する町で、プネーの東30キロに位置しています。
  
ネルー・スタジアム(スワラゲート)バス・ターミナルから40分毎に午前6時から午後9時30分まで市営バスが運航しています。
   
列車はプネー駅からウルリカンチャン駅に向う便は、
04.15、07.10、08.10、09.15、13.20、16.40、7.35、18.40、20.05、22.45、23.10。

ウルリカンチャン駅からプネー駅に向う便は、
03.20、04.30、05.40、07.05、07.25、08.40、10.10、13.10、16.35、18.00、9.15。
  
アシュラムは駅とバス・スタンドからの歩ける距離に位置しています。

プネー空港にはムンバイ、ニューデリー、アーメダバード、ナグプール、バンガロール、ハイデラバード、およびチェンナイなどのインドの主要都市との連絡便が就航しています。

また高速バスがムンバイ空港・プネー駅間で運行されています。高速道路でムンバイ・プネー間は3時間程度で結ばれています。
         
9)アシュラムでの規則
  
1.患者は、アシュラムの尊厳を維持するための規則を順守し、運営側に協力的であること、また、アシュラム内ではインドの文化的常識と医師からの指導に従って行動することが期待されています。
     
2.アシュラム内では、喫煙、紅茶、コーヒー、アルコール等の依存性のある嗜好品は許可されていません。

3.アシュラム内での娯楽としては、ラジオやテープは部屋で低ボリュームで隣人に迷惑を掛けない範囲で許されています。また、公共のテレビが教育的な目的とニュース視聴用に講義ホールに設置されています。

4.患者は自分の貴重品とお金の管理に責任を持って下さい。

5.アシュラム内にはペットの持ち込みは禁止です。

6.患者は医師によって与えられた指示に従うことが期待されています。任意に食事を変えること、またプネーへの頻繁な外出などは全体の治療計画を乱します。
 
7.自宅に帰宅するには、事前に医師への通知が必要です。
 
8.午後1時から2時までは沈黙を守る時間です。同様に、午後9時30分から翌朝午前5時までも沈黙の時間です。

9.ヨーガ・セッションは午前5時15分から6時15分が女性と高齢者対象、6時15分から7時15分が若年者対象、午前6時から心臓・呼吸器系の疾患がある人のためのセッションがあります。また、講義と夕べの祈りへの参加が不可欠です。
  
10.自然療法の効果を経験するには2週間から3週間の滞在が必要です。
     
10)ガンジー主義の考え

「私は、個人的、家庭的、公共的な衛生状態が厳密に守られて、食事と運動について十分な注意が払われるなら、病気や疾患が起こるはずがない、と主張したい。内面と外面の清浄さのあるところでは、病気は不可能になる。」
(マハートマ・ガンディー)

11)アシュラムの日課

 5:00     起床
 5:15 − 6:15 ヨーガ 1stセッション(プレラナ・マンディール)
 6:15 − 7:15 ヨーガ 2ndセッション(プレラナ・マンディール)
 6:00 − 7:00 ヨーガ 2ndセッション(スムルティ・マンディール)
 7:30 − 8:00 肥満のためのヨーガ
 7:00 − 8:30 ハーブ・ティーとジュース
 8:30 − 9:00 日光浴、泥療法
 9:00 − 9:30 アムラ、ハルディ、ウィートグラス草のジュース
 9:00 −11:00 水療法、磁石療法
10:30 −12:30 昼食
12:30 − 1:00 額の上の泥パック
 1:00 − 2:00 沈黙の時間
 2:15 − 2:45 プラーナーヤーマ 特定のヨーガ・セッション
 2:15 − 4:30 指圧療法/ニューロ・セラピー(Neurotherapy)
 3:00 − 4:15 ハーブ・ティー/ジュース/図書館
 4:15 − 5:00 自然療法、ヨーガ、ホリスティック・ヘルスに関する講義
 5:00 − 5:15 新来者のための歓迎ミーティング
 5:30 − 6:30 夕食
 6:30 − 7:00 夕方の散歩/自由時間
 7:15 − 8:00 夕べの祈り
 8:00 − 9:00 自習(Swadhyaya)/思索
 9:30 以降  沈黙


2008年5月1日木曜日

ヨーガと自然療法

「ヨーガをテーマにしたインド研究」はわたしたちのライフワークです。

「インド」もほんとうに「面白い」時代に入りました。あいかわらず、いろいろたいへんな面も多いのですが、総体的に見れば、ほんとうに良い時代が来たなと、「インド」に関わって来た者としては感慨深いものがあります。
   
インドの伝承文化である「ヨーガ」も急速な時代の変化の波に揉まれて、新たな局面に入っている、と言えるでしょう。


「ヨーガ」は、一見入り口が広く、手軽で、だれにでもアプローチが出来るように見えるのですが、一方では、「ヨーガに深く関われば関わるほど、不幸せになる」という、困った法則があります....
    
これは、実は、「よく知らない相手と不用意に深い関係になると、あとでふしあわせになる」というのと同じパターンです。

 
インドでも「ヨーガ」が一般社会に出て来たのが1920年代、そして、「ヨーガ」がインドの外の世界にも広まり始めたのは1960年代、わずか50年未満です。
      
「ヨーガ」というのは、「まだまだよく知らない相手」なのだ、という認識は外国人であるわたしたちには大切なことだと思います。

          
「ヨーガ」と付き合うにしても、相手の目の前に見えている部分だけで「片思い」的に判断するのは少々キケンです。
   
むしろ、「ヨーガ」と長く付き合って行っても、どうすれば、後で「ふしあわせにならないか」、という、現実的で予防線的なガイドラインが必要に思います。それが、案外「ヨーガ」で成功する近道かも知れませんね.....

   
それには、まず、「ヨーガ」の本家本元である「インド」の知識や情報を増やして行くことが大切ですし、公平な視点を持つ専門家の分析や解説を参考にすることが有益でしょう。


ところで、「ヨーガ・セラピー/療法」という新しい分野があります。「ヨーガ」を健康の維持・増進の手段として使うだけでなく、すでに医学的に病気と診断されている人が、「ヨーガ」を応用して自分の病気の症状改善と健康状態への回復を図ろうとするものです。

「ヨーガで自分の病気を治す」「ヨーガでひとの病気を治す」....これは、多くの人が「ヨーガ」への「片思い」に陥る典型的なパターンでしょう。

しかし、これは出口の見えない恋愛関係に近いものがあります。「ヨーガ」は本来医療の体系でもないし、病気の治療法でもない、という現実が見えなくなるのです。
   
現在のインドの医療政策では、「ヨーガ」を病気の治療に応用する場合は、「自然療法(Naturopathy)」の範疇で取り扱われています。自然療法の治療理論では「自然に病気を消滅させる」というアプローチを取りますが、「ヨーガ」も同じです。

      
しかし、自然療法や「ヨーガ」で「自然に病気が消滅する」条件が整うには、専門知識を持った専門家の指導と患者参加型の専門施設というインフラが必要になります。
    
インドでは専門の自然療法医が5年半の医学教育のレベルで養成されていますし、自然療法の専門病院や専門アシュラムが存在するので、「自然療法と
ヨーガ」による医療が成立しています。
        
ですから、「ヨーガ」の医療への応用を考える場合には、まず、インドの「自然療法」の背景を知って置くことが必要になります。

1)インド中央政府保健省のAYUSH局CCRYN
   
どんなに優れていて、国民みんなに役立つものであっても、一般社会に正当に認知され、健全で永続的な社会貢献をして行くためには、政府による法的な保護と規制が必要です。

   
近年、世界的なトレンドとして、近代医学と伝統・伝承医学を統合して、両方のメリットを国民に提供しようとする統合医療へと流れと、そのために必要な法制化が進んでいますが、インドでは中央政府の保健省のAYUSH局という部局がその役割を担っています。
 
インドの医療政策における「ヨーガと自然療法」の振興も、このAYUSH局の管轄です。
  
インド中央政府保健省

Ministry of Health & Family Welfare, Government of India.
http://mohfw.nic.in/
 
保健省AYUSH局(アユーシュ局)
Department of AYUSH
http://indianmedicine.nic.in/
         
「AYUSH」と言うのは、「Ayurveda(アーユルヴェーダ)」、「Yoga & Naturopathy(ヨーガ&自然療法)」、「Unani(ユーナニー)」、「Siddha(シッダ)」、「Homeopathy(ホメオパティー)」の頭文字から取られています。

 
このAYUSH局の所轄は、西洋近代医学以外の医療体系の普及による社会福祉・公衆衛生の向上と、そのための研究・教育の推進、教育課程のスタンダート化、医薬品の承認審査と品質管理、国民の意識向上への活動などです。
   
AYUSH局には現在4つの研究中央審議会(Central Council for Research)と6つの国立研究所(National Institute)があります。
   

・アーユルヴェーダ&シッダ・研究中央審議会
 Central Council for Research in Ayurveda & Siddha (CCRAS)
 www.ccras.nic.in
・ユーナニー医学・研究中央審議会
 Central Council for Research in Unani Medicine (CCRUM)
 www.ccrum.nic.in
・ホメオパティー・研究中央審議会

 Central Council for Research in Homoeopathy (CCRH)
 www.ccrhindia.org
・ヨーガ&自然療法・研究中央審議会
 Central Council for Research in Yoga & Naturopathy (CCRYN)
 www.ccryn.org


・国立アーユルヴェーダ研究所(ラジャスターン州ジャイプール)
 National Institute of Ayurveda (NIA),Jaipur 
 www.nia.nic.in
・国立シッダ研究所(タミールナードゥー州チェンナイ)
 National Institute of Siddha (NIS), CHENNAI
 www.nischennai.org
・国立ユーナニー医学研究所(カルナータカ州バンガロール)

 National Institute Of Unani Medicine (NIUM)
 www.nium.in
・国立ホメオパティー研究所(西ベンガル州コルカタ)
 National Institute of Homoeopathy (NIH)
 www.nih.nic.in 
・国立自然療法研究所(マハーラーシュトラ州プネー)
 National Institute of Naturopathy (NIN)
 www.punenin.org
・モラルジ・デサイ・国立ヨーガ研究所(ニューデリー)

 Morajee Deseai National Institute of Yoga (MDNIY)
 www.yogamdniy.com

AYUSH局で直接「ヨーガ」に関係しているのは、そのうちの
・「ヨーガ&自然療法・研究中央審議会(CCRYN)」
・「モラルジ・デサイ・国立ヨーガ研究所 (MDNIY)」
の2です。


2)「CCRYN」について

『ヨーガ&自然療法・研究中央審議会(CCRYN)』      
Central Council for Research in Yoga & Naturopathy
61-65, Institutional Area, Janakpuri, New Delhi-58 (India)
Website : www.ccryn.org   


インドで政策レベルでの「ヨーガと自然療法」の研究・開発体制の整備は1969年に、保健省内に自立的組織として、『インド医学とホメオパティ(Homeopathy)研究中央審議会(CCRIMH/ Central Council for Research in Indian Medicine and Homoeopathy)』が設立されたことに始まります。
    
「CCRIMH」はインド伝統医学とホメオパティによって国民の福利厚生を向上させる目的で、インド政府によって設立された初めての組織であり、1978年まで存在します。

 
この期間、「CCRIMH」は「アーユルヴェーダ」、「シッダ」、「ユーナニー」、及び「ヨーガ」の研究開発を担当し、自然療法は保健省の直接の管轄下にありました。

1978年3月に「CCRIMH」は解消され、新たに4つの独立した「研究中央審議会(Central Council for Research)」が設立されます。

その1つとして『ヨーガ&自然療法・研究中央審議会(CCRYN)』が成立、「ヨーガ&自然療法」を独自の理論と方法論を持つ医療体系として総合的に発展させて行くための活動をしています。
   

3)自然療法


それでは、『CCRYN』発行の資料に基づいて、スタンダードな「自然療法」の理論と臨床について概観してみたいと思います。


1.概論

1-1.自然療法とは

まず、『CCRYN』では、
 「自然療法は、確固とした哲学に基づいた健康な生活を送るための技術とサイエンスであり、ドラッグレス(医薬品を用いない)の治療体系であり、それ自身の健康と病気のコンセプト、及び治療原理を持っている」
と定義されています。

具体的には、自然療法では、手の込んだ医療技術を用いずに、むしろ原始的な手法で病気を回復させようとする理論です。その背景には「自然の法則」への深い洞察と信頼に基づいた「哲学」があります。

自然療法では病気治療のための薬草や医薬品は一切用いません。食事療法や絶食療法が治療法の主力になります。

ちなみに、インドの伝承医学である「アーユルヴェーダ」では、薬草や鉱物から作られた医薬品を多量に使用しますし、洗練された治療技術を駆使します。食事療法は「アーユルヴェーダ」でも主力ですが、絶食療法には「アーユルヴェーダ」は反対します。

1-2.自然療法の歴史

『CCRYN』の公式見解では、自然療法の歴史は「インドの古代にまで遡る」という見方が取られています。

 「自然療法は非常に古いサイエンスである。われわれのヴェーダと他の 古典テキストに多くの参照を見つけることができる。」

つまり、自然療法が立脚している「病因物質の理論や生命エネルギーのコンセプト」などは古代インドの宗教・哲学文献である「ヴェーダ」の中にも見られることから、自然療法的な病気治療の手法は古代のインドでも実践されていた、という立場です。

近代的な「自然療法」は19世紀にドイツで始まった運動で、それがインドにも波及して来たのですが、自然療法は自然界との調和とバランスの回復を図ることで病気を治療する方法論ですから、人類に普遍的な考え方と言えるものです。
   
ですから、『CCRYN』としては、自然療法は近代に西洋から輸入された新しいものではなく、インドの伝統にも自然療法のルーツがある古いもの、とされています。
  
ちなみに、AYUSH局には「ホメオパティー(Homoeopathy)」を振興する『ホメオパティー・研究中央審議会(CCRH)』や『国立ホメオパティー研究所(NIH)』もありますが、「ホメオパティー」は約200年前にドイツで始まった治療体系で、完全に西洋から輸入されたものです。

1-3.自然療法の特性
   
さて、他の治療体系と自然療法の基本的な相違点については、「自然療法の理論と臨床は全体論的な見地に基づいている」ことが強調されます。
  
一般に、近代医学に代表される治療体系は症状特定的で、それぞれの病気には特定の原因があり、その病気を治療するための特定の治療法がある、というアプローチが取られます。

しかし、自然療法ではむしろ、病気は病気になる人間側に主な原因があり、病気を引き起こした要因を全体的に考慮する、というアプローチを取ります。

具体的には、身体の正常な機能を妨げ、病因物質の蓄積しやすい病的な状態に導く「不自然な生活習慣、偏った考え方、不規則な睡眠習慣、不十分な休息、過度の性的活動」などの要因、そして患者が置かれている環境要因が考慮されます。
 
そして治療に関しては、病気を起こした患者側にある要因を全体的に是正して行くことが強調され、身体が自然に病気から回復できる条件作りが図られます。
  
そのために、自然療法医の役割は、安全な範囲で自然力を制御することで、病気を克服しようとする自然の努力を補助する自然的手法を処方することです。

1-4.自然療法の復興

インドでの自然療法の復興は、1894年に「ルイス・キューネ(Lewis Kuhne)」の著作『新しい治療の科学(New Science of Healing)』が翻訳されたことで始まった、とされています。

最初ティルグ語(中央インドのアーンドラ・プラデーシュ州の言語)の翻訳が刊行され、その後、1904年にヒンディー語(北インドの言語)とウルドゥー語(インドのイスラム教徒の言語)に翻訳されました。

この本の翻訳が西洋で始まった近代的自然療法運動がインドにも伝搬することに貢献した、と記録されています。

1-5.マハートマ・ガンディーの貢献

インドの自然療法の発展に決定的な役割を果たしたのは、近代インド建国の父である「マハートマ・ガンディー(Mahatma Gandhi/1869-1948)」です。

「マハートマ・ガンディー」はイギリス留学時代に「アドルフ・ジャスト(Adolf Just)」著の『自然へ還れ(Return to Nature)』という本に深く影響され、自然療法の信奉者になりました。

「マハートマ・ガンディー」は自分自身や回りの親族、彼の設立したアシュラムのメンバーにも自然療法の実践を推奨しただけでなく、彼の発行していた新聞『ハリジャン(Harijan)』の紙上に自然療法に関する記事をしばしば寄稿し、一般大衆への普及にも務めます。

そうして、自然療法は非暴力・自主独立・自助努力・自然派のシンプルライフなどを柱とする「ガンディー思想」と不可分となります。

また、「マハートマ・ガンディー」の影響のため、当時の多くの政治的リーダーが自然療法による健康促進運動に参加しました。著名な人物としては、後に首相になった「モラルジ・デサイ」氏、後にインド大統領になった「V.V.ギリ」氏、ガーンディ主義による社会改革者「ヴィノバ・バーヴェ」氏などが特筆されます。

1934年から44年当時、「マハートマ・ガーンディー」がプネーに滞在するときは、当時プネーにあった「ディンショウー・メータ」医師の自然療法クリニックに滞在したのですが、その後、そのクリニックのあった場所に1986年に「国立自然療法研究所(NIN)」が設立されています。
  
National Institute of Naturopathy (NIN)
www.punenin.org
Bapu Bhawan、Tadiwala Road,
Pune 411001, Maharashtra
   
また、「マハートマ・ガンディー」はプネーから40キロ離れたウルリカンチャンという村に、インドで初めての自然療法による患者滞在型の医療施設『二サルゴプチャール・アシュラム(Nisargopuchar Ashram)』を設立しました。

Nisargopchar Gramsudhar Trust
http://www.naturecureashram.com/
Uruli Kancan - 412202, Dist. Pune, Maharashtra (India)

プネーの「国立自然療法研究所(NIN)」やウルリカンチャンの『二サルゴプチャール・アシュラム』には複数の自然療法医が勤務して臨床指導に当っています。毎日の「ヨーガ・クラス」も治療活動の一環です。


1-6.自然療法の現在

現在、インドには11の自然療法の医科大学が存在し、5年半の「ヨーガ&自然療法」の学士号課程で自然療法医が養成されています(Degree of Bachelor of Naturopathy & Yogic Sciences /BNYS)。「BNYS」の卒業生は自然療法医として、「医師」として診断・臨床をする資格が国家から認められています。

それぞれの自然療法の医科大学の入学定員は25名から60名で、インドでは毎年400名程度の自然療法医が養成されていることになります。実際には、自然療法の医科大学を卒業後も、ベテランの自然療法医の指導のもとで、何年もの「修行」が必要です。

また、自然療法医は医師自身が自然療法が理想とする価値観やライフ・スタイルを実践しているロール・モデルであることが要求されるため、日常生活でも厳密なダイエットを守り、また定期的に長期間の絶食療法を自分に課します。

自然療法は、医師自身の「人格」が伴わないと患者さんへの説得力が生まれないため、以外にむつかしい職業です。それだけに、経験を積んだベテランの自然療法医のモラルは高く、インドでは非常に尊敬されています。

2.自然療法の実際

次に、『CCRYN』発行の資料による自然療法の実際について見てみましょう。
 
2-1.自然療法の主要原理
  
次のポイントが、自然療法の主要原理として挙げられています。
   
1)すべての病気において、その原因と治療法はひとつである。外傷性及び環境要因から引き起こされる疾患を除いて、すべての病気の原因は同一である。すなわち、体内への病因物質の蓄積が病気の原因であり、病因物質の体内からの除去が治療法である。

2)病気の第1の原因はバクテリアでない。バクテリアとビールスは体内に病因物質が蓄積され、それらの成長と繁殖に好都合な状況が体内に確立されるとき、身体に進入して生き残る。従って、病気の基本的要因は病因物質であり、バクテリアやウイルスは2次的要因である。
  
3)急性疾患は敵ではなく、私たちの友人である。慢性病は急性疾患への間違った対処と抑圧の結果である。
 
4)自然は最も偉大な医師である。人体はそれ自身が病気を予防し、病気になった場合には健康を回復する能力を持つ。

5)自然療法では患者が治療される。病気が治療されるのではない。

6)自然療法では診断法が容易に可能である。診断過程を大げさに見せかける必要はないし、治療を始める前の診断に長い時間を費やす必要もない。
 
7)慢性疾患に苦しむ患者が比較的短期間で自然療法での治療に成功する。

8)自然療法によって抑圧されていた病気が治療される。

9)自然療法は身体的、心理的、社会(倫理)的、精神的な4つの側面をすべて考慮に入れる。

10)自然療法は特定の症状に治療を施すのではなく、人体を全体として治療する。
  
11)自然療法は薬を使用しない。自然療法では食物が薬である。

12)マハートマ・ガンディーによると、「ラーマ・ナーマ」が最良の治療法である。自分自身の信仰に従って祈りをすることは、治療の重要な部分である。

3.自然療法のさまざまな手法

自然療法の目的は、健康を損なうような生活習慣を改めて、健康的で病気を作らないようなライフ・スタイルを確立する具体的な教示をすることです。
       
そのことで、単に病気から自由になるのを手伝うだけではなく、 積極的で力強い健康を獲得することを支援します。自然療法のさまざまな手法はこの目的の追求に役立つものです。
    
インド哲学の考え方では自然界は5元素(パンチャ・マハブータ)、つまり、風、水、土、火、および虚空で構成されていますが、自然界の一部である人体もこの5元素で構成されてます。

人体を構成している5元素が不均衡になると病気を引き起こします。自然療法による病気への対処は、この5元素を用いた方法を人体に適応して、人体の持つ顕著な回復力を利用することにあります。

自然療法で用いられる一般的な治療法と診断法は、次のようなものです。 

3-1.食事療法
  
自然療法では薬草を含めて医薬品は一切用いません。その代り、食物が「薬」と見なされます。食物には単にからだに必要な栄養分やカロリーを摂取するもの以上の意味があると見なされます。
  
自然療法では食物は直接自然から採られたものか、最大限自然な形態に近いものを摂るのが原則です。新鮮な季節の果物、新鮮な緑色の葉野菜、発芽類は自然療法の観点からは最善の食物である、とされています。

食事療法は大まかに次の3タイプに分類されます。
 
1)浄化ダイエット
液体レモン、柑橘系ジュース、未成熟ココナッツ水、野菜スープ、バター・ミルク、カモジグサ・ジュースなど。

2)鎮静的ダイエット
フルーツ、サラダ、茹で/蒸し野菜、発芽類、野菜チャトニーなど。

3)発展的ダイエット
全粒小麦粉、未精白米、豆類、発芽類、ヨーグルトなどなど。
   
これらのダイエットは、体内を浄化し、健康を増進、病気への免疫を高めるのを助けます。そのために食物の適切な組み合わせが重要になります。
      
食物はアルカリ性中心で、80%アルカリ性・20%酸性であることが推奨されます。バランスの取れた食生活は、健康を求める人には必ず考慮される必要があるものです。 

3-2.絶食療法
 
食事療法は食物を薬として扱うものですが、一時的に食物を摂ることを中断する絶食療法も自然療法の重要な手法です。
  
絶食の目的は、消化器系全体に休息を与えることです。絶食中には、食物を消化することに使われている生命エネルギーが体内に蓄積している病因物質を排泄する過程に従事します。

絶食は健康管理への自然な方法ですが、精神的な準備を前提条件にします。精神的な準備があれば、誰でも安全に1・2日間の絶食を実行することが出来ます。
  
しかし、長期間の絶食は経験を積んだ自然療法医の監督下で行なう必要があるため、専門施設に滞在して実行することになります。

実際には自然療法では、完全な絶食よりも、フルーツ・ジュースを使った絶食がよく用いられます。特に数日間ブドウ・ジュースだけを摂取するブドウ療法が有名です。

適切に実行されれば、絶食は心身の異状状態を取り除くための素晴らしい治療法になります。消化不良、便秘、ガス、消化器系疾患、気管支喘息、肥満、高血圧、痛風などの疾患を治療する場合に処方されますし、健康な人の健康維持・促進にも定期的な絶食が推奨されます。

3-3.泥療法

泥療法は自然界の5元素のうち、「土」の元素を利用するものです。

泥療法で用いられる土は地表から3-4フィート(約1メーター)の深さから採集された清浄なもので、泥の中に石の断片や化学肥料などの汚染物が決して含まれないことが条件になります。

泥療法は簡単でありながら、非常に効果的であることが知られています。泥療法は身体を冷すことに利用され、また泥は体内の有毒物質を希釈して吸収、最終的に、身体からそれらを取り除くきます。

泥パックと泥風呂は泥療法の主な手法で、便秘、緊張性の頭痛、高血圧、皮膚病などの病気の改善に泥療法はよく成功します。また、頭痛と高血圧の症状があるときは、泥パックは額にも当てられるます。「マハートマ・ガンディー」は便秘を解消するために泥パックを利用していた、と伝えられています。
  
3-4.水療法
 
水療法は自然界の5元素のうち、「水」の元素が利用されます。

泥のように、水は古代から有効な治療方法として用いられています。清潔で、新鮮で冷たい水で適切に風呂に入るのは、素晴らしい水療法の手法です。入浴は皮膚のすべての毛穴を開き、軽さと新鮮さを身体に呼び起こし、身体のすべてのシステムと筋肉が活性し、血液の循環を向上させます。
 
特定の日時に川や池や滝で沐浴をする古くからのインドの伝統は、実際には自然な形態での水療法とも言えます。
  
水療法の最近の発展形としては、腰浴、浣腸、温冷パック、温脚浴、背中浴、スチーム浴、全身浴、腹部や胸部や他のからだの部位への温冷パックなどがあります。それぞれ異なったタイプの病気の治療や、健康の維持増進にも用いられます。
 
3-5.空気療法
 
空気療法は自然界の5元素のうち、「風」の元素が利用されます。
 
健康に新鮮な空気は不可欠です。自然療法では、ある種の病気に空気風呂を推奨します。新鮮な空気が利用するため、衣服を脱ぐか、または軽い衣服を着て、人里離れた清潔な場所を歩きます。
    
また、「ヨーガ」の「プラーナーヤーマ」も空気療法の一種として使用されます。
    
3-5.マッサージ療法

マッサージも自然療法の手法の1つで、健康維持に不可欠と考えられています。マッサージは血液の循環を向上させ、身体の器官を強化します。

冬季に、全身をマッサージした後に日光浴をすることは健康と生命力を保持することがよく知られています。それはマッサージと日光浴を併合した効果を与え、誰にでも有益な手法です。

病気の状態では特定のマッサージの技術によって、必要な治療的効果を得ることができます。また、マッサージは運動の出来ない人に運動をすることの効果を与えます。

3-6.色彩療法

自然療法では、太陽光線の7つの色には異なった治療的の効果があると考えられています。これらの色は、バイオレット(Violet)、インディゴ(Indigo)、ブルー(Blue)、グリーン(Green)、イエロー(Yellow)、オレンジ(Orange)、レッド(Red)です。
   
異なった病気の予防と治療に、それぞれの色は効果を発揮します。着色されたボトルの中に入れられ、一定時間太陽光線に晒された水やオイルが、異なった症状を扱うのに使用されます。色彩療法の簡単な方法は病気の回復過程を効果的に助ける、と考えられています。
  
3-7.診断法

基本的な病因を知るために、自然療法では患者の日常の過ごし方、食習慣から遺伝要因までを分析します。また、季節の変化などの環境的要因も考慮されます。
     
自然療法では近代医学の診断法も利用されますが、病気の現在の状態を知るために次のような診断法も採用されます。
    
1)虹彩診断
全身の状態は眼球の虹彩の領域に反映しているので、その分析で病気の状態を診断します。

2)顔の診断
顔の物理的な外観は異なった器官への毒素の蓄積を反映しています。顔の各部位を観察することで、からだの器官の病気の状態を診断します。
   
3-8.自然療法の一般的な治療法

泥パック、泥風呂、腰浴、背中浴、全身浴、足浴、スチーム浴、日光浴、温冷パック、湿布パック、胸部パック、腹部パック、膝パック、浣腸。

4.自然療法に良く反応する疾患
    
『CCRYN』の助成プロジェクトとして、自然療法により治療が可能な疾患の調査研究が実施されています。

現在までに、以下の病気は自然療法の治療に良く反応することが認知されています。

喘息(アレルギー、気管支)、アメーバ症、貧血、不安神経症、アレルギー性の皮膚病、頸部脊椎症、慢性の非治療性かいよう、大腸炎、肝臓の肝硬変、便秘、下痢、赤痢、糖尿病、湿疹、顔面筋麻痺、腹の張り、胃炎、痛風、半身不随、高血圧、低血圧、胃酸過多、黄疸、白帯下、ハンセン病、肥満、変形性関節症、骨関節炎、小児麻痺、十二指腸潰瘍、乾癬、疥癬、座骨神経痛、脾腫、巨脾症、リウマチ様関節炎、心身症。

5.「ヨーガ・セラピー/療法」
   
「ヨーガ」を医療へ応用する「ヨーガ・セラピー/療法」の開発研究も『CCRYN』の管轄です。

しかし、「ヨーガ・セラピー/療法」自体の歴史が浅く、他の「インド医学」に比べて説得力のあるだけの伝統的・科学的リソースの蓄積が不足しており、今後の課題となっています。

特に、「ヨーガ・セラピー/療法」にはスタンダード化された技法が存在していないことが、科学的な調査研究を進めて行く上での最大の障害になっており、早急に解決すべき課題とされています。

5-1.「ヨーガ・セラピー/療法」の科学的研究

インドでは、次のような研究機関で組織的な「ヨーガ」の生理的的研究や臨床研究が行なわれてます。
   
・「Difence Institute of Physiology and Allied Science(DIPAS)」
 (国防生理関連科学研究所)
・「All India Institute of Medical Science(AllMS)」
 (全インド医学研究所)
・「National Institute of Mental Health and Neuro Science(NIMHANS)」
 (国立精神衛生神経科学研究所)
・「Vivekananda Yoga Research Foundation(VYASA)」
 (ヴィヴェーカーナンダ・ヨーガ研究財団)
・ Kaivalyadhama Yoga Institute(KDHAM)」
 (カイヴァリヤダーマ研究所)
  
「カイヴァリヤダーマ」で行なわれた研究では、経験を積んだ「ヨーギー」が自主的に新陳代謝を低下させ、心拍数を減少させることで、地下の気密室に長時間留まることを可能にする生理的能力を獲得していることが証明されました。
        
このような研究は、長期間に渡る「ヨーガ」の実習が、自律神経系への随意調節の促進を支援することを示しています。
  
一般に、6カ月間の「ヨーガ」の実習は、副交感神経の活動の増進させ、ストレス状況下における自律神経バランスの安定性を提供し、相対的な代謝昂進状態を作り出し、温度調節機能の効率を高めます。

また、身体の柔軟性や準最大限度のレベルでの作業効率、環境ストレスへの適応、認識機能の向上、集中力、記憶力、学習能力、注意力などを向上させることが確認されています。
    
また、いくつかの選択された「ヨーガ」の技法の実習によって、本態性高血圧症をコントロールする潜在的可能性と、その基礎をなす生理的なメカニズムが解明されています。

「ヨーガ」の臨床的研究は気管支炎や喘息などの慢性閉塞性肺疾患の治療の可能性を示しています。また、「ヨーガ」による糖尿病、腰痛、ストレスによる心身症の治療の可能性も認知されています。
     
『DIPAS』で行われた冠動脈疾患からの復帰に関する研究では、ラージャ・ヨーガ瞑想法、低脂肪高繊維性の食事、および有酸素運動を含んだライフ・スタイル介入によるリスク・マネージメントに関して、かなり楽観的な結果がもたらされています。
  
5-2.ヨーガに良く反応する疾患

現在までに、以下の病気が「ヨーガ・セラピー/療法」に良く反応することが『CCRYN』で認知されています。
 
アメーバ症、不安神経症、関節炎、アレルギー性の皮膚病、貧血、腰痛、気管支喘息、便秘、頸部脊椎症、鬱病、糖尿病、てんかん、腹の張り、胃炎、半身不随、高血圧、肥満、十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群、不眠症、姿勢異常、気道感染症、座骨神経痛。

公的に認知されている「ヨーガ・セラピー/療法」の有効範囲は、意外に限定されているものです。当然ですが、ガンやエイズは対象に含まれていません。

客観的に見て、「ヨーガ」を「万病を治す万能療法」のように見るのは無理がある、と言うことです。
      
また、インドで自然療法の範疇内で扱われている「ヨーガ・セラピー/療法」も「自然に病気を消滅させる」というアプローチを取りますので、それを可能にする環境を提供する患者参加型の医療施設への滞在が前提となります。


 

2008年4月15日火曜日

アジアの精神性とヨーガ

「ヨーガ」をテーマにした「インド研究」はわたしたちのライフワークですが、同時に、アジアの国々での「ヨーガ」のプロモーション活動もライフワークです。
       
   
(バンコクのワット・ポーにて、左M.L.ガロテ博士、右カヴィー氏)

仕事の面では、わたしたちは1998年からタイの大学・財団を活動の場としていますが、タイでの活動が始まったのは、まったくの「偶然」でした。
           
そもそもの始まりは、1997年の暮が押し詰まった頃、南タイのハジャイに住むタイ人のソシアル・ワーカーの友人を訪ねたことです。その時は、その友人を訪ねることだけが目的で、滞在の予定も2週間程度のつもりでした。
             
しかし、当時はまだタイで「ヨーガ」の指導をできる人物がほとんど居なかった、という状況で、「インドで長年勉強している日本人のヨーガ教師」というのが、どうやら、面白かったようです。タイでも「ヨーガ」への関心はあったのですが、実際に「ヨーガ」がどういうものか、よく分っていなかったのです。
      
それで、1998年の年が明けてすぐに、ハジャイの地元のソンクラー大学の看護学部で「ヨーガ」の紹介セミナーをすることになり、それから、バンコクのサン・サエンアルン財団に紹介され、1週間の「ヨーガ」のワークシップが企画されたのです。
  
(当時、その「サン・サエンアルン財団」のマネージャーだったのが「カヴィー・コンパックディーポン」氏で、後に『タイ・ヨーガ研究所』のディレクターになりました。)
   
その後、いろいろと紹介の輪の連鎖が広がり、結局タイに4ヶ月滞在することになり、タイでの仕事が始まったのです。 
    
1998年ー2000年までは「セミナー/ワークショップ」としての活動が主でしたが、2001年から政府系の「タイ健康促進基金(SSS)」の助成の対象となり、シーナカリン・ヴィロード大学人文学部とマヒドン大学看護学部との共同プロジェクトが始まりました。
         
『タイ・ヨーガ研究所』

わたしたちが、タイランドでの活動を始めてからの活動目標は、次のようなものでした。

(1)「ヨーガ」の意義と価値を擁護できる中立な「研究所」を設立する
(2)「大学」の中に「ヨーガ」を正式な科目として導入する
(3)厚生省での「ヨーガ」の認知を図る

(1)は、2004年にMCB財団タイ・ヨーガ研究所が設立されたことで達成されました。

(2)はバンコクのシーナカリン・ヴィロード大学人文学部哲学宗教学科で2005年から「ヨーガ」が副専攻科目として認可されたことで達成されました。その後も他の大学の学部や看護大学のカリキュラムへの「ヨーガ」の導入が進んでいます。

(3)はタイ政府厚生省代替医療局に「ヨーガ」の部門が出来て、代替医療の分野での「伝統的ヨーガ」が認知されています。代替医療局が医療スタッフ対象に実施するセミナーには「タイ・ヨーガ研究所」が共同します。
   
以上のような、わたしたちのタイランドでの「活動目標」は、日本の「ヨーガ」をめぐる構造的な問題の反省から出て来たものだと思います。

一般社会で「ヨーガ」が健全で人々に有益な役割を果たして行くには、非営利活動として、(1)(2)のような中立でアカデミックな枠組みと、(3)のような公的な認知や助成金による財政的な支援が必要です。
 
日本では、(1)(2)(3)が成立する条件が、なかなか整わないですね.....

タイでそれらが可能になったのは、インドのわが恩師であり近代ヨーガの歩く事典であった「M.L.ガロテ」博士のガイダンスを最初から受けれたこと、及び、2001年から政府系の「タイ健康促進基金(SSS)」の助成の対象となったことが大きなステップでした、が、それだけでなく、背景にあるタイの仏教文化の土壌が大きな要因だと思います。

日本での「ヨーガ」をめぐる構造的問題のルーツは、明治維新以降の急速な近代化とそれまでの伝統文化との関係、そして、第2次大戦後の急速なアメリカ化とそれまでの伝統的価値観の関係、という問題まで視野に入る根の深い問題です。

日本で「ヨーガ」に興味のある方や「ヨーガ教師」の方たちには、「ヨーガ」をチャンネルとして、タイの「仏教的精神性」に触れて行くことはメリットが多いことに思えます。

それは「伝統的ヨーガ」への理解を深めるだけでなく、仏教の伝統に基づく日本を含めた「アジアの精神性」の共通項への洞察を深める機会になるでしょう。

「ヨーガ」と精神性

「ヨーガ」自体はどの宗教伝統にも制約されないニュートラルなものと考えられますが、「ヨーガ」は近代になるまでインドの「ヒンドゥー教」の枠組みで継承されて来たので、あるレベルから先になると「ヒンドゥー教の精神性」という問題が出て来ます。
      
「ヒンドゥー教」はインドの民族宗教であり、遠い異国の異教ですから、日本で普通に生活をしている方には、なかなか分りにくいものですし、十分に消化が出来ないところがあります。
   
しかし、この問題は「ヨーガ」と「アジアの精神性」の伝統という、もう少し広い枠組みまで視野を広げると解決します。
 
アジアには「仏教の精神性」が伝承されています。そして、「ヨーガ」と仏教は同じルーツから派生したものですから、「ヨーガ」と「仏教の精神性」には幅広い整合性があります。
       
特にタイの上座部仏教文化は「ヨーガ」と特に親和性が強く、それが、タイでわたしたちが「ヨーガ」の活動で成功した理由だと思います。
  
わたしたちも最初は分らなかったのですが、タイで活動をするようになってから、実は、「伝統的ヨーガ」とタイの「仏教的精神性」がとても相性が良いことに気が付いたのです。 
    
そして、それは、わたしたち日本人が「伝統的ヨーガ」を理解し消化するためにも、非常にプラスに作用することも悟りました。      
    
わたしたちのタイでの合宿セミナーに参加されたことのある方はよく解ると思いますが、タイの仏教文化の「精神性」は日本のみなさんにもとても親しみやすいものです。
   
タイで日本のみなさんを対象とした「ヨーガ」の合宿セミナーを実施することは、「ヨーガ」と「アジアの精神性」についての洞察を深めることに有利に働いているようです。
                     
タイから先

おかげさまで、タイでの「ヨーガ」の普及活動はこの10年間で無事軌道に乗っています。
          
次は、タイ周辺のカンボジア、ラオス、ミャンマーといった仏教国にも「伝統的ヨーガ」が浸透し、その国々の人たちにも「ヨーガ」を学ぶ機会が増えて行くことが次の目標であり、わたしたちの願いです。
   
「ヨーガ」を媒介としてアジアの隣人の人たちと交流を持つことは、わたしたち日本人にはリターンが大きいことでしょう。「ヨーガ」によって、ますますこころが広くなり、豊かになることです。
       
以下は、昨年度のわたしたちの「タイ・ヨーガ研究所」の活動報告です。            

      
2007年度の『タイ・ヨーガ研究所(TYI)』の活動報告
ディレクター
カヴィー・コングパックディーポング(Kawee kongpakdeepong)

2004年に設立された『タイ・ヨーガ研究所(TYI)』は、2007年にその活動開始から3年を経て、活動目的と使命の再定義を行いました。そして、『タイ・ヨーガ研究所(TYI)』の活動目標は次の3点であることが再確認されました。
       
1)資格のあるヨーガ教師の養成
2)ヨーガの知識管理(Knowledge Management)
3)伝統的ヨーガの一般社会への普及
    
1)資格のあるヨーガ教師の養成

SWUコース

第1の活動目標をとしては、2007年度も『タイ・ヨーガ研究所』はバンコクのシーナカリン・ヴィロード大学(SWU)人文学部哲学宗教学科と共同で「ヨーガ教師養成コース」を実施しました。前期・後期の2学期制で授業時間は300時間、30名の受講生がコースを修了しました。
 
SSSコース
      
また、2007年度も『タイ・ヨーガ研究所』は「タイ健康促進基金(SSS)」の助成を受け、全国4ヶ所の大学・病院(バジャイのソンクラー大学看護学部、シーラチャの赤十字病院、プラチンブリとチェンライの公立病院)で、医療スタッフを対象とした短期コース(60時間)を実施しました。
       
受講生はまず7日間の集中セミナーに参加し、その後月1回のセミナーに1年間継続して参加するプログラムです。4つのコースで190名の看護師と医療スタッフが参加しました。
            
2)ヨーガの知識管理(Knowledge Management) 
 
シーナカリン・ヴィロード大学・副専攻課程
 
2番目の活動目標である「ヨーガ」の知識管理としては、『タイ・ヨーガ研究所』は、2007年度もシーナカリン・ヴィロード大学(SWU)の学部生対象の「ヨーガ」の副専攻科目を人文学部哲学宗教学科と共同して運営、さらに内容を発展させました。
    
「ヨーガ副専攻」を選択した学生は卒業単位の一部として、「ヨーガ」で8科目21単位を取得します。
   
さらに、マヒドン大学医療センター・物理療法学部と共同で、物理療法学部の学生を対象とした「ヨーガ」のカリキュラムを開発しました。
     
また、「ヨーガ」を体育教育の科目として実施するために、仏教大学と共同しました。 
          
学校教育でのヨーガ・マニュアル
  
学校教育の現場の教師が「ヨーガ」を導入して行く支援をするために、『子供のためのヨーガ・マニュアル』を開発するセミナーを実施しました。対象は幼稚園から高校までです。
        
ヨーガ教師のための講座
 
「ヨーガ教師」の継続教育と、安全な「アーサナ」の指導技術を高めるために、マヒドン大学の物理療法学部の助教授による14の基本的な「アーサナ」を解剖生理学的に分析した講義をシリーズを実施しました。
          
3)伝統的ヨーガの一般社会への普及
 
ウエブサイト
 
3番目の活動目的である「伝統的ヨーガ」の普及活動の一環としては、ます、既存のウェブサイト(www.thaiyogainstitute.com)を発展させました。今年度から、「ヨーガ教師」が経験と意見を広く交換できるように、「掲示板」のページをウエブサイト加えました。
            
月刊ニューズレターの創刊
  
また、タイ人の「ヨーガ教師」のネットワークを形成する媒体として、『タイ・ヨーガ研究所』の月刊のニュースレターを創刊しました。
    
ヨーガ・デリバリー・サービス
 
『タイ・ヨーガ研究所』は、職場でゆったりと「ヨーガ」を学ぶ機会を提供するため、「ヨーガ・デリバリー・サービス」を継続しました。2007年度は49の会社・団体から注文があり、『タイ・ヨーガ研究所』から派遣された「ヨーガ教師」により、2000名以上のスタッフがそれぞれの職場で「ヨーガ」を学ぶ機会が与えらました。
     
プラーナーヤーマ合宿セミナー
  
今年度、『タイ・ヨーガ研究所』はすでに基本的な「アーサナ」に習熟している実習者を対象にして、「ヨーガ」のより深い側面を求める人のための「プラーナーヤーマ」の合宿セミナ−を8回実施しました。


2008年4月8日火曜日

KDHAMコース参加レポート


今年1・2月に、インド・マハーラーシュトラ州ロナウラの「カイヴァリヤダーマ研究所(KDHAM)」の付属カレッジに短期留学され、6週間コース(CCY)を受講された東京の「Y.T.」と高知の「R.B.」さんのフィードバックです。
      

【参考情報】

Kaivalyadhama Yoga Institute (KDHAM)
Swami Kuvalyadhama Marg
Lonavla, 410 403, Maharashtra, India
Website:
www.kdham.com

6週間コース(CCY)のページ
  →
http://www.kdham.com/coll_ccyhtml
Certificate Courses in Yoga (CCY)
Six weeks : Twice a year, January-February & May-June

「カイヴァリヤダーマ研究所」は1924年に「スワーミー・クヴァラヤーナンダ(1883?1966)によって設立された、世界で初めての「ヨーガ」の学術的研究所です。
      
インド中央政府の人的資源開発省(Ministry of Human Resource Development、日本の文部科学省に相当)から「An All India Institute of Higher Learning(全インド・レベルの高等教育機関)」として認可を受けています。

また、マハーラーシュトラ州立のプネー大学から研究
センターとして認定されています(体育学専攻の博士課程があります)。

付属カレッジ(正式名称はGordhandas Seksaria Colledge of Yoga & Cultural Synthesisと長い)は1950年に開校されて以来、すでに58年の歴史があります。今までに、「ヨーガ」の分野に有意な人材を輩出して来ました。


付属カレッジのディプロマ・コース(10ヶ月間)は、インド中央政府の人的資源開発省の「NCTE(National Council for Teacher Education)」、教員教育全国審議会の認定を受けています。

また、付属カレッジは、人的資源開発省の「NIOS(National Institute of Open Schooling(NIOS)」から「ヨーガ」の「サティフィケート・コース」を運営するスタディ・センターとして認定されています。そのため、6週間コース(サティフィケート・コース)を受講するためにも、外国人は学生ビザの取得が義務付けられています。


1950年の付属カレッジの開校以来、現在までの日本人の修了生は
・「ディプロマ・コース」が約10名
・「サティフィケート・コース」が約20名
です。


【6週間コースについて】

コースの目的:

ベーシックで体系的な「ヨーガ」の理論と実習を紹介すること。

コースの期間:
6週間で年2回開講
・1月15日ー2月25日(12月31日願書締切)
・5月 2日ー6月11日( 3月31日  〃   )

コースの性格:

合宿制の集中コース。コース中はキャンパス外の外泊不可。健康上の問題がある者は受講不可。コース中でも医学的診断により継続が不適切と判断された場合中断。

コースの受講資格:
高卒以上で英語での授業を受けれる英語力必要。外国人は学生ビザを取得。

コース受講の優先権:.

体育教育の教員免許保持者。州政府の公務員、及び中央・州政府認定の教育機関に勤務する者。

コース受講の年齢制限と健康状態:
年齢制限45歳まで(外国人は年齢制限免除)、35歳以上の志望者は審査後受講許可を考慮。受講願書と共に医師からの健康診断書提出。

コースの受講料:
・インド国籍 9000ルピー 
・外国国籍  1000ドル

(コース途中で中断した場合も、受講料の返還なし)。
   

「カイヴァリヤダーマ研究所付属カレッジ」への短期留学の感想
(Y.T.さん、東京在住)

   
1)場所と環境
(ロナウラという環境と、カイヴァリヤダーマの場所と施設 etc.)

ムンバイ空港から車で2時間ほどの距離にあるカイヴァリヤダーマ。
     
重いスーツケースを持っての移動、土地カンのない事などから 私は相方先生の紹介してくださったプライベートタクシーで行きも帰りも移動しました。私のようにインドに不慣れな方は安全ですし、利用されるといいと思います。

カイヴァリヤダーマ内は広く、木々も美しく整備されていて、疲れた時は散歩などすると気持ちが良かったです。

比較的学校内は守衛もいるので安全だと思います。キャンパス内に売店もあるのですが、学校から近い所にマーケットがあってそこで日用品などは全て揃います。
    
ロナウラという町はこじんまりとしていながらも品揃えも豊富で便利です。 
 
2)泊まる部屋と食事
(キャンパス内のゲスト・ルームとダイニング・ホールでの食事 etc.)
 
ゲスト・ルームは清潔で快適でした。ホットシャワーも出ます。お掃除も頻繁に来てくれます。でもしょっちゅう停電になるので、懐中電灯は必需品です。

私の滞在したこの1月・2月は例年にない冷え込みで非常に寒く、部屋もぴっちり窓が閉まらないので夜、机に向かう際、寝る時などはモコモコに着込んでいました。

食事は最高でした!バリエーションも豊富で脂っこくなく、しょっぱくなく・・・本当に美味しかったです。

3)付属カレッジの授業の内容について

(1)実習

アーサナの実習ですが、比較的難易度の高いアーサナはやりませんでした。毎回少しずつ新しいアーサナをふやしてゆくやりかたなので、授業についてゆくのはそう難しくないかと思います。

週に1回クリヤの実習もありました。最初はうまくできませんでしたが、段々コツがつかめて最後にはちゃんとできるようになりました。クリヤをした後は呼吸器系も頭も本当にスッキリします。
 
(2)講義

私はバイリンガルではないので、授業についてゆけるかが一番心配だったのですが、案の定、授業内容は半分程度しかわかりませんでした。学科によっては全くわからない事も。

毎時間のように授業が終わってから他の学生に質問して確認していました。また、学生の中にも既にヨーガに関して知識が有る人が多いので、先生もその辺をわかっていて、いきなり高度な話をしていたりもするので、留学前にもっと本を読むなどして知識を増やしておくべきだったと痛感しました。

4)今後ロナウラへのヨーガ留学を考えている方へのアドバイス
    
先ずは快適に勉強ができるように、留学する時期に合わせて持ち物を検討されるとよいかと思います。私はとにかく前半寒くて、もっと防寒対策すれば良かったと後悔しました。風邪もひいてしまいましたし。

5,6月だと蚊が沢山いると聞きました。私のいた時期も後半は段々暑くなり、蚊に睡眠を妨害される事もしばしばでした。

授業に関しては、全くヨーガの知識がゼロで参加するときついかと思います。可能であればカイヴァリヤダーマの出版物をとりよせ読んでおくといいかと思います。また解剖学の学科もあるので、基礎的なレベルでいいと思いますが、一冊くらい専門書を持っていかれるといいと思います。

そして何よりも相方先生のレクチャー(タイなどで)を事前対策として受けられると大変良いと思います!

       
「カイヴァリヤダーマ研究所付属カレッジ」への短期留学の感想
(R.B.さん、高知在住)


1)ロナワラの町とカイヴァリヤダーマの環境

ロナワラはインドの地理に詳しい方ならご存知、汽車で2・3時間近くの距離だったと思います。私は、とてもじゃないですがボンベイでうろうろ出来ないだろうと思い、チェンナイから入国し、夜行列車に乗って、ロナワラへ行きました。ちょうど、チェンナイからボンベイへ行く便利な汽車が一日に2・3本走っているのです。

ロナワラの町は、きっと本当は広いのでしょうが、駅の周辺の歩いて回れるところに何でも揃っているので(インド的に揃っているという意味です)、方向音痴の私でも、軽々と把握できる規模の町です。
町のムードも、北インドのどろどろした、きつい感じ(個人的な感想ですが)ではなく、どこかさっぱりしているように感じます。外国人にはなじみやすい環境なのではないかと思います。

布屋やレディース・テーラーも充実していますので、パンジャビ・ドレスを作りたい方にも便利です。また、ロナワラには、「チキ」という名物のお菓子が有り、私はこれにはまり、パンパンに太ってしましました・・。

カイヴァリヤダーマはロナワラの駅から、私の足で歩いて15分から20分の距離のところにあります。とても静かで、豊かな自然に囲まれ、さすがヨーガの学び舎で・・・・と言いたいところですが、カイヴァリヤダーマの近くをというより、敷地内をも高速道路がドーンとぶち抜けているため、1日中車の音、インド特有のクラクションの音(パラリラパラリラポーペーポー!!みたいなのですね)が激しいのです。
が、しかし、人間、慣れるのね。いつの間にか車の音が全く気になっていない自分を発見し驚きました。長く、カイヴァリヤダーマに居る人は、車の音など、ほとんど気にしていないでしょう。
 
しかし、本当に自然は豊かです。敷地内にはリスや様々な野鳥がいますし、お約束の牛も居ますので、(時々ヤギの群れも)「えーーインドなのに牛が居ない!!」なんてことはないので、安心してください。
  
敷地内には、きれいな芝生の公園なども有り、よくそこに座っては、クラスメートとお菓子を食べたり、勉強したりしたものでした。
 
花もきれいに咲いています。裏山に上れば、ダムがあり、そこはとても静かです。が、一応危険ですから、必ず、数人のグループで出かけるようにしてました。

2)泊まる部屋と食事

泊まる部屋はとても清潔です。あのレベルであれば、インド初心者でも全く問題ないと思います。1度でも、ワンサニットを体験されておけば尚のこと、安心でしょう。

ただ、部屋によっては、お湯がじゃんじゃん出たり、でなかったり、日当たりの良い部屋、悪い部屋、などの少々の当たり外れはあるようです。

洗濯も、自分でしたくない人は、洗濯おじさんが時々やってきては「今日は洗濯あるかねー?」と声をかけてくれるので、(勿論、有料です!)便利です。でも、洗濯物に勝手に名前を書かれたり、色落ちなどもあるようです。私は、部屋にあったバケツで自分で洗濯しました。

股引をはかないと居られないような気候でも、蚊はいます。また、スワミジのクティなど、マットがしいてある部屋では、何かしらの昆虫が私達を待っています。虫除け対策は、しっかりされたほうがいいと思いました。

寝るのはベッドです。蚊帳もありました。ただ、この冬は本当に寒くて大変でした。使い捨てカイロを持っていて、ほんとうによかったと思いました。

また、何の因果か、試験勉強をする時期になって、やたらと停電するようになったので、ヘッドランプやランタン式の懐中電灯は必要です。
また、夜遅く、朝など、暖かいのみのものがほしい方は、旅行グッズのお店で手に入る、電熱棒?(お湯が沸かせる棒のこと)があると便利かもしれません。私は1日1回のほうじ茶&チキタイムが何よりの癒しでした。
  
外国人生徒はヘルスケアセンターの食堂で1日3食食べますが、フルーツやサラダも有り、(朝のインド版シリアルの日意外は)これがなんとも美味しいのです!!

私は、一度も日本食が恋しくなることはありませんでした。むしろ、美味しすぎて、ミタハーラが守れず苦労しました!!時々、クラスメートに誘われて、学生用の食堂にも行きましたが、こちらは時々、ネズミが床をチョロチョロシテイタリ、味付けが少々辛め、野菜と言うより、芋ばかりのメニューで、リッチな学生さんは外に食べに行くような人もおりました。

ヘルスケアセンターはいすに座って、テーブルで食べますが、学生用は床に座って、皿も自分達で洗います。お祈りも皆でしてから頂きます。でも時々、学生用の食堂では、ヘルスケアセンターでは出ることのない、甘いお米や、フルーツのはいったミルクがでるので、そんなときは食堂のはしごをしたり、日によって使い分けることも可能でした。

図書館も時々利用しましたが、椅子と、テーブルが合っていないのと、ナフタリンの匂いが苦手で、次第に足が遠のいてしましました。

インターネットも利用できますが、日本語のソフトは入っていませんでした。どなたか入れてください。

コピー機もあります。とても便利なようですが、学生が利用したい休み時間は、図書館も休みますで、これが一番困りました。

売店も一応あって、日用品(石鹸とか、お菓子とか)はここで買えますが、すぐ品薄になりますし、ここも開店時間が微妙でタイミングをあわせるのが難しかったです。(私だけかもしれませんが)私は、日曜日にロナワラの町へ買出しに行ってました。

3)付属カレッジの授業の内容について

(1)実習 
 
実習は朝、夕の2回ありました。新しくできた、というか建築中の建物の一部出来上がった場所で行いました。

今まで、激しい、ガンガンと動くアーサナをしてきた方には、「え?なにこれ?」と感じてしまうのか、コースが始まって数日で、何人かの西洋人は去ってゆきました。

私個人的には、ここ数年、病気続きだったため、大変ここちよく取り組むことが出来ましたし、10日を過ぎた頃から、自分の身体がめきめきと変わってくるのを感じることが出来ました。

アーサナも自分なりに納得する感覚を得ることが出来たのは大きな収穫ですが、ロナワラ名物の食べ過ぎで、別の方向に身体がメキメキと変化してゆくのは、もっと悲しいことでしたけど・・・。

アーサナ及びクリアの指導は主にシン先生という方が担当でしたが、厳しさの中にも笑いあり、(英語も、ヒンディーもよくわからないから、私は時々しか笑えませんが)とても暖かい、そしてメリハリのある、愛のある指導をされる先生だと思いました。
        
とある記念日に生徒全員が先生から、名前入りのカップとロナワラ名物のチキ(箱入りセット!)を頂いたときは、嬉しくてウルウルしてしまいそうでした。(私だけかも?)
   
クリヤの指導の中でも、特にラバーネーティーやボウマンダウティ、皆で頼み込んで特別に時間を作って頂いた、トーラタカなどは、なかなか日本で教えてくれる先生に出会うことは、私にとっては難しいことでしたから、大変ありがたかったです。

特に、ラバー・ネーティーは2度も相方先生のリトリートで挑戦しているのにも係わらず、未だ達成できないでいたものですから、できたときはとても感動しました。
    
今では、「なんでこんなことができなかったの?」っていうくらい、朝飯前です。(そう!クリヤは朝飯前にやるものですね!)
  
ボウマン・ダウティも難なく、今では勢いよく「ゲボーーー!!」と吐けるようになっています。
   
先生の指導と、クラスメートの励まし、助け合いにより、みんな出来るようになっていました。クリヤが不安な方は安心してください!!私が出来たんですから!!(相方先生が頷いてるような気がします・・・。)

ゆとりのある生徒は、布を食べたり、チューブを胃まで入れるクリヤまでやってましたが、私は将来の楽しみのためにとっておくことにしました。

そして、様々な講義で、クリヤについて学びますので、「なんでこんなことすんねン」という訳がきちんと自分の中に育ち、さらに実際にやるわけですから、しっかり身に付くのでしょうね(たぶん・・)。
   
(2)講義について
 
最初の10日くらいは、本当に、悲しいくらい、なあああんにも、わかりませんでした。だって、英語出来ないんですから。この時ばかりは、「大丈夫、大丈夫」と言って下さっていた相方先生を恨みました。

とにかく、1つのレクチャーが終わるまで座っていることに意義がある、とでも言わんばかりに耐えておりました。

しかし、耐えて耐えているあいだに、そんな私でも、先生が最新ヒットソングを歌いながら、または、携帯のコマーシャルを例にして、わかりやすく説明してくれたりするので、だんだんと、理解できる日も出てきました。(テレビもたまには役に立つのですね!)

また、相方先生のリトリートで習ったことが、大変役に立ちました。先生方は本当にエネルギッシュで、講義のたびに度肝を抜かれるといいますか、「先生、ここでこんなにエネルギーを使って、家庭ではどのようにして過ごしているのだろう?」と心配したくなる程の迫力の方もおられました。

また、6週間とはいっても、最後の週はすべて試験です。なのに、突然、授業がすっ飛ばされたり、DYの学生と合同の講義になったり、先生が来なかったり、と予定がめまぐるしく変わることがありました。

英語が出来ない私は、毎日「今日は何処へ行けばいいのか?」とハラハラしてましたが、結構インド人の学生もわかってなくて、「え?これからなんかあるの?」なんていう人もいましたから、いつもなんとかなってました。

(しつこいようですが!)英語が出来ないなりに、CCYの講義は盛りだくさんで、ヨーガをするなら、または教えるのであれば、最低限、この程度のことは知っておかねばならないのだな、ということが分かり、自分の不勉強っぷりに大いに反省させられました。
   
でも、私としては、6週間では、ヨーガのヨの字の横棒ぐらいしか、まだヨーガのエッセンスにふれていないのではないかと思いました。
  
他にも、講義についてはいいたいこともありますが、長くなるのでやめておきます。
   
4)今後参加される方へのアドバイス&私の個人的感想
    
・相方先生のリトリートには参加してからの方が理解が深まると思い ますが、欲を言えば、CCYに参加するための(しなくても良いけど)、それに向けた内容のリトリートがあればいいのになあと思いました。(復習にも良いと思います。)
  
例えば、「ここのね、こういう概念が分かってないと、話になんないのよね」みたいなポイントを押さえておくだけで、英語というハンデのある私達(私だけ?)には、大変、有意義だと思うからです。インド人なら当然の概念でも、外国人には、さっぱり何のことかわからない、しかも英語かなと思って講義を聴いていると、気がつけばヒンディー語で話してるし!!みたいなことは頻繁に起こります。

そんなとき、西洋人の学生は、「英語で講義して下さい!」と言ってくれますが、そもそも英語が出来ない私は「うーーん、どっちでもいいよ」って感じです。(あー情けないっ!)

私が個人的に感じたことなので、他の方に当てはまるかどうかはわかりませんが、ビパッサナーやテーラワーダ仏教について、ちょっと経験があったことが講義の理解などに役に立ったように感じました。

・英語も大事ですが、国語力もきっと大事なんだろうなあと思いました。それは、テストの答案を書くときに強く感じました。答案は、すべて論述形式(?述べよ、とか、説明せよ、とかです)で書いて行くので、作文とか、ウソでもストーリーを組み立てていかないと、大きな答案用紙は埋まらないのです。(右手が筋肉痛になりました。)

・相方先生がプネーに滞在中に参加できてよかったです。心細いとき、不安なとき、何度励ましていただいたことか!!先生の家の大家さんの家に行ったりしたのも楽しい思い出です。

・友達ができてよかったです。学生さんの中には、本当に、親切で、面倒見のよい人がいるものです。そういう学生さんと仲良くなって、助けてもらうことも大切なんだなあと思いました。

私の場合は、一緒に過ごしたYさんをはじめ、同級生は勿論のこと、DYコースに留学中のタイ人や韓国人の先輩にも助けてもらい、(勿論先生方もですが)どうにか、こうにか6週間を終えたという感じです。終えただけで、試験にパスしているかどうかは・・・微妙です。

同級生とは、みんなで旅行に行ったり、観光したり、買い物で値切ってもらったりと、ほんとうに楽しく過ごしました。いつか、恩返しできるといいなあと思っています。

・6週間という短い時間ではありましたが、ヨーガを学ぶのに、カイヴァリャダーマで暮らしながら学ぶことがいかに意味があるのかということが、今になって、じわじわと分かるというか、感じてきています。

朝起きて、ハーブティーを飲むことから始まって、講義や実習を受ける以外の、日常の細かいこと、なにげないことに意味があったり、そこにこそ、日本では学べない、感じることの出来ないものがあったりするのかもしれません。

目に見えないこと、言葉に出来ないことの方が大きくて、でも、それを感じつつ、内容の濃い講義が自分の中で、ゆっくりと醗酵するようにそだってくれたらいいなあと思っています。

以上です。

2008年3月22日土曜日

MDNIYでのYOGA WEEK 2008

インドの首都のニューデリーに、インド中央政府保健省(Ministry of Health & Family Welfare)のAYUSH局直轄の『モラルジ・デサイ・国立ヨーガ研究所(Morarji Desai National Institute of Yoga)』があります。

この『モラルジ・デサイ・国立ヨーガ研究所』では、昨年から2・3月の時期に「YOGA WEEK (ヨーガ週間)」というプログラムの実施が始まりました。今年は2月25日(月)から29日(金)までの5日間でした。

Morarji Desai National Institute of Yoga (MDNIY)
(Department of AYUSH, Ministry of Health & Family Welfare, Govt. of India)
68, Ashok Road, Near Gole Dak Khana, New Delhi - 110 001
http://www.yogamdniy.com/

今年はこの「YOGA WEEK (ヨーガ週間)」の最後の2日間、2月28日・29日に、
「ヨーガの教育課程とプログラムの標準化
(Standardization of Yogic Curriculum and Programmes)」
をテーマにした全国会議(National Seminar)が持たれ、わたしたちもそれに参加しました。
 
歴史的な会議....

これは、非常に重要で、歴史的な会議でした。「ヨーガ」についても、インドが「本気」になった、という局面です。インドも「激動の時代」ですが、「ヨーガ」の分野も急展開しており、目が離せない局面です。

近年の、主にアメリカにおける「ヨーガ」の無責任な商業化傾向に歯止めをかけるために、インド中央政府の保健省主導で「ヨーガ」のスタンダード化と公的な認定制度が進められることになりました。

そのため、今回インドの主要な保守派の「ヨーガ」のインスティチュートの代表が一同に会して、初めて「国立研究所」で団結、具体的には、6月に「Indian Yoga Association (IYA)」、「インド・ヨーガ協会」を結成、「ヨーガ研究所」の審査と認定、及び「ヨーガ」の分野における自主規制機関として機能する。

また、社会的に「職業」として「ヨーガ」の認知を図るために「ヨーガ教師」の教育課程に統一カリキュラムを策定、将来的には「ヨーガ教師」の免許を登録制にすることを視野に入れる。

統一教育課程の内容は、ロナウラで1920年代から始まった「ヨーガ」の近代化の方向性を踏襲・発展させたもので、総合的て独立した「知識体系としてのヨーガ」の構築を志向したものです。

(今までもロナウラの「カイヴァリヤダーマ研究所」付属カレッジの「ディプロマ・コース(D.Y.Ed.)」修了が実質的に「職業資格」として「ヨーガ教師」の基準でした。)

また、医療分野で「ヨーガセラピー/ヨーガ療法」の臨床を行なう基準は、インドの「医師免許」と同レベルの水準である必要があり、今後開設される5年半の医科大学レベルの「ヨーガ療法医課程(B.Y.Th)」の修了が基礎資格になります。

背景の事情....

今回の動きの直接の背景には、アメリカの「ヴィクラム・チョードリー」の「ホット・ヨガ」と、インドの「スワーミー・ラームデーヴ」の数千人を集める巨大「ヨーガ」集会があります。

「ヴィクラム・チョードリー」はアメリカで「ヨーガ」の「パテント(専売特許)」を申請していたのですが、それが認可されたことに、ついに本家のインド側が「切れ」ました。

つまり、インド人が「ヨーガ」をする場合、パテント料をアメリカの「ヴィクラム・チョードリー」の会社に支払う???という、トンデモないことが起きつつあるのです。
  
すでに先行事例があって、「ターメリック(うこん)」の薬効がアメリカで「パテント」を取られている、インドを代表する「バスマティ米」もアメリカで「パテント」を取られている。

このまま無抵抗では、アメリカのルールによるパテント・ビジネスに伝承文化や伝統的知識までが喰い荒らされ、「インド文化」の根幹が侵されるという危機感があります。

「自国の研究室で新しく発見された知識や、開発された技術に特許権を認めるのは当然だろうが、他国の伝統文化に専売特許を当て嵌め利益の独占を狙うとは何ごとか!!」、というのが正論です。「おれたちは絶対そんな特許料はアメリカに払わない!!」と、会議中も大いに気勢が上げられました。

このアメリカの「パテント・ビジネス」の動きに対して、インド政府は「TKDL(Traditional Knowledge Digital Library)」、伝統的知識のデジタル図書館、をウエブサイトに創設して予防しようとしています。

つまり、「ヨーガ」や「アーユルヴェーダ」など、インドで発展・継承された文化資産でありながら、人類に普遍的な価値がある知識のデータを事典型式で収録するサイトを創成し、パテントによる独占を予防しようとするものです(この会議にこの政府プロジェクトの担当者も出席しました)。

さて、これは海外の動きですが、インド国内の背景としては、ハリドワールに拠点を置く「スワーミー・ラームデーヴ」の存在があります。

「スワーミー・ラームデーヴ」はここ数年で急速に「名前の売れた」人物で、テレビで毎日朝夕自分の「ヨーガ」番組を放映していますし、「病気直し」を売り物にした数千人単位の「ヨーガ・イベント」の興業を打って、毎月全国を巡業しています(高額の入場料を徴収します)。

「ラームデーブ」はインドで一気に「ヨーガ」を大衆化した人物ですが、彼自身出自がハッキリしない人物ですし、伝統的な「ヨーガ」文献に根拠のない指導内容や、「ヨーガでガンを治す」「エイズも治す」「病気は何でも治る」「白髪も黒くなる」といった大衆受けを狙った無責任な発言、偽アーユルヴェーダ薬製造販売、「ヨーガ・イベント」中に死人が出る、等々、多くの問題があります。
  
しかし、大衆から広範囲に支持を受けているし、政治家も彼の人気を利用しているため、一向に勢いは衰えません。最近海外にも進出して、あたかも彼が「ヨーガの権威」であるかのような振る舞いをしています(昨年日本にも行っています)。
 
「ラームデーヴ」は「ヨーガ興業」でかき集めた資金で設立したハリドワールの自分のセンターで、今後「10万人のヨーガ教師を養成する」「インドから病気を消滅させる」と豪語しています。
 
彼に対して、今まで真面目に、地道に「ヨーガ」に取り組んできた良識派・ 保守派勢力は、ほんとうにあたまにきています。彼は「共通の敵NO.1」なのです。

保健省も彼を医療政策全体の「秩序を乱すもの」と認識しています。インド政府としても、何らかの形で「ヨーガ」に「基準と規制」を設ける必要が来た段階、という局面です。

今後のインパクト....

インドで「ヨーガ」に対する公的な認知の方向性が明確になって行くことで、今後諸外国での「ヨーガ」のあり方や方向性にも健全な影響を与えて行くことが期待されます。

例えば、ヒンドゥー教の宗教家である「スワーミー」が外国で「ヨーガ」を教えるという問題や、外国の任意団体が任意のヨーガ教師養成コースを運営するという現象にも、見直しが必要になるでしょう。

日本にはすでに「インド政府公認」とか「認定」という「ヨーガ」の資格があるようですが、それは何かのまちがいです。インドの情報不足から来ている誤解と思われます。日本で行なわれる講習会やコースに出て、「インド政府公認」とか「認定」というのはあり得ないことです。
   
またアメリカ系の「ヨガ」の講習会やインストラクター養成コースの目的は、あくまでも「フィットネス・ビジネス」の範疇であり、それは「ヨーガ」の本質ではない、という認識が必要です。

今後、インド政府の主導で「ヨーガ」の資格のスタンダード化が進んで行く局面で、「ヨーガ」でインド留学することにも、新しい意味を持って来ることになるでしょう。

日本の問題は、「ヨーガ」の有資格者の不足です。お隣の韓国の場合、ここ10年間で「カイヴァリヤダーマ」の付属カレッジのディプロマ・コースの卒業生だけでも30名近くいます。今後、日本からもロナウラの「カイヴァリヤダーマ」に短期・長期留学される方が増えることが期待されます。

【参考情報】
      
インド中央政府保健省のAYUSH局

日本の厚生労働省に相当するのは「Ministry of Health & Family Welfare」です。
http://mohfw.nic.in/
日本語に直訳すると、「保健と家族福祉省」というようになりますが、ここではかんたんに「保健省」としておきます。

保健省の中にAYUSH局という部局があります。
Department of AYUSH
http://indianmedicine.nic.in/

この部局が厚生省に創設されたのは1995年3月です。当時は、「インド医学の体系とホメオパティー局Department of Indian Systems of Medicine and Homoeopathy (ISM&H)」 と呼ばれていました。2003年11月に名称が変更され、AYUSH局という名前になりました。
「AYUSH」と言うのは、
Ayurveda(アーユルヴェーダ)」
Yoga & Naturopathy(ヨーガ&自然療法)」
Unani(ユーナニー)」
Siddha(シッダ)」
Homeopathy(ホメオパティー)」
の頭文字から取られています。

AYUSH局の目的は、西洋近代医学以外の医療体系の普及による社会福祉・公衆衛生の向上を図ることです。そのための研究・教育の推進、教育課程のスタンダート化、医薬品の承認審査と品質管理、国民の意識向上への活動などがAYUSH局の所轄です。

これら医療体系は、通常他の国では「代替療法(Alternative Medicine)」や「補完療法(Complementary Medicine)」と呼ばれるものですが、インドでは国家が認知した正式な「医学」としてのステイタス(National Systems of Medicine in India)が与えられています。これらの「医学」を実践する基礎資格は、5年半の医学教育修了です。

このうち、「アーユルヴェーダ(Ayurveda)」「ユーナニー(Unani)」「シッダ(Siddha)」の3種はインドの伝統医学・伝承医学です。インドにリソースがあるものです。

「自然療法(Naturopathy)」は自然界との調和とバランスの回復を図ることで病気を治療する医療体系で、インドの伝統にもルーツがありますが、近代的な「自然療法」はドイツで始まった運動です。18世紀当時「ハイドロ・セラピー(水療法)」と呼ばれていたものがそのルーツにあり、「ヴィンセント・プリースニッツ(Vincent Priessnitz/1799-1851)」という人物が創始者です。

その後、治療体系としての「自然療法(ナチュロパティー)」という分野が確立し、その名称が広く用いられるようになったのは「ベネディクト・ラスト(Benedict Lust/1872ー1945)」という医師の活躍によります。

インドで「自然療法」を推進したのは近代インド建国の父である「マハートマ・ガンジー(Mahatma Gandhi/1869-1948)です。従って、インドの「自然療法」は「マハトマ・ガンディー」の「ガンディー思想(Gandhian Philosophy)」と切り離せないものです。

「ヨーガ」は本来医療の体系ではありませんが、医療への応用も期待される分野なので、インドでは「自然療法(naturopathy)」との組み合わせで推進されています。

「ホメオパティー(Homeopathy)」は約200年前にドイツの医師「サミュエル・ハネーマン(1755ー1843)」が体系付けた治療体系で、「似たようなものは似たようなものを治す(同症療法)」という原理に従うものです。
  
「ホメオパティー」はインドでは1947年の独立前から盛んに実践され、イギリスからの独立後も、インド政府が「ホメオパティー」を認知して研究・教育を推奨してきた結果、世界でもっとも「ホメオパティー」が普及している国になっています。

リサーチ・カウンシルと国立研究所

「統合医療」への流れは世界的なトレンドです。インドでも伝統的知識の復興と近代社会への統合、というのが大きな時代の流れであり、課題です。AYUSH局の中には、現在4つのリサーチ・カウンシル(Research Council)と6つの国立研究所(National Institute)が設立されています。
  
「Central Council for Research in .....」というのは、日本語に訳すと「研究中央審議会」「研究中央委員会」になるでしょう(日本の厚生労働省にある「医道審議会」「薬事・食品衛生審議会」などに相当する位置づけと思われます。)

・アーユルヴェーダ&シッダ・研究中央審議会
 Central Council for Research in Ayurveda & Siddha (CCRAS)
 www.ccras.nic.in
・ユーナニー医学・研究中央審議会
 Central Council for Research in Unani Medicine (CCRUM)
 www.ccrum.nic.in
・ホメオパティー・研究中央審議会
 Central Council for Research in Homoeopathy (CCRH)
 www.ccrhindia.org
・ヨーガ&自然療法・研究中央審議会
 Central Council for Research in Yoga & Naturopathy (CCRYN)
 www.ccryn.org

そして、6つの国立研究所(National Institute)があります(日本の厚生労働省にある「国立がんセンター」  「国立循環器病センター」「国立精神・神経センター」 などに相当する位置づけと思われます。)

・国立アーユルヴェーダ研究所(ラジャスターン州ジャイプール)
 National Institute of Ayurveda (NIA),Jaipur 
 www.nia.nic.in
・国立シッダ研究所(タミールナードゥー州チェンナイ)
 NATIONAL INSTITUTE OF SIDDHA (NIS), CHENNAI
 www.nischennai.org
・国立ユーナニー医学研究所(カルナータカ州バンガロール)
 National Institute Of Unani Medicine (NIUM)
 www.nium.in
・国立ホメオパティー研究所(西ベンガル州コルカタ)
 National Institute of Homoeopathy (NIH)
 www.nih.nic.in 
・国立自然療法研究所(マハーラーシュトラ州プネー)
 National Institute of Naturopathy (NIN)
 www.punenin.org
・モラルジ・デサイ・国立ヨーガ研究所(ニューデリー)
 Morajee Deseai National Institute of Yoga (MDNIY)
 www.yogamdniy.com

インド中央政府の保健省AYUSH局で、直接「ヨーガ」に関係しているのは、
・「ヨーガ&自然療法・研究中央審議会(CCRYN)」
・「モラルジ・デサイ・国立ヨーガ研究所 (MDNIY)」
の2つです。


2008年2月12日火曜日

「ヨーガ」の合宿セミナーのご案内2008

2008年の「伝統的ヨーガ」の合宿セミナーの予定についてのお知らせです。


わたしたちは「ヨーガ」をテーマにした「インド研究」と、アジアの国々での「ヨーガ」のプロモーション活動をライフワークとしていますが、2001年からは1年のうち半年はバンコクの大学で「仕事期間」、半年はインドで「研究期間」という活動パターンになっています。

日本のみなさんのためには、タイの「仕事期間」中にバンコク郊外のリトリート・センターで、定期的に「伝統的ヨーガ」の合宿セミナー(4泊5日)を実施しています。
   
今までに17回実施されましたが、「ヨーガ」が初めての方から、20年以上の経験があるベテランの「ヨーガ教師」の方まで、
・「ヨーガに対する認識や理解が深まった」
・「毎日継続できる無理のない内容」
・「ヨーガの合宿に最適な自然環境」
という肯定的なフィードバックを頂いています。 

また、今年は6月に3週間日本に帰国する予定ですが、その期間中、長野・穂高の『穂高養生園』で合宿セミナーが予定されています。

なかなかタイまで出かける都合が付かない方は、長野での合宿セミナーへのご参加をお勧めします。
         
1)タイでの合宿セミナーのご案内

2008年のスケジュール....

今年のタイでの合宿セミナーの日程は、次のように予定しています。

『ワンサニット・アシュラム』
・W_1  8月23日(土)ー27日(水):

『パナ・ソム』
・P_1  8月16日(土)ー21日(木):
・P_2 10月11日(土)ー26日(木):神戸グループ

定員10名前後の少人数制です。グループでの研修や、友達同士、ご家族・ご夫婦での参加をお勧めしています。

参加費用は合宿セミナー実施に必要な必要経費全体を参加者数で頭割りする「シェアリング方式」です。
    
4泊5日の合宿セミナーの、おひとりあたりの基本経費は、現在の為替レート(1バーツ=3.5円前後)で、
・『ワンサニット・アシュラム』で2万円台
・『パナ・ソム』で3万円台
で納まります。
  
「講義・実習」の受講料は設定されていません。プログラム終了後、参加者の方にご自分の満足度で決めて頂く「ドネーション方式」になっています。

また、合宿セミナー終了後、追加プログラムとして、
・「バンコクの王宮寺院探訪」
・「郊外の瞑想寺・瞑想センター見学訪問」
・「シーナカリン・ヴィロード大学人文学部で追加セミナー」
といった追加プログラムも企画されます。

「講義と実習」の内容....  
   
「講義と実習」の内容は、近代ヨーガのルーツである、マハーラーシュトラ州ロナウラの「ロナウラ系伝統的ヨーガ」の枠組に準拠したものです。
   
「講義」では、「ヨーガ」の歴史的・思想的背景を概観しながら、「ヨーガ」の理論的枠組みを決めている「ヨーガ・スートラ」の内容と、技法のリソースを提供している中世の「ハタ・ヨーガ」の伝統を概説します。
   
その背景で、1920年代に「ヨーガ」の近代化の方向性を決めた「クヴァラヤーナンダ(1883−1996)」の業績と、インドの教育・医療の分野で現在までに推進されてきた政策レベルでの「ヨーガ」の動向について解説します。   
      
「実習」としては、先日マハーラーシュトラ州で策定された高等教育機関での「ヨーガ」の「標準指導要綱」の内容を紹介しながら、無理なく、ご自分のペースで継続できる「ヨーガ」のプログラムのガイダンスをします。

【講義】
・「ヨーガ」の歴史的背景
・「ヨーガ」の技法
・「パータンジャリ・ヨーガ・スートラ」の心理学的モデル
・「ハタ・ヨーガ」の体系と生理学的モデル
・「ヨーガ」の近代化と応用(セラピーetc.)
・実習のガイドライン
    
【実習】
・リラクセーション
・アーサナ
・プラーナーヤーマ
・ムドラー・バンダ
・クリヤ
・メディテーション

2)ワンサニット・アシュラム(Wongsanit Ashram)
www.sulak-sivaraksaorg/network24.php 
                   
『ワンサニット・アシュラム』は「サティラコセーシュ・ナーガプラディーパ財団」傘下の団体で、エコロジーの実験・実践のために造られた施設です。バンコク空港から車で約1時間半の距離にあります。
      
自然環境を生かしたやや「アウト・ドアー」系で、「自然療法センター」としても利用されています。比較的世代の若い方や自然愛好派に適しています。

『ワンサニット・アシュラム』の環境や設備、合宿セミナーの様子は「Picasa ウェブ アルバム」の次のアドレスで画像をご覧頂けます。
http://picasaweb.google.com/hhyoga/WongsanitAshram

今まで参加者されたの方のフィードバックは、次の「ブログ」で閲覧できます。「カテゴリ」の「ワンサニット・アシュラム」のところをご覧下さい。
http://hhyoga.exblog.jp/
 (古いブログのアドレス)

3)パナ・ソム(Panasom)
http://www.panasom.com/
     
『パナ・ソム(森のアシュラム)』は伝統的なタイの建築様式を生かした、都会人向けのセミナー・ハウスです。バンコク空港から車で約1時間の距離です。
 
エコロジーの実験施設であるややワイルドな『ワンサニット・アシュラム』よりも都会的な設備です。中高年の方や都会暮しの方にも無理なく滞在できる環境です。
  
『パナ・ソム』の環境や設備、合宿セミナーの様子は、「Picasa ウェブ アルバム」の次のアドレスで画像をご覧頂けます。
http://picasaweb.google.com/hhyoga/Panasom02
  
4)日本での合宿セミナーのご案内(「穂高養生園」)

6月に3週間日本に帰国する予定です。

わたしたちの日本での滞在期間中、長野・穂高にある『穂高養生園』のご協力で、合宿セミナーが2つ企画される予定です。

『ホリスティック・リトリート:穂高養生園』
http://www.yojoen.com/
    
H_1 6月 9日(月)ー12日(木)3泊4日: ヨーガ関係者対象 
H_2 6月13日(金)ー15日(日)2泊3日: 医療関係者対象

どちらも定員20名です。参加費は『穂高養生園』の規定に従います。

なかなかタイランドまで出かけるご都合が付かない方は、長野の『穂高養生園』での合宿セミナーへのご参加をお勧めいたします。

H_2 の日程(6月13日ー15日)の方は、医療関係者の方で、「ヨーガ」が初めての方を対象にした紹介プログラムになります。
  
「ヨーガ」の実習者・教師の方は、 H_1 の日程(6月9日ー12日)の方にご参加下さい。1日少ないですが、タイでの合宿セミナーと同じ内容を消化します。