2009年12月28日月曜日

ワンサニット2009(8)

ワンサニット2009・フィードバック(8)
期間:2009年11月18日(水)-28日(土)

「ワンサニット2009」のフィードバック・シリーズ(8)です。

初の「専門コース」として、バンコク郊外の『ワンサニット・アシュラム』で10日間100時間で企画された「ワンサニット2009」には、13名の方が参加されました(男性3名、女性10名)。

以下は、東京在住の「N.K.」さん(男性)のご感想とフィードバックです。
2006年11月に「ワンサニット」で4泊5日の合宿セミナーにご参加、今回で「ワンサニット」は2度目です。

「N.K.」さんは「ワンサニット2009」の後日本に帰国され、京都の瞑想センターで12月1日(火)ー12日(土)の日程の「ヴィパッサナー(Vipassana)」の10日間コースに参加されました。

以下に、京都でのご感想とフィードバックも寄せられています。


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●理論学習の大切さ

「ヨーガ」で着実に進歩して行くには、合理的な理論の裏付けと、常識的な技法の習得の、両方が、大切になります。

ただ闇雲に「アーサナ」の練習だけをしていても、継続して自分が納得できる結果を出して行くことは、なかなかむつかしいと思われます。

インドでも、ヨーガの伝統的なリソースを踏まえて、合理的な理論と常識的な技法を、包括的に提示して来たのは、ロナウラの「カイヴァリヤダーマ研究所」くらい、ですね。

ロナウラの理論と技法を知ることは、ヨーガの上達への最短コースです。

今自分が実習している技法の理論と位置付けを良く理解して、その技法で何が達成されるかを確認できると、ヨーガへの自信が、短期間でも飛躍的に向上します。


●学習プログラムをモジュールで提供

バンコクでの仕事が安定した2004年から、日本のみなさんを対象に、年に数回、合宿セミナー形式でヨーガの学習プログラムを提供して来ましたが、今後は内容をテーマ別に「モジュール化」して、プログラムを深めて行く予定です。

今のところ、日本のみなさんを対象にしたプログラムでは、バンコクの大学で運営されているような長い日程のコースの実施がむつかしいので、その替りに、短期の合宿セミナーの積み上げで、学習プログラムが進められることになるでしょう。

今までタイの「ワンサニット」「パナソム」や、長野の「養生園」での合宿セミナーでは、主に、「ヨーガの背景」「ヨーガの基礎理論」の部分が扱われて来ました。

今後の学習モジュールとしては、もう一歩二歩踏み込んだ内容として、次のようなトピックに構成される予定です。

・「アーサナ考察」
・「プラーナーヤーマ専攻」
・「ヨーガ・スートラ特講」
・「ハタ・ヨーガ総論」
・「ハタ・ヨーガ各論」
・「瞑想理論(Vipassana)」
etc.....

以上のようなモジュール化で、短期合宿セミナーの積み重ねでも、効率的なヨーガの学習プログラムが可能と思われます。


●「穂高編2010」

来年の日本のプログラムとしては、昨年一昨年に続き、6月に長野の『穂高養生園』で合宿セミナーが予定されています。

○日程案
6月 4日(金)- 6日(日):養生園主催の一般向けプログラム
6月 7日(月)- 9日(水):森の家「プラーナーヤーマ専攻」
6月11日(金)-13日(日):森の家「ヨーガ・スートラ特講」
6月14日(月)-16日(水):森の家「ハタ・ヨーガ総論」
6月25日(金)-27日(日):森の家「追加プログラム」

「森の家」のプログラムの定員は12名前後です。興味のある方は、お早めにお問い合わせ下さい。先行予約をお受けいたします。

今後のプログラムの内容や企画運営についても、 ご意見・ご要望がありましたら、どうぞ、ご遠慮なくお寄せ下さい。
 
 

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【プロフィール】

①住んでいるところ
…東京

②現在していること
…ヨガらしきこと、マッサージらしきこと

③特に関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
…アジア辺りのこと

④ヨーガ歴・ヨーガを始めたきっかけ
…インド旅行中

⑤今後のヨーガへの展望や希望
…やれるとこまでやりたいです 

 
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【フィードバック】


1)『ワンサニット・アシュラム』の場所と環境

①環境と施設

バンコクに比べ、気温も湿度も低く感じ、自然の中の過ごしやすいアシュラム。
 
②ゲスト・ルーム/セミナー室/瞑想ホール

それぞれが少し離れた場所にあり、各クラス毎、ゆっくり歩きながらアシュラム全体をを楽しめる。

③食事について

魚介、卵ありの野菜中心の食事で、とても美味しいです。食べ過ぎない注意が必要。

 
2)講義と実習で理解と体験が深まったこと

①アーサナについて

今回は理論面で「ハタ・プラディピカー」「ゲーランダ・サンヒター」に
触れたこともあり、前回参加時と違い、『アーサナの位置付け』を理解しながら取り組めたことで、体、感覚の使い方をつかみながらアーサナを行うことができた。

②プラーナーヤーマについて

前回同様、『プラーナーヤーマの定義』を理解し、
取り組むことが出来た。

③クリアーについて

必要と思いつつ、日本ではなかなか手をつけられない分野。 今回は「ナーディ・シュッディ」というコンセプトを理解しながら
取り組めた点、理解が深まった。ハタ・ヨーガの面白いところの一つ。

④ムドラー・バンダについて

通常の3つのバンダに加え、ハタ・ヨーガの文献に沿って
「舌のムドラー」の重要性を知りました。次はマハー・バンダやりたいです。

⑤瞑想について

セミナーで直接触れることはありませんでしたが、「ハタ・ヨーガ」「ヨーガ・スートラ」の位置付けを理解し、瞑想(ヴィパッサナー)を行うために、それらをどう取り組むべきかを学んだ。

⑥ヨーガ・スートラへの理解度

『部分』と『全体』を学ぶことで理解が深まり、
「ヨーガ・スートラ」の理解すべき範囲、手をつけるべき所、スルーしてよいところ、がわかってきた。何度も繰り返しおさえる事が必要と感じた。

⑦インド哲学・仏教思想についての理解

深すぎます。 一歩一歩、少しずつ理解していこうと思う。
   
  
  
3)「ワンサニット2009」の総括

①プログラム全体の総括的なご感想


今回は、
「サーンキャ」をベースとした「ヨーガ・スートラ」をどのように理解するか、

その「ヨーガ・スートラ」の中にどのようようしてに古典文献に
忠実に「ハタヨーガ」を組み入れていくか(理論と実践の両方)、

そして「ヨーガ・スートラ」+「ハタ・ヨーガ」を、
どうメディテーション(ヴィパッサナー)に繋げていくか、

という3つの視点で進んできたセミナーだった気がします。

今まで『点』や『短い線』でしか理解していなかったものが、『一つの線』として繋がってきた感じがしました。

しかし、同時にヨーガ、インドの底しれない深さも感じました。 実際、今自分が行い、教えているものが「ヨーガ」ではなく「ヨガらしきもの」であることは明らかですが、今回のセミナーを消化、理解しつつ、「ヨーガ」となるよう努力していこうと思います。

「ヨガらしきもの」も結構好きでなんすが…


④自分にとって、日本からコースに参加したメリットがあったかどうか

今回は10日間、ホントみっちりでした。日本でこれだけの内容(講義内容、実践内容、そして環境)を
こなすのは、ちょっと難しいでしょう。とても楽しく勉強になる10日間でした。

相方先生、参加くださった方々、携わって頂いた方々、
ありがとうございました。


⑤今後「ワンサニット」の合宿セミナー参加を考えている方へのアドバイス

長いコースも短いコースも楽しいです。 そして勉強になります。
ぜひ参加ください。


4)タイランドの印象、役立つ情報など

いろんな意味で遊び場が満載です。
また行きたいです。



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京都の瞑想センターで10日間のヴィパサナー・コース

東京在住の「N.K.」さんのフィードバック

   

【フィードバック】

1)瞑想センターの場所と環境

①京都のセンターの環境

京都駅から電車で約1時間、さらにバスで約1時間。 人里離れた静かな場所で、よい環境です。


②センターの施設

今回は70人くらいでしたが、最大90人くらいまで参加できるでしょうか。

トイレやシャワーが3つくらいずつしかありませんが、何故か特に困りませんでした(女性はわかりません)。
食堂もそれほど広くないですが、皆ひっそり食べるので問題なし。

広い庭があり、歩いたり、休み時間にゆっくりくつろげたりします。瞑想ホールは、あまり印象はありませんが、よいと思います。


③泊まる部屋と食事

初めての生徒はドミトリー(10人部屋)、
古い生徒は2人部屋だと思います。

最初ドミはきつかったですが、慣れれば気にならなくなります。 これも修行かなという感じで。

ただし神経質過ぎる人は厳しいです。 夜はイビキの大合唱でした。自分もしてたかも。

食事は基本和食で美味しいです。完成されたレシピがあるらしく、全く料理が出来ない人でも作れる仕組みになってるみたいです。安心してサーブも出来るとか。


④スタッフの対応

サーブの皆さんの対応も親切で、ありがたい限りでした。 


2)10日間コースについて


①10日間コースの日課

04:00 起床
04:30 瞑想
06:30 朝食
08:00 グループ瞑想
09:00 瞑想
11:00 昼食

13:00 瞑想
14:30 グループ瞑想
15:30 瞑想
17:00 ティータイム

18:00 グループ瞑想
19:00 講話
20:30 瞑想
21:00 質問
21:30 消灯


②瞑想コース中に洞察が深まったこと


これまでヨーガ(アーサナなど)や瞑想などで体の感覚、心の観察を行ってきたつもりでしたが、それがいかに粗い方法で行ってきたががわかりました。

そして、それは何故行われるべきなのか、という意図と方向付けを明確にせずに行うと、行き詰まることもわかりました。


③瞑想コース中に直面したチャレンジ

ヨーガ実践のお陰で、1時間は楽に座っていられるものの、
1時間半、2時間となると、なかなかうまくいきませんでした。

そんな中で、ブッダの教えを理解し、取り組んでいくことで、自己への洞察が少しずつ深まった気がします。


④京都でコースに参加した意義があったかどうか

初めての生徒は海外ではなかなか受け入れられないという話もあり、まずは日本で、そして日本語で体験し、経験を積み、海外で更に学ぶことができるればよいと思います。


3)総括:ヨーガと瞑想(Vipassana)について

11月に行われたワンサニットでの10日間のセミナーに参加し、「ヨーガ・スートラ」の理解、「ヨーガ・スートラ」の中に、どのようようして古典文献に忠実に「ハタ・ヨーガ」を組み入れていくか(理論と実践の両方)、

そして、「ヨーガ・スートラ」+「ハタ・ヨーガ」を、どうメディテーション(ヴィパサナー)に繋げていくか、という『流れ』を学んで、今回京都での「ゴーエンカ・ジの10日間コース」に参加出来たので、非常に効果的なコースになりました。

瞑想だけ行っていると、確かに身体的な問題に直面します。 長く座っていられない身体的な不具合、すぐに集中状態に入れない、集中が続かないなど。

瞑想において、集中・洞察を最大限発揮するために、普段のハタ・ヨーガ(アーサナやクリヤー)が必要だと思いました。

また、コース中の講話で
『呼吸はコントロール(プラーナーヤーマ)してはいけない』とありましたが、「アーナーパーナ」で自然呼吸を観察できる身体の環境を整えるために、プラーナーヤーマは非常に有効だと感じました。

実際、いかに3日半を使い、
「アーナーパーナ」で集中できるかがポイント、だった気がします。なかなか集中状態に入れない未熟さを感じ、今後の課題となりました。


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