2011年7月15日金曜日

穂高編2011:穂高養生園にて(7)

日程:2011年6月3日(金)-14日(火)
会場:長野・穂高養生園
(→
http://www.yojoen.com


このシリーズは、6月に実施された長野・穂高養生園でのヨーガ合宿セミナー・シリーズ「穂高編2011」の話題です。 

DSC02303

穂高養生園での合宿セミナー・シリーズは、今年で4回目になります。今年度は2011年6月3日(金)-14日(火)の日程で、次の4つのプログラムが実施されました。

①6月3日(金)/5日(日):「ヨーガの歴史的背景」「ヨーガのコンセプト」
参加者23名+アシスタント1名
②6月6日(月)/8日(水):「アーサナ」「プラーナーヤーマ」
参加者13名+アシスタント1名
③6月10日(金)/12日(日):「プラーナーヤーマ」「ムドラー」
参加者17名+アシスタント2名
④6月12日(日)/14日(火):「ヨーガ・スートラ読解」「ハタ・ヨーガ文献」
参加者11名+アシスタント2名

今回は、「穂高編2011③④」に参加された神戸在住のN.I.さん(女性)のフィードバックです。


「穂高編2011」について

「伝統的ヨーガの理論と技術」のサイトに「穂高編2011」のプログラムの詳細が掲載されています。
https://sites.google.com/site/hhyoga/okinawa2011


合同アルバム

ウエブアルバムのPicasa上に、参加者のみなさんが撮られた写真を集めた合同アルバムが作成されています。
2011JAPAN_Hodaka/Nagano(穂高編2011)


ご自分自身の体験から、ヨーガの有用性を十分に納得されて来た方が次に進むステップとしては、ヨーガの伝統的な知識や技術についての洞察をさらに、深めて行くことがあります。

わたしたちの課題は、ロナウラに集積されて来た伝統的ヨーガのリソースを活用しながら、日本のみなさんのために最適化された、効率的なヨーガの学習プログラムを構築して行くことです。

参照サイト:
伝統的ヨーガの理論と技術


穂高養生園について(→
http://www.yojoen.com
〒399-8301 長野県安曇野市穂高有明7258-20

穂高養生園は1986年に設立された「セルフ・ケア」のための滞在型の療養施設です。

現代人の生活習慣病(こころとからだの不調)は、おもに誤った食事(過食・美食・偏食)運動不足、ストレスの3つのマイナス要因が原因と考えられます。そのため、「自分の健康を自分で守る」習慣を身に付けるには、毎日のライフ・スタイルをプラスに向ける動機付けを可能とする環境に身を置くことが、有利になります。

穂高養生園は、穂高の豊かな自然の中で、自然食や積極的運動、ヨーガやリラクセーションなどにより、内側にある自然治癒力を高め、身心に備わる癒しの力を活性化させる「場」を提供している施設です。


穂高養生園についての参考図書
穂高養生園の週末ごはん [単行本] 
穂高養生園の週末ごはんpic
福田 俊作 (著) 穂高養生園スタッフ (著)
単行本: 95ページ
出版社: 主婦と生活社 (2007/04)
ISBN-10: 4391133652
ISBN-13: 978-4391133653
出版社/著者からの内容紹介
長野県、安曇野市。緑豊かな森の中に、ひっそりとたたずむ「穂高養生園」。「自分の健康は自分で守る」をモットーに、心と体の総合的なケアを行うホリスティック宿泊施設として人気があります。毎日の忙しさで疲れた体を癒すために、全国から年間のべ3000人もの人々が訪れています。なんとなく体調がすぐれない人、病後の生活改善を望んでいる人、のんびりと体を休めたい人たち、、、。そんなゲストたちのいちばんの楽しみは、玄米と旬の野菜がたっぷりの、一汁三菜のおいしいごはんの時間。にんじんの麻の実あえ、豆腐の味噌漬け、車麩と野菜の肉じゃが風煮もの、、、「穂高養生園」の人気メニューが初めて一冊の本になりました。多くのゲストたちがずっと待ち望んでいた、四季の味覚を楽しむ献立集です。


フィードバックの項目

【プロフィール】
①住んでいるところ
②現在されていること(仕事etc.)、今までにされて来たこと
③関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク
④ヨーガを始めたきっかけ
⑤ヨーガ歴・プログラムへの参加歴
⑥ヨーガがご自分に持つ意味

【フィードバック】
1)穂高養生園の場所と環境
①穂高の環境と養生園の施設
②宿泊室とホール(里の家・森の家・木と人カフェホール)
③食事について
④合宿セミナーの運営全般とスタッフの対応
2)講義について
①ヨーガのコンセプト
②アーサナの理論
③プラーナーヤーマの理論
④ヤマ・ニヤマの理論
3)実習について
①アーサナ
②プラーナーヤーマ(カパーラバーティを含む)
③ムドラー・バンダ
3)「穂高編2011②」の総括
①プログラム全体の総括的なご感想
②ヨーガについて理解が深まった点
③物足りなく思われた点
④ご自分にとって、穂高での合宿に参加したメリットがあったかどうか
⑤今後期待されるヨーガ・プログラム 


DSC02206

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「穂高編2011」のフィードバック・シリーズ(6)
神戸在住のN.I.さん(女性)

【プロフィール】

①住んでいるところ

兵庫県西宮市。
六甲山、夙川からの風が吹き抜ける所です。


②現在されていること(仕事etc.)、今までにされて来たこと

2009年まで20余年ブティック経営。
その傍らヨーガ講師として5年。


③関心の深いこと、特技・趣味やライフワーク

関心は自己とヨーガの係わりを深めていくこと。

ヨーガの学びを深めたくブティック経営からLife Workをヨーガに移しました。


④ヨーガを始めたきっかけ

22歳の時、仙骨骨折の大事故を経験。

大好きな仕事(ブティック)を継続、存続の為にも「しなやかに動ける心と身体」が自身の長年のテーマでした。

その日々の延長線上で、自然にヨーガと出会い繋がりました。


⑤ヨーガ歴・プログラムへの参加歴

ヨーガ歴7年
2010 穂高編①②


⑥ヨーガがご自分に持つ意味

日々の生活がヨーガで成り立っています。

直感的に「大好き」だけで繋がったヨーガが、具体的な日々の実践と、知的な学びと裏付けながら、確実に「私」が確立されつつあるのを実感しています。(遅々たる歩みですが・・・)


【フィードバック】

1)穂高養生園の場所と環境

①穂高の環境と養生園の施設

今年は雨の穂高を体験。
静かな雨音。
天の恵みを受け雨に洗われ輝きを増す深い山の緑。

雨上がりの朝もやにけむる養生園を囲む山々は、不思議な空気に包まれ、一枚の絵画を見ているようで、しばし足が止まりました。


②宿泊室とホール(里の家・森の家・木と人カフェホール)

宿泊した森の家1号室は、ロフト付きのガラス窓の大きなSpaceの3人部屋。

実習・講義に使う「木と人カフェホール」はその名の通り、外観・内観共に自然と調和した建物。

双方「私も自然の一部」と感じる施設は“心地好い”の一言に尽きます。

③食事について

ホールの前のハーブ・ガーデンは昨年は完成したばかり。

土の中に眠っていたのは、忘れな草・マリーゴールド・デイジー・ラベンダー・タイム etc. 今年は見事に咲き揃い、1年間の成長に目を見張りました。

大きな葉の上にキラキラ光る朝露をのせたラングワートは、余りに綺麗でかわいく、毎朝声をかけてホールに通いました。

ガーデンのルバーブを使ったジャム、シナモンのきいたスイーツは忘れられない一品です。

毎回採りたての食材の説明と、調理の手順の説明を伺い、作り手の顔が見えるお食事を頂けることは何よりの贅沢です。


④合宿セミナーの運営全般とスタッフの対応

タイトなスケジュールを、ハードと感じさせないスタッフの方々の心遣いと配慮で、日々を支えていただきました。

自家製のバジルとラベンダーのハーブ・サウナでは、9時に入るために夕刻から薪をくべて準備を整え、すべてに時間と手間をかけていただき、本当に感謝です。
 
 
2)講義について

①ヨーガのコンセプト

今年の私自身の学びとなったのは、「Sadhaka(人物)」。

私の人格や人間性が最重要であり、人格の統合レベルを常に高めること。

日々24時間、自分のリズムにあわせてどう的確に運用していくか・・・・

ヨーガに携わる自身の基礎部分が固まり、方向性が見えてきたように思います。


②アーサナの理論

日々実践しているアーサナは運動ではなく、姿勢(心構え)であること。

瞑想が前提であり、「心と身体の安定(統合状態)」=「とどまること」を生理学的、心理学的解釈でアーサナをひも説く事。

ハタ・ヨーガ教典との比較もとても興味深かったです。


③プラーナーヤーマの理論

自律系の最適化。

プラーナヤーマの技法は身体から心へのアプローチ、繰り返すことにより深まること。

一定の枠組みに入れこみ、敢えて自律神経失調状態をつくり、ホメオスタシス(恒常性機能)を高めている・・・・という説明がとてもわかり易かったです。


④ヤマ・ニヤマの理論

日常生活の行動に一定の方向性を与え、「心の健康」を促進する方法。

自分で抱え込み、捉われることの多い我々にとって、自己を解放し、弱さを自己コントールする方法として常に確認する必要を感じました。



3)実習について

①アーサナ


ヨーガと並行して、筋肉と関節に負担をかけない身体の使い方を学んでいます。

絶えず自身にとって無理がない、よい加減を内観する意識を持っていますが、ついつい 身体が過剰に伸びすぎる傾向があり、筋肉質な身体もあいまって、力を使っているように見受けられます。

アーサナは刺激の「型」であることを心に留めて、筋緊張のコントールを最適に行い、緊張と弛緩のリズムを繰り返し、全体的な快適感覚を磨いていきたいです。

今働きかけていることに集中し、頭を身体からはずし、心を無辺なるものに合一していけるよう、薫習していきたいです。


②プラーナーヤーマ(カパーラバーティを含む)

カパーラバーティは呼吸筋を粗く使っていた部分を認識し、訂正しました。

頃から肺の中の空気を、残気を残さず吐ききる習慣が大切であること。

体内の働きかけが拡がり、吸気がupすること。

特にバストリカーではバンダ・クンバカの細かな注意点を押さえることによって、呼吸筋の扱い方がlevel upできたと思います。

制御された呼吸と、自然な呼吸の繰り返しを深めていくこと。

枠組みバリエーションの拡げ方などの学びが多く、いつもプラーナヤーマの時間が楽しみでした。


③ムドラー・バンダ

今年は「法則を理解して、操作すること」の理解が深まり、文献で比較しながら学んだことで実習する時の意識が変わり、大きくlevel up出来ました。

トリ・バンダで適切な場所に内圧がかけられた時の、中心に向かう感覚が新鮮でした。

日常生活でも絶えずムーラをあげる感覚は習慣化したいものです。

相方先生命名の“バンダ・マスター”は、クラスのみなさんも扱い方が徐々に上手になり、効果upにつながる必須アイテムです。



3)「穂高編2011③④」の総括

①プログラム全体の総括的なご感想

去年初めて受けたセミナーでヨーガの枠組み、概論を学び、スタートラインに立ちました。

今年はヨーガに携わる日々の気づきに、学術的・科学的な裏付けが必要であり、伝統的な確かな学びを積み上げる事が、私自身を確固たるものに導いてくれる、と確信しました。

学びの必要性と、学べることの幸せを実感いたしました。


②ヨーガについて理解が深まった点

インドの思想。

哲学体系をその歴史からひも説き、今その全体の中に自分がどの位置にいるのか捉える事が出来ました。

神戸Meetingで復習した結果、大きな枠組みの中で断片的に学んだことが少しずつ整理され、まとまりました。


③物足りなく思われた点

心の可能性を論じた「禁断の章」、ヨーガ・スートラ3章の扉がひらきかけた状態・・・

次回のセミナーに期待します。


④ご自分にとって、穂高での合宿に参加したメリットがあったかどうか

多いにあり感謝です。

断片的に学んできたことがつながり、拡がっていく・・・日々繰り返し実践している内容が、より深まっていく・・・

まだまだ学びの入り口ですが、「もっと学びたい!」意欲・エネルギーが増してまいりました。

日々感じる多くの気づきに、確かな裏付けを頂いたことに感謝申し上げます。


⑤今後期待されるヨーガ・プログラム

11月のタイ・ワンサニットに心して参加させて頂きます。

10日間の集中期間。ワイルドな環境に於いて、よい学びの時を迎えられるよう、その時までコツコツ励みます。


末筆になりましたが、穂高で同じ時間を共に過ごした皆様、いつか再会の時を心待ちにしつつ、猛暑の折ご自愛くださいませ。。。

相方先生 秀子先生
あるパターンに偏り、固まりがちな自分の世界を溶かし、思い込みを訂正し、自分の堅い壁がシームレスに動いていくよう・・・日々努め歩みます。

11月の再会を楽しみしております。
感謝をこめて・・・

N.I.


☆☆☆☆☆
☆☆☆☆☆

0 件のコメント: